最後にその手が掴むもの   作:zhk

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予兆

 

 

シンシアside

 

「つー訳で、俺が白猫とくっついて逆玉で引きこもれるようにするために!今から魔導兵団戦の特別授業を行う!!」

 

「いやどしてそうなった!?」

 

いや本当にどうして?どうしてそうなるの?

 

俺があの場を去ったあとも話し合いは続いたようだが、内容は深くは聞かなかった。そしたら結果がこうだ。

 

なんか、グレン先生がシス姉の彼氏になった。それでそれを認めないレオ兄とグレン先生とで自分のクラスの生徒を使った魔導戦術演習で決着をつけることになったらしい。

 

なんか展開がすごすぎてついていけないんですけど...

 

「えー先生、勝ったらマジでシス姉と結婚すんの?」

 

「シン!俺の事をお義兄さんとよびな!!」

 

「こんな金にルーズなお義兄さんは嫌だなぁ。まぁ面白そうだからいいけど」

 

「ちょっとシン!否定しなさいよ!!」

 

隣からシス姉が顔を真っ赤にしながら何か叫ぶが、華麗にスルーする。一つ一つに付き合っていては時間がいくらあっても足りない。

 

「お前らには巻き込んで悪いとは思うが、実戦形式の良い経験が積めると思って頑張れ。戦いかたとかは俺がみっちり教えてやる。」

 

「先生、一ついいですか?」

 

そこで一人の生徒が手を上げた。

 

「どしたギイブル?」

 

「シンやリィエルはどうするんですか?彼らはろくに魔術を使えませんよ?」

 

「ほんとだ。先生俺どうすんの?」

 

この模擬戦では使える魔術が決まっている。その中に俺が使える物はほとんど無い。せめて錬金術が使えるなら、最近大分うまく使えるようになった隠す爪(ハイドゥン・クロウ)を使って暴れられるんだけどな...

 

「そこは大丈夫だ、この天才魔術講師グレン=レーダスが最強の策を考えているから安心しろ!」

 

「なんでだろう、すっげぇ不安になるな...」

 

もうこの教師が有能なのは知っているが、こういうときは限ってろくなことがない。

 

(それよりも魔導兵団戦か...大丈夫か...?)

 

俺が心配するのはこの戦いの勝敗(やるならもちろん勝ちたいが)ではなく、俺の体の問題だ。

 

魔導兵団戦は、分かりやすくいうと魔術師同士による団体戦。そこでまたこの前のように我を忘れるかもしれない。

 

(でもそこで【マインド・アップ】を使えばなんとかなるか?いや、でも次も【マインド・アップ】がうまく機能してくれるとも限らないからな...それに何度も使いすぎると体が慣れてきちまう。)

 

本来このような魔術は頻繁に使うものではない。やはり使いすぎれば、その魔術に体が慣れてしまいうまく機能しなくなっていく。現にあの最初の発作から今日に至るまでに、もう三回使ってしまっている。効果が薄まっていってるのが嫌がおうにもわかってしまう。

 

(でもここで出れないとか言ったら怪しまれるしな...どうにか誤魔化しながらやるか...)

 

前でグレン先生が魔導兵団戦の心得を教えるなか、俺は肩肘をつきながら考えを頭の隅に追いやり、グレン先生の話に聞き入った。

 

その時、リィエルがこちらをじっと見ていた事になんて、俺はまったく気が付かなかった。

 

ーーー

 

そして日はあっさりと流れていき、今日は魔導兵団戦の日となった。フェジテから東に少し出た所にある、湖のほとりの周りは魔術学院の保有する演習場となっているようだ。

 

「はてさて始まるわけだけど、シス姉ホントにどーすんの?これ先生が勝ったら...」

 

「結婚するわけないでしょ!!あれは、先生が勝手に言い出したことで...」

 

顔に怒りの表情を浮かべながら、シス姉は必死になって反論する。

 

そこで、俺は少し悪戯心がくすぐられシス姉にこんな言葉を投げ掛けた。

 

「でも先生って面倒事は絶対やらない主義だし、案外本当にシス姉に惚れてるのかもよ?」

 

「な!?」

 

徐々に顔を真っ赤に染め上がる。まるで茹で蛸だな、言わないけど。

 

「あああああー!もう、変な想像しちゃったじゃない!!」

 

「あれ?もしかしてシス姉が脈あり?」

 

「んなわけあるかぁぁぁぁぁ!!」

 

これぐらいが潮時だと考え、俺はシス姉のもとから離れルミ姉とリィエルの所に行く。後ろからまだきゃんきゃんとシス姉が何かを喚く音が聞こえたが、まぁ聞こえなかった事にしよう。

 

「シン君、あんまりシスティをからかっちゃダメだよ?」

 

「悪い悪い、つい面白くて」

 

ルミ姉が頬を膨らませながらそう言うが、さっきまでこっちを見ながらニコニコしていたのは知っているぞ?案外、ルミ姉もシス姉を弄るのは楽しんでたりするようだ。

 

そこでふとリィエルに視線を向けると、どこか不安そうに俺の方を見ていた。

 

「どうしたリィエル、俺になんかついてるか?」

 

「もう大丈夫なの?」

 

俺の質問を完全に無視しながら、リィエルは俺に聞き返してくる。俺は少し首を傾げたが、リィエルが何を言いたいのかはすぐに理解できた。

 

「ああ。もうあんなことにはならないから安心しろ、体調はバッチシだ!!」

 

「......そう」

 

まだ納得してなさそうだが、悪いがここは嘘をつかせてもらう。これは俺の問題だ。周りのみんなに言うつもりはない、特にリィエルには。

 

これが知られてしまえば、リィエルはきっと自責の念に刈られてしまう。そうなるのは絶対に避けなければならない。

 

「今回二人一組(エレメント)の相手はリィエルなんだから、背中は任せたぞ」

 

「ん、任せて」

 

強引に話の方向を変え、リィエルに笑みを返す。

 

そうだ、俺が、俺さえがこらえられればいいのだ。

 

それでいい、それでいいんだ。

 

シンシアsideout

 

ーーー

 

「よいしょ!」

 

「ん」

 

フィールドにある丘の上で、シンシアとリィエルはふらふらと動き回る。そしてその二人の間やすれすれを、【ショック・ボルト】がむなしく飛んで行く。

 

「くそっ!なんで当たらないんだよ!!」

 

レオスの陣営で、この丘の制圧を任された隊の隊長であるリトは額から玉のような汗を流しながら【ショック・ボルト】を放ち続ける。だが、それらはすべて簡単に避けられていく。

 

距離にして約二十メトラ、リトの隊は総勢十二人、通常ならばこの人数相手に放たれる攻撃を避けることなんて不可能に近い話だ。

 

だが相手はかたや宮廷魔導士団特務分室のエース、かたや近接戦闘ではこの学院にも敵無しとまで噂されるシンシアだ。この二人相手に一般の考えで対処する方が難しいだろう。

 

「余裕余裕!お前らそんなもんか?ぜんっぜん当たってませんよー?」

 

「くっ!!」

 

両手をポケットに突っ込みながら、シンシアはリト達を小バカにするような発言をする。いつも通りならばそんな発言聞き流せるリト達だったが、今彼らには余裕がなくなっている。リィエルは何も言わずに半目でリト達を見る。リト達はそれが、自分達を嘲笑っているようにしか見えなくなっている。(実際は特に何も考えていない)

 

「なら、これはどうだ!!《虚空に叫べ・残響為るは・風霊の咆哮》!」

 

「《大いなる風よ》!」

 

「《白き冬の嵐よ》!」

 

全員が一点を狙う攻撃をやめ、より広範囲を攻撃する魔法である【スタン・ボール】や【ゲイル・ブロウ】、【ホワイト・アウト】を飛ばす。

 

「リィエル!」

 

「ん」

 

シンシアの呼び掛けに応じるようにリィエルはシンシアの背後に飛ぶ。それを見ずにシンシアは両手を地面に着けると、その地点に稲妻が走る。

 

そして面を張り叩くかのように飛んだ呪文はシンシアの目の前まで飛びーー

 

突如現れた壁に防がれた。

 

「「「なっ!?」」」

 

リト達一同は驚愕を表すように目を見開き口をあんぐり開けたまま、その光景を見入る。

 

シンシアが何をしたのか、それは至って簡単なこと。

 

今回使える魔術がないとグレンが言ったが、そこは少しざっくりと言い過ぎなのだ。

 

問題は、殺傷力が低い物のみが使えるという点だ。裏を返せば、殺傷力が低ければ大抵の魔術の使用は許可されているということだ。

 

つまり、即興改変したただ壁を作るだけの錬金術ならば使用は何ら問題ないのである。

 

(ルール上は際どいみたいだけど、まぁ裏技的な感じってことだろうな。グレン先生もなかなかな事をする!)

 

これがグレンの編み出した策の一つなのだ。リィエルとシンシアのみを丘に置き、敵を完全に串刺しにする。二人とも相手を倒せる呪文を使えない事は相手はわからないため、戦いは相手が気づくまで終わらない。

 

(というかやっぱ頭痛がしない。これを使うのに上手くなったってことなのか?それとも、あの血を飲んだからなのか。考えてもわからないんだけど)

 

【フィジカル・ブースト】をかけた足で地面を蹴りながら後ろに下がりふとそんな事を考える。

 

遠征学習後、何度か隠す爪(ハイドゥン・クロウ)を使ったが、リィエルと戦った時のように頭に激痛が走ることはなかった。深く考えるべき事なのだろうが、シンシアからすれば使えればそれでいいのだ。

 

(うし、結構いい感じに敵の気は引けてるな。本戦の方はシス姉やギイブルに任せればいいし、俺達はこのままーー)

 

リィエルと共に丘の上を駆けながらこの後の戦況を予想していたその時、シンシアの視界が大きく揺れ動いた。

 

「や、ば...」

 

足にかかっていた【フィジカル・ブースト】は途切れ、シンシアはその場に膝をつく。

 

(ツブセ...コワセ...)

 

「黙れ...【マインド・アップ】」

 

【マインド・アップ】を発動するが、一度では収まらない。頭に声が響く。それはノイズがかったような声で、シンシアの心のそこからどす黒いものを引っ張り出してくる。

 

(ツブシ、コワシ、クダキ、コロス。ソレガ、オマエノ、ノゾミ)

 

(違う...俺はみんなを守る、正義の魔法使いになることが俺の望み)

 

すぐ近くで行われている喧騒が、とても遠くに感じてしまう。

 

(だから、お前は黙って俺に従え!【マインド・アップ】!)

 

もう一度【マインド・アップ】を使うと、その声もどんどんと小さくなっていき、遠くに聞こえていた喧騒もシンシアの耳へと入っていく。

 

「シン!大丈夫!?」

 

「リィエル...ああ、大丈夫だ」

 

リィエルがいつもは見せないような焦りを顔に浮かべながらシンシアに詰め寄る。それにシンシアは無理に笑顔を作って返した。

 

リト達はまだシンシアが作った壁に四苦八苦しているため、そこにはシンシアとリィエル二人だけだ。

 

「シン、本当に大丈夫?前の時も...」

 

「大丈夫だって。俺がそんな柔な奴だと思うか?」

 

どうにか平気そうに振る舞うシンシアだが、見ているリィエルからはまったくと言っていいほど大丈夫には見えなかった。

 

顔は青白く、息は荒い。手が少し震えているし、今にも倒れそうだ。

 

シンシアに気を向けた一瞬、リィエルの注意が周りに向かなくなる。その瞬間を狙った訳ではないのだろうが、二人に向けて【ショック・ボルト】が放たれる。

 

「リィエル!」

 

「え?」

 

このままでは当たると瞬時に理解したシンシアは、反射的にリィエルを押し飛ばす。それにより紫電の一閃の射線にいるのは、シンシアただ一人となった。

 

【ショック・ボルト】が飛んでくるのを横目に見ながら、来るであろう痺れを待っていると、

 

シンシアの頭に、聞いたこともないような言葉が聞こえる。

 

(は?なんだこれ...)

 

それはどう聞いても人の言葉ではないし、ましてや意味もよくわからない。発音すらよくわからないはずなのに、シンシアの口からそれは勝手に紡がれる。

 

「■■■━━」

 

獣の唸り声のようなその言葉を呟くと、

 

シンシアの目の前で、【ショック・ボルト】は儚く霧散していった。

 

「なんだ...今の...」

 

自分自身でも何が起きたのか、自分が何をしたのか理解出来なかった。シンシアにこんな対抗呪文(カウンター・スペル)を使えるほどの技量はない。

 

もうシンシアの頭に、よくわからない言語は聞こえない。シンシアはもうただ呆然とするしかなかった。

 

だが、リト達がそんな事情を知るわけもなくまた【ショック・ボルト】の追撃が、シンシアに直撃する。

 

「あばばばばばば!!」

 

奇声をあげながら、シンシアは体に走った痺れと共に地面に倒れ伏し、シンシアの耳に審判からの戦死判定が下るのだった。

 

ーーー

 

シンシアside

 

結果論だけ語ろう。引き分けた。

 

レオ兄のクラス相手にここまで出来たならば本当に良くできた方だろう。いや本当に。

 

で、俺はというと...

 

「二階級特進しちゃったぜ...俺」

 

「シン!俺はお前の事は忘れないぜ!!」

 

「なんでお前は生き残ってんだよカッシュ...」

 

現在進行形でカッシュにバカにされてます。

 

なんかこいつ生き残ってるし、俺はただドジったんだけどさぁ...なんかカッシュに負けたようで悔しい。

 

「ていうかなんで負けたんだよ。シンなら生き残れると思ったんだけど...」

 

「途中で体調が悪くなってな...」

 

まぁ嘘は言ってない。後ろからこちらを見るリィエルの視線が痛いが、今は無視させてもらおう。

 

あの時俺が使った魔術、あれは一体なんなのか?俺にあんな対抗魔術(カウンター・スペル)を使える技量はないし、ましてや対抗魔術(カウンター・スペル)にあのようなよくわからない言葉を使うなんて聞いたこともない。

 

(本当になんなんだ?あの言葉はマジでいつも使うルーン語じゃなかった。もっとなんていうか、より強い力があるような...)

 

「再戦です!こんな結果は認めない、今度は私があなたに決闘を申し込みます!!」

 

俺の考えは、レオ兄の叫びによって断ち切られた。そして次に俺を襲ったのは、そのレオ兄の発言だった。レオ兄はグレン先生へ手袋を投げつけ、肩で息をしながらグレン先生を睨み付けていた。

 

「ちょ、レオス先生マジかよ...」

 

隣のカッシュもどうやら同じ心持ちのようで、驚きの表情をしていた。そんな中でも会話は進んでいく。

 

「お前まだ白猫を諦めねぇのかよ...」

 

「当然です!システィーナに魔導考古学を諦めさせ、私の妻とするまでは━━」

 

「二人とも!もういい加減にして!!」

 

グレン先生とレオ兄のやり取りに、シス姉が割り込んでいく。

 

「レオスはまだ私の事を考えているからいいですが、先生はなんなんですか!?卑怯な手も使ってまでレオスに勝って、そんなに逆玉の輿がいいんですか!!」

 

「......」

 

シス姉の呼び掛けに、グレン先生はなにも答えない。その仕草に、俺は少し違和感を覚えているとグレン先生は手袋を拾い上げた。それは、グレン先生がレオ兄からの決闘を受諾したということになる。

 

「日時は明日の放課後、場所は学院の中庭。ルールは致死性の魔術の使用禁止で、それ以外はなんでもありだ。これで決着をつける」

 

「いいんですか?」

 

「これで勝ちゃあ俺は一生遊んで暮らせる勝ち組だぜ?そんなの乗るに決まって━━━」

 

そこまでグレン先生が話すと、シス姉がグレン先生の頬を勢いよく叩いた。湖畔にパシンと気持ちのよい音が響きわたる。そして━━

 

「最低...」

 

「システィ!ちょっと、待って!!」

 

そう吐き捨てて、シス姉はフェジテへ帰るために用意されていた馬車の方へと足早に去っていった。そのあとをルミ姉が焦りながら追いかけていった。

 

ほとんどの生徒がはらはらとその光景を見守るなか、グレンは他の生徒達に帰るよう促すと、皆蜘蛛の子を散らすようにその場から離れていった。

 

「なんかやベー事になってきたな...」

 

「そだな」

 

カッシュがそんな事を呟くが、俺はそれに愛想のないような返事で返した。

 

「俺先に馬車に戻っとくぞ。シンも早く来いよ」

 

「おう、もうちょい休んでからいくわ」

 

そしてカッシュは馬車の方へと走り出す。とは言っても俺の体調は大分マシになっているので、すぐに立ち上がりカッシュを追おうと━━

 

「シン」

 

するが、それは後ろから自分を呼ぶ声によって遮られる。

 

「どしたリィエル。ルミ姉行っちゃったし、お前も早く二人の所に...」

 

「本当の事を話して」

 

はっきりと告げられたその言葉に、俺は一瞬動揺してしまう。だがそれを直ぐ様押し隠し、いつも通りを演じていく。

 

「本当の事?なんの事だ?」

 

「本当に大丈夫なの?最近のシン、どこかおかしいから...」

 

リィエルは悲しげな目をしながら俺を見る。

 

「私バカだからよくわからないけど、今のシンはなんだか苦しそう。」

 

その声には、少し罪悪感が含まれているように俺は感じてしまった。

 

やめてくれ、俺は、お前にそんな顔をさせるために━━

 

「だから、私に何か力になれることがあったら━━」

 

「大丈夫だって言ってるだろ!!」

 

「っ!!」

 

咄嗟に怒鳴ってしまった。はっとしてリィエルの方を見ると、驚いたようにこちらを見ていた。

 

「大丈夫だ、ちょっと体調が悪いだけだから...それよりも今大変なのはシス姉なんだよ。だからリィエルは、シス姉の側に居てやってくれ」

 

「でも━!!」

 

どうにか心を落ち着かせ、リィエルに優しい口調で話しかけるが、リィエルはまだ納得しないようだ。だがこれ以上話していても、意味は成さないだろう。話は終わりと言わんばかりにリィエルに背中を向けて、馬車の方へと走り出す。

 

「頼んだぞリィエル!」

 

まだ何か言いたげなリィエルを置いておきながら、俺はさらに速く走る。

 

もっとだ。もっと隠さなきゃ。

 

気がつかれちゃいけない。みんなに心配されちゃいけない。

 

「これは...俺が選んだ選択なんだから...」

 

独り言のように呟きながら、俺は馬車へと向かっていった。

 

哀愁漂う表情の、リィエルをその場に残して。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして後日、決闘の刻限になってもグレン先生は現れず、シス姉とレオ兄との正式な婚約が発表される事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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