最後の物語、開幕です
12月24日、クリスマスイヴ。俺とリサにとって運命の日だ。あの時買ったクリスマスプレゼント、これをいつ渡そうか迷っていた。プレゼントも重要だが、アレも大事だ。
リサはこの日を楽しみにしていた。楽しみにしていたはおかしいか。今日で俺とリサの関係は更に変わっていく。とうとうここまで来たんだ。実感が湧かないし、これは夢だって思いたくても思えない。
「リサ、この事はRoseliaの皆には……」
「言ってないよ。さすがに今回のことは言えないって」
「そうだよな。今更だけど、本当にいいのか?」
「アタシは平気だよ。けど、今は見栄を張ってるだけかな。アハハ……」
リサの手が震えていた。寒いのか、それとも怯えているのか。かくいう俺も身体が震えている。怖がりなのは同じか。俺はリサの両手の指を絡めた。安心させたい、守ってやりたい。だから、ここは俺がリサを安心させないと駄目だ。
「リサ、落ち着いて。俺も怖い。けど、ここまで来たんだ。初めてを渡し合うのは怖いけれど、二人で乗り越えよう」
「そうだよね。うん、アタシとハルなら出来るよね」
よかった、リサの震えが無くなってきた。さぁ、後は本番に入るだけだ。俺はこの一回に全てを賭けよう。覚悟は出来た。後戻りは出来ないが、もういいんだ。ここまで来たのならやってやろうじゃないか!
▼▼▼▼
ハルの部屋でアタシ達は互いの全てを捧げることにした。二人、ベッドの上だ。アタシはハルの唇に自分の唇を重ね、舌を入れて絡めた。それもこれまでで一番濃厚で、強くだ。
舌を絡ませ合う。ハルから良い匂いがする、その匂いはアタシを誘惑させるには充分過ぎる。アタシも同じく、ハルを誘惑する。互いを魅了させ、更に堕ちていく。
舌を絡ませ合うこと15分くらい、ハルと距離が空いた。アタシの舌とハルの舌には銀の橋が架かっていた。糸が垂れるのがアタシにそれだけでいいの?まだやらなくていいの?もう少しだけ……もう少しだけ蜜を注ごうよ、と悪魔の囁きが聞こえた。
ああ、もう一度キスがしたい。アタシはハルの唇を奪った。キスをして、キスをしてハルを堕とす。今度は耳を舐める。まだだ、聖夜の宴は始まったばかりだ。だからアタシはハルを蕩けさせよう。アタシだけしか考えられないようにしてやろう。
「はぁ……はぁ……。リサ、少し抑えてくれ」
「嫌だよ。アタシはハルを蕩けさせる。耳が性感帯になるくらいに舐めるからね?」
「マジかよ、終わったら楽しませてやるからな?」
ハルの両目が光ったように見えた。獲物を逃さない、お前だけはこの手で仕留めてやる、そんな想いが伝わってくる。いいよハル!それならアタシだって手加減しないからね!
耳を舐める。奥まで舐めていく、ねっとりと、頭にじゅぷじゅぷ、と音が残るくらいに舐める。ハルが喘いでる。ああ、いいよその声。アタシはずっとその声を聞きたかった!
――ハル、最高に可愛いよ!もっと壊したい!もっと辱しめたい!アハハハハハ!あぁ、大好きだよハル。
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リサが楽しそうで何よりだ。俺はリサの服を脱がす、お前がそこまでやるのなら、こっちも本気でやらせてもらうからな?
服を脱いだリサはとても綺麗だった。何て綺麗なんだろう、何て……眩しいのだろう。これが俺の妹だなんて、俺は何て幸せなんだ!今のリサはとてもいい顔をしている。壊しがいがあるな!待ってろリサ、今からお前を喰らってやるからな。
リサの掴みやすい乳房の先端を舐める。ビクってなったな。リサは腕で顔を隠そうとした。俺は隙を突いてリサの手首を掴み、もう片方の二本指をリサの口に入れた。可愛い、もっとリサの恥ずかしがる顔を見たいな。
「やめてハル、恥ずかしいよ……」
「もっと見せてくれよ、隠されたら可愛い顔が見えないだろ?」
「可愛いって言わないでよぉ……」
俺はリサの耳元で今のリサは可愛すぎる、と囁いた。あ、ぞわりとしたようだな。リサは本当に弱すぎる。こういうことに関しては弱すぎるな。壊してやりたいが、まだ早い。
リサの下着に手を入れる。ここからだ、ここからが本番だ。俺はリサを辱しめる。蕩けさせ、互いを高揚させていく。それに掛かった時間は1時間半だ。
そして互いの初めてを捧げた。これ以上は二人とも覚えていないっていうくらいに乱れた。今は服も着ず、下着も身に付けていない。そう、生まれたままの姿だ。
「こ、腰が痛い。リサ、お前やり過ぎ」
「はぁ……はぁ……。ハルだって同じでしょ?アタシはもう息切れだよ」
痛いのは腰だけじゃない。全身だ。リサは俺の首筋を引っ掻いたのだ。すげぇ痛い、まぁ仕返しに二の腕にキスマーク付けてやったんだ。これでお互いに傷を刻んでやった。
俺とリサは服を着ることにした。時間は……もう10時か。何時間やったんだ俺達は。まぁいいか、これで俺とリサは階段を昇ったんだ。
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アタシホントにハルとヤったんだ。うわぁ、あの時アタシどんな顔してたんだろ。途中で人格変わってたような気がする。ああ思い出したくない!思い出すと寒気がするよ。
「そうだリサ、渡したい物があるんだがいいか?」
「何?」
「えっと、これ何だけどさ。メリークリスマス!」
渡されたのは小さな箱、何が入ってるんだろ。アタシは箱を開けた。え!?ゆ、指輪……。
ハル曰く、結婚は出来ないけれど、せめて指輪だけでも渡したかったとのことだ。ああ、泣きそうだ。アタシもハルに渡さないといけない。だって、渡すものが同じなんだから。
「ハル、アタシからもメリークリスマス」
「リサもなのか?開けていいか」
「うん、いいよ」
「……待てよリサ。お前もなのか?」
「うん、そうだよ。アタシ達、やっぱり双子だね」
そう、結婚は出来なくてもいいんだ。指輪を嵌め合って愛を誓う、それだけ出来ればいい。結婚したっていう気分を味わえばいいんだ。
アタシとハルは双子で恋人、互いに過ちを犯して、初めてを捧げて罪を重ねて、穢れていった。もう、アタシ達は前には戻れない、戻れなくてもいい。ハルと一緒ならどうなってもいい。
「ねえハル、アタシ達はずっと一緒だよ」
「リサ、俺も同じだ気持ちだ。何があっても離れないし、リサのことは守るよ。だからリサ――」
――大好きだ。
ハルはアタシに愛の言葉を言った。そしてアタシもハルに負けないくらいに愛を誓った。陽だまりの笑顔で……眩しいって言われるくらいに誓った。
――アタシも大好きだよ、陽希!
双子の契約は幸福なる誓い