夜――
押入れの前に立つ鉄之助
ずごー
ぐごー
――誰も見てねぇな…?
扉を開けながら誰も見てないことを確認する鉄…
すると…
―ぐいっ
「うわっ うわわわわわッなんだなんだッ!?」
急に体が持ち上がり驚く鉄…
「しーーーーっ静かにしろ!」
自分の顔が見えるところまで鉄を持ち上げた人物…
「今何刻だと思ってる?」
「辰兄ィ!?…な、なんでこんなトコ入ってんだよ…。」
「どうせココじゃないと眠れないんだろうと思って用意しといてやったんだよ。」
「……そ……。」
「…理由が理由なんだ今更恥ずかしがるなよ。
…ケドなもう忘れたってバチは当たらないんじゃないのか。」
―パタン…
押入れの戸を閉める
―グググ~
ギシッ…
しばらくして…
いびきに混じって床がきしむ音が聞こえる…
その音に気がついた鉄はそっと押入れの戸を開け外をみる…
障子に2つの人影が写っている
「!…たッ辰兄…」
―ピチパチッ…
押入れの戸に寄りかかって眠る辰之助の顔を叩き、起こす鉄…
しかし、当の本人は幸せそうな顔をして眠っている…
そうこうしてるうちに影は動く…
「ゴクッ…。」
.
―ギシッ…
障子を開けると明かりのついている部屋に入っていく2人を目撃する鉄
――あそこは…副長の部屋だ
そう思うと、そっと足音を立てないように土方の部屋に近づく鉄…
―――
「報告いたします。」
『左之さんと新八さんからも報告されてたと思うけど…。』
「これが木屋町の一件の詳細です。こちらをごらんください。」
「…2人ともご苦労。」
相手から渡された紙を受け取り読む土方…
『…』
「――…そうかやはり御池通りに消えたか…。
連中やはり何か企んでやがるな…。」
『…奴が…来てるんですかね…。』
「わからん…だが、引き続き探索の方―――。」
―スッ
「しばしお待ちを。」
土方のセリフを止める男…
――あれ?話し声が…
一方外にいた鉄は急に話が止まり不思議に思っていた…
が、次の瞬間…
―シュン
―トトトトッ
鉄のところに障子を破りクナイが飛んでくる
「――…はぁ!?ι」
クナイが自分の所に飛んできて驚きの声を小さく上げる鉄…
股にはクナイがかすったのか血が流れ出ている。
―バッ
鉄が驚いている間に土方の部屋の襖が開く…
――…なんなんだコイツ…!?それに奥の奴も…
「「……。」」
襖を開けた男と鉄はしばらく無言のままお互いを見るが…
―パタン
何もなかったの用に襖を閉める
「なんだ?」
『なんかいたの?』
「いえ…ただの犬っコロでした。」
『犬…ι』
「なッ…なッッ。」
―ピクッピクッ
“犬”と言われ怒りに、こぶしを振るわせる鉄…
「だと誰が犬っコ
―ゴッ しん…
鉄が怒りの声を上げると痛々しい音が聞こえそれと同じくして声が消える…
「…。」
『…ι』
謎の2人は怒鳴り声の上がった外をみる
「今の声は…」
―スパンッ!!
その怒鳴り声に聞き覚えがあったのか土方は怒りマークを頭に浮かべ物凄い勢いで障子を開ける…
「……。」
近くの茂みに身を隠す市村兄弟がいたとか…ι
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