狼姫たちの闘い   作:ナユ

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それぞれの思い❷

「ヨ──ウ左之、新八っつぁ──ん、雫ちゃ──ん!」

 

聞き覚えのある声に振り向いた先には

 

「相変わらず漫才ってんなー?」

 

〝藤堂平助〟がいた

 

「いよ──ッ平助!!」

 

「漫才師三号が何言ってんの。で?お前これから稽古?」

 

「ああ」

 

「まぁたいらないところでお真面目なことで」

 

「なんだよそりゃ」

 

『おはよう、藤堂さん』

 

「おはよう、雫ちゃん」

 

盛り上がる四人の側で、鉄だけが誰なのかわかっていなかった

 

「ところで、聞きたいんだけど…」

 

─?

 

「土方さんの小姓!どれぐらい可愛い!?」

 

 

 

 

─は?

 

 

 

 

藤堂の言った言葉に四人は固まった

 

「昨日も今日もまだそれらしいの見あたらないけど」

 

「お…」

 

鉄の言葉を永倉は足で止める

 

藤堂は構わず喋り続ける

 

「さぞ美少年なんだろーな、なんたってあの…

 

 

 

美人以外は誘われたって手を出さない土方さん!?

 

自分で勝手に小姓に御指名!!

 

お茶が下手でも文句ナシ!!!

 

あげく「総司に似てる」と入隊させたとくりゃ──…」

 

もう止まらない藤堂

 

この弾丸トークに土方はド派手なクシャミをしたとかしなかったとか

 

(?意味分かん──…)

 

鉄も固まり、永倉の足は震えている

 

そしてトドメの一言

 

「俺的には

 

 

 

 

ひかえ目に言ってこんなカンジ?」

 

 

藤堂の後ろには

 

瞳がキレイで、色も白くて、礼儀正しく始々しく、それはそれは見目うるわしい…

 

男の子が浮かんでいた

 

.

 

 

「「っぶ

 

 

 

 

 

わーっははははははは!!」」

 

 

その答えに堪えきれず、永倉と原田は涙を流しながら爆笑して地面に蹲る

 

 

「平助~~!!悪いがその想像は鼻かんですぐに忘れろ!」

 

「腹イテーッ!」

 

「何ィィ──ッ!?」

 

『プッ……ククッ』

 

 

この真実に藤堂はかなりショックを受けたようだ

 

だが

 

 

「わかった──

 

 

 

 

 床上手ッッ!!!」

 

 

こんな事で落ち込む藤堂でわなかった

 

 

「大声だすのは自由だけどな、それ土方さん聞いたらお前斬られるぞ」

 

 

藤堂の爆弾発言に近くにいた人がビクついた

 

 

「え──それでは

 

 

 

 

 

  正解はこちら」

 

 

その言葉を言ったとたん、原田が鉄の両腕を上げる

 

 

「これがうわさのダメ小姓」

 

『市村鉄之助君で~~す!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オラ!!先輩にあいさつ!」

 

「…どーもι」

 

 

 

 

 

 

『…藤堂さん?ι』

 

 

藤堂がフリーズしてしまい、心配した早弥だったが

 

 

「──…かッ

 

 

 

 

かっ…かっかか…」

 

 

震える藤堂。その意味が分からない四人

 

次の瞬間

 

 

「かわい──ッ!!

 

    すげー可愛いッ!!!」

 

 

 

─なんですと──!!?

 

 

 

藤堂のその台詞に皆鳥肌がたち、一斉に素早く後ずさる

 

そんな中、藤堂だけは嬉しそうに語り始めた

 

.

 

 

「うわ~~っ、もうその頭といい、手足と短さていい……

 

まさに仔犬!!?vV」

 

〝仔犬〟発言に怒る鉄、横では冷静に永倉が話をする

 

「あー、そういえば…お前小動物とか好きだったんだっけ?」

 

「んなッ!?」

 

『私も好きですvV』

 

「なんだよそういうことかー!」

 

「もち新八っつぁんも小さくて可愛いゼ!?」

 

藤堂の後ろにはタヌキが…

 

「ああ、そう?」

 

少なからず、永倉はその時は藤堂をこらしめたかっただろう

 

「野郎──ッ!!誰が仔犬だ小動物だァー!?」

 

キレる鉄

 

「うわっ~~vV暴れても小せぇ~vV」

 

感動する藤堂

 

「あおんなっつーの」

 

ツッコむ永倉

 

『アハハハvV』

 

笑う早弥

 

今日もいつもと変わらない

 

…多分

 

「いや、でもサ

 

 

土方さん、こういう趣味だっけ…?」

 

「いい加減そこから離れろι」

 

無駄な深刻そうな顔をする藤堂だった

 

「フ───…」

 

『ゴメンね鉄クン、藤堂さんに悪気はないんだよ』

 

「ただ無意識にちょっと…口が汚くてね…ι」

 

鉄を落ち着けようとする永倉と早弥だが、藤堂の口は止まらない

 

「え!?イヤそれは聞く側の心の広さの問題でしょ──。失礼な」

 

説得力がない

 

「左之を見習ってくれよー!

 

〝脳ミソまで筋肉の単純バカ〟

 

って言われてもきっと許すぞ心広いから──」

 

「おうよ、俺は心広いぜ──!!?」

 

『原田さん?ι』

 

「ねぇ、お前はさっきから密かに命の綱渡りしてることに気付いてる!?ねぇ!?ι」

 

気付かない原田にある意味呆れる

 

(変な奴…)

 

「あ、そうそう市村君だっけ?自己紹介を忘れてたよ」

 

手を差し出す藤堂

 

「俺、藤堂平助。新撰組では試衛館時代からの古い株でさ…一応副長助勤っス。

 

あっでも年は若いのよ!可愛いめのには目がないが剣の方はケッコー使います。以後、ヨロシク!!」

 

「ふ、ふーんι」

 

その時、何故か藤堂の目線はどこか別に向いていた

 

.

 

 

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