陽だまりの双子と恋のロードナイト   作:ネム狼

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久しぶりの更新です
今回はあこ視点が入ります


双子の評判に小さな魔王は何を思うのか

 あこは何度か思ったことがある。それは、ハル兄とリサ姉についてだ。

 

 あこはハル兄達を見て前よりいい雰囲気になっているなぁと感じている。五月くらいの中間テストの勉強会だったかな?なんだろう、カップル?みたいな感じに見えるんだけど、あこの気のせいかな?

 

「ねえリサ姉」

「どしたのあこ、何かあった?」

 

 放課後の部活、ダンス部の活動中の休憩時間にあこはリサ姉にあることを聞こうとした。リサ姉、答えてくれるかな?

 

「リサ姉はさ、ハル兄のこと好き?」

「もちろん好きだよ、そんなの当たり前じゃん!」

「そうなんだ。じゃあ聞くけど......」

 

 あこはリサ姉の耳元であこの思っているあることを聞いた。

 

 

――リサ姉はハル兄と付き合ってるの?

 

 

 あこはリサ姉に直球で聞いた。それを聞いたリサ姉は数秒固まった。あ、これは当たりかな?

 

「リサ姉大丈夫?」

「あ、あぁ今の話だよね?つ、付き合ってはないよ!アタシとハルは兄妹だから付き合うことは有り得ないよー」

 

 リサ姉は首を左右に振り早口で否定した。ここまで焦ってるとなると怪しいなぁ。リサ姉はなにか隠してるに違いない。友希那さん達も知らないことだ。

 

 それからあこはリサ姉にこの話題はここまで!と途中で切られ、休憩時間が終わり、そのまま終了時間まで部活は続いた。

 

 多分もう聞けないかもしれない。こうなったらあこが練習時間にリサ姉とハル兄の様子を見よう!それでなんとかしてみよう!

 

 堕天使あこの闇の力が......なんだろう、なんか......こう......ドーン!ってしてみせよう!

 

 

――なんかしまらないなぁ。あこももう少し勉強しないと駄目かなぁ?

 

 

▼▼▼▼

 

 

 練習を終え、アタシは家に入り鞄とベースを自分の部屋にしまい、ハルの部屋に入った。さっきあこに聞かれたことは本当にヤバイことだ。これはハルと話合ったほうがいい。

 

 アタシはハルに部活であこに聞かれたことを話した。それを聞いたハルは冷や汗を掻きながら深呼吸をした。

 

「まずいな、あこからはそれくらいしか言われてないか?」

「うん、途中で話を遮ったから大丈夫だと思う」

 

 そうか、ハルはベッドに背中を預けて落ち込んだ表情をした。やっぱり友希那達に言った方がよかったかな?でも、アタシとハルは二人で一生この罪を背負っていくって決めたんだ。

 

 けれど、その罪はアタシとハルが兄妹でありながら付き合っているっていうことだ。関係はバレていないけど、もう時間の問題かもしれない、とアタシはそう感じた。

 

「リサ、隣座っていいぞ」

「う、うん。じゃあ隣座るね」

 

 アタシはハルの隣に座り、ハルの肩に頭を乗せた。多分だけど、アタシは追い込まれているかもしれない。怖い、関係がバレるのが怖い、ハルと離ればなれになるのが怖い。

 

「リサ、大丈夫。俺がついてるから」

「ハル......。ありがとう」

 

 ハルはアタシの肩に手を置いてアタシを抱き寄せた。あんなに怖いって感じてたのに、抱き寄せられたことでその恐怖はなくなった。今は忘れよう、この恐怖を。離ればなれになることはないんだ、アタシとハルは絶対に離れたりしない......!

 

 寄り添っていたアタシはやがて眠りに就いた。二時間ほど経ち、目を開けると目の前にはハルがいた。そうか、アタシはハルと一緒に寝ていたのか。ここまでしてくれるなんて、本当にアタシは嬉しいよ。

 

 

――ありがとう、ハル。

 

 

▼▼▼▼

 

 

 次の日の練習、あこは休憩に入ったところで皆に気づかれないようにリサ姉とハル兄の所に視線を向けた。

 

「リサ、今の所間違えてたぞ」

「え、そうなの!?どの辺だった?」

 

 あこが見た感じ、それは普通の光景だった。でも、あこには何かを感じる。それが何なのかはわからない、なんて言ったらいいんだろう?

 

 お互いを頼りにしてる、そんな頼もしい感じだった。あこにとっておねーちゃんはカッコよくて憧れの存在だ。じゃあリサ姉にとってハル兄は何だろう?あこはそれが気になって仕方なかった。

 

「どうかしましたか?宇田川さん」

「紗夜さん?」

「何やら今井さん達の方に視線を送っていたので、どうしたのかと......」

「いやー、何かハル兄とリサ姉って仲がいいなって思っただけですよ!」

 

 そうですか、紗夜さんはそう言って練習に入った。もう少し様子見てみようかな?わかることがあるかもしれない、あこはそう思いながら練習に集中した。

 

 

▼▼▼▼

 

 

 今日もリサは一緒に寝てほしいと言ってきた。昨日からリサは体を震わせながら俺の部屋に入るようにしている。関係がバレるのが怖いんだろうな。もちろん、俺も怖いけどな。

 

 もし関係がバレたら俺とリサは正気を保っていられるだろうか?俺はそれが心配だった。今はとにかくリサが壊れないようにしないといけない。俺がしっかりしないと駄目だ。

 

「リサ、俺が絶対に守ってやるからな」

 

 俺は寝ているリサの額にキスをし、リサを守るように抱き締めて眠りに就いた。

 

 

――ここで俺が折れたらおしまいだ。

 

 

――俺がリサを守らないといけない。例え全てを敵に回したとしても俺だけはリサの味方でいなきゃダメだ!

 

 

 

 




今回は短いですが、これにて終了です
次回から物語はシリアスに入っていきます
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