とある師弟の成層圏   作:カツヲ武士

33 / 51
最近ウン・エイ=サンって人とメル友に
なってさ、良くメールを貰うんだ☆

なんとか投稿できたものの、誤字と
脱字の量にビックリだぜ!。

オリ設定!
オリ展開!

嫌いな人は読み飛ばし!


第33話

「あー大変だなー。いやーなんて言うか、

しーちゃんの後始末が大変だなー(棒)」

 

この兎は・・・

 

「アレぇ?しーちゃん居たの?確か

今日は学校の日だよねぇ(棒)」

 

・・・わざとらしい、だがまぁ仕方あるまいな。

 

「えぇ、金曜は平日ですね。師より休んで

こちらに来るように言われたのですよ」

 

しかし後始末と言いましたか?コイツが?

私の?破壊活動以外に何か出来ることが

あるんですかね?

 

「へぇー。リー君がねぇー。ま、何が有った

かは知らないけどさ、後は束さんとリー君

に任せてゆっくり休んでれば良いんだよ!」

 

お前さっき後始末とか言ってただろうが。

 

ウザい・・・極限までウザい。

 

先に准尉と特尉に命奪崩壊拳を打って

きたのは失敗でしたか。

 

「そうですか。では私は師が処理していない

仕事をこちらで処理しながら、貴女の

作業を見学させてもらいましょうか」

 

「・・・へぇ」

 

ふっ、技術馬鹿の兎には絶対に出来ない

作業ですよ。

 

「まぁ黙々と頑張ってリー君の雑用を減ら

して置くんだね!ただでさえ少ないリー君の

睡眠時間が今回のしーちゃんのミスせいで、

また減ったんだからさぁー」

 

「・・・そうですね」

 

ちっ。腹立たしいことこの上ないが、

この度の准尉のミスで師にご迷惑をかけた

のは事実。部下のミスは上司のミス。

 

この程度の屈辱は甘んじて受けようでは

ありませんか。

 

「えぇ、そのつもりです。貴女も精々

後始末とやらに失敗しないようにして

くださいね。そもそも貴女が考えなしに

色々ヤるから師が寝れてないんですし」

 

自らの失態は受け入れるが、こいつに

言われるのが納得できん。

大体此処まで師が寝れなくなったのはお前

が考え無しにテロ行為をしたせいだろうに。

 

「ほほう?まぁ束さんは大人な女で

リー君に愛されてるからねぇ。

夜だってラブラブだし?

平日学校なんかに行ってる誰かさん

とは違うのだよ!誰かさんとはなぁ♪」

 

ソッチじゃねーよっ!それに学園への

出向自体お前が仕組んだことだろうがっ!

 

「・・・まぁ夜だけでも師を休ませてる

のであればソレで良いですよ。

テロリストである貴女がまだ生きている

のは、その無駄な回復力で師を寝台に

繋ぎ止める為ですから」

 

私たちが居なくても師を休ませること

が出来るのなら、コイツの存在だって

許せますよねぇ・・・えぇ、許せますとも!

 

「あ~確かにリー君は普段から束さんも

びっくりするくらい働き過ぎてるからね。

仕事してないで休んでるのって夜のアレとか

朝にクーちゃんと一緒に料理を作ってるとき

くらいだし・・・」

 

師と一緒に料理だと?!

子兎め・・・うらやまけしからん!

 

だがまぁ良いでしょう。アレは伯師妹とは

違いますが、師にとって【白っ子】を

思い出させる存在ではありますからね。

 

少尉だってソレがあったから助けたような

モノでしたし・・・。

 

「正直に言って貴女は嫌いですが、

師の周りで師を休ませることが出来る

数少ない人材ではあります。

私の後始末で何をするかは知りませんが、

出来るだけ師の負担にならないように

処理をしますので、終わったらこちらに

詳細を流してください」

 

コイツに協力するなどゴメンですが、元が

私の不始末。

それに師が1分・1秒でも多く休めるよう

にする為には仲違いなど無駄なことは

してられませんからね。

 

「束さんは別にしーちゃんのこと嫌いじゃ

ないよ?まぁリー君の愛を独占するのに

邪魔だなぁって思うくらいでさ!

それに今回は元々しーちゃんの後始末だから、

しーちゃんに処理してもらっても大丈夫かな?

うーん。きっと大丈夫だね!

そうと決まったら後で概要を流すからリー君

用にまとめて置くんだよ!」

 

邪魔だと思ってるじゃないですか・・・

まぁ良いですよ。心の中で何を考えて

たって、師の為に動くならシカタナイと

言う寛容の心を見せてやろうではないですか。

 

「えぇ、コレも師の為です。それと阿呆に

ついては何か聞いてますか?」

 

あの阿呆。3日どころか3時間も我慢

出来ないとは・・・

いくら10代女子でも国家代表候補生で、

スパイの真似事を仕込まれたのでしょう?

忍耐と言う言葉はないのか?

 

「特には何も聞いてないねー。

まぁいっくんと連絡取った時点で放逐は

決まってるからさ。考えるだけ無駄だよ。

馬鹿には無駄に干渉しない、関わらない。

週明けまで放置で良いんじゃないかな?」

 

なるほど、兎も何も聞いていませんか。

 

まぁ我々も最初から阿呆が我慢できるとは

考えてませんでしたからね、当初の予定通り

三日間保護した後で学園に押し付ける

形になるのでしょうか?

 

「ふむ。まぁ良いでしょう。それで

貴女の仕事はココで私と話をしていても

出来るような内容なのですか?」

 

師に依頼された私の後始末らしいですからね。

情報は欲しいですが邪魔をするわけにも

行きません。

 

「問題ナッシーンッ!もう手配は終わって

るからね!後は映画でも見ながら待てば

良いって感じだよ!」

 

「そうですか」

 

そうなると仕事は情報系の仕事?それとも

無人機を使ったモノ?

 

まぁコイツは軍人ではなく科学者ですからね。

自分が動く必要もないと言うのは確かです。

 

「しかし貴女が映画とは珍しい。何か貴女の

琴線に触れるようなモノが有ったんですか?」

 

サメとか

 

「んーやっぱりアニメに関しては中々

興味深いのも有るよね!夢を現実にする

って言う姿勢は束さんも嫌いじゃないし!」

 

まぁロボットモノは日本のHENTAIの夢が

詰まってるらしいですからね。

 

「最近のお気に入りはコレだね!」

 

コレ?・・・特大スクリーンまで出して

無駄な科学技術を披露されてもねぇって

 

『・・・申し訳ございません』

 

・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

「HAHAHAHAHA☆この、なんてゆーか

アレだよね!この映像の前で束さん大勝利☆

って言うのが最近の流行りなんだよね!」

 

「・・・」

 

「いやー頑張ったんだよ?正面だけじゃなく

横とか後ろとかも加工して、360度どこ

からでも見える立体映像にしてさー。

『・・・申し訳ございません』って言い

ながら衣装チェンジまで出来るんだよ!

コレからリー君にも見せるんだ☆」

 

 

 

なっ?!誰がさせるかっ!!

 

 

 

「上半身のバネだけで・・・こうっ!」

 

ちっ機械ごと守りやがったっ!

 

「甘いっ!予備動作を消したところで

攻撃が軽いんだよ!くらえ!

『・・・申し訳ございません』!

あ~はははははははははははははは!」

 

くっ!コレは消すっ!私の意地と誇りに

かけてコレは許しておかんぞっ!

 

 

 

「天破活殺っ・・・「甘い!」なにっ?!」

 

 

 

効かんだと?!喩え前後だけでなく

左右が違っても問題ないはずの位置に

打ち込んだと言うのに?!

 

「はははははは!鍼みたいなナニカを

飛ばしてくるのは驚いたけど、

束さんの経絡秘孔はそんじょそこらの

凡人とは位置が違うんだよ!

『・・・申し訳ございません』

ひゃーはははははははははは♪」

 

ウザいっ!

 

「ならば直接幻魔拳で妹に嫌われる

地獄を見せ付けてくれるわっ!」

 

「な、ナンダ『・・・申し訳ございません』

ッテー?!アハハハハハ!」

 

くぉぉぉぉぉぉぉぉ!どこまでも舐めおって!

燃えろ!私の小宇宙ぉっ!!

 

 

「ふははははははははは怒りと焦りが

しーちゃんの技を鈍らせてるんだよ!

『・・・申し訳ございません』未熟者

って言われてリー君に説教されるがいいよ♪」

 

 

こっのぉぉぉ兎いぃぃぃぃぃぃぃぃ!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「それで、緊急事態とはデュノアのことか?」

 

部屋の掃除に関してはアレだよな?ついで

みたいなモノだよな?

 

「あ、あぁ。リンから週明けまで誰とも連絡を

取らない方が良いって言われてさ。

だけど千冬姉だけは大丈夫だから、周りの

連中が動く前に相談して保護して貰えって!」

 

そうか。流石の一夏も事態のヤバさに

気付いたか。

それにしてもソレを自覚させ、更に私に相談

するように促した凰には感謝せねばならんな。

 

ここで下手に「デュノアとの約束だから詳しい

ことは誰にも話せない」等と抜かしたら、一夏

までスパイとして扱われていたぞ!

 

「うむ。凰の言うことは正しい。今のお前は

世界で唯一のIS男性操縦者で、フランスの

スパイの調査目標でありながらそのスパイ

を説得して自首と内部告発をさせたクラス

メイトと言う、話題性の塊だ」

 

わかってはいるだろうが、何度でも釘を

刺さんとヤバイからな。

オルコットの時のように学生の戯言で済む

ような話では無い。

「つい勢いで」だとか「そんなつもりじゃ無い」

なんて言い訳は出来んのだ。

 

「だよなぁ・・・」

 

下手なフォローは必要ない!今は現状を

正しく把握させ、身を守らせることを

第一とせねばならん!

 

「学園内にマスゴミを入れることは無いが、

お前と話をした生徒が面白おかしく話を

広げてくる可能性もある。

その為授業を休み、連中との接触を断つ

のは間違ってはいない」

 

むしろソレが唯一の正解だ。本来授業を休む

のは誉められたことでは無いが、ソレだって

状況によりけりだ。

 

自分の立場を弁えて食堂等にも行かず、

こうして大人しく避難していると言うのが

奇跡に近い。凰よ、重ね重ね感謝するぞ!

 

「そうだよな。リンに言われて俺も考えた

んだけど、どう考えてもヤバイよな?

普通の学生がフランスや世界を股にかける

大企業なんかと戦えるはずがないんだ。

周りに迷惑をかけないようにする為にも、

今は下手に誰かと接触しちゃ駄目なんだろ?」

 

あぁ、一夏が今まで自分の立場を自覚出来て

いなかったのは、ISと言う良くわからないモノ

を通して周りを見ていたから、感覚が麻痺して

いたせいかもしれんな。

 

こうしてISだのなんだのと言った、ある意味

特殊なフィルターを通さずに現状を見れば、

学生が国に歯向かうなど無謀だとわかるよな。

 

「その通りだ。ただ正直な話、私も現状を理解

しきれているとは言えないのだ。

お前が凰から聞いたことを教えてもらう

ことは可能か?」

 

凰とて危ない橋を渡っているからな。

内容によっては、私に対しても詳細な説明を

しては行けないモノも有るだろう。

 

ただ、最低限の情報の共有はしておきたい。

 

「あ、あぁ。千冬姉に口止めはしなくて良い

みたいなことは言ってたから、問題はないと

思う。ただ誰かに話を聞かれたりしても困る

から場所は移したいんだけど・・・」

 

なるほど、ソレはその通りだ。今まで隙だらけ

で関係者をヤキモキさせていたが、ついに防諜

に関しても意識を持ってくれたのか!

 

「そうだな。それではまずは私の部屋に・・・」

 

あ、不味い。掃除が!

 

「・・・部屋から腐臭がするって言うのは

聞いてるよ。正直細部まで掃除したいところ

だけど、流石に今はキチンとした掃除を

してるような状況じゃないからな。

軽くモノを寄せる程度にして、情報を共有

することを優先するさ」

 

「う、うむ!今はソチラを優先せねばな!」

 

助かった!この期に及んで優先順位を間違え

ないくらいの冷静さも持ってくれたか!

 

しかし部屋の外まで臭いが漂っていたとはな。

 

腐臭と言うが、何か腐るようなものって

あったか?いや、そう言えば酒って発酵

させてるモノなんだから、ソレが溜まった

臭いは腐臭になるのか?

 

そんな酒の臭いが蔓延してる部屋を未成年の

一夏に片付けさせるってのはなぁ・・・

 

うーむ。流石に空き缶くらいは捨てるべき

だったか。

 

「じゃあ行こうぜ!・・・そう言えばもう

HRの時間だけど大丈夫なのか?」

 

おっと。掃除のことよりもまずは現状の

把握と一夏の不安を取り除くことが優先だ。

 

「私も無関係では無いからな。流石にこの

状況で普通にHRだの授業は出来んさ。

故に山田君に一任してきたよ」

 

理事長にはHRと言ったがな。一夏の持つ

情報を知らねば口裏も合わせられんし、

下手なことを言われて困るのは学園も一緒

のはず。私に自粛を求めるのが普通だろうさ。

 

「な、なるほど。まぁ普通はそうだよな。

こんな状況で授業なんか受けてたら、

間違いなく頭の中が疑われるよな!」

 

「あ、あぁ。そうだな」

 

・・・オルコットや箒は既に頭の中を

疑われているからな。

普段ヤツらと一緒にいる一夏が汚染されて

居なくて本当に良かった!

 

さて部屋の前に着いたモノの、鍵はどこ

だっけな?え~と、確かコッチに・・・

 

「千冬姉・・・コレはねぇよ」

 

ん?一夏が黄昏てるが、何かあったのか?

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

いや、いくらなんでもコレは無いだろ。

普通に部屋のドアを開ける前から臭ってる

じゃねーか!

 

何でコレで周りから文句が来ないんだ?

て言うか、何で服とかから臭わないんだよ!

 

アレか?IS学園特製のファブ○ーズとか

消○元のお陰か?

 

「あぁ、有った有った。それではドアを

開けるぞ。

・・・少し散らかってるが、まぁ先程も

言ったように今は掃除より優先するモノ

がある。優先順位を間違えるなよ」

 

何かキリッとした顔して良いこと言ってる

けど、相当ヤバイんだろ?絶対に騙されねー

からなっ!

 

「まぁ、大体想像できた。とりあえず先に

入って下着とかだけでも自分で寄せてくれ」

 

今さら千冬姉の下着でどうこうすることも

無いけど、何だかんだで良い歳だしな。

 

弟に見られたくないモノとか有るだろうし、

教師として生徒に見られたら不味いモノとかも

有るよな?

そーゆーのも今のうちに寄せてくれ。

 

「ん?あぁ、まぁそうだな。とりあえず少し

だけ待ってもらおうか」

 

やっぱりそーゆーのも投げっぱなしかよ。

まぁ、俺だってコレ以上知らなくても良い

ことなんか知りたく無いからな!

 

正直一杯一杯なんだよ。

 

「はいはい。とりあえず時間が無いから、軽く

寄せるだけにしてくれ。時間は・・・10分

くらいで頼む」

 

そんくらい有ればひとまずは片付くよな。

 

片付けて出来ない人達って、制限時間切らない

と絶対にマゴマゴして終わるからなぁ。

とりあえず10分なら危険物だけでも隠すだろ。

 

「う、うむ。では10分したら呼ぶぞ」

 

「おう。出来るだけ早めで頼む」

 

こうやって話してるうちにもシャルからの

着信が来てるからな・・・

 

さっきの安全云々はともかく、今の段階で話す

ことは無いって自分でも言ってたろうが。

スパイが世間話なんかしてどーすんだ?疑われる

だけじゃないか?!

マジでアイツはなに考えてんだよ!

 

後は箒とセシリアか・・・多分ニュースを

見たんだろうが、俺がHRを欠席した以上

これから俺の部屋に押し掛けて来るだろうな。

 

うん。早めに避難出来て良かった。

 

居留守と決めつけて勝手に扉を破壊されたり

する可能性もあるけど・・・その場合は

ドアを超合金とかにしてもらえるように

頼んでみるか?

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

「よし、もう大丈夫だぞ!」

 

お、色々考えてたらもう10分経ってたか。

とりあえず部屋の中は見ない!臭いも・・・

今は気にしない!

 

「りょーかい」

 

今はリンがくれた情報を有効活用しないと、

危険を犯して情報をくれたリンに申し訳が

たたないからな!

 

・・・シャルからのメールは開封しないで

千冬姉に見せた方が良いよな?

 

って、汚なっ!空き缶とか止めろよ!

せめて水で濯いでから缶の袋に入れないと

そりゃ残ったのが腐って臭いも出るって!

 

あとツマミ!チーズの欠片とか何してんだ?!

 

それにシンクの角のカップ麺っ!ちゃんと

全部捨てて水で流せよ!

うわぁ割りばしが悲惨な目に・・・普通に

燃えるごみの袋に入れるだけのことが何で

出来ないんだよ!

 

キサラギさんとかに見つかったら普通に

細菌兵器の温床にされてるぞっ!

 

「散らかってるが、とりあえずソコに座れ。

ソレで情報に関してだが・・・」

 

散らかってるって次元の話かよ?!

 

勢いで流そうとしてるけど、こんな環境で

暮らしてたらハウスダストとかだって酷い

ことになるし、何より部屋が傷むし、各種

備品まで悪くなるぞ!

 

引っ越すときとか弁償って言われても不思議

じゃないレベルだ。

 

「ど、どうした?目付きが怖いんだが・・・」

 

目付きだって悪くなるさ!これはしっかり

話し合わなきゃな。

 

だけどまぁ、まずは情報からだ。国との喧嘩

をしてるのに、掃除を優先するわけには

いかない!

 

「目付きについては後でってことにして置く。

とりあえずそうだな。昨日の夜、俺がシャル

の性別に気付いたところから話すか・・・」

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

カクカクシカジカオンナノムートンイトウ

 

 

――――――――――――――――――――

 

「って感じで今に至るんだ」

 

「・・・なるほどな」

 

まさか入学前の段階で、中国がデュノアの

二人目の男性者操縦者と言う肩書きが嘘で

あると暴いていたとは。

 

だが凰の言うことは何も間違ってはいない。

 

本来二人目とはソレだけの価値があるのだ。

それなのに私は学園から与えられた中途半端な

情報を信じて、性別を疑うと言うある意味で

当たり前の確認を怠った。

 

学園が誤魔化したのは事実だが、私が迂闊すぎ

ると言われれば否定ができん!

 

「ソレで、リンからはクラスメイトはもちろん

だけど、特に箒とセシリアに気をつけろって

言われたんだよ」

 

箒とオルコットな。確かにそうだろう。

 

オルコットはイギリスの紐付きで、フランスの

弱点を探るように命令だって受けているはず

だし、知った情報は本国へ報告しなければ

国家反逆罪と言われてもおかしくはない。

 

まぁ何も気付かなった時点で無能の烙印は

押されるだろうが・・・スパイだの国家

反逆罪扱いされるよりは何も知らない無能

扱いの方がマシだろう。

 

実際外交官には情報収集の役割も有るが、

オルコットには何一つ出来てないからな。

 

自分で代表候補生は国の代表を兼ねた外交官

のようなモノだとか言っておきながらコレだ。

 

そりゃ能力的に誰にも信用されんよ。

 

箒に至っては、教える必要がまったく無い。

 

凰が言うように好奇心でしかないからな。

 

かと言って何も言わなければ、しつこく付き

まとってきて扉だの何だのを破壊してくる

わけだろ?

 

・・・勘弁してくれ。

 

「まぁ他の生徒に助けを求めてもヤツらが来る

から、私に保護を求めたのは正しい判断だ」

 

下手にクラスメイトの布仏とかに助けを

求めていたら、そのまま更識が干渉して

来ただろうからな。

 

凰の判断なのか司馬監査員の判断なのかは

知らないが、少なくとも凰には今度何か

礼をしなければならんだろう。

 

「俺もそう思う。今だって携帯に何回も

着信が来てるし・・・コレはもう出ない方が

良いんだよな?」

 

「あぁ。しかし凰が言うように携帯を壊したり、

持ち歩かないと言うのも駄目だ」

 

あくまで連絡が取れるけど取らないと言う

姿勢を貫かねばならん。

 

私が出るなと命令する分には・・・微妙では

あるが、今のように聞かれたから答えると

言った感じで担任からのアドバイスとすれば、

無しではないだろう。

 

立場上、私から連中に対して一夏に連絡を

するなと言うことは出来ん。

 

当然一夏に出るなと言うことも出来ん。

 

下手なことを言えば査問委員会において

私の証言に嘘が混じることになるからな。

 

あくまで一夏の意思なのだ。

 

まぁ唯一の救いは凰に説教されて、一夏が

自分の立場を正しく理解していることだろう。

 

下手な事を言って言質を取られる危険性も

理解してるし、箒やオルコットに対しても

事情を説明しようなどとは考えていない。

 

何と言っても、奴らはスパイ云々とかフランス

の情報収集がどうとかではなく、純粋に友人を

心配している・・・と言う自分に酔っている

だけの阿呆なのだからな。

 

一夏の事を心配するなら、凰のように連絡を

取らないのか正しいんだ。

 

今は奴等の好奇心を満たしてやるような状況

では無い。

それなのに、何故奴等は自分達の好奇心が

一夏を追い込むと言うことがわからんのだ?!

 

さらに言えばシャルロット・デュノアっ!

 

現状に不安なのは仕方ないかもしれんが、

国を、親を捨てると決めたのだろうが!

 

自分の立場を考えれば外部に連絡を取る

ことの危険性などわかるだろうに、わざわざ

現在進行形で一夏を巻き込みおって!

 

最初の電話は一夏が心配しないようにと

言った意味合いがあるかもしれんが、今は

どんな用事が有ると言うのだ!

 

頼むから大人しくしていろ!

 

「しかしアレだ、凰は避難は週明けまでで良い

と言って来たんだな?」

 

「あ、あぁ。週明けまで何とか三日耐えてくれ

って言われたぞ」

 

・・・ふむ。今や一夏にとって完全に信用

出来るのは凰とその周囲だけ。

 

私ですら政治的に問題を解決することは不可能

なんだからな。

 

その凰が三日で良いと言うからには何かしら

の根拠が有るはずだ。

無論凰が何かをするのではなく教頭が動くの

だろうが、ここから何をするつもりなんだ?

 

むぅ。一度私から教頭に連絡を取るべきか?

 

いや、しかし下手に動いて彼らの邪魔をする

わけにもいかん。

 

デュノアはともかく、今の一夏は教頭によって

純粋な被害者であり、勇気有る善意の第三者

にしてもらえたんだ。

 

一度ヤツからの電話に出たことで多少立場が

危うくなりつつ有るが、これ以上この立場を

崩させるわけにはいかん。

 

「一夏、お前もわかってるだろうが、現在

私も下手なことは言えんのだ」

 

「・・・あぁ、わかってる」

 

うむ。ここで騒がずに私の言葉の裏を

考えることが出来るだけの冷静さが有るか。

 

「もし私が証人喚問を受けても、今なら何も

指示を出していないと断言できる。嘘発見器

を使われようが自白剤を使われてもな」

 

実際何も言ってないし。

 

「・・・あぁ」

 

情けない話だが、今の私に出来るのは三日間

一夏を守ることだけだ。

 

「だからこそ、友を、幼馴染みを信じろ!」

 

箒じゃないぞ!わかるな?

 

「あぁ!アイツが俺の為に色々考えてくれて

いるのは知ってるからな!」

 

よし、伝わった!まさかこの状況で箒が色々

考えてるなんて言うはずがないからな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コレでとりあえず一夏は大丈夫だ。

あとは今も一夏を巻き込もうとしている

デュノアと、好奇心で一夏を陥れようと

している箒とオルコットをどう料理すべき

かなんだが・・・

 

「あぁそういえば一夏に聞かねばならんこと

が有ったんだ」

 

「ん?なんか目か座ってるけど、なんだよ?」

 

もしも一夏が嫌がるようなら別の手段を

考えねばならんからな。

 

 

 

 

 

「お前、IS学園を退学することになったら嫌か?」

 




弟子と兎は仲が良い()もよう。

弟魂と姉魂の話し合い。

二人っきりだし教師と生徒の話ではなく、
家族としての話し合いなので呼び方は
コレで良いのです。

リンちゃんの評価が上がって行く!ってお話



▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告