夜見「ふわぁ、そろそろ朝か?」
夜見はいつもと同じように目を開けた。だが夜見は目を疑う光景を目にした。
夜見「ん?あ、ああ!?」
そこはとても暗い場所で、目の前ではこいしが歩いていた。だが、こいしは崖に向かって歩いていた。
夜見「ま、待て!」
夜見は起き上がって叫ぶがこいしはそのまま歩き、奈落へ落ちていった。
夜見「うわああ!!!はぁ、はぁ、ゆ、夢?」
夜見は目が覚めると、そこは自分の部屋だった。どうやら悪い夢を見ていたようだった。
夜見(なんだったんだ、あの夢は)
そして夜見は起き上がって、制服に着替え始めた。
夜見(そろそろ、何着か服増やしたほうがいいかな?2着だけだときついし ...駄目だ、あの夢が頭から離れねぇ)
夜見は別のことを考えて、先ほど見た夢を忘れようとしていた。だが、どうしても頭から離れなかった。
すると、扉が開いてこいしが部屋に入ってきた。
こいし「お兄ちゃん、パジャマ取りに来たよ」
夜見「あ、ああ、はい」
こいし「...どうしたの?具合でも悪いの?」
夜見「え、なんだ、急に?」
こいし「だって、すごい汗だよ?」
夜見は顔に触れてみると、確かに汗をすごくかいていた。おそらく先ほどの夢のせいだろう。
そして夜見は心配をかけないように、大丈夫と答えるようにした。
夜見「ああ、大丈夫だよ」
こいし「なら、いいんだけど」
そしてこいしは部屋から出て行った。
夜見は朝食の準備をする為に、キッチンへ向かった。だが、誰もいなかった為、1人でパンとジャムを用意する。
すると、さとりがキッチンに入ってきた。
さとり「あぁ、もう準備してくれてたんですか」
夜見「あぁ、さとりさん 朝食運ぶの手伝ってくれないか?」
さとり「ええ、もちろん」
そして夜見とさとりは隣の部屋に朝食を運んだ。そして席に座って待っていると、みんながどんどん集まってきた。
夜見・さとり・こいし・燐・空・「いただきます」
朝食を食べていると、こいしが夜見に話しかけてきた。
こいし「ねぇ、お兄ちゃん 今日の仕事付いてってもいい?」
すると夜見ではなく、さとりが口を開いた。
さとり「こいし、何言ってるの 黒夜さんを困らせないで」
こいし「えー、いいじゃん 邪魔しないよ?」
さとり「そういう問題じゃありません ねぇ、黒夜さん」
夜見(...あの夢は、なんだったんだ?予知夢とかか?)
さとり「黒夜さん?」
夜見は先ほどの夢のことばかりを考えていて、さとりの声が聞こえていなかった。そしてさとりは大きな声で夜見を呼んだ。
さとり「黒夜さん!」
すると夜見は、さとりに呼ばれたことに気付いた。
夜見「ん、どうした?さとりさん」
さとり「どうしたんですか?何か悩んでるんですか?」
夜見はさとりに先ほどの夢のことを話すと、こいしのことを必要以上に心配しそうなので黙っておくことにした。
夜見「いや、なんでもない 大丈夫」
さとり「そうですか?そんなことより、こいしが仕事に付いていきたいって言ってるんです 黒夜さんも何か言ってください」
さとりの言ったことを聞いて、夜見はこう答えた。
夜見「ああ、別にいいんじゃない?」
さとり「ほら、黒夜さんもって、え?黒夜さん?」
こいし「えへへ、やったぁ」
さとりは夜見が許可したことに唖然としていた。
そして夜見は言った。
夜見「別にこいしさんは、他の人間からは見えないんだろ?能力を使えばなおさらだし、邪魔しなければ特に問題ないよ」
燐「ちょっと、黒夜さん?さすがにそれは...」
さとり「そうですよ、こいしが何をするかわかりませんよ?」
そして夜見はそれを聞いて、ある提案をする。
夜見「じゃあ、ちゃんとこいしさんの様子は見てるよ それで問題ないだろ?」
するとさとりは少し悩んだが夜見を信じることにした。
さとり「黒夜さんが言うなら...じゃあ、いいですよ」
燐「え!?さとり様まで何を言ってるんですか!?」
さとり「黒夜さんなら信用できますし、おそらく大丈夫でしょう」
空「お燐は心配しすぎなんじゃない?」
燐「そりゃ心配はするでしょ!」
そして夜見はみんなに確認をとる。
夜見「じゃあ、こいしさんは今日俺の仕事に付いていくってことでいいか?」
さとり「私はいいですよ」
空「私もいいよー」
燐「うーん...はぁ、私もいいかな」
こいし「わーい、やったぁ」
燐は最後まで悩んでいたが、とりあえずこいし以外のみんなから許可を得ることができた。こいしはとても嬉しそうな様子だった。
夜見「じゃあ、さっさと朝食食べるか」
そして皆、朝食を食べ終えた。
夜見・さとり・こいし・燐・空「ごちそうさま」
夜見「さて、じゃあ準備するか」
すると夜見は自分の部屋に戻った。そしてマントと仮面を身に付け、刀をベルトに差して地上に出る準備を終えた。
そして部屋を出ると、目の前にこいしがいた。
こいし「じゃあ、行こう お兄ちゃん」
夜見「ああ、そうだな」
そして夜見とこいしは、地上へと向かった。
夜見とこいしは地上に出たが、天気はあいにく曇りだった。
夜見「天気あんまり良くないな」
夜見は雨が降るかもしれないと思っていると、こいしは夜見の手を掴んだ。
夜見「ん?どうした?」
こいし「えへへ、早く行こうよ」
夜見「ああ、そうだな」
そして2人は手を繋ぎながら、人里へと向かった。
人里に2人は入ると、やはり周りの人は自分のことを不審そうに見てきていた。だが、こいしのことはまったく見えていない様子だった。
夜見(本当に見えてないんだな)
夜見は人里の掲示板に着くと、2枚の依頼状が貼ってあった。
[依頼:図書館の整理]
場所:紅魔館の図書館(できれば午前中)
依頼主:パチュリー・ノーレッジ
内容:本の整理
報酬:10銭
[依頼:暇潰し]
場所:おそらく博麗神社(午後ぐらいに)
内容:依頼の通り
報酬:500~700文
夜見(片方は前に見たことある字だな それに、この内容の書き方、絶対あの白黒金髪魔法使いじゃねぇか)
片方の依頼は明らかに魔理沙であることに夜見は気付いていた。
だが、夜見は2枚の依頼状を剥がし取った。
こいし「お兄ちゃん、それが仕事?」
夜見「...あぁ」
こいし「じゃあ、最初はその紅魔館ってところだね」
夜見「そうだな」
そして2人は人里を出て少し歩いたところで、空を飛んで紅魔館に向かった。
そして夜見は空を飛びながらこいしに話しかけた。
夜見「こいしさんって、飛べたんだな」
こいし「お姉ちゃんとペットも飛べるよ?なんで今、初めて知ったような反応なの?」
夜見「いや、空さんなら翼あるから飛べるのはわかるけど、こいしさんとかはどう飛んでるんだろうって」
こいし「私達妖怪は、だいたい妖力を使って飛んでるんだよ」
夜見「そうか、それなら納得だな お、見えてきた」
夜見とこいしは紅魔館の門の前に降りると、こいしはまた夜見の手を掴んだ。
そして門の前には美鈴がいて、夜見に話しかけてきた。
美鈴「あ、黒夜さん どうしたんですか?お嬢様に何か用事ですか?」
夜見(美鈴さんも確か妖怪だったけど、こいしさんは見えてないんだな)
夜見「いや、依頼を受けてきた」
そして夜見は依頼状を美鈴に見せると、美鈴は苦笑いをした。そして美鈴は門を開けた。
美鈴「あ、あぁ、依頼ですね どうぞ入ってください」
だが、苦笑いを見た夜見は、美鈴に聞いた。
夜見「おい、なんださっきの苦笑いは」
美鈴「い、いえ、行けばわかりますよ どうぞ」
夜見「...まぁ、いいか」
そして夜見とこいしは門を通り、紅魔館に入っていった。
エントランスに着くと、咲夜が急に現れた。
こいし「わあ!?きゅ、急に人が!?」
咲夜「あら、黒夜様 今日はどうされたのですか?」
夜見「依頼を受けたから図書館に行く 通ってもいいよな?」
咲夜「ええ、どうぞ」
すると咲夜は道を譲ったので、夜見とこいしは図書館へと向かった。そして、こいしは夜見に質問をした。
こいし「ねぇ、お兄ちゃん さっきの人、どうやって急に現れたの?」
夜見「あぁ、あれは自分以外の時間を止めて出てきたんだよ」
こいし「へぇ、便利な能力だね」
夜見「そうか?まぁ、短時間でいろんなことが出来るのは魅力的かもしれないけど、結局自分がやることは減らないしな」
するとこいしはこう言った。
こいし「そっかぁ でも、もし私が使えたらお兄ちゃんと一緒にいる時間が増えていいな」
そしてその話に夜見は軽く返事をした。
夜見「そうか っと、もう着いたぞ」
夜見は目の前の扉を開けると、そこは前と変わらない図書館があった。何度見ても、この本の数には驚かされる。
こいし「わぁ、いっぱい本があるね」
夜見「あぁ、そうだな とりあえず、パチュリーさんのいるところに向かおう」
そして夜見とこいしはパチュリーのいる場所へと進んでいった。
しばらくして、パチュリーのいる場所にたどり着くと、パチュリーは夜見に聞いてきた。
パチュリー「あら?2人で入ってこなかった?」
何故かパチュリーはこいしの存在に気付いていた。そして、こいしは夜見に話しかけてきた。
こいし「ねぇ、お兄ちゃん なんでばれたんだろう?」
だが夜見は返事をせずに、パチュリーに言った。
夜見「さぁな、気のせいじゃないか?」
パチュリー「いえ、それはないはず 結界の反応は確かに2人だったはず」
夜見(なんでそんな魔法使ってんだよ)
夜見はそんなことを思っていた。そしてこいしは少し怒った様子で、夜見にまた話しかけた。
こいし「お兄ちゃん、なんで無視するの?」
しかし夜見はまた、こいしを無視してパチュリーに依頼について聞いてみた。
夜見「そんなことより依頼を受けてきた どこの本を整理をすればいい?」
パチュリー「そういえば依頼の件だけど、実はそれは本当の依頼じゃないの」
夜見はパチュリーの言ってることを聞いて、夜見は本当の依頼の話を聞くことにした。
夜見「じゃあ一体何を?」
パチュリー「はい、これ」
するとパチュリーは1冊の本を夜見に差し出した。それを夜見は受け取ると、パチュリーに本について聞いた。
夜見「なんだ?見たところ魔道書だが」
パチュリー「実は最近、泥棒が来るようになってね その魔道書を取りに来るはずだから、それを守りながら泥棒を追い払ってほしいの」
そして夜見は、気になることを1つ聞いてみた。
夜見「おい、もしも他の人がこの依頼を受けてたらどうするつもりだった」
パチュリー「紅魔館の依頼なんか受ける物好きなんて、あなたぐらいよ」
夜見(そんな不確かな理由かよ)
依頼を出した理由がいまいち納得いかなかったが、別にもう自分が受けてしまったので、もういいかと思った。
夜見「まあいい 泥棒はだいたい、いつ頃来る?」
パチュリー「さあ?そろそろじゃない?」
夜見「じゃあ、そこら辺の本を適当に見ててもいいか?」
パチュリー「ええ、別にいいわよ」
そして夜見はこいしの手を引っ張って図書館の奥へ行った。そして誰の目にも付かないところで、夜見はこいしと同じ目線になるようにしゃがんで本を置き、そして話しかけた。
夜見「こいしさん、さっきはごめん あの時こいしさんに話しかけたら、パチュリーさんに不審がられると思って」
しかしこいしは怒っているのか、うつむいて黙ったままだった。
こいし「...」
すると夜見はこいしの帽子を取って、頭を撫で始めた。
そしてこいしに再度話し始めた。
夜見「本当にごめん、こいしさん 別にこいしさんが嫌いって訳じゃない、本当だ」
夜見がそう言うと、こいしは両腕を横に広げてこう言った。
こいし「...ぎゅーってして」
夜見「あぁ」
そして夜見はこいしを軽く抱き締めた。するとこいしは夜見を力いっぱい夜見を抱き締めた。
夜見(痛い...けど、我慢しないと)
夜見はこいしに力いっぱい抱き締められている為、骨が折れそうなほど痛かった。しかし夜見は耐えていた。
そして、こいしは夜見に話しかけた。
こいし「お兄ちゃん」
夜見「ん?どうした?」
こいし「お兄ちゃんの心臓、ドクドクしてる」
こいしはどうやら、夜見の心臓が動いているのを感じているようだった。夜見は目を瞑ると、こいしの心臓の動きを感じた。
夜見「こいしさんの心臓もドクドクしてるよ」
こいし「うん...ねぇ、お兄ちゃん?」
夜見「どうした?」
こいし「私のこと、どう思ってる?」
夜見(こいしさんのことを?...どうだろう)
夜見は少し悩んだが、夜見はこいしにこう言った。
夜見「大切な存在だよ」
こいし「...本当?」
夜見「あぁ、本当だ」
こいし「...ん」
するとこいしは抱き締めるのをやめた。夜見も腕を放すと、こいしは少し後ろに下がった。そして夜見はこいしに帽子を被せてこいしに聞いてみた。
夜見「もう、大丈夫か?」
こいし「うん、ありがとう」
夜見「そっか、満足したなら良かった」
すると夜見は立ち上がり、血の紐を作った。そして、本を血の紐でベルトと繋げた瞬間。
ドオオオォォォン
大きな爆発音と共に、揺れが起きた。そして夜見とこいしはバランスを崩した。
夜見「おわっ!?なんだ!?」
こいし「わ!?きゃあ!?」
夜見「こいしさん!大丈夫か!?」
すると夜見はこいしを抱き寄せて、揺れが止むまでこいしを抱き締めていた。そして夜見は揺れが止むと、こいしを放した。
夜見「こいしさん、大丈夫か?怪我とかは?」
こいし「大丈夫だよ、ありがとう」
夜見「あぁ、どういたしまして それより、なんだ?さっきの爆発は?確かあっちからだな」
そして夜見は爆発が起きたであろう場所へと進み始めた。すると、こいしは夜見の手を掴んだ。
夜見「ん、こいしさん」
こいし「...手、繋いでいい?」
夜見「...あぁ、いいぞ」
そして夜見とこいしは手を繋いで、爆発の起きた場所まで向かった。
爆発が起きた場所に着くと壁に穴が空いており、1人の少女が宙に浮いていた。
そしてその少女は夜見に気付くと、夜見に話しかけた。
魔理沙「おぉ、夜影じゃないか!どうしたんだ、なんでここにいるんだ?」
そこにいたのは、魔理沙だった。そして夜見は魔理沙に何故いるかを聞く。
夜見「逆になんで「あー!その本!」...あ?これか?」
だが、夜見の話を魔理沙が遮った。そして魔理沙は、夜見のベルトにぶら下がっている本を指差してこう言った。
魔理沙「それは私の探してた本じゃないか!お前、まさか私のために見つけてくれたのか!?」
夜見(...えっと、つまり)
夜見の持っている本が目当てということは、どうやら泥棒というのは魔理沙のようだった。
夜見「泥棒ってのは白黒金髪魔法使いだったのか」
魔理沙「はあ!?何を言ってるんだ!人を急に泥棒扱いして!て言うかなんだその呼び方は!」
夜見「呼び方なんていいだろ別に」
魔理沙「別にで済む話じゃないだろ!」
魔理沙はかなり怒っている様子だったので、夜見は魔理沙を普通に呼ぶことにした。そして夜見は気になることを魔理沙に聞いた。
夜見「わかったよ魔理沙さん、ところで1ついいか?」
魔理沙「ん?なんだ?」
夜見「ここの本、盗んでないか?」
魔理沙「はあ?何を言ってるんだ、私は借りてるだけだぜ」
夜見(え?じゃあ泥棒ってのは誰なんだ?)
魔理沙が本を借りているとなると、泥棒は魔理沙ではないことになる。夜見は誰が泥棒なんだと考えていたが、魔理沙の次の言葉で誰が泥棒か確信した。
魔理沙「死ぬまで借りてるだけだ」
夜見「...は?」
夜見は唖然としてしまった。なぜなら、そんな屁理屈が通るはずもないのに自信満々に魔理沙がそんなことを言ったからである。
そして夜見は小声でこいしに話しかけた。
夜見「こいしさん、1ついいか?」
こいし「ん?どうしたの?お兄ちゃん」
夜見「今からこの本を投げるから、この本を持って隠れてくれ」
こいし「うん、いいけど でも、お兄ちゃんは?」
夜見「俺は大丈夫 終わったら呼ぶから」
こいし「...うん、わかった」
魔理沙「おい、どうしたんだ?急にぶつぶつ言って なんか悩み事でもあるのか?」
すると夜見は魔理沙に背を向けて、本を血の紐から外した。そして夜見は、全力で本を投げた。するとこいしは、その本を拾いに行った。
本を投げたのを見て、魔理沙は叫んだ。
魔理沙「あー!!!お前、なんで投げんだよ!!!」
夜見「お前に盗られない為だ」
魔理沙「ふざけんな!探しに行く羽目になったじゃないか!」
そして魔理沙は本を探しに行こうとしたが、夜見は魔理沙に向けて弾幕を放った。
魔理沙「おわ!?なんで邪魔をするんだ!?」
だが魔理沙は、弾幕を軽々避けてしまった。そして夜見は言った。
夜見「悪いがこちらも仕事なんだ」
すると魔理沙は理解した様子だった。
魔理沙「なるほど つまり依頼を受けたって訳か」
夜見「あぁ、そうだ」
すると魔理沙は夜見に手を向けて、こう言った。
魔理沙「なら、弾幕ごっこで勝負だぜ!」
そう言って魔理沙は夜見に弾幕を放ったが、夜見は刀を引き抜き弾幕を斬り落としていく。
魔理沙「どうしたんだ?防ぐ一方じゃ私に勝てないぜ?」
夜見「あぁ、わかってる」
すると夜見はそのまま後ろに下がり、本棚に隠れた。
魔理沙「待て!」
魔理沙は急いで追いかけるが、夜見の姿は無かった。
魔理沙「な!?どこだ!?」
すると魔理沙の上から声が聞こえた。
夜見「ここだが?」
魔理沙「くっ!上か!」
魔理沙は上を見ると夜見は本棚の上から跳んで、刀で斬りかかってきた。だが魔理沙は、後ろに下がって避けた。
夜見「惜しいな」
魔理沙「この!」
魔理沙は弾幕を放つが、夜見は刀で弾幕を斬り落とす。
魔理沙「これじゃ埒が開かない こうなったら」
そして魔理沙は1枚の紙を出した。そう、それはスペルカードだった。そして魔理沙は帽子から8角形の道具を取り出してスペルカードを発動させた。
魔理沙「[恋符 マスタースパーク]」
夜見(あ、まずいな)
すると魔理沙の持っている8角形の道具から虹色のビームが出て夜見を呑み込み、爆発した。
ドオオオォォォン
魔理沙「あっはっは 残念だったな夜影、さすがに私には勝てないぜ」
そして魔理沙は本を探しに行こうとしたら、煙の中から声が聞こえた。
夜見「はぁ、さすがに使わないと勝てないか」
魔理沙「な、嘘だろ!?」
すると煙が吹き飛ばされて、中から赤い翼の付いた夜見が出てきた。
夜見(極力、能力を使用は避けたいんだがな 今回は無理かな)
夜見はそんなことを考えていたが、魔理沙は驚いた様子で夜見に聞いた。
魔理沙「な、なんなんだ!?その翼!?まさかお前、能力持ちだったのか!?」
だが、夜見は答えなかった。
夜見「喋る暇はあるのか?」
すると夜見は魔理沙に向かって飛んでいき、刀で斬りかかる。しかし魔理沙はそれを間一髪で避けた。
魔理沙「危な!」
夜見「まだまだ終わらないぞ」
そして夜見は魔理沙に向かって、何回も刀を振るった。だが、魔理沙はそれをギリギリで避ける。
夜見「どうした?避ける一方じゃ、勝てないぞ?」
魔理沙「くっ!?言い返しか!?」
夜見「さあな」
夜見は刀を振るっても埒が開かない為、距離を取って刀を仕舞った。
夜見(さて、能力で作れるだろ)
すると夜見の左手に赤い何かが握られた。それは、血で作ったコルト・パイソンだった。そして夜見はスペルカードを取り出す。
夜見「じゃあ、次はこっちの番だ[降符 ブラックレイン]」
夜見がスペルカードを発動させると、魔理沙の上から無数の小さな黒い弾幕が降ってきた。
その弾幕を魔理沙は避けるが、夜見はそこに弾幕を撃ち込む。
ダァン ダァン ダァン
魔理沙「くそ、避けにくいぜ あだ!?」
魔理沙に弾幕が1発当たると、夜見は続けて弾幕を撃ち込んだ。だが魔理沙は、その弾幕を間一髪で避けた。
魔理沙「よっと くそぉ、なかなかやるな夜影」
夜見(へぇ、あれを避けるか)
そして魔理沙は、次のスペルカードを取り出した。
魔理沙「お返しだぜ[魔符 ミルキーウェイ]」
魔理沙がスペルカードを発動させると、星の形をした弾幕が飛んできた。
だが夜見は、その弾幕をコルト・パイソンで撃ち落としていく。
ダダダダダァン
魔理沙「な!?嘘だろ!?」
夜見「こんなもんか?」
魔理沙「こうなったらこれだ![星符 サテライトイリュージョン]」
魔理沙がスペルカードを発動させると、魔理沙の周りに6個の赤、橙、黄、緑、青、紫の色をした玉が現れた。
すると、その玉から弾幕が放たれた。だが、夜見は軽々と避ける。
夜見「どうした?威力があっても、当たらないと意味がないぞ?」
魔理沙「そうしてられるのも今の内だぜ!これが本命だ![恋心 ダブルスパーク]」
すると魔理沙は8角形の道具から虹色のビームを放ち、さらに別の方向からも虹色のビームを放った。
夜見(避けるのは無理だな)
すると夜見は、またビームに呑み込まれた。
魔理沙「さすがにこれは防げないだろ」
ビームが過ぎ去ると、夜見は無傷のまま飛んでいた。その光景を見て、魔理沙は驚いた。
魔理沙「な!?これも効かないのか!?」
夜見(いやぁ、危なかった もう少しで壁が壊れる所だった)
実は夜見はビームに呑み込まれる寸前に血の壁を作ったのだが、ビームが過ぎ去る寸前に全体にひびが入っており、崩れる1歩手前だったのだ。
そして再び魔理沙はスペルカードを取り出す。
魔理沙「こうなったらやけだ![彗星 ブレイジングスター]」
魔理沙がスペルカードを発動させると、魔理沙は8角形の道具を後ろに向けた。そしてその道具から青いビームが放たれて、夜見に向かってすごいスピードで突っ込んできた。
夜見「はぁ、そろそろ終わりにするか [斬弾 弐斬撃]」
夜見はスペルカードを発動させて、刀を抜刀して斬撃を飛ばした。そしてそのまま魔理沙は、その斬撃の弾幕に突っ込んでいった。
しかし、斬撃の弾幕は砕けてしまった。
夜見(な!?まじか!?)
夜見は続けて2発目の斬撃の弾幕を飛ばそうとするが、魔理沙はすぐ目の前に来ていた。そして夜見は避けようとしたが、箒の先端が夜見の腹に直撃して吹っ飛ばされてしまった。
夜見「ごは!?」
夜見はそのまま後ろに飛ばされ、図書館の奥の壁に叩きつけられた。
ダアアァァン
夜見は壁に叩きつけられた後、そのまま重力に従って床に落ちた。
ドサァ
魔理沙「ふぅ、なんとか倒せたぜ てか、最初からこのスペルカードを使えば良かったぜ さてと、夜影にも本を探すのを手伝わせるか」
そう言って魔理沙は夜見の飛ばされた場所まで行き、夜見の近くに降りた。そして夜見を揺すって起こそうとしていた。
魔理沙「おーい、起きろ 私が勝負に勝ったんだ、本を探すのを手伝ってもらうぜ」
夜見「へぇ、誰が勝ったって?」
魔理沙「え?」
すると夜見は急に立ち上がってスペルカードを発動させた。
夜見「[撃符 ファイブショット]」
すると夜見はコルト・パイソンの銃口を魔理沙の額に付けて、5発の弾幕を撃った。
ダァン ダァン ダァン ダァン ダァン
そして魔理沙は悲鳴を上げる間も無く、気絶してしまった。このスペルは吸血鬼のフランドールすら気絶させたスペルカードの為、気絶するのは当たり前だった。
夜見(ふぅ、ルール的にはありだよな 相手が戦闘不能になったら勝ちって話だしな)
そう、弾幕ごっこの勝つ条件は相手を戦闘不能にさせたら勝ちとなる。だが夜見は戦闘が出来る状態だったが、魔理沙を油断させる為にわざと倒れていたのだ。よって弾幕ごっこに勝ったのは夜見だった。
そして夜見は血を空中に分解させて、こいしを呼んだ。
夜見「おーい、こいしさん!出てきていいぞ!」
夜見がそう言うと、本棚の陰からこいしが顔を出した。
夜見「そんなとこにいたのか」
夜見はこいしに近づくと、こいしは急に抱きついてきた。
夜見「お、おい こいしさん?」
するとこいしはこう言った。
こいし「良かった、お兄ちゃんが勝って」
夜見「こいしさん、急にどうした 心配だったのか?」
夜見はそう聞くとこいしはそのまま頷いた。すると夜見はこいしにこう言った。
夜見「そうか でも、大切な人の前で負ける訳にはいかないだろ?」
こいし「ねぇ、お兄ちゃん ちょっと耳貸して」
夜見「ん?わかった」
するとこいしは離れて、夜見はしゃがんで耳をこいしに向けた。そしてこいしは顔を夜見に近づけた。
チュッ
夜見「!?!?!?な!?こいしさん!?」
こいしは急に、夜見の頬にキスをした。そして夜見はそれに驚いていた。そしてこいしはそのまま抱きついてきた。
こいし「...ねぇ、お兄ちゃん?」
夜見「え?本当にどうした?こいしさん?」
こいし「なんで私、こんなことしたんだろ?」
そこの言葉を聞いて、夜見は唖然とした。
夜見「...え?」
そしてこいしは、話を続けた。
こいし「...わかんないの、自分の気持ちが でも、お兄ちゃんに会ってこうしたいって思ったの」
すると、その話を聞いた夜見は軽くこいしを抱きしめた。そして夜見はこいしに話す。
夜見「...そうか だけど、それは俺にもわからないよ 俺はこいしさんの心を読める訳じゃ無いし、さとりさんも読めない でも、答えを急いで探す必要は無いんじゃないか?」
こいし「...でも」
夜見「いいんだ、ゆっくりで 誰だってわからないことはある そしてその答えを、誰もがすぐわかることはない だから、こいしさんのペースで答えを探したらどうだ?」
夜見はそう言うと、こいしはこう返事をした。
こいし「うん、わかった ありがとう、お兄ちゃん」
夜見「どういたしまして」
そしてこいしと夜見は離れて、夜見はこいしから本を受け取った。
夜見「さて、依頼は終わった パチュリーさんのところへ向かうか」
こいし「うん、そうだね」
そして2人は手を繋いで、パチュリーのところへ向かった。
パチュリーのところに着くと、パチュリーは夜見に話しかけた。
パチュリー「あら、もう終わったの?」
夜見「あぁ、そうだ ほら」
そして夜見は本をパチュリーに返した。そして夜見は気になることがあったので、パチュリーに聞いた。
夜見「そういえば、穴の空いた壁と魔理沙さんはどうするんだ?」
するとパチュリーはこう答えた。
パチュリー「あぁ、それなら咲夜に全て任せるわ」
夜見「へぇ、そうか」
咲夜の能力は時間を止めると言っても、本来は空間を操る能力である。その為、穴の修復などすぐに終わるのだろう。
そして夜見は本題の話をする。
夜見「依頼はこなした、報酬は?」
パチュリー「あぁ、報酬ね 咲夜、いるかしら?」
咲夜「どうしましたか?パチュリー様」
すると、パチュリーの横に咲夜が現れた。そしてパチュリーは咲夜に頼んだ。
パチュリー「悪いけど、報酬を持って来てくれないかしら?」
すると咲夜は一瞬で手元に、袋を持った。
咲夜「これを黒夜様に渡せばいいのですか?」
パチュリー「ええ、そうよ」
すると咲夜は少し心配そうな声でパチュリーに言った。
咲夜「ですが、こんなに渡していいのでしょうか?」
するとパチュリーは咲夜にこう言った。
パチュリー「大丈夫よ この依頼の話をレミィにしたら、レミィが提案してきたから」
咲夜「そうなんですか なら、安心ですね はい、どうぞ」
すると咲夜は夜見に袋を渡してきた。中にはちゃんと、10銭入っていた。
夜見「あぁ、確かに受け取った それじゃあ、俺は次の依頼があるから」
そう言って夜見は、こいしと一緒に図書館を出ていった。そして夜見とこいしは紅魔館から出ると、門を開けた。
そして美鈴が夜見に話しかけた。
美鈴「あ、もう終わったのですか?」
夜見「あぁ、終わった ところでなんで門で魔理沙さんを止めなかった?」
夜見がそう聞くと、美鈴は苦笑いをしながら言った。
美鈴「実は私、空中の敵への対処法が無いんですよ」
夜見(そういえば、美鈴さんって接近戦が得意なんだっけ)
夜見は異変と時に、美鈴と戦った時のことを思い出した。
夜見「あぁ、そうだったな すまない、嫌なことを聞いて」
美鈴「いや、大丈夫ですよ では、また来てくださいね」
夜見「あぁ、その内な」
夜見はそう言って、血の翼を作ってこいしと一緒に人里へ向かって飛んで行った。
どうも、お風呂場の蓋です。
今回は夜見とこいしの間に進展がありましたね。今後はどのような展開になるのでしょうか?
それでは、よければまた次回も見てください。