「さてと…そろそろもどるかな」
「山南さん!」
山南が立ち上がったところを藤堂が止める
「あの…何も出来ないとは思いますが。俺も行きましょうか?その…代わりに言えることとかあるかもしれないし…」
『そうですね。私も喜んで一緒に行きますよ。ね、永倉さん原田さん!』
「あ、ああ、そりゃぁ…」
「「俺達もついてくだけなら…」」
『なんですかそれι』
永倉と原田にちょっと呆れた
「ハハハ…なんだなんだ皆?これからケンカに行くみたいに」
「ですが…ι」
「大丈夫だよ。子供じゃあないんだから、心配御無用!」
「……?」
皆の申し出をヤンワリ断る山南
「それじゃあ…鉄之助君、辰之助君、また後ほど!」
「どーもーっι」
「じゃーなーっ!!」
皆が見送る中、山南は行ってしまった
───────
「──…いやはや鉄クン。さっきの台詞はなかなか高得点ってトコよ?」
「は?」
『うんうん。私もそう思うよ』
「へ?」
「やっぱ言いたいこと言えんのは、ガキの特権だよな~~」
「お前が言うなよι」
皆がよってたかって鉄を誉めまくった
「けどよォ、本当。よくよく考えりゃおかしなモンだぜ。副長は副長でも…
〝仏の副長〟
と
〝鬼の副長〟
が居るんだからよォ」
原田の言葉に、また皆が静かになった
『…さって、それじゃあ私は総司と遊ぶ約束があるから。じゃーねvV』
「え、雫!?」
そんな暗い空気など気にしない様な声でそう言った早弥は、皆とは違う方へ向かって駆け出した
.
―――――――
――バサッ
「なぁ歳、俺としてはやはり一番隊に入れてやるべきだと思うんだが鉄之助君も総司を慕っていることだしな何より弟分が付けば総司の奴も少しは大人らしくなってくれることだろう!
いやしかし隊服も大きい物しかないなァ?だが待てよ今後大きくなることを考えれば多少大きい物の方が…」
――スッ…
「失礼お二人で一体なんの相談かな?」
そこへ先ほど早弥たちと別れた山南が現れる…
「おお山南か!!ちょうど良いところに来てくれた 入れ入れ。…で相談というのは最近新たに同志となった…。」
「市村鉄之助君ですか?先刻会ってきましたよ明るくてとてもいい子だ。」
「……。」
「だが見ての通りあの体格だろう?隊服も刀も大きすぎてなァ隊服はともかく刀はやはり丁度いい物を探させるべきだと…」
「…ちょっと待ってください。…君なのか土方君。あの子を入隊させたのは君かと聞いている。」
「――…。」
眼鏡を上げながら鋭い瞳で土方を見る
土方は無言で山南を睨み返し近藤は、険悪な空気に言葉も出ず固まる
「ま…またまた二人共会ったそばからな~にカリカリして…」
「私が見るに今のところ彼にまで隊務を与えなければならないほど人手不足にはみえないがね。しかも最近は尊皇攘夷派の動きが活発になっているそんな血生臭い闘争に巻き込めばどうなるか…?頭の良い君が分からぬはずはないと思うが。」
数秒の沈黙が訪れる…その沈黙をやぶるが…
「山南!誤解だ歳はまだ一度も彼を…」
「彼も君の駒か?…あんな小さな子に君は人斬りをさせたいのか?私は断じて反対だぞ」
「――…」
《深…》
「ククク……何も知らねぇでよく言うぜ」
「何…?」
――ガタン…
「この話はなしだ。あんな小さな子に人斬りさせる必要はねぇからな」
「ちょっ…
待ちたまえ土方君…!」
「市村は俺の小姓だ
…これで文句ぁねえだろ」
――パタン
一人去る土方
残された2人は…
「…近藤さんその彼は市村君は土方君の…?ιι」
「ああ小姓だが…ιいや教ぇようと思っていたんだがね」
「なんということだ…私はそのてっきり土方君が…」
「だろう?どうも最近の歳は歳らしくないというか」
う~むと悩みながら言う近藤…
「…何故かは分からんのだが、どうしてもカレに刀を握らせたくないらしい」
「――…」
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