「ヨ──ウ左之、新八っつぁ──ん、雫ちゃ──ん!」
聞き覚えのある声に振り向いた先には
「相変わらず漫才ってんなー?」
〝藤堂平助〟がいた
「いよ──ッ平助!!」
「漫才師三号が何言ってんの。で?お前これから稽古?」
「ああ」
「まぁたいらないところでお真面目なことで」
「なんだよそりゃ」
『おはよう、藤堂さん』
「おはよう、雫ちゃん」
盛り上がる四人の側で、鉄だけが誰なのかわかっていなかった
「ところで、聞きたいんだけど…」
─?
「土方さんの小姓!どれぐらい可愛い!?」
─は?
藤堂の言った言葉に四人は固まった
「昨日も今日もまだそれらしいの見あたらないけど」
「お…」
鉄の言葉を永倉は足で止める
藤堂は構わず喋り続ける
「さぞ美少年なんだろーな、なんたってあの…
美人以外は誘われたって手を出さない土方さん!?
自分で勝手に小姓に御指名!!
お茶が下手でも文句ナシ!!!
あげく「総司に似てる」と入隊させたとくりゃ──…」
もう止まらない藤堂
この弾丸トークに土方はド派手なクシャミをしたとかしなかったとか
(?意味分かん──…)
鉄も固まり、永倉の足は震えている
そしてトドメの一言
「俺的には
ひかえ目に言ってこんなカンジ?」
藤堂の後ろには
瞳がキレイで、色も白くて、礼儀正しく始々しく、それはそれは見目うるわしい…
男の子が浮かんでいた
.
「「っぶ
わーっははははははは!!」」
その答えに堪えきれず、永倉と原田は涙を流しながら爆笑して地面に蹲る
「平助~~!!悪いがその想像は鼻かんですぐに忘れろ!」
「腹イテーッ!」
「何ィィ──ッ!?」
『プッ……ククッ』
この真実に藤堂はかなりショックを受けたようだ
だが
「わかった──
床上手ッッ!!!」
こんな事で落ち込む藤堂でわなかった
「大声だすのは自由だけどな、それ土方さん聞いたらお前斬られるぞ」
藤堂の爆弾発言に近くにいた人がビクついた
「え──それでは
正解はこちら」
その言葉を言ったとたん、原田が鉄の両腕を上げる
「これがうわさのダメ小姓」
『市村鉄之助君で~~す!』
「オラ!!先輩にあいさつ!」
「…どーもι」
『…藤堂さん?ι』
藤堂がフリーズしてしまい、心配した早弥だったが
「──…かッ
かっ…かっかか…」
震える藤堂。その意味が分からない四人
次の瞬間
「かわい──ッ!!
すげー可愛いッ!!!」
─なんですと──!!?
藤堂のその台詞に皆鳥肌がたち、一斉に素早く後ずさる
そんな中、藤堂だけは嬉しそうに語り始めた
.
「うわ~~っ、もうその頭といい、手足と短さていい……
まさに仔犬!!?vV」
〝仔犬〟発言に怒る鉄、横では冷静に永倉が話をする
「あー、そういえば…お前小動物とか好きだったんだっけ?」
「んなッ!?」
『私も好きですvV』
「なんだよそういうことかー!」
「もち新八っつぁんも小さくて可愛いゼ!?」
藤堂の後ろにはタヌキが…
「ああ、そう?」
少なからず、永倉はその時は藤堂をこらしめたかっただろう
「野郎──ッ!!誰が仔犬だ小動物だァー!?」
キレる鉄
「うわっ~~vV暴れても小せぇ~vV」
感動する藤堂
「あおんなっつーの」
ツッコむ永倉
『アハハハvV』
笑う早弥
今日もいつもと変わらない
…多分
「いや、でもサ
土方さん、こういう趣味だっけ…?」
「いい加減そこから離れろι」
無駄な深刻そうな顔をする藤堂だった
「フ───…」
『ゴメンね鉄クン、藤堂さんに悪気はないんだよ』
「ただ無意識にちょっと…口が汚くてね…ι」
鉄を落ち着けようとする永倉と早弥だが、藤堂の口は止まらない
「え!?イヤそれは聞く側の心の広さの問題でしょ──。失礼な」
説得力がない
「左之を見習ってくれよー!
〝脳ミソまで筋肉の単純バカ〟
って言われてもきっと許すぞ心広いから──」
「おうよ、俺は心広いぜ──!!?」
『原田さん?ι』
「ねぇ、お前はさっきから密かに命の綱渡りしてることに気付いてる!?ねぇ!?ι」
気付かない原田にある意味呆れる
(変な奴…)
「あ、そうそう市村君だっけ?自己紹介を忘れてたよ」
手を差し出す藤堂
「俺、藤堂平助。新撰組では試衛館時代からの古い株でさ…一応副長助勤っス。
あっでも年は若いのよ!可愛いめのには目がないが剣の方はケッコー使います。以後、ヨロシク!!」
「ふ、ふーんι」
その時、何故か藤堂の目線はどこか別に向いていた
.