とある師弟の成層圏   作:カツヲ武士

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織斑さんちの家庭の事情

かんちゃんは出ないぞ!

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嫌いな人は読み飛ばし!


第8話

「司馬様ぁ聞いて下さいよー!」

 

まぁ上司への報告・連絡・相談は基本です。

 

態度に関しても「不敬は許す」と言ってますし

コレを矯正したら今後の報告などに差し障り

が出ますか。

 

コレが十代女子・・・しかしココは軍人や

兵器運用をする人間を育てる環境では

ありませんね。

 

意識が軽くて規則が温くて、規律が緩い。

 

その上教師は中途半端な教官役で万事に

対しても無責任。

つまりこんな学園なんかに入れるから

操縦者に学生気分が移り、我儘で阿呆な

特権意識をもった無能になるようです。

 

今後IS搭乗者は我が国の軍機関で育成

することを義務付けるよう提言ですね。

 

IS学園に対しては・・・どうしますかね。

阿呆を育ててくれると考えればこのまま

野放しでも構いませんが、監査員として

考えれば職務怠慢です。

 

コレも師とお話してさじ加減を決めますか。

 

今回は織斑一夏に対しての接触任務

がありましたから、相手のレベルに

合わせる形で染まってしまったのは

仕方ないのですが、休日になったら

冬林の日本支部で矯正して学生気分を

抜きましょう。コレは危うい。

 

「それはそれとして、とりあえずは

准尉からの報告を聞きましょうか」

 

何を殺るにしてもまずはソレから

ですよね。

 

「は、はい!アイツ酷いんですよ!」

 

 

――――――――――――――

 

 

 

カクカクシカジカマールイムートンイトウ

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

「なんですかソレは?」

 

「ですよね!司馬様もそう思いますよね!」

 

いや、コレって織斑一夏が悪いのですか?

 

毎日酢豚?拷問でしょ?師だって毎日

八宝菜とか言ったらキレますよ?

 

それを受け入れる人間って居るんですか?

 

いや、しかしコレが日本における10代

女子のプロポーズの常識なら織斑一夏に

非があることに・・・なるんですか?

 

あまりに理不尽・あまりに不可解。

だが凰准尉は特に疑問に思っていない。

 

私の常識がおかしくなったのですか?

 

「・・・男性の意見を聞いてみましょうか」

 

もしかしたらコレが常識なのかも

知れません。

もしそうだとしたら私はどうしたら

良いのでしょうねぇ?

 

――――――――――――――――――

 

「凰准尉が悪い」

 

『そんな?!』

 

いや、嘘だと言ってよバーニィみたいな

顔されてもな。

 

弟子を見ろ。「ですよねー」って顔してるぞ。

 

しかし弟子にも友達が出来たようで何よりだ。

 

俺は情緒や政治を教えてやれる楊修や武を指導

する李厳の代わりは出来ても、対等の目線で

普通に張り合える香っ子や後輩として接する

亀っ子や白っ子の代わりは出来んからな。

 

まぁ年上の同僚の狐っ子は束が居るが

アレだけだと教育に良くないし。

 

この調子で無駄を取り込み、人として成長

してくれれば言うことはない。

 

まぁ本来兵器運用者が人として成長したら

ダメなんだけど、弟子なら全部飲み込める。

 

なんなら反抗期とか来ても良いんだぞ?

 

『私の何が悪かったんですか?!』

 

強いて言うなら全部だな。

 

『まずは態度だな。准尉、貴様は誰を

前にして意見しているつもりだ?』

 

『ひ、ひぃ?!』

 

あぁ待て待て。普通ならソレが正しいが

今回は問題ない。

 

「少佐、確かに准尉が大佐に取る態度では

無いが、学園内部では学生として暮らすよう

命じたのはコッチだ。だから矯正はいらんぞ」

 

言ってしまえば知り合いの大人に恋愛相談

してるだけだからな。ある意味任務を忠実に

遂行してるとも言える。

 

『まぁ、大佐がそう言うなら良いのですが』

 

『アリガトウゴザイマス!』

 

スゴク・不満そうなのと、スゴク・助かった!

って言う対比が面白いな。

まぁ問題点を一つずつ分かりやすく教えて

やろうじゃないか

 

「まず第一に毎日酢豚は健康に悪い。

冗談にしか聞こえんぞ」

 

なんでよりにもよって酢豚にしたんだよ。

炒飯とかスープとか色々有るだろ。

 

弟子もですよねーって(ry

 

『それは・・・そうですけど!』

 

自分でもチョイスがおかしかったかな

って思い始めてるじゃねぇか。

 

「第二に織斑家の家庭の事情だ」

 

『か、家庭の事情?!』

 

相手の事を考えたらわかるだろうに。

 

これは思春期に少年から大人に変わる男と、

幸せは誰かがきっと運んでくれると信じてる

階段を登る前のシンデレラの違いか?

 

「両親がいなくて姉が高校にも行かずに

働いてるのを見て育って来たんだぞ?

弟が恋愛なんか出来るわけねーだろ?」

 

『あっ!』

 

おいおい、まさか本当に気付いて無かった?

弟子を見ろ、コイツマジか?!って珍しく

普通に驚いてるぞ?

 

「さらに准尉もヤツが家計に不安を持ってた

ことは知ってたんんだろ?」

 

学校終わった後、ウチでバイトしてたし

 

『は、はい・・・』

 

「それなら『毎日酢豚食べてくれる?』なんて

自分を励ます冗談、もしくは飯くらいなら

何時でも食わせてやるよって言う男前発言だ』

 

まぁシチュエーションやニュアンスも有るが

この場合はなぁ。家庭事情を知らないとか、

せめて酢豚じゃなくて別のにしておけば

冗談以外の選択肢も出たかもしれんが。

 

『そ、そうなっちゃいます・・・か?』

 

認めたくないもんだよな。若さ故の過ちは。

 

「そうなっちゃうな。つまりお前の酢豚発言は

プロポーズの言葉として成立していない。

これは受けた織斑の問題ではなく、お前の

言葉のチョイスが悪い」

 

『あうっ!』

 

なんだ酢豚って。俺だって「は?」

ってなるわ。

 

「だいたい結婚を前提としたプロポーズ

なら「結婚しよう」とハッキリ言え。

最低でも「ただの友達としてじゃなく、

一人の女と見て欲しい」と伝えるべきだろ。

それが覚悟と言うものだ。

中途半端に日和って伝えて、相手の答えが

自分の想定と違うからって被害者面して

騒ぐのはルール違反だ」

 

何のルールかは知らんが。

 

『た、確かにそうですね。一夏の家庭の

事情も踏まえて考えたら・・・』

 

まぁコイツも両親の離婚とかでテンパ

ってたんだろうけどな。そういうのは

相手に関係ないんだよ。

 

「准尉も現実を理解出来たようで何より。

もうわかったと思うが、織斑一夏と言う

男は単純に鈍感なんじゃない。

最初から恋愛に関しての事柄は無意識に

全てをシャットアウトしてるんだろう」

 

これを恋愛に鈍感と言うのは酷だろうよ。

 

『シャットアウト?!』

 

ただの鈍感としか考えてなければ

怒ったり非難されたりするのだろうが、

背景を知れば誰だって織斑一夏と言う

男に理解を示すさ。

 

この姉魂ってな。

 

「そうだ。元々の家庭の事情だけでなく、

今の状況のせいで尚更防壁が強化されて

しまった形だな」

 

『い、今の状況ですか?!』

 

コレもな。女子にはわかるまい。

 

「まず女子高に男一人で入学して、

右も左も女子に囲まれた状況では

恋愛なんか出来ん」

 

色々怖すぎるわ。

 

『で、出来ないんですか?』

 

出来るわけねーだろ。

 

「准尉、男子校にいきなり一人で入学

させられて『よーし、恋愛するぞ』

なんて出来るか?

自分の意思で入学したんじゃないぞ?

なんかいきなり入学させられたんだぞ?」

 

『・・・なるほど』

 

ここでいきなり『ひゃっほーい逆ハーだ!』

とか言えるのはゲームの主人公だけだ。

 

「わかったようで何より。それにヤツの

場合はハニトラへの警戒は当然として、

特定の相手と親密になれば敵味方を

明確にすることになる。

周囲の人間の背後関係がわからない以上、

今は八方美人を維持して状況把握に

専念する時期だろう。

おそらく織斑千冬からもそういった

指示が出ているはずだ」

 

問答無用の時限爆弾である束の妹や

イギリスの紐つきセシリア・オルコット。

安牌と見せかけて更識の布仏が良い例だ。

 

『た、確かに。私だって何も知らなければ

中国の紐つきです!』

 

「だな。まずは正しい状況把握をさせるよう

しっかり誘導しろ。具体的には名刺を渡せ」

 

コレだけで凰准尉に対する心理的な壁は

かなり低くなるはず。

 

『名刺ですか?あぁっ!私、冬林技研所属

になってる!』

 

おいおい。コレが十代女子か。

 

『准尉・・・後で話があります』

 

『ひ、ひぃ?!』

 

「まぁ、その辺の教育は任せる」

 

『はっ!お任せ下さい!』

 

流石にはっちゃけ過ぎだ。故に矯正。

 

「第三に単純に学力と実力の問題だな」

 

コレはもう恋愛以前の問題だろう?

 

『な、なるほど!なんの事前知識もなく、

いきなり専門知識と兵器の操作技術を学ぶ

学園なんかに入れられたら、恋愛なんか

してられませんよね?!』

 

おーおー。必死だな。まぁ人間追い詰め

られた方が走る速度も上がるからな。

 

その調子で追い詰めるように。

 

「そう言うことだ。だから今は話を恋愛に

もって行くのは不可能。そもそもいきなり

目標を落とすなど無理なんだ。まずは

外堀を埋める作業を行うのが妥当だろう」

 

この外堀が埋まらない限り、夜這いして

既成事実を作る以外に織斑一夏を攻略

することはできんよ。

 

『はっ!ありがとうございます!・・・

それで、この場合の外堀ってなんですか?』

 

おいおいマジかコイツ。

弟子の顔を見ろ。弟子もマジかコイツって

顔をしてるぞ?コレが十代女子の平均って

言うなら、いくらなんでも織斑一夏の胃が

もたんぞ?・・・マジでヤバくないか?

 

「・・・大前提として織斑一夏に恋愛を

させるためには、織斑千冬に彼氏を見つ

けさせる必要がある」

 

『ち、千冬さんに彼氏ですか?!』

 

驚いてる驚いてる。まぁ俺もアレに

彼氏が出来て幸せそうにしてる絵面が

想像できんがな

 

「自分を苦労して育ててくれた姉が

ずっと独り身で、夜中に一人寂しく

ビール飲んでるんだぞ?そんなところに

彼女連れて『俺幸せです✩』って出来る

ような性格してるのか?」

 

まぁ弟魂の織斑千冬としてはそれで

本望かもしれんが、姉魂の弟としては

そんなん出来んだろう。

 

『さ、流石に無理だと思います』

 

「だろ?つまり織斑千冬をなんとか

しないと、織斑一夏は恋愛出来ん」

 

いっそ姉弟で結婚すればいいのに。

遺伝子情報的にはアレだから問題は

・・・あるのか?どうなんだ?

 

『あ、あぁ。なるほど』

 

「逆に言えば織斑千冬が彼氏を作って

織斑一夏に対し『お前に学園を卒業

出来る見通しがたって、就職先も決まり

その上で彼女を紹介してくれたら、

私も自分の幸せを探すことが出来る』

と言わせれば良いわけだ」

 

そしたら織斑一夏は全力で勉強して

彼女を探そうとするだろう。

もしくは彼氏を倒す為に鍛えるか?

 

『は、ハードル高すぎませんか?!』

 

それが織斑の姉魂だからな。

 

「いや、IS学園を卒業したら就職先に

困ることはないし、お前を選んだら

例え中退しても冬林技研が待ってる。

お前だけはハードルが低いんだよ」

 

『はっ!そうでした!』

 

しかもその場合大好きな姉も同じ

職場に転勤だ。もうみんな大喜びじゃないか。

 

「現状は把握したな?」

 

『はい!まずは名刺を渡して私は

敵じゃないとアピールしつつ

千冬さんに男を作るよう誘導します!』

 

ジ○リ映画か何かか?

 

『准尉・・・』

 

『え?ち、違うんですか?!』

 

うん。まぁその辺の調整は任せた。

 

「まぁ、間違ってはいない。注意点

としては奴の周りにはハニトラ要員が

多数いるから、女をアピールしすぎると

引かれるだろう。今は友情優先で奴の

近くに居ることを優先するんだな」

 

『だ、大丈夫ですかね?』

 

「引かれたり嫌われたりしたら意味が

ない。周りが織斑一夏を狙っている間

にお前は姉を味方につけろ」

 

そうすりゃ最終的にお前の勝ちだ。

 

『なるほど!』

 

「味方に付ける方法は多々あるが

コレも急ぎすぎるな。織斑千冬も

『弟が幸せになってないのに恋愛

なんか出来ん』と考えてる生粋の弟魂だ」

 

『めんどくさっ!』

 

本心が出てるぞー。横で弟子が無表情に

なってるぞー。

 

「標的も姉魂拗らせて変な方向に行く

可能性もあるから、そのへんの

見極めは現地でするように。この件に

関しては以上だ」

 

もう十分だろ。あとはソッチでヤレ。

 

『はい!ありがとうございます!』

 

「で、次の案件についてだが」

 

『え?次ですか??』

 

『准尉・・・』

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

この阿呆は・・・

 

「准尉、貴女のクラス代表の件です」

 

「あ、あぁ!そうですね!」

 

コイツ、本気で忘れてたな?!

 

初日でコレって学生気分に浸りすぎ

だろう?洗脳でもされたのか?

 

一度地獄で血の池に浸らせるべき

じゃないかな?かな?

 

『少佐、十代女子とはそういうものだ。

それに織斑一夏の攻略は凰准尉に

与えられた正式な任務でもある。

クラス代表などと言った案件に割く

労力や余裕が有ればソッチに向けると

言うのは職務上間違いではない』

 

まぁ、確かにそうですけど。

確かにそうなんですけどね?

 

「あ、あはは・・・すみません」

 

『とはいえ准尉、少佐の我慢にも

限界はある。あまりにもハメを外して

いると判断した場合は少佐の判断で

貴官に対する殺傷の許可も出している。

つい殺っちゃうことも有るだろうから

己の言動には注意を払うように』

 

「は、はい!」

 

うむ、流石我が師。引き締めをキチン

としてくれましたし、さらりと殺って

良いと言う許可もくれました。

 

殺れないと殺らないでは精神的な

負担が違いますからね。

 

『それでクラス代表だが、なった

モノは仕方がない。

現地での任務と思いこなすように』

 

「は、はい!」

 

なるほど、そう判断なさりましたか。

 

「クラス代表戦はどうしましょう?

准尉の場合専用機を使うことに

なりますが?」

 

棄権か出場か・・・まぁ今回はクラス

代表を任務と認識したのですから、

コレも出場とは思いますが。

 

『所詮甲龍は国軍が開発した第三世代。

冬林技研で開発した少佐の水銀の蛇や

俺のACである月狼と違い、所謂見せ

武器でもある。故に見せても構わんよ』

 

「はいっ!わかりました!」

 

『ただ、無駄に全性能を見せる必要も

無い。相手は・・・更識簪が出ないなら

接近戦しかない織斑一夏と凡百の生徒が

使う訓練機だろう?』

 

「サラシキカンザシ・・・?」

 

コイツは本当に織斑しか見ていな

かったか・・・コレを指導

するのが私の仕事なんですよねぇ。

 

「そうですね。では近接武器のみの

使用を許可します」

 

「え?えぇ?!」

 

いや、それで十分でしょう?

 

『そうだな、まさか完全な素人の

学生や稼働時間が100時間にも

満たない織斑に近接戦闘で負ける

ようなことはあるまい』

 

・・・コレは負けたら私まで

矯正されますね。

 

「ですね。こちらでも調整と訓練は

行いますが、休日には冬林技研にて

錆を落とす必要がありそうです」

 

「えっ・・・」

 

不服そうですが・・・まさか見世物

とはいえ兵器を使った作戦行動が

控えているというのに、兵装の調整を

行わないつもりだったんですかね?

 

「准尉。あまり不抜けていると消すぞ」

 

別にお前が居なくとも最大目的である

更識簪に対する接触任務は出来たのだ。

極端な話、もうこの学園に来る必要

すらないということを教えてやるか?

 

「も、申し訳ありませんでしたっ!」

 

『准尉。さっき言ったばかりだろうが。

IS学園の生徒に毒されたのか洗脳され

たかは知らんが准尉は兵器を運用して

いるという自覚が足りん。

学生生活を満喫するのは構わんが、

それはやるべきことを全てこなして

いることが最低条件だ。

中途半端な意識で兵器運用をする奴が

大事故を起こす前に消す。少佐の判断は

大げさでも無ければ間違いでもない』

 

そうでしょうそうでしょう。

十代女子だからと寛容に接して

ますが無制限に甘やかせという

意味ではないのですよ。

 

「はっ!申し訳ございません!」

 

そうですよ。師が許してるとは言え

上官であり上司です。最低限の

礼と言うモノがありますよね。

 

『では准尉は部屋に戻って休むように

少佐は別件の報告を聞こう』

 

「はっ!それでは失礼します!

お疲れ様でした!」

 

『「ご苦労」』

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

お疲れ様でしたか・・・本当に

疲れましたよ。

 

『弟子よ、アレが10代女子と言う

生き物だ』

 

「想像を絶するナマモノですね」

 

いや、あんなの無理ですって。

さっさと殺しましょうよ。

 

『我知無知の精神からいけば

アレを理解できればまた成長に

繋がるのかもしれんが、その前に

お前が倒れそうで怖いな』

 

「えぇ、まだ初日でコレですから、

コレが毎日だと間違いなく倒れるか

その前にその原因を倒すでしょうね」

 

まぁ初日だからこそって言うのも

あるかもしれませんが・・・

いや、コレはむしろそうあって欲しい

という願望です。

 

『学校を爆撃する場合は事前連絡を

忘れるなよ?』

 

「えぇ、無論です。少なくとも

更識簪は回収しますよ」

 

アレは確かにHENTAIで天才。

金で買える人材ではありませんしね。

 

『よろしい。明日以降の接触に

期待出来るという事だったが、

本当にアレに対して誰も接触して

いなかったのか?アレだけの才能だぞ?

国が放棄するなどにわかには信じ難い』

 

「そうですよね。普通は罠を疑い

ますが現地に来てわかりました。

更識が裏で手を回していて、更に

学園内では轡木十蔵も動いていた

ようですね」

 

泣きながら姉に言われたとか

言ってましたからね。

姉としての不器用な優しさと言う

より現実を理解していない小娘の

戯言です。相手に伝わらなければ

イジメでしかありません。

 

『ほう?轡木ねぇ・・・なんだコレ

当代の更識楯無は馬鹿なのか?』

 

「少なくとも阿呆で変態ですよ」

 

何もしないで居なさいって・・・

何もしなかったらタダの穀潰しで

政略結婚の道具じゃないですか。

 

しかも暗部の宗家のお嬢様です。

興味がないような素振りをしても

身柄を狙われますよね?

 

遺伝子情報だって普通に希少です。

 

それにアレだけの才能があって飼い殺し

って耐えられるわけ無いでしょう。

 

『組織ぐるみでシカト?というか

そこまではしてないな冷遇?でもない。

噂を否定しないし、イジメも黙認。

付き人である布仏は普通に友人だし、

家族や先代も死んだわけでもない。

何でこんなアホな決定を認めたんだ?

更識簪の持つ才と力は暗部・・・

というか諜報向きだし、実行者を

婿として迎え入れれば姉よりよっぽど

家の役に立つじゃないか』

 

本当に何故でしょうね?家督争いでも

無いみたいですし、本人も姉を支える

気でしたし。

埋伏計として利用するための餌かと

思えば、接触すらさせないように

監視と護衛がいるし。

 

心を折らせて自分の良いように使う

のかと思えば、話を聞けば最初から

反発はしてないし、あの性格なら

普通に従いますよね。

 

家族が弱点と思われるって・・・

そうやって突き放す時点で弱み

だってバレますよね?

そもそも突き放すなら家系図から

いじらなきゃ意味ないでしょ?

本当に中途半端ですよ。

 

「そうですね。全てにおいて中途

半端な姉に比べて、数多くの分野

で特出した能力の持ち主ですから

サポート役としては最適です」

 

気質が暗部の当主に向いていない

だけで、他の全てを任せることが

出来る逸材です。

 

なんなら兎の代わりに師の側室

として認めても良いくらいですよ。

 

・・・あれ?中々いい案ですね。

 

味方に引き入れて更識簪に技術的な

補佐をしてもらえば、テロリストの

兎がいなくても師の構想を活かす

には十分なのではないでしょうか?

 

『そんな人材とコンタクトが取れて

初日で連絡先まで交換できたなら、

引き抜き工作としては最良の結果だ。

よくやった。流石我が弟子』

 

ふふふ!そうでしょうそうでしょう!

 

私は素直で最高の良い弟子ですから

ねって・・・交換?

 

「・・・連絡先って交換するものなの

ですか?コッチは知ってますよね?」

 

住所氏名電話番号メールアドレス

その他諸々全部調べてますよね?

 

『・・・そうか。うん。そうだったな』

 

「え、えぇ」

 

あれ?何かしくじりました?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

まぁ、そりゃそうだよな。

弟子にしてみれば相手の情報は

全部知ってるのが当たり前だし、

用があったら呼びつけるんだもんな

 

『えっと、アレですかね?今から

名刺とかもらって来ましょうか?』

 

「やめてさしあげろ」

 

夜中は迷惑だし、色々葛藤とかも

あるだろうし、そもそも相手は

名刺持ってないと思うぞ。

 

『は、はぁ』

 

「まぁお前にはそう言う学生としての

人付き合いを学ぶ為に学園に行かせた

というのもあるからな。

徐々に見識を広げていくように」

 

『はい。わかりました?』

 

うむ、良くわかってないな

 

「とりあえず明日だな、

更識簪が授業に出てきたら

「連絡先の交換をしましょう」

と言って連絡先を交換しとけ」

 

『はっ!』

 

モンペじゃねぇんだから、ここ

まで指図するのは本来ダメなんだ

けどなぁ。

 

かといって常識の教育っていうのも

難しいもんだし。

 

この辺は准尉と・・・あぁ、更識簪も

お嬢様だから色々話も合うだろう。

 

うん、仲良くしてくれることを祈ろうか。

 

「あと、連休中に行く旅行先の

リストを送るから行きたいところを

チェックしておけよ」

 

IS学園って土日休みで夏休みもGWも

あるんだよなぁ。

 

真面目に兵器運用する気無いだろ?

 

普通の学校が休みのときに授業を

進めないと一般科目と専門科目の

両立って不可能だと思うんだが?

 

『は、はい!チェックします!』

 

うむ、コイツはコイツで働き過ぎ

だからな。

休ませてやろうじゃないか。

 

「そこには日本国内しかないが、

要望があれば他の国でも大丈夫だ。

ゆっくり考えてくれ」

 

『はい!ゆっくり考えます!

ありがとうございます!』

 

うむうむ、考える時間が一番

楽しいって言うしな。

 

夜くらいゆっくりすると良いさ

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

へぇ?ゴールデンウィークに旅行とな?

束さんだってリー君とそんなことした

思い出がないのに?

 

ふふふ、この束さんを差し置いて

しーちゃんだけ良い思いはさせないんだよ!

 

日本が誰の地元か思い出させてあげよう!




毎日酢豚は拷問か冗談にしか聞こえません

ふつーの感性が有れば姉魂は自分の
幸せより先に姉の幸せを願うよね?
年齢的にもアレだし。

姉は姉で弟の幸せを願うけど。
コイツは事情が事情だしねぇ?

この辺は誰かが調節しないとお互い
永遠に恋愛とか無理だよね。ってお話

弟子と師はなんだかんだで普通?に
恋愛してるもよう

兎はどこかで何かをしているようだ。

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