女性指揮官と戦術人形達のかしましおぺれーしょん【完結】   作:笹の船

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MP5が大きくなった話です。
R-17.5注意。大丈夫。R指定まではいってないはず。


夢の中のアナタは大きくて

「……官さま」

 

 声が聞こえる。どこか幼さを残しつつ、けれど成長期の女の子らしい可愛い声だ。

 

「起きてください、指揮官さま」

 

 肩をゆすられた。……あれ、私どうして寝ているんだっけ。

 とにかく起きなきゃ……ああ、でもなんだか体が妙に重い。瞼も重たいし、頭と体が離れ離れになってしまったみたいだ。

 

「ほら、指揮官さま!」

 

 肩に誰かの手が置かれた。そこそこの大きさだ。大きさ的には45とか、その辺の手と同じくらいだろうか。

 それにしても、聞き覚えはあるような気がするけどこんな声の戦術人形がいた記憶がない。

 新しい子でも着任したのかな。だとしたら早く起きないと……。

 そう思ったら、ようやく瞼が開いた。

 けれど、私の目はどうやらまだ眠っていたいらしくて、目に飛び込んできた景色はところどころぼやけて見える。

 一応、司令室にいるらしいということだけが、目の前のデスクとぼやけた視界の中に、けれども見覚えのあるソファーであったり出入り口の扉であったりがあることから判断できた。

 

「もう、ダメですよ指揮官さま。こんなところで寝てしまっては風邪を引いてしまいます!」

「ああ、ごめんね……え?」

 

 未だぼやけた頭と視界を振り払おうと軽くかぶりを振ってから、声のした方を見た。

 雲の様な白い髪を肩より少し長めにまで伸ばした、スカイブルーの瞳をした美少女がそこに立っていた。

 赤いベレー帽、黒を基調としたワンピースタイプの服、腰についた大きな赤いリボンに、赤いパンプスを履いたその出で立ちから、MP5ことフュンフによく似ている。

 決定的に違うのは、10にも満たない幼子の様な見た目ではなく、ハイスクールにでも通って良そうなティーンエイジャーらしい背丈に、幼さを残しつつけれども女として完成しつつある美しい顔立ちへと変わっているところだろうか。

 そして何より、あれほど彼女が気にしていた女としての戦闘力が、普段の彼女とは比べ物にならない程強力になっているのが一番の違いだ。

 その胸部装甲は外見年齢相応に発育し、私と同じ位か少し小さい程度に。そんな胸にちょうど良いバランスでくびれたウエストに、スカートから伸びるスラっとした、けれども肉付きのよさそうな脚。

 抜群、というには一歩届かないかもしれないけれど、クラスにいれば人気者間違いなしのプロポーションを持った美少女が確かに目の前にいた。

 

「……フュンフ?」

「はい? どうしました、指揮官さま」

 

 どうした、はこちらのセリフである。一体いつの間にこんな立派な美少女に変貌を遂げたというのだろうか。I.O.Pのスキンには戦術人形の外見年齢を操作できるものも存在するという噂を聞いたことがあるが、これもその一種だとでもいうのか。

 いやいや。アレは外見年齢を著しく下げるような――いわゆるロリスキンと呼ばれるものだったはずだ。その逆があるなんて聞いたこともない。ていうかロリスキンもなんで作ったんだ。

 

「フュンフ……その……随分と立派になったわね?」

「……? ありがとうございます。指揮官さまが支えてくださったおかげですよ!」

 

 あれ、なんかおかしい。会話がかみ合ってない気がする。

 フュンフ、なんだか今の状態が普通みたいな感じで対応してきたぞ。いやいや。そんなことがあるわけないじゃないか。昨日までフュンフはいつも通りのちびっこだったんだぞ。

 かといって、一体どうやって切り出そう。まさか「おっぱいおっきくなったね。他も色々と」なんてスケベ丸だしな質問をするわけにもいかないしなあ。

 ……しかし、前は気にならなかったけどフュンフの服って胸周り結構ぴっちりしてるよなあ。大きくなった胸がちょっと窮屈そうだ。

 

「フュンフ、胸苦しくないの?」

 

 あ、いけない。つい心の声がそのまま漏れてしまった。怒るかな……?

 恐る恐る視線を彼女の胸から顔へと上げてみれば……やめてよそういう恥じらう乙女みたいな顔をするのはさあ! 可愛いでしょお!

 さっと胸を両手で覆い隠しながら、乳白色の頬をほんのりと赤く染めたフュンフが恥ずかしそうに私の方を睨みつけていた。

 

「指揮官さま! そういうのはセクハラっていうんですよ!」

「ご、ごめんごめん。つい気になっちゃって」

 

 失言を誤魔化す様にポリポリと後頭部をかきながら顔をそらすと、フュンフが素早く動いた気配を感じた。

 一体どうしたのかと思う間もなく、背後から自分の胸を鷲掴みにされる。

 

「わひゃぁ!?」

「指揮官さまだって、良いモノ持ってるじゃないですか! こんなグリフィンの制服着てて、苦しくないんですか!?」

「フュンフ……! ちょ、ま……あっ……!」

 

 待って待って。なんでこの子こんなにウマいの!? 服越しなのにち、力が抜けて……変な声も出ちゃいそうに……!

 ……あ、そういえばちびっこフュンフに初めて胸を触られて以降、あの子には定期的に揉まれていたような……。

 そんなことはどうでもいい。いや、良くないけど今この瞬間に限ってはどうでもいい。

 さっきからフュンフの指先が滅茶苦茶絶妙な力加減で私の胸を弄ぶせいで、体からどんどん力が抜けていってしまっている。どうにかしないとマジでヤバイ。

 

「ちょ……フュンフ……! 待って、まって……! んっ……!」

「指揮官さま、ちょっと強めにされるくらいが一番好きなんですよね?」

「ちがっ……あっ……ちょっと、セクハラされて怒った癖に、自分はガッツリやってくるじゃ……んんんっ…!」

 

 ヤバイヤバイ。こんなところで、それも45とシテるわけでもないのにスイッチ入れちゃうわけにもいかないって……! そもそも、今何時!? 誰か……!

 

「大丈夫ですよ、指揮官さま。ああいや、こういった方がいいでしょうか」

 

 耳元でフュンフらしからぬ蠱惑的なささやき声が聞こえた。すごく嫌な予感がする。その先を言われてしまったら私――

 

「ねえ、今は誰も来ませんよ。私と、一緒に気持ちよくなりませんか。――『シーラ』」

「ッッッ! んぁ……!」

 

 ……ダメだ。今のフュンフの一言で、一気に体から力が抜けちゃった……。私、こんなに耳元で名前を呼ばれるのに弱かったっけ……?

 

『……さま』

 

 遠くで誰かの声が聞こえた気がした。けれど、それが誰なのか、どこから聞こえてくるのかまで頭が回らない。

 視界がぼやけていく。もぞもぞとした感触は、服を脱がされていくものだろうか。

 

『官さま……?』

 

 あ、あ……耳たぶをあまがみされてる……ダメ、これ以上変な刺激を加えられたら……。

 

『早く……無いと……しちゃいますよ?』

 

 うぁ……意識が保てない……ごめん、私を呼んでる誰か……。

 

 

 

「指揮官さまっ!」

「ッ! だはぁっ!?」

 

 耳元で聞こえた大音量の声に、一気に意識が覚醒する。

 唐突な出来事に心臓が早鐘をうち、呼吸も乱れている。

 どうやら眠っていたらしい。じっとりと背中は汗をかいて、ブラウスが湿り気を帯びて不快な感触と共に肌に張り付いていた。

 

「指揮官さま……大丈夫ですか?」

 

 荒い呼吸をどうにか落ち着けようとしながら、私を心配する声がする方を見やる。

 そこには、いつものちびっこフュンフが心配そうに私のことを見ていた。

 つまり、さっきまで出来事は……。

 

「夢か……」

「……? どうかしましたか?」

「んーん。何でもない。……私、どのくらい寝てた?」

 

 夢でよかった……。それにしても、一体どれくらい寝ていたんだろう。

 

「ちょうど25時を回ったところです。……あんまり無茶はしないでくださいね? この間みたいに風邪を引かれたら皆心配しますから」

「ごめん……気を付ける」

 

 そうか、45が出撃任務に赴いて作戦目標を達成した後、彼女達の帰還を待ちながら書類仕事して、その途中で居眠りしてしまったのか。

 しかし、夢でよかった……。こっちのフュンフはあんな蠱惑的なことはしなさそうなくらいいい子だし、こうして私の心配もしてくれる。

 一体夢に出てきたのは何だったんだろう。……45が基地を離れてからまだ数日も経ってない。そんなにすぐに溜まったりは……しないと思いたいんだけどなあ。

 ともかく、これじゃあ仕事にもならない。大人しく今日は部屋に戻って横になろう。

 45達が帰ってくるのは明け方の予定だった気がするし、今からなら3時間は眠れる。

 

「じゃあフュンフ、私ちょっと部屋で仮眠してくる。アナタもボチボチ休みなさいね」

「クスクス……指揮官さまに休め、なんて言われちゃったらおしまいですね」

「言うじゃないの……じゃあ、おやすみ」

「はい。おやすみなさい、指揮官さま」

 

 ニッコリと笑顔を浮かべるフュンフに、微笑みを返しながら私は司令室を出る。

 ……しかしどうしよう。あんな夢を見たせいで実はちょっとスイッチ入りかけなんだよなぁ。眠れるといいけど……。

 

 

 

 指揮官さまが司令室を出ていくのを見送って、私は胸に手を当ててため息を吐いた。

 とってもスリリングなひと時だった。眠っている無防備な指揮官にあんなことをするなんて、人形にあるまじき行為だ。

 それにしても居眠りする指揮官さま、とっても可愛かったなあ。あんまりにも無防備だから、つい胸を揉んでしまった。

 指揮官さまの胸、とっても柔らかくて気持ちいいからついつい触りたくなってしまう。

 最近はUMP45さんに指揮官さまの喜ぶ胸の揉み方も教えてもらったから、それも試してみたところ、眠りながらでも反応してくれていた。

 特に「ちょっと強めにされるくらいが一番好きなんですよね?」とか「誰も来ませんよ」とか、後は耳元で指揮官さまの名前を呼んだ時なんか全身ゾクゾクしちゃってたまらなかった。

 あんまりにも悩まし気な吐息を漏らし始めちゃったから、思わず我に返って指揮官さまを起こしちゃったのはちょっともったいなかったかも。

 ……この背徳感、ちょっと病みつきになりそう。今度、UMP45さんには美味しい物ご馳走しなきゃなあ。口止め料も兼ねて……ね。

 そんなことを考えながら、私も司令室を後にした。次はどんな口実で指揮官さまを喜ばせようか、そのことを考えながら。

 

 ふふふ、次はもっと気持ちよくしてあげますからね。指揮官さま♪

 




あの小さい体で、でもテクニシャンなMP5とかそれはそれでいいと思うのです。
ベッドの上では強気なフュンフも可愛いと思う。


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