とある師弟の成層圏   作:カツヲ武士

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前話の続き

幕間っぽい感じで
弟子とかんちゃんの価値観のお話ですな。

オリ設定!
オリ展開!

嫌いな人は読み飛ばし!


第17話

大佐殿の側室かぁ。うーん。普通に考えたら

・・・有りだよね!あんな理解のある人は

中々居ないし、正妻の司馬少佐公認なら私の

立場も安泰だし!

 

「し、司馬様!そ、側室ってアレですか?

2号さんとかお妾さん的なアレですよね?!」

 

ん?あぁ、リンちゃんは勘違いしてるね?

コレは司馬様や大佐殿の名誉に関わるから

ちゃんと訂正しなきゃ!

 

「リンちゃん。側室とお妾さんは全然違うよ?」

 

今はプライベートな話題だから准尉じゃなく

ても大丈夫だよね?

 

「え、そ、そうなの?」

 

そうなのよ。まぁ知らなければ勘違いする

かも知れないけどさ。

 

「そうですね。どこの世界に婚約者に妾を

薦める正妻が居るのですか。それに妾になれ

など女性にもシツレイ極まりない提案です。

私はコレでも礼儀作法は厳しく躾られてます

からね。そのような無礼無作法は作戦行動

での挑発行為以外では行いません」

 

ですよねー。

 

「えっと、とりあえず司馬様の礼儀作法

がしっかりしてるのはワカリマシタ」

 

まぁ、元の違いがわかってないからね。

 

「リンちゃん。側室は家から認められた正式な

奥さんだよ。さっき2号さんって言ってたけど

ソレに近いかな?イスラム教とかの第2夫人

とか第3夫人って立場になるね。

家に認められてるから子供に継承権はあるし、

社交界における本人の扱いも普通に奥さん

として扱われるの」

 

貴腐人とかお超腐人は全くのベツモノだから

夫人と言う言葉に反応しないように。

 

「へ、へぇ」

 

「対してお妾さんって言うのは、家が認めて

無い人で、言うなれば旦那さんの愛人や

浮気相手のことなんだ」

 

「ほ、ほぉ?」

 

良くわかってないのか、それとも恋愛を

すっ飛ばしたお話だから思考が追い付いて

いないのか・・・

 

「そうですね。正妻や周囲が黙認することは

有りますが、あくまで浮気相手です。

子供に継承権は有りませんし、本人の扱いも

公式には存在しない者として扱われます」

 

存在しないからどんな扱いをされても

文句も言えないし、下手したら相手の

家に殺されちゃうんだよね。

 

「ドラマとかにある正妻による2号さんの

イジメとかは大体コッチなの。何せ側室は

正式な奥さんだからね。それに普通は側室

にもバックがついてるから、イジメなんか

して無駄に争えば旦那さんや家に迷惑が

掛かるでしょ?大事なのは家の存続だから

家督相続が絡まないなら、普通はお互い

を認めてて仲が良いんだよ」

 

その家督相続だって大体は法とか家のルール

で決められてるから中々荒れたりはしないし。

て言うか、毎回家督相続の度にドロドロ

してたら家が無くなっちゃうよね。

 

あぁ言うのは本来どっちかが新興の家の場合

とか、王の権限が弱い王家みたいな特殊な

場合にしか有り得ないんだよ。

 

普通はそうなる前に殺すか出家だし。

 

まぁ貴族社会の末期に大小様々な貴族が

醜態を晒したから、ソレを見た民衆が

貴族の評判と存在意義を貶める為に広めた

フィクションの影響が大きいんだってさ。

 

「そ、ソウナンダー」

 

まぁ当主である旦那様が差別したら周りも

ソレに合わせたりするんだけど、大佐殿は

その心配とかは無さそうだよね。

 

人間的にどうとかじゃなくて、そんな見え

見えの付け入る隙を作るような人じゃない。

 

「さらに今回の場合は、私にバックが無いから

私の立場の補強って意味もあるんだよ?」

 

今は普通に冬林技研に所属してるけど、

学園を卒業したら色んな組織が関わって

来るからね。

 

大佐殿の側室としての立場が有れば司馬家や

李家が私を守ってくれるってことだよね?

 

「た、立場の補強?!」

 

「そうですね。司馬家としても当家の家督争いに

関わらない、かつ優秀な側室と言うのは得難い

モノです。それに李家の後継のことを考えたら

どうしても側室は必要なのですよ」

 

あぁ、司馬少佐の子供はどうしても司馬家の

子になるからね。

 

「あれ?な、なら私に子供が産まれたら、

その子が李家の宗家の当主になるんですか?!」

 

「ここで好きとか嫌いじゃなく、普通に子供の

継承云々が出てくるあたり、やっぱり簪も

お嬢様なのよねぇ・・・(;´Д`)」

 

リンちゃんが何か言ってるけど、そんなこと

気にしてる場合じゃ無いよね?!

 

「准尉、婚姻に個人の好き嫌いなど関係

ありません。そう言うのは家を保つ為の

最低限の義務を果たしてから育めば良い

のです。まぁ生理的に受け付けないなど

は有るかもしれませんので、こうして

特尉には確認を取っていますがね」

 

「な、なるほど?」

 

「私から見て大佐殿は理想的な男性なので

嫌と言うことは有りません!ただ、それだと

李家に正妻として嫁入りするようなカタチに

なってしまいませんか?」

 

それに子供が李家を継ぐなら司馬家の

援護云々は無いじゃん!

 

「確かにそうですね。子に継承権は有りますし、

師には私以外に妻は居ませんから、師と特尉の

子が優先的に見られるでしょう」

 

や、やっぱりっ!そうなったらどうなるの?

 

李家の中では孤立無援だから、周りにナニか

されないように、目立たないようにして

子供と寂しく暮らすことになるの?!

それとも子供も李家の人達に取られて

私は一人で寂しく暮らしていくの?!

 

「もう結婚した後と子供について真剣に

話してるし・・・コレがお嬢様の結婚かぁ」

 

いや、子供と結婚後の事を考えないで

結婚なんか出来ないよね?

 

「ただし、李家の当主は血統と実力で決まり

ますから、継承しない場合も貴女の子供に

何かするようなことはありません」

 

ん?あぁ、初めから実力が無い子は跡を

継げないから、無駄に虐めたりしないのか。

一門として他の仕事をさせたりするのかな?

 

血統は李家の血だよね?分家とか本家は

有るから養子も有りかな?あとは実力だけど。

 

「じ、実力って言うのには何か明確な

指針があるんですか?」

 

更識みたいに漠然と「暗部に向いてる」とか

みたいな曖昧なヤツだと困るよね。

 

当代の楯無みたいなわけのわからないヤツが

当主になって、私の子供にも私みたいな思い

をさせちゃうなんて流石に嫌なんだけど・・・

 

「えぇ、正確には李家秘伝の奥義の習得が

出来るかどうかです。ソレが出来なければ

どれだけ他が優秀でも宗家は継げません。

まぁここ最近はまともに使えたのが一人

しか居ませんでしたので、相対的に優秀と

見えるようなモノを分家から養子に取り

宗家を継がせていたようですけど」

 

ん?・・・李家秘伝の奥義とな?

なんだろうこの香ばしさ!コレはもしや

子供にとってもご褒美じゃないかな?

 

「李家秘伝って・・・あっ!( ̄□ ̄;)!!」

 

おや?リンちゃんは何か知ってるみたい

だけど、地元じゃ有名なお話なの?

 

「准尉は気付きましたね?そう、該当する技は

いくつかありますが、まずは命奪崩壊拳の

習得が出来れば、問答無用で李家の当主として

認められていたのです」

 

「命奪崩壊拳っ?!実在したんですねっ!」

 

何代か前の楯無が李書文に受けたとされる

伝説の魔拳!

 

受けたモノは七割が死に、三割が精神を壊す

と言われ、当時の楯無も命は奪われなかった

けど、自信やら誇りやら尊厳を完膚なきまで

崩壊させられて精神を壊されたんだよね。

 

そして生還してからは常々「ヤツらはヤバイ」を

繰返し、遺言でも「絶対に李家に関わるな」と強く

戒めた為に今やソレが更識の家訓にまでなった、

李家に伝わる秘伝の技!

 

「実在してたんです。そもそも徐州李家の

初代であり、武神と呼ばれた李厳殿は自らを

議長家における武の執行者として定め、子で

ある李豊や孫の李白に対して常々己の本分は

武であると説きました」

 

あ、その話は知ってます!

 

「政の楊家と、軍事の公孫家、武の李家に

統治の司馬家ですよね?」

 

議長家としての序列が1位だった楊家が

「自分たちは司馬を支える宰相」って言って、

2位の李家が「武の執行者」を自認。

4位の公孫家が「兵を率いる将帥」となること

で、司馬を支える体制を作ったんだよね!

 

「当初の司馬には統治などする気は無かったの

ですが、楊家と李家からは『諦めろ』と言われ、

公孫家からは『勘弁して下さい』と泣きつかれ、

仕方なく議長家の取り纏めをしたんですよ」

 

「仕方なくって・・・本当ですか?!」

 

おぉ、リンちゃんも知らない歴史の裏話!

コレは良い文明だよね!

 

「えぇ。本当です。なんでこうなったんだか。

それはさておき、初代の李厳殿は様々な

技術を李豊と嫁の孫尚香に伝えましたが、

どうしても全ての技を伝えきることが

出来ませんでした。まぁ李厳殿は万能の

武人では有りましたが、教育者では有りま

せんでしたし、李豊も才はありましたが

既に戦乱は治まり、李厳殿のように武に

必死になる理由もありませんでしたからね」

 

ま、まるで見てきたかの様な・・・多分

司馬家には詳細な資料が有るんだよね!

 

「そして己の命が尽きるまでに全ての技を

伝えきることが出来ないと判断した李厳殿は、

断腸の思いで李家の当主として最低限習得

すべき技を選別しました」

 

「自分が習得した技を切り捨てたんですか?!」

 

・・・リンちゃんが驚くのも無理は無いよね。

それは当時の武人としては本当に最後の最後。

まさに血を吐く思いでの決断だったと思う。

 

「その通りです。超人102芸と呼ばれた技

のうち、李厳殿が習得出来たのはおよそ七割。

さらに李豊が習得出来たのは半分に満たず、

孫の李白に至っては10も習得はできま

せんでした。まぁコレに関しては徐州李家と

して為政者としての仕事もありましたから、

どうしても仕方の無いことでは有りましたが」

 

「「超人102芸?!」」

 

つ、つまり本来は秘奥義の命奪崩壊拳も

102の技の一つでしか無かったの?!

 

「貴女方の気持ちはわかりますよ。正直に

言えば102も必要だったか?と言われれば

我々も首を傾げる話ですからね」

 

「違わないけど微妙に違いませんか?!」

 

た、確かに、なんかニュアンスが違うよね。

 

「・・・准尉、深く考えたら負けですよ」

 

し、司馬少佐ですら理解を諦めるくらい

当時は凄い時代だったんだね!

 

それもそうか。漢が腐敗して自滅して、腐敗を

しないように「千年戦い続ける国家となれ」って

言う国是の国が出来たんだもん。

 

だけど腐敗より千年の戦いを選ぶって相当な

腐り具合だよねぇ。実際曹操なんか英雄で

ありながら同性愛にしか興味がなくて後継者

すら居なかったって言うし!

 

宦官とかも当たり前に居たよね!「アッー!」

とか「うほっ」とか「やらないか」とかが当たり前

に横行してて、みんな腐ってたのかも・・・

 

「当時の混乱はともかく、李厳殿が奥義と

して継承せよと言い残したのが、知名度も

効果も高くて習得も比較的簡単な命奪崩壊拳。

他は心霊台。新血愁。そして幻魔拳です」

 

凄い!凄い香ばしい技ばっかりだ!

北○の拳の原作者は武の李家関連の

人って言うのは本当なのかも!

 

車田先生も関係者だったのかな?!

 

「新血愁とか心霊台は・・・なんか日本の

漫画で見たことが有るような無いような」

 

「あぁ、○斗の拳ですね。えぇ、効果は

まさしくアレに近い技ですよ」

 

ふぉぉぉぉぉぉぉぉ!

漫画の技をリアルで使えるなんて絶対

に子供にはご褒美だよね!

私も「アヤツは私が育てた」とか言えるよ!

 

「えっと。どれかを使えたら後継ぎって

ことは後を継ぎたくないなら覚えなくて

良いし、継ぎたいなら教えるって感じで

しょうけど・・・

そんな簡単なモノなんですか?秘伝の奥義

で使い手も少ない筈ですよね?」

 

あ、そうだよね。継ぐのが嫌な場合は継ぎ

たい子に任せれば良いだけなんだろうけど、

継ぎたいって思ってもすぐに覚えれるような

モノでも無いはずだよね?

 

「問題有りませんね。李家を継ぐにせよ

継がぬにせよ、子がどちらを選んでも

良いように師は技を叩き込むでしょう」

 

「す、スパルタと思えばいいのか、子の

為に労力を惜しまないと言えば良いのか

もぉわかりませんね・・・」

 

名家とすれば子と家のために全力を

尽くす素晴らしい当主だよね。

 

「そもそも失伝した技が多すぎますからね。

現在の李家の連中は全員が鍛え直しの

最中です。師にしたら命奪崩壊拳くらいで

ガタガタ抜かすなと言ったところなんですよ。

だから特尉の子が産まれたら最低でも半分

は教えることになるでしょうね」

 

「は、半分?!李厳様の子供の李豊様と同じ

領域ですか?!そんなの日本人である簪の

子に伝えても良いんですか?!」

 

そ、そうだよね!って言うか

 

「あの、大佐殿は失伝した技も使える

んですか?」

 

最低でも半分ってことは、大佐殿はソレ

以上の技を習得してるってことだよね?

 

「何を今さら。子は師の子ですから母親の

生まれは関係ありません。

そして師は超人102芸全てを資料通り

忠実に再現し、使いこなして見せた実績を

立て問答無用で李家の当主となった達人です。

ここ数年はさらに技を増やし、48の殺人技

と言うジャンルまで作り出してますよ」

 

ふ、ふぉぉぉぉぉぉ!大佐殿は漫画より

漫画みたいな人だった!

 

「いや、凄いとは思いますけど、そもそも

そんなに殺人技って必要なんですか?」

 

な、なんて馬鹿な事をっ!

 

「リンちゃんっ!何を言ってるの?!

織斑のアホが移った?それでも中国人?!」

 

とかちつくちてって何だよ!ちゃんと

発音しろよ!

 

「えぇぇ・・・(;´Д`)」

 

これだから酢豚なんてわけのわからないモノ

で、アホにプロポーズなんかするんだよ!

 

「ふむ、私も深く考えたら負けだと理解

して突っ込むことを諦めてましたが、

特尉にはナニか私には見えていないモノ

が見えて居るのでしょうか?」

 

司馬少佐にはわからんのですか?!

 

「ロマンです!ロマンの前には数の大小

など些細な問題なんですよ!」

 

流石は大佐殿です!側室とか関係なしに

一生付いていきます!

 

「そ、そうですか・・・やはり貴女ほど

師の側室に相応しい女性は居ませんよ」

 

「ですねー。って言うか性格とか趣味も

ありますけど、簪の生まれの関係上、

副所長さん以外の人とはまともな結婚生活

って出来ないんじゃ無いですかね?」

 

右手が疼く!すぐに新しいナニかを

大佐殿に提案したいっ!

 

「まぁそれも有りますね。お互い自由恋愛

など出来ぬ身です。せめて幸せになれる

選択肢を選んで欲しいと思いますよ」

 

あぁもう最高っ!今はスゴく楽しくて、

将来もスゴく明るい!こんな充実して幸せな

生活を送れるなんて、考えてもみなかった!

 

更識の連中と織斑のアホと倉持のクズに

感謝は・・・しないけどプギャーはしてやるよ!

 

「・・・なんか、既に幸せそうですよ?」

 

「・・・そうですね」

 

ふははははははははははははははは!

夢が現実になる世界!ここが楽園かっ!

 

「「・・・・・・」」

 

―――――――――――――――――――

 

 

「箒だけが処罰対象で三日謹慎と反省文って

どういうことだよ千冬姉っ!」

 

どう言うことだも何も。

 

「一日は精密検査で二日目と三日目は土日。

実質的な罰は反省文だけ。軽すぎる処罰だな」

 

一夏に関しては最初から司馬が処罰の

対象外としてくれていたからな。

まったく、借りが溜まる一方だよ。

クビになったら冬林に行くことになるだろう

から、十蔵さんも私を免職にする気は無い

ようだし・・・後は減棒がどれだけのモノに

なるかだな。しばらくツマミは無しかなぁ。

 

「そう言う問題じゃないだろ?!」

 

一夏。コイツはあの場で何を見ていた?

まさか応援してくれた箒が不当に罰を受け

たと勘違いしてるんじゃないだろうな?

 

コイツはこれから様々な問題に突き当たる

だろう。その際、毎回毎回独自の価値観で

動くような英雄症候群など起こされては

たまらんぞ。

 

現実と言うのをしっかり知って貰わねば。

 

・・・冬林の我慢にも限界が有るんだからな。

 

「そうだな。本来なら、緊急時に隠れていた

無抵抗で無防備な放送部員を木刀で殴って

気絶させ、避難すら出来なくしたのだ。

傷害の現行犯はもちろんのこと、下手を

したら殺人未遂として法的に裁かれるところ

謹慎三日と反省文だ。

被害者に対してなんと説明したら良いか

私にもわからんな」

 

こうしてみたら軽すぎる処罰だろ?

 

と言うか何で普段から木刀を持ち歩いて

いるんだ?立派な武器だよな?

・・・問題を起こして突っ込まれる前に

教室や学園内では没収するようにしておこう。

 

「あ、いや、だってアレは仕方ないだろ?!」

 

なんでさ

 

「何が仕方ないものか。あのあと箒が放送

部員を抱えて避難したなら救助活動として

認めることも出来たが、実際に行ったのは

放送機材を使って状況を悪化させただけ」

 

色んな意味で悪化したよ。

特に十蔵さんの胃がな。

 

「状況を悪化させたって・・・俺を応援

してくれたじゃないか!」

 

この阿呆が。お前の応援の為に箒が傷害罪を

犯したとなれば、折角無処罰で終わっていた

ところに刑事罰が下るぞ!

 

とは言っても理解出来んだろうし。

 

「あの放送のせいで放送室に人が居ると

言うことが、テロリストにバレた。

もし狙われていたら、箒は逃げることが

出来たかも知れんが気絶させられていた

二人の放送部員はどうなっていた?」

 

こう言う方向ならどうだ?箒が間違った

行動を取ったと理解出来るだろう?

 

そもそも応援の為に他の人間を木刀で

殴って気絶なんかさせたら駄目だろ。

 

なんでソレが仕方ないになるんだ?

 

「だけどそんなことには・・・」

 

「ソレは結果論だ。確かに放送室は狙われる

ことなく死者は出なかった。だが今回罰を

与えねば、箒は今後も緊急時に避難指示に

従わずに生身で危険地帯へ行き、周囲の人間

を応援の為に殴り倒すことになる。

再発防止の為にも箒には罰が必要なんだよ」

 

問題は箒も自分が悪いと認識していない

場合だ。反省文の内容を良く吟味して

必要なら説教もしなくてはな。

 

「・・・確かに生身で危険地帯へ行くのも

木刀で人を殴り倒すのも良くないことでは

有る。被害者への謝罪と再発防止が必要

なのもわかった」

 

「そうか。ならお前は・・・」

 

「けど、それなら他にも罰を受けなきゃ

ダメなヤツが居るじゃないか!」

 

「部屋で勉強をって罰を受けなきゃダメなヤツ?

まぁ対応が遅かった我々教師もそれなりに罰を

受けることになっているぞ?」

 

コイツの立場からすれば教師は何をして

たんだって話だろうしな。

 

「違うっ避難指示が出てたのに観客席から

動いてない生身の二人組が居ただろ!

水色の髪をした小柄な人と黒髪のヤツが!

何でアノ二人は処罰対象にならないんだ?

傷害は起こしてないけど命令違反だろ?!」

 

命令違反って・・・アホかお前が言うな。

それに更識簪に対しては小柄な人で司馬

に対しては黒髪のヤツ?何故一夏が司馬に

敵意を抱いているんだ?本能が恐怖を感じ

てしまい、無意識にソレに反発してるのか?

 

「勘違いするな。そもそもアノ二人には避難

指示など出して居ない」

 

「はぁ?何でだよ?」

 

「何でって・・・お前。彼女を知らんのか?」

 

まぁ所詮はバイトだったからな多国籍企業の

実質的なトップの顔など知らないか?

 

報告書では、自分がテロリストの標的の可能性

もあったし避難したところを他の生徒と一緒に

爆破などされたら困る。と言う理由であえて

動かなかったと説明されて居たが・・・まぁ

否定は出来んよな。

 

「えっと・・・あの人は有名な人なのか?」

 

「世界的な有名人だ。更に我々とも無関係

ではない。そもそも彼女達は専用機持ち

で、いざと言うときは凰の援護をするために

あの場に居たのだぞ。ソレを何故処罰せねば

ならんのだ?」

 

処罰されるのはコッチだと言うのに。

 

「世界的?て言うか専用機持ちなら何で早く

援護してくれなかったんだよ!コッチは

必死で戦ってたのに、まるで実験動物を

観察してるかのような目で見られてたぞ!」

 

なるほど、一夏が彼女らに不快感を覚えた

のはそこか。ただなぁ。

 

「彼女らが動かなかった理由は、凰一人で

勝てたからだ。あのときお前にも言ったが、

勝てるところに割り込んで邪魔するのは

援護とは言わん。お前が乱入した後は

我々にすぐに動くよう連絡を入れてきた

くらいだ。援護をしていないなど勘違いも

良いところだぞ?」

 

「・・・けどあの目はっ!」

 

もしや本人も覚えていないような、古い記憶

の中にある研究者連中の目を思い出したか?

 

まぁ正直彼女から見たらアレも一夏も凰も

実験動物のようなモノだから仕方ないがな。

 

「一夏、最初に言っておくが、あの人に

とっては私もお前も等しく価値がない」

 

「は?」

 

とにもかくにも、司馬に対しては悪感情を

持っているのは不味い。ただでさえ人は

悪意に敏感なのに、アノ人たちは・・・

絶対にコレは矯正せねばならん!

 

「だから私の弟だからとか、男性操縦者だから

とか。そう言う色眼鏡で見られる心配が無い

と言う意味では、私たちにとって世界で最も

信用出来る相手でもある」

 

第一回の世界大会で優勝したときもその前と

変わらず普通に接してくれたのはあの人たち

だけだったしな。

 

「千冬姉を特別扱いしてないからこそ信用

出来る?それってまさか・・・」

 

流石に気付いたか。コイツは異性の好意以外

には鋭いところも有るからな。

 

「そうだ。あの人は冬林技研の関係者だ。

ちなみに、名は司馬仲達さんで冬林の実質的

トップの一人だよ」

 

クラスで噂とかにならなかったのか?いや

凰のインパクトが強かったせいかもな。

 

「・・・」

 

ん?固まった?

 

「・・・マジか?!同じ学校に居たのかよ!

俺あんだけ冬林の人達にお世話になったのに

アイサツとかしてないよ!どーしよ!コレ

ヤバイよな?!すぐにお茶菓子とか買って

こないとっ!あぁダメだ!世界的な企業の

トップが飲み食いするレベルのお茶なんて

想像出来ねーよっ!つーか何で教えてくれ

なかったんだヨツンヴァイ?!」

 

「落ち着け、そうやって慌てて接触され

ても迷惑だろうし、この学園内では立場の

関係は無いことになっているだろうが」

 

まぁ学生なら焦る気持ちもわかるがな。

 

「い、いや、そうは言うけど無視は不味い

だろ?!セシリアと違って「知らなかった」

なんて言えるような人じゃないし!」

 

セシリアもこの業界ではそれなりに有名人

なんだが・・・まぁ東洋での知名度は比較

にすらならんのは確かだ。

それも歴史上の偉人としてではなく今を

生きる本人の知名度だからな。

 

「そんな有名人に世界で唯一の男性操縦者が

近付いたなんて噂が立ってみろ。次の瞬間

には冬林技研の技術者連中にかっ攫われて

気付いたときには生身で宇宙遊泳してるぞ」

 

アノ人達は司馬と教頭の為ならそのくらい

当たり前にやるからな。

 

「・・・それ、冗談に聴こえねぇよ」

 

「本気だ。だからお前は絶対に自分から接触

するな。そもそも相手は社長令嬢みたいな

モノだぞ?元社員やバイトにアイサツされても

リアクションに困るだけだろ」

 

まぁ普通に「そうですか。有り難く頂きます」

くらいは言うだろうけど。

 

「そ、ソレもそうだな。とりあえずアノ人に

ついてはわかった。さっきのは忘れてくれ。

コッチからは絶対に関わらないし、アッチ

からナニか言われたら最優先で行動すれば、

キサラギさんが待つ奇跡の部屋に運ばれる

ようなことは無いよな!」

 

キラサギさんか。アノ人はリアルにマッド

なんだよなぁ。1度束も分解されかけたし。

 

一夏にとっては世話になった人でもあり

本能が恐怖を覚える存在でもあるか。

 

まぁアノ人のお陰で研究所は完全に潰せた

から間違いなく恩人では有るんだが・・・

 

「正直言ってアノ人の行動基準は私程度では

予測出来ん。とにかくシツレイの無いように

しておけとしか言えんな」

 

いやほんと。コジマさんやアリサワさんも

アレだが、私たちにとってはキラサギさん

が一番の天敵だろうよ。

 

「・・・わかった。絶対にシツレイの無い

ようにするから、もし捕まったら何とか

して助けてくれよ!」

 

「あぁ全力は尽くそう」

 

としか言えんよ。

 

流石に冬林に殴り込みは出来んし、そんな

ことしても普通に返り討ちだからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏はコレでよし。後は箒か。

それからフランスとドイツからの転入なぁ。

 

・・・ラウラって一般の学力大丈夫なのか?

 

 




弟子、好感触なので側室の話を進めてみる

かんちゃん。鼻から愛が流れ出そう。

フランスの人のことなんか、話して無い
のに何故かフランスが頭に浮かぶ不思議。

弟魂、姉魂を説得。
姉魂、弟子の社会的地位にビビる。

まぁ、自分と姉がお世話になった会社の
上役に日常生活ではシツレイしませんよ?

まぁ原作って姉魂もアレですが、周りも
相当アレですからね。
つか主に設定(世界)に対するアンチ作品
なので、姉魂単体が嫌いな人には物足りなく
なりそうな予感ってお話

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