陽だまりの双子と恋のロードナイト   作:ネム狼

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息抜きにデートはどう?


これからの話し合い、双子の結論

 12月は早くも中旬に入った。クリスマスライブに向けて練習を始め、俺とリサは練習の時は普通に、二人きりの時は一緒にいる、といういつも通りの過ごし方をした。

 

 あの時、リサに起こされて慰められ、俺は何とか壊れずに済んだ。今後のことも未だに話せてない。俺とリサが肉体関係を持てば、別れることなく幸せになれる。なれるのはいいが、それは罪を重ねるということを意味する。

 

 本当にそれでいいのか?また手を汚すのか、俺はまたこの手でリサを汚すのか?いや、もう手遅れか。すでに俺とリサは穢れている、それは変えようのない事実だ。

 

「ハル、ハールー」

「何、リサ?」

「どうしたの?また考え事?」

「ま、まあな……」

 

 やっぱり言えない。怖い、今まではリサを慰めていた側なのに、今の俺はとてつもなく臆病だ。情けない、こんなんじゃリサの兄もとい彼氏失格だな。

 

「ねえハル、明日デートに行かない?」

「デートに?練習の後にか?」

「うん。明日は午前で終わるから帰ってから行こうよ。息抜きも大事だよ?それにさ……」

 

 今のハル、元気ないからさ。リサは両手で俺の手を包みながら言った。心配してくれてるんだ。ライブも控えてるし、臆病になってたら駄目だ。リサは前向きになってる。それに控え、俺は後ろ向きになってる。

 

 これじゃあ駄目だな、俺はリサのデートの誘いを受けることにした。そうだ、たまには息抜きも大事だ。リラックスしよう、それで、リサにちゃんと話をしよう。向き合うんだ、二人でこれからのことを!

 

 

▼▼▼▼

 

 

 よかった、ハル元気になってくれた。寝顔を覗く、よかった、安心してる。魘されてるような感じになってたけど、今は大丈夫だ。ハルは何か隠してる。さっき考え事をしてたから、凄く大事なことなんだ。それもアタシとハルが関係してる。

 

 アタシはハルを抱き締めながら眠りに就いた。安心させたい、側にいてあげたい。今のハルは壊れてしまう、せめて……今だけでもいいから、アタシが守ってあげよう。

 

 次の日、練習を終えてアタシとハルはデートを始めた。circleを出る前、友希那達からあることを言われた。ハルを元気にしてあげて、こういうことを出来るのはリサ姉しかいない、と。皆、気づいてたんだ。ハルの様子がおかしいことに。

 

「任せて、皆。アタシがハルを元気にするから」

 

 今回のデートに全てを賭けよう。アタシはハルの妹で恋人だ。彼氏が困っているのなら彼女が助けないといけない。片方が欠けていては双子であることに意味がない。きっとハルは大事な事を話すかもしれない。それだけは用心しよう。

 

 アタシとハルはデパートでウィンドウショッピングをしたり買い物をしたり、プリクラを撮ったり、色々なことをした。デートをしていた時のハルはとても楽しそうだった。少しは元気になれたかな……。

 

 途中でハルが何かを買ったようだけど、何だろう?まぁ、アタシも同じだから人の事言えないか。

 

 

ーーそう、これはクリスマスプレゼントに備えて買ったんだ。ハルとアタシを結ぶ繋がりでもある。

 

 夜の8時、アタシはハルを部屋に呼んだ。ここからだ、ここからが正念場だ。覚悟は出来てる。アタシはハルに話し掛けた。隠していた事を話してもらうからねハル。

 

「リサ、呼んだってことは何か話があるんだろ?」

「ううん、アタシからはないよ。ハルにはあるんでしょ?」

「俺にはある?何を……」

「隠さないで。最近のハルおかしいよ?ねえ、何があったの?教えてよハル」

 

 ハルは頑なに口を開かなかった。アタシじゃ力になれないのかな?いや、力になれなくてもいい!なれなくてもいいから話を聞きたい。ここで下がったら駄目だ!

 

「リサ、本当にいいのか?」

「うん、アタシは覚悟は出来てる。だから教えて」

「……わかった。今から話すことは俺とリサにとって凄く大事なことだからな?」

 

 わかった、アタシは頷いた。そしてハルは口を開いた。それはアタシが思っていたよりも深刻な物だった。ああ、アタシはなんて馬鹿なんだろう。どうしてもっと早く気づけなかったんだろう。アタシとハルが付き合うにおいて重要なもの、結婚が出来ないことと"肉体関係"を持つか持たないかのどちらかという困難な物だった。

 

 

▼▼▼▼

 

 

 言いたくなかった。だが、リサに話さないと何も進まない。言ってしまえば彼女を傷つけてしまう。早くに言うべきだった。付き合い始める時に言えばここまで深刻にはならなかった。今のリサの表情は唖然としていた。

 

「リサ、黙っててごめんな」

「アタシはわかってた、けどハルは怖かったんでしょ?」

「ああ怖かったよ。どうして早くに話せなかったんだって、話したらリサを傷つけるんじゃないのか、そんな想いで怖かった」

 

 怖かったとかでは収まらない。死にたいなんて思いたいくらいだ。でも、そんなことをしたらリサを一人にしてしまう。こうなった以上、選ぶしかない。

 

 俺はリサの両肩を掴み、リサの顔を見つめた。二人で決めよう、今後どうするかを……。ここで決めるしかない、ここで答えを出すんだ。

 

「リサはどうしたい?」

「え?どうしたいって何を……?」

「えっと、このまま初めてを……あげるか……。ああもう恥ずかしい!」

「ハル、一旦落ち着こう!アタシもこれは口に出せない!」

 

 だから言いたくなかったんだよ!恥ずかしいし、俺とヤるか?なんてストレートに言えないし、初めてを捧げる?とか言っただけで駄目だし、何で俺ここまでウブなんだよ!

 

 俺とリサは顔を赤くした。ヤバい、余計気まずくなった。話し合いどころじゃない。これじゃあ進まないし、どう収拾付けよう。

 

「じゃ、じゃあさこうしない?クリスマスライブの後にヤるってことにしない?」

「クリスマスライブの後に?それならいいか、てかよく言えたな」

「言えたなってこれでも恥ずかしいんだよ!?もう、ハル、アタシ顔熱いよ!」

「わかった、わかったから!揺らすな!」

 

 はぁ、一先ず解決かな?この雰囲気ならなんとかなったかもな。なんか悩んでたのが馬鹿みたいに思えて来たな。とりあえず話し戻すか。

 

「その、リサはいいのか?結婚出来ない中で俺に初めてを持あげるなんて」

「アタシはそれでもいい。幸せになれるのならそれでもいいの。結婚を犠牲にしてハルに初めてをあげられるのなら本望だよ」

 

 リサは強気に、俺に訴えるかのように言った。逆になったな。あの時、俺はリサに怖かったかと聞いた。リサは怖かった、それは俺も同じだ。それが今度は逆に聞かれるなんて……。リサは強くなったな。

 

 俺とリサは答えを出した。結婚を犠牲に互いに初めてを捧げると。リサは本望だと言った。それなら俺も同じだ。リサがそうなら俺も本望だよ。まずはクリスマスライブを成功させよう。それを乗り越えてその後が本番だ。

 

 

 




双子は答えを出した、後は実行あるのみ
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