陽だまりの双子と恋のロードナイト   作:ネム狼

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猫物語三話目です
まだ二日目だよー


兄と猫、戯れはまだまだ続く

 眠りから目覚める。なんか首筋がザラザラするな。これはなんだ?まさかリサが戻って来たのか?俺は気になって目を開けた。そこにいたのは――

 

 

――猫だった。しかも昨日の猫だ。

 

 

 あれ、俺リサって名付けたんだっけ?そうだった、リサだった。近くで見るとこいつ可愛いな。まぁ目覚めの挨拶をするかね。

 

「おはよリサ」

「にゃ!」

 

 リサは挨拶変わりなのか、近づいて俺の頬にキスをした。目覚めのキスってやつだろうか、猫からされるなんて予想してなかったな。猫って凄いんだな。これは友希那にも体験してほしいものだ。

 

「今起きるから待っててな。朝御飯作るから」

「にゃあ?」

「なんだ?頭に乗りたいのか?気に入ってるんならいいぞ」

 

 俺は体を起こしてベッドから出た。着替えたいけど、どうするか……。猫だからまぁいいか。この猫がもしリサだったら凄く申し訳ないが、リサ許せ。

 

 俺は寝間着から私服に着替え、リサを頭に乗せながら朝食を作った。もちろん、朝食はリサと同じで昨日残ったササミサラダにした。

 

 

▼▼▼▼

 

 

 はぁ、ハルの着替えを目の当たりにするなんて思わなかった。つい目を閉じちゃったけど、ハルっていい体してたなぁ。アタシならハルに着替えを見られても構わない。付き合ってるし問題ないよね?

 

 そういえばハルはアタシが猫になってるってこと気づいてないよね?でもリサってアタシの名前を呼んでる、そうなると気づいてる可能性もあるかもしれない。

 

 アタシはまたハルの膝の上に寝ていた。しかも頭を撫でられ、さらに顎の下も撫でられている。ああ、気持ちよすぎて死にそうだ。ハルのためなら死んでもいいかも。てか死んだら駄目だ、死んだらハルが泣いちゃう。

 

「しかしお前って本当にリサなのか?」

「にゃあ?」

「さっき俺の手の甲にキスしたけど、猫ってこんなにキスするものなのか?おかしい、キス魔といえばリサだが、怪しい……」

 

 キス魔といえばアタシって酷い言い草だ。ハルはアタシのことを何だと思ってるんだろ。アタシはキス魔と言われて少し腹が立ち、ハルのお腹に体当たりした。

 

「少し痛い。なんかごめんな、ここまで否定するってことはやっぱりリサだよな?」

「にゃ!にゃーにゃー」

「やっぱりそうか!よかった、本当によかった。心配してたんだぞリサ」

 

 やっと気づいてくれた。何度かキスをした甲斐があった。こうしていればハルは気づいてくれるかもしれなかったから、やって正解だった。

 

 ハルはアタシを撫でながら空いた手で涙を拭いた。相当心配してたんだ。元に戻ったら謝らなきゃ。

 

「それじゃあ元に戻る方法を考えようか。明日か明後日になれば戻れるのか?」

「にゃー」

「わからないか。そうだよな、そう簡単に見つからないよな。どうしようか……」

 

 ハルは真剣になり、一生懸命考えてくれた。アタシを満足させるだったり、甘やかすかだったりと色々思い付いたみたいだ。最終的に満足させようという結論に至った。

 

 

▼▼▼▼

 

 

 茶色の猫がリサだとわかり、俺はようやく落ち着くことが出来た。満足させるということになったが、どうすればいいか……。

 

 俺の匂いを嗅がせるか?いや、それってなんか嫌だな。もしリサが嫌がったらどうすればいいんだ?てか嫌がられたら俺が傷つくからこれはなし。

 

 けど見つかってよかった。これで探さずに済む。あとは元に戻る方法を探すだけだ。満足させるとなると甘やかすだけでいいのだろうか?マタタビで戻るとかって無いよな?いや、さすがにないか。

 

 昼食を作る時もリサは俺の頭の上に乗った。よほどこの場所が好きなんだな。猫になってる間だけ自由にしてあげようか。俺はなるべく側にいた方がいい、そうしないとリサが他の猫や犬とかに襲われ危険性もあるからな。

 

「ところでリサ」

「にゃ?」

「お前はいつまで俺の背中の上に乗っているんだ?」

「にゃあ!」

「痛い、猫パンチはやめろって。てか爪立てないでやるとかどんだけ器用なんだよ」

 

 こいつ、調子に乗ってるな。まあいいさ、元に戻ったら存分に甘やかしてやるからな。リサ、覚悟してろよ……。

 

 携帯が鳴った。何だ?俺は気になって携帯の画面を見ると、友希那からメールが来ていた。風邪は大丈夫か?という内容だった。俺は友希那に風邪は治ったから大丈夫だ、と返信した。

 

 その時、チャイムの音が鳴った。誰だ?まさか友希那か?俺は玄関に向かい、ドアを開けた。リサは俺の頭の上に乗って着いてきた、何か嫌な予感がする。

 

「おはようハル」

「ああ、おはよう友希那。どうしたんだ?」

「貴方とリサが心配になって来たのよ。ところでその猫は何?飼い始めたの?」

「これには訳があってな……」

 

 俺は友希那を家に上げ、部屋に入れた。冷えたお茶と和菓子を机に置いて今回の事件を説明することにした。リサから猫パンチは来なかった。あれ微妙に痛いから正直やめて欲しかったよ。

 

「なるほど。つまりリサは猫になった、ということでいいのかしら?」

「まぁそういうところだ。何でかは全くわからないがな」

「それで昨日は仮病を使って休んだのね」

「昨日は済まなかった。ごめんな」

 

 俺は友希那に仮病を使って今回の事を隠そうとしていたことを謝った。友希那は仕方ないからいいわ、と許してくれた。

 

「今回のことはしょうがないわ。リサがこんな状態では練習にはならない。今は元に戻す方法を探しましょ」

「そうだな。今は満足させようってところだよ」

「そう。じゃあハル、リサを抱き締めてもいいかしら?」

 

 はい?何を言ってるのこの人は……。リサを抱き締める?猫じゃなかったらヤバかった。友希那が何かに目覚めたのかと思った。猫のことならしょうがない。

 

「に、にゃあ!?」

「さあリサ、こっちにおいで」

「すまんリサ。大人しく友希那に抱き締められてくれ」

 

 結果リサは友希那の餌食になった。その時の友希那はご満悦だった。猫に友希那は付き物、これは仕方ないことだ。ごめんリサ、犠牲になってくれ。

 

 そんなこんなで二日目は終わった。俺は友希那から何故かマタタビを渡された。待て、何をさせる気だこいつは。リサの猫姿は友希那が写真に納め、その写真は俺の携帯にこっそりと送られた。

 

 




次で猫物語は終わります
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