とある師弟の成層圏   作:カツヲ武士

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三馬鹿・・・いや!
汚女・・・いやっ!
ヒロインズ出撃っ!

機械には出来ないチームワークを見せてやれ!

オリ設定!
オリ展開!

嫌いな人は読み飛ばし!


第48話

「私は前衛として弾幕を捌けだと?

ふん。何故わざわざ私が型落ちの

足手纏いを守らねばならんのだ」

 

箒ちゃんは誰にも聞かれてないと

思ってるみたいだけど・・・残念!

束さんがちゃんと聞いてるのだ☆

 

けどアレだね~みんなの予想通り

箒ちゃんは完全に増長しちゃってるな~。

 

まぁリー君も予想してたし?

 

少し痛い目に遭って、機体性能だけじゃ

駄目なんだって気付いてもらわないと

箒ちゃんの成長はないからねぇ~。

 

だけど銀の福音?のAIがなぁ。

まさかAI単独で二次移行するなんて

束さんも予想外なんだよ!

 

これは一回全部分解したいとこだけど、

かんちゃんが殺っちゃうからなぁ。

 

けどこの状態で搭乗者が死んだら

どうなるのかな?

 

かんちゃんの場合は両方殺しちゃうけど

その辺調整できるのってなかったかな?

 

「しかし良い事を聞いた。確かに私が

露払いしなければ一夏に付きまとう

2人はここで消せる、か」

 

をぉ~黒いなぁ。

 

黒い箒ちゃんも可愛いけど、意図的に

そんな事したら、ちーちゃんもいっくんも

怒ると思うんだけどなぁ。

 

「後は私を差し置いて幼馴染面している

凰鈴音だが・・・所詮アレも第三世代型。

一夏はアレの戦い方に関心していた

ようだが、あんなのは小細工を弄した

弱者の戦い方ではないか。

私が強者の戦い方と言うモノを見せれば、

一夏の方から教えを請いに来るだろうよ」

 

ん~貧乳のアレは小細工って言うか、

リー君達が使う技術だよね?

 

アレは束さんみたいな天才の発想から

生まれたのを、何十年も何百年も練磨

して継承してきたモノ。

 

しーちゃんなんかソレだけで束さんに

勝つこともあるし、リー君に至っては

もうアレだよ?

 

侮っちゃ駄目だぞ~。

 

それに紅椿の機体性能でごり押ししても

いっくんに真似は出来ないし、

参考にもならないと思うからあんまし

意味ないと思うけどなー。

 

あ、でもかんちゃんがどんな戦い

をするかってことには期待してたよね!

 

まぁマルチプルパルスなんて見たら

シカタナイよね!

 

今回のかんちゃんは貧乳と同じように

コア1つ分しか使わない予定で純粋な

アルレシャの性能だけでヤるから、

オーバードウェポンは使わないことに

なっちゃったけど、いっくんはがっかり

しないかな?

 

けど見世物としてなら箒ちゃんの戦いも

それなりに面白いと思うんだけど、

かんちゃんと箒ちゃんの差は何なんだろ?

 

それが分かればいっくんも箒ちゃん

の戦いに期待してくれるよね?

 

ん~後でリー君か、かんちゃんに

聞いてみよ!

 

さてさて、束さんは箒ちゃんの凛々しい

姿を見学しましょうかね。

 

いや~ほんと色々()成長したよねぇ。

 

そんな恰好までしてるのにいっくんに

迫れないのはどうかと思うけど。

 

まぁ紅椿もあげたし、自衛も出来る

ようになったから少しは積極的に

なるとは思うけど・・・

肝心のいっくんが箒ちゃんに失望

してるっぽいんだよなぁ。

 

貧乳みたいに普通にするだけで良いのに、

なんでいっくんに暴力振るうかなぁ?

 

ん~ん~わっかんないなぁ。

 

リー君ならわかるかなぁ?それとも

しーちゃん・・・は無理だね。

かんちゃんもちょっと違うからなぁ。

 

いや、人の恋路に口出ししたらリー君

に蹴られて死んじゃうからしないけど。

 

うんうん。失恋も一つの成長だよねぇ~。

 

・・・・・・

 

『篠ノ之箒、突出しているぞ。

デュノアの速度に合わせろ』

 

「・・・了解です」

 

う~ん箒ちゃんは不満そうだねぇ。

 

「ちっ。型落ちが。足を引っ張るなら

出て来なければ良いモノを」

 

素直なのは良い事だと思うけどさ~

もぉ少し抑えるべきかなぁ?

 

それに、こーゆーのは一番遅いのに

合わせるのが常識なんだよ~。

 

「しかし連中より前に到着して私一人で

アレを倒してしまったら、連中は無傷の

ままだしな。手柄を私に独り占めされた

奴らが『アレはただの雑魚だった』など

と騒ぐ可能性も出てくるか・・・」

 

そんな発想が出てくるってことに

束さんはビックリだよ!

 

確かにかんちゃんやしーちゃん

からしたらタダの雑魚なのは確かだよ?

 

でも今の箒ちゃんじゃ一人で勝つのは

難しいと思うんだけどなぁ。

 

この自信は何処から来るのかな?

もしかしたら箒ちゃんには束さんも

知らない何かがあるのかな?かな?

 

「まぁ良い。戦場で味方の足を引っ張る

ヤツは、その味方に後ろから撃たれる

こともあるのだろう?」

 

うん。軍隊モノの映画とかには良くあるよね?

 

だけど、このままだと箒ちゃんが撃たれる可能性が高いと思うんだけど。

 

そんなことしたら束さんが撃った奴を処するけど!

 

う~ん。だけどどうしよっかなぁ。

追い込まれてから復っ活☆

ってのが恰好良いと思ってアレを仕込んだ

けど、今の箒ちゃんだと追い込まれた時点

でパニックになっちゃうよね?

 

アレを解放するどころじゃなくなる

だろうし?

 

あんまし無様を晒したらリー君に処理

されちゃうかもしれないなぁ。

 

よし、パニックになったらエネルギー

消費を増やしてエネルギー切れって

ことにして不自然じゃない程度の

ダメージで着水させよっか!

 

そんで教師かなんかが来る前に自動で

逃がしてあげよう!

 

それで決定っ!

 

ふふ。箒ちゃん。意地を張るには力が必要で、

その力って言うのは他人から貰える

モノじゃないんだよ?

 

ちゃんと自分で気付いてね~。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「箒め、やはり逸ってるな」

 

だよなぁ。アレは間違いなく命令違反するよなぁ。

 

俺が出てたら・・・どうだろうな?

 

それなりに配慮はしてくれると思うけど、連携は無理だ。

 

間合いが被るのがなぁ。

武装の関係から考えれば、俺がゼロ距離の

近接で箒が近距離よりの中距離って感じに

なるんだろうけど・・・無理だな。

 

リンなら交互に行くとか、俺が近接してる

時に相手の後とかに回ってサポートして

くれる可能性も有るけど、箒にはソレができる

だけの視野も技術もない。

 

間違いなく俺ごと斬られて終わりだ。

 

「お疲れ様で~す(ΦωΦ)ノ」

 

「リン!」

 

戻ったのか。シャルやセシリアと

比べて随分早いけど、まぁずっと海に

潜って来るわけでもないしな。

 

それにアイツらは現着してから戦闘が

あるけど、リンは戻るだけで良いし。

 

うーん。全力戦闘に見えて、しっかり

帰りの分の燃料も考えて戦ってるんだな~。

 

「うむ。戻ったな。見事な戦いぶりだった」

 

だよなぁ。完全に相手を掌で転がしてたし、

ダメージも受けて無いからエネルギー補給

したら即座に出れるってのもすげぇよ。

 

「あぁどうも。まぁ最後のアレは自分でも

ちょっとどうかと思いましたけどね」

 

最後のアレ?あぁ、二次移行か。

 

「仕方あるまい。そもそもアレが自爆する

予定であったのは事実だ。それが第三世代型

の二次移行に繋がるなど想像できんよ」

 

うんうん。そこまで予想出来たらそれはもぉ人間じゃねぇよ。

 

そもそも第三世代型の二次移行なんて

世界初の事なんだろ?そんなのわかるはず

ねぇって。

 

「いえ、それもありますけど、さっさと

海に潜るってことに気付かなかったのが

ねぇ・・・(´・ω・)」

 

「「あぁ・・・」」

 

うん。アレはな。言われてみればそう

なんだけど、むしろいきなりの事なのに

あんな的確な指示を出せた司馬さんが

すげぇだけだと思うんだけど。

 

「司馬様からはこっちで三馬鹿の戦闘を

見てろって言われたけどさぁ。後で

私の戦闘記録見ながら矯正されるのが確定

してるじゃん?もう怖くて怖くて・・・」

 

「きょ、矯正?」

 

な、なんていうか穏やかじゃないよな?

 

「あぁ、お前は知らんか。李家、つまり

冬林技研の副所長門下生には『「未熟。

故に矯正」の理』と言う理があってな」

 

「問答無用の理だな!」

 

反論の余地がねぇ!

 

「そうなのよ。実際に自分の悪かった

所とか、どうすれば良かったのかって

いうのを教えてくれた上でのモノだから

成長につながるし、有り難いモノなん

だけどね?」

 

言わなくてもわかった。物凄く・スパルタなんだな。

 

けど、国家代表候補生が弱いってのもだめ

だろうから、きちんと指摘してもらえるのは

むしろありがたいことなんだろう。

 

それはそれとして、その内容が厳しいから憂鬱だ、って感じか。

 

「副所長は『人間が成長するには痛みが

必要だ』というタイプの人間でな。

体罰などイカン!ということは簡単だが、

実際痛みを知っている人間と知らない人間

では物事に対する慎重さが違うのも確かだ」

 

あぁ、一回痛い思いしたら繰り返そうとは思わないもんな。

 

少なくともセシリアとシャルはそういう

意味では痛い目を経験してるのか。

 

「それに、あのモップの入れ込みようを見れば何となくわかるでしょ?」

 

「あぁ、完全に浮かれてる。敵に恐怖とかを感じていないな」

 

箒はそういう痛みは経験してないからな。

 

「そうだ。今の箒は勇気と言うモノを

勘違いしている。

勇気とは高性能の武器を持って恐怖を

感じなくなることではない。

怖さを知りつつも前に出る心意気の

ことを言うのだ」

 

俺にも『怖気づいたのか?!』とか何とか

言って来たもんなぁ。

 

俺からすれば未熟者が出しゃばったら

周りが迷惑するってことを知ったから、

プロの意見を優先するってだけのこと

なんだけど。

 

成長する為には自分を知らないと駄目だってリンに散々言われたし。

 

千冬姉やリンから貰った練習メニュー

見たら俺のしてた練習は練習と言える

モノじゃなかったんだよなぁ。

 

そもそも一歩間違えれば分解されたり、

女権団体に冤罪着せられるんだから、

もっとしっかり上を見て鍛錬しなきゃ

駄目だったんだ。

 

油断慢心ダメ絶対。せめてリンに並ぶ

くらいにならないと俺に未来は無いっ!

 

そのリンも厳しい鍛錬を積んでどんどん

成長してるんだから、リンより弱い俺は

必死で努力する必要がある。

 

本来はこんなところでモニター見てる

場合じゃないけど・・・リンの戦いを

見れたし、これからアイツら三人の

戦いも見れるからな。

 

「ちなみにリンの予想ではどうなんだ?」

 

勝てるってのはないだろうけど、

どれくらい持つのかとか気になるよな?

 

「ん~?まともな戦闘にはならない

と思うわよ(ΦωΦ)?

モップが前に出て馬鹿正直に真正面から

向かって弾幕で迎撃されて撃墜。

阿呆が動けない螺旋頭をガードする為に

前に付くけど、シールド破壊されて撃墜。

螺旋頭は逃げまどって終わるんじゃない?」

 

なるほど。距離があるから回避に専念

すれば同じ第三世代型のセシリアは

それなりに耐えられるのか。

 

問題は距離を詰められたときだけど、

その場合は海ん中に逃げる?

 

「凰の言う通りになるだろうな。

素早い回収の為、何人か戦闘区域の

海中に潜ませた方が良さそうだ」

 

千冬姉も同じ意見か。まぁアイツらが

完璧な連携を組めるかって言われたら

間違いなく無理だもんな。

 

「ちなみにリンならどう戦うんだ?」

 

俺、気になるぞ!

 

「私なら?さっさと簪を呼ぶわね」

 

「お、おぉ」

 

そういう意味じゃなかったんだが・・・

 

「うむ今回のような場合はそれが正しい。

敵の実力がわからない場合は、無理に自分で

解決しようとせず、解決できる人間に任せる。

これも立派なチームワークだ」

 

・・・なるほど。むしろさっき

みたいな質問をすること自体が未熟

ってことなのか。

 

「まぁ今のはちょっと意地が悪かった

けどね。でも、あんまり周りに自分が

未熟だって喧伝するような言動は控える

べきだと思うわよ?」

 

「あぁ、すまん」

 

こうして警告を貰えるだけ俺は恵まれて

いるんだよな。

 

「それを加味した上で答えるなら、

まずは中距離戦闘で相手の最大威力と

連射性能を確認するわね」

 

ふむ・・・なるほど。情報が無い相手

だからこそ敢えて全力を出させることで

情報を獲るのか。

 

「その選択もきちんと相手の攻撃を

捌けるだけの技量が有ってのものだ。

雪片を使えばエネルギー弾にも対抗

出来るが、織斑の場合はまだ回避技術や

エネルギー分配に難があるからな。

まだまだ単独での戦闘はさせられんよ」

 

うーむ。確かに雪片なら大丈夫じゃね?

とか考えたのは事実だけど、そうだよな。

相殺するためのエネルギーとかも良く

わかんねーから、無駄にエネルギー使うし。

 

「そうね。それに一夏には私みたいに中距離

攻撃もないから、常にヒットアンドアウェイ

しなきゃ一方的に撃たれて終わりだからね。

しかも二次移行したせいで砲の位置とかも

わからなくなったから、エネルギー弾を

狙って捌くのは難しいわ」

 

なるほど。とりあえずの対策は中距離

から間合いを外して弾幕の密度を

薄くして回避するか、シャルみたいに

シールドを掲げて防ぐか。

箒なら第四世代型の性能を使っての

切り払いを選択させるのか。

 

俺の場合も切り払いか回避。あとは

身体の前に雪片を掲げて防ぐ感じか。

 

だけどそれだと攻撃できないもんな。

 

「やっぱりアレと戦うには最低でも二人か

三人必要になるよなぁ」

 

流石に一人で何とかするのは無理だ。

 

「普通はね?リミッターを外した軍用の

第三世代型で更に二次移行した機体なんか、

競技用の機体を使った学生が二人か三人で

何とか出来るものじゃないわよ?」

 

あ~それもそうだな。

 

それでも二人か三人って言葉には

否定の意見が出ないのが白式の凄さ

なんだろうけど。

 

「今回はこっちの戦力は第四世代型が1機・

第三世代型が1機・第二世代型が1機

でしょ?まぁ千冬さんが言った通り

動けばソコソコ戦えるし、情報も取得

出来るから任務的には達成なんだけどね」

 

アイツらがなぁ。特に箒がヤバイ。

 

「箒が落とされたら撤退、いや避難か?

しないとまずいってことだよな?」

 

アイツらはその引き際の見定めもできるか

どうかってのも見られるのか。

 

「そうね。遠距離で弾幕を捌きながら

戦えるだけの技量が有れば良いけど、

目標だって止まってるわけじゃない。

螺旋頭は間合いを詰められたら

終わるし、阿呆は単純に性能不足」

 

うん。勝てねーな。

 

「それでも情報収集に専念するなら

それはそれで評価対象ではあるが、

自分が墜ちたら意味がないからな。

やはり引き際が重要になる」

 

千冬姉も箒が墜ちること前提だし。

 

「けどさぁ千冬姉?箒が堕とされたら、

束さんがブチ切れたりしないのか?」

 

本人がここに居なかったらアレかも

知れないけど、ここに居るだろ?

あの人が『超強力IS破壊ミサイル☆』とか

言って核に匹敵する攻撃をしたり

するんじゃないのか?

 

「あぁ、束からは『箒ちゃんが自分で

出るって言ったなら束さんはソレを

応援するんだよ!その結果負けても

しょうがないかな?それも経験だしね!』

というメッセージが来ているから大丈夫だ」

 

おぉ。何というか、当たり前の

ことなのに違和感を感じる。

 

「織斑が言いたいことはわかる。

だが束がここ数年で人間的に成長している

ことは事実だ。もし実際箒に取り返しの

つかない傷がついたらどうなるかは不明……

いや、アイツが治療するか。

つまり、死なない限りは地球破壊爆弾

みたいな真似はせんだろう」

 

死んだらやるのかよ!

 

「その場合は副所長さんが止めると

思うから大丈夫だと思うわよ?」

 

う~ん。自信満々だけど、リンは

束さんの規格外さを知らないからなぁ。

 

「副所長さんってさ、よく話を

聞くけど、政治家なんだろ?流石に

箒の件で切れた束さんを止められるほどの

人じゃないと思うんだけど」

 

「「・・・」」

 

なんか国連で話してるの見たけど・・・

見た目は細いよな?なんつーか黒い軍服が

似合いそうな人ではあったな。

 

ん?なんか空気が変わったか?

 

「一夏、司馬様たちの前でそんなこと言ったら絶対駄目よ」

 

「お、おぅ」

 

やべぇ。リンがめちゃくちゃ真顔だよ。

 

「そうだな。本来なら凰の前でも言う

べきではない。

副所長、いや、教頭本人は笑って許すが、

周囲はそうではないからな」

 

「お、おぅ」

 

やべぇ。千冬姉もめちゃくちゃ真顔だよ。

 

「わかりやすい例を挙げるなら、

教頭は竜巻を自分で造って自分で壊す

ような人間(?)だ。私も束も生身では

勝負にならん。逃げることも不可能だ。

故に怒らせたら普通に土下座案件だな」

 

「はぁ?副所長さんって社会的に偉い

だけじゃないのかよ?!」

 

竜巻?自然現象だろ?壊すってなんだよ!

一層わからねぇよ!それに、千冬姉と

束さんが揃って土下座すんの!?

 

そ、想像できねぇ・・・

 

「無論社会的な立場の違いもあるが、束

がそんなのに恐れ入るわけがないだろう。

普通に強いし怖いんだよ」

 

そ、想像できねぇ・・・

 

「ふむ。こう言えばわかるか?教頭は

ノリにノったキサラギさんを真正面から

力で止めることが出来る人だ」

 

「すげぇな!」

 

あの人を止めるって想像出来ねぇよ!

 

「まぁそんなわけだから、副所長さんの

能力を疑うような発言は止めてね?

もしも『私が容認した』なんて思われたら

リアルに地獄見るんだからね!」

 

「お、おう」

 

リアルに地獄って・・・いや、面白半分で

突っ込んだらダメだな。いきなり

後ろから出てきて『ならば経験するか?』

とか言って殺られそうだ!

 

「うむ。そもそも司馬監査員の婚約者でも

あるのだから、教頭に対する無礼は司馬

監査員に対する無礼にもなる」

 

「それはほんとにダメなヤツじゃねーかっ!」

 

そんなん最優先で知らなきゃ駄目なことだ

ろうが!もっと早く教えろよ!

 

「うん。社会的にはそれで正解なんだけど……」

 

「だな。普通は司馬監査員の方が有名なんだ。

一夏の反応が正しいのだろうが……」

 

なんだ二人とも微妙な顔して?

 

「「知らないって怖いな(わ)」」

 

いや知らないも何も、司馬さんの旦那さん

ってことは婿養子みたいなもんだろ?

 

竜巻がなんの例えなのかが良くわかんねぇけど、

いくら腕力とかが強くてもいろんな意味で

司馬さんには勝てねぇだろ。

 

「まだ良くわかってないみたいだけど、

とりあえずは良いわ。あんまり喋って

情報漏洩扱いなんかされたくないもの」

 

うわぁ。あのリンが完全に怯えてるよ。

 

「あぁそれもあったな。一夏、基本的には

彼のことは話題に出すな。

噂に対して下手なコメントも厳禁だ。

誰かがナニかを言ってきてもシツレイが

ないような言葉選びをするように」

 

千冬姉も若干怯えてる?それとも俺がシツレイ

な事して消されるのを警戒してるのか?

 

まぁ知らないからってシツレイして良い

レベルの相手じゃないからな。

 

うん。気を付けよう!

 

「警告が終わったところで、丁度良く連中も現着したみたいね」

 

お、そうだそうだ。箒たちが銀の福音に

向かってたんだよな。

 

「さて、二次移行によってアレは先程までとは

基本性能もまるで違う機体になったはず。

連中がどこまで耐えられるか・・・」

 

千冬姉も勝てるとは思ってないのな。

 

「戦い方や基本的な武装は変わらないから、

変わるのは速さと攻撃の強さなんだよな?」

 

どれだけのスピードで間合いを詰めるのか。

さらにシャルの防御がいつまで持つか。

それによって速度と攻撃力を算出する

わけだな。

 

「そうね。さらにこっちは遠距離で先制する

つもりだけど、相手がいつまでもその距離

を維持させてくれるはずがない」

 

つまりは前衛の箒次第ってことか・・・

もうこの時点で駄目な気がするのは

俺だけか?

 

――――――――――――――――――――

 

 

「さて、見た目は多少変化したようだが、

所詮は第三世代型!

私の敵ではないと言うことを見せてやろう!」

 

あっ、このバカっいきなり?!

 

「いきなり何してんのさ!僕たちは前衛

として弾幕の対処するのが仕事だろ!」

 

素人だからってコレはないよね!

 

「そうですわ箒さん!不用意に間合いを

詰める前に、まずは遠距離攻撃に対する

相手のリアクションの確認をするのが

今回の作戦ですわ!」

 

そうだよ!話聞いてたの!?

 

「確認など不要!私が沈めてやるっ!」

 

普通に命令違反じゃん!

 

いや、たしかに英国人のお守りなんて仕事は

楽しくないだろうけど、織斑先生が決めた

正式な命令だよ?

 

相手が想定外の行動を取ってきたとかなら

まだしも、気分で命令に逆らえばどうなる

かも考えられないの?!

 

「くそっ!オルコットさん。これから弾幕が

来る!もう狙いを定めてる余裕なんかない

から、動きながら撃ってよね!」

 

そもそも敵に姿を晒しておきながら、

動きを止めて撃つなんて言うのがおかしい

んだよ!コレだから英国面とか言われるん

じゃないか!

 

「命中率は下がりますが仕方ありませんわね!

防御はお願いしますわ!」

 

「何発耐えられるかわかんないけど、できるだけやってみるよ!」

 

僕もコイツも最低限の仕事は果たさないと

ヤバイのは一緒だからね!

 

せめて何発かは受けたり捌いたりして

連射速度と威力は測らせてもらうよ!

 

「行くぞっ!てやぁぁぁー!」

 

行くぞって、何でアレだけの性能が有る

機体で真正面から突っ込むんだよ!

 

正妻気取りの戦い方を見てなかったの?!

上下前後左右に敵を揺さぶっていただろ!

 

それとも簡単にやってるように見えたから

自分でも出来るって勘違いしたの!?

 

「あ~もぅ!何なんだよアイツはっ!」

 

あんな馬鹿に第四世代型なんか持たせるなよ!

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

「アレはもう、なんて言うか。完全にダメだね」

 

てっきり私みたいに兎さんの妹として比べ

られてきたからあんな風に歪んだのかな?

って思ってたけど、兎さんはあくまで天才

科学者だもんね。

 

あと、個人保護プログラムの対象として兎さんの妹であることは秘匿されていから、普段から比較されたわけでもなければイジメを受けたわけでもない。

 

そもそもの話、頼んだら第四世代型をくれるくらい愛されてるなら、ソレで良いじゃん。

 

アイツの性格があんな風に歪んだのは、

アイツ自身の弱さと保護観察役の教育不足。

 

愛されてることに甘えてるから駄目なんだよ。

 

一家離散がアレなのかも知れないけど、

この歳になったら事情くらいわかるでしょうに。

 

まぁ、だからこそ専用機を貰うことで心理的

にチャラにしようとしたのかな?

 

随分と高い自己評価だねぇ。

 

それかISを低く見積り過ぎだよ。

 

あのままただの学生で居たら大佐殿から

見ても保護か教育対象だったのに、

自分から兵器を欲しがり戦場に出るなら

言い訳は一切聞かない。

 

今のアイツはただの未熟者。ソレ以上でもソレ

以下でもない。いや、味方の足を引っ張ってる

からタダの未熟者以下か。

 

『くっ何だこの弾幕はっ!先程より圧倒的に多いではないかっ!』

 

そりゃ真正面から行ったら弾幕も集中される

でしょうよ。リンちゃんの何を見てたの?

 

『うわっ!一撃でこんなにっ?!』

 

所詮は競技用の第二世代型。防御特化装備に

したのは良い判断だけど、出力がねぇ?

 

『あ、当たりませんわ!』

 

そりゃそうでしょ。近接戦闘でリンちゃんの

攻撃を回避できるんだよ?

 

遠距離狙撃・・・狙えてないから射撃か。

そんなのが当たるはずないじゃん。

 

当てたいなら被弾覚悟で動きを止めて

相討ち狙いか、もう少し間合いを詰めて

ビットと併用すべきだね。

 

ま、ビットと射撃の両立が出来ない時点で

アウトだけどさ。

 

『う、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

うーん。何だかんだで第四世代型だよね。

そこそこやれてるよ。

 

『あぅ!シールド破損しましたっ!本体

ダメージB!デュノア機離脱します!』

 

あっさり下がるね?まぁ最低限の仕事は

したし、アイツには螺旋頭やモップを守る

義理もないからね。

 

『なっ?!デュノアさん?それに私のビット

が破壊された?そんな考え無しの弾幕で

よくもやってくれましたわねっ!』

 

いや、あの弾幕はきっちり計算されてるよね?

 

そもそも螺旋頭の動きは教科書通りの動き

だから機械には予測されやすいんだよ。

 

その辺の自覚が出来ないと今以上の成長は無理だね。

 

それに盾役が居なくなったんだから反撃

より、間合いを取って回避に専念すべき

だと思うんだけど?

 

『特尉、出撃準備を』

 

「はっ!」

 

司馬少佐もこれ以上は無駄と判断した

みたいだね。

ま、予想以上には粘ったと思うよ?

 

後はさっさと落とされて回収されれば良い。

 

・・・奴らに私の戦いを見せるわけには

行かないからね。

 

『くそっ!足手まといさえ居なければっ!うわぁぁぁぁぁ!』

 

足手まといねぇ。どっちもどっちかな?

 

『は、速い!コレが第三世代型の二次移行機っ!きゃぁぁぁぁぁ!』

 

へぇ瞬時加速もしてきたか。搭乗者が気絶して

も使ってくるのは意外だったね。

 

う~ん。それを引き出したのは一応お手柄

なんじゃないかな?

 

・・・私には関係ないけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前座ご苦労様でした。あとは私が片付けてあげる。

 

自衛隊も在日米軍も、日本の国家代表も

織斑千冬も更識楯無もIS学園のアホ共も。

 

貴様らが想像もできない高みの存在を

私が教えてやるぞ。

 

己の無能を噛み締めろ!

 

 

 

 

 

 

 

「冬林技研所属更識簪。アルレシャ出ます!」

 




ザクⅡとリックドムⅡとハイザックが
重装ジム改相手に負けた感じですかね?

何だかんだで螺旋頭と阿呆は最低限の
仕事は果たしたもよう。

モップ(ハイザック)?ハハッ。

三人の戦いよりも、リンちゃんやかんちゃんに
興味津々な姉魂。
リンちゃんはともかく、かんちゃんに
接触したら・・・ってお話。

ようやく三体目のオリ機体!
(要塞と副所長の月狼は含まない)
能力の予測やネタバレは厳禁だぞ!

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