心を閉ざした少年と少女   作:お風呂場の蓋

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第11話 敗北からの思い そして、言ってしまった言葉

夜見とこいしは空を飛んでいると、こいしが何かを見つけた。そして、夜見に話しかける。

 

こいし「お兄ちゃん、あれなんだろう?」

 

夜見「ん?どれだ?」

 

こいし「ほら、奥のあれ」

 

こいしが指を指した方向を見ると、なにやら開けた場所に黄色い何かが広がっていた。

そして夜見は、こいしに言った。

 

夜見「昼飯食うにはまだ早いし、行ってみるか?」

 

こいし「うん、行ってみよ」

 

すると夜見とこいしは飛ぶ方向を変え、こいしの見つけた場所へと向かう。

 

そして夜見とこいしは近づくと、黄色いものの正体がわかった。それは大量の向日葵だった。その向日葵はどれも2m以上の高さがある、大きなものだった。

そして夜見とこいしはその向日葵畑の道に降りた。

 

夜見「おぉ、向日葵がこんなにあるなんてすごいな」

 

こいし「わぁ すごく綺麗だね、お兄ちゃん」

 

夜見「あぁ、そうだな」

 

そしてこいしは夜見の手を掴み、手を繋ぎながら向日葵畑を進んでいく。

進んでいると夜見はある疑問を口に出した。

 

夜見「それにしても、一体誰がここを管理してるんだ?」

 

すると、こいしが反応した。

 

こいし「え?誰かここにいるの?」

 

夜見「だって、こんなに綺麗に道があるってことは、誰かが通ったりするってことだ あと向日葵は基本、育てる植物だしな」

 

こいし「そっか じゃあ、誰が育ててるんだろうね?」

 

そんな会話をしていると、後ろから声をかけられた。

 

?「あら、あなた達は?」

 

夜見とこいしは振り返ると、そこには白い日傘を指した女性が立っていた。

 

その女性は、緑色の髪のショートカットだった。そして服装は、白いカッターシャツの上にチェック柄の赤いベストとベストとおなじ柄のロングスカートを着ていて、首もとには黄色のリボンをしていた。

 

そして夜見はその女性に聞いた。

 

夜見「...誰だ?」

 

すると女性は笑顔で答えた。

 

?「私は風見(かざみ)幽香(ゆうか) ここの向日葵畑に住んでいるの あなた達の名前は?」

 

そして夜見は幽香の言葉を聞いて、あることに気付いた。

 

夜見「...こいしさんが見えるのか?」

 

幽香「へぇ、その子はこいしちゃんっていうのね よろしくね」

 

すると幽香はこいしに近づいて、手を差し出した。やっぱり幽香はこいしが見えるようだ。しかし、こいしは夜見の後ろに隠れた。

 

幽香「あら、こいしちゃんはシャイなのかしら」

 

幽香は少し笑っていた。そして夜見に向いて、幽香は夜見に名前を聞いた。

 

幽香「じゃあ、あなたの名前はなんていうのかしら?」

 

夜見「...黒夜夜見」

 

幽香「そう、よろしくね」

 

そして幽香は手を差し出した為、夜見はその手を握って握手をした。

そして幽香は少し笑って、夜見に話しかけた。

 

幽香「ふふ、あなたはちゃんと握手をするのね」

 

夜見「...別にいいだろ」

 

幽香「まあ、私から手を差し出したからね ところであなた達は、何故ここにいるのかしら?」

 

幽香は夜見に質問してきた為、夜見は答えた。

 

夜見「遠くから見えて、気になったんだ 嫌なら出ていくが?」

 

すると幽香は首を横に振って、夜見とこいしに言った。

 

幽香「いえ、別に構わないわ それよりそろそろお昼だけれど、良かったら一緒にご飯でも食べないかしら?」

 

幽香は突然、夜見とこいしに一緒に昼飯を食べないかと誘ってきた。

そして夜見はその言葉に甘えることにした。

 

夜見「...あぁ」

 

すると、こいしは夜見の服を引っ張ってきた。夜見はこいしの方を向くと、こいしは首を横に振っていた。

 

夜見「どうした?こいしさん」

 

こいし「お兄ちゃん、早く出て行こう お願い、早く」

 

何故かこいしはとても嫌がっていた。そして夜見は嫌がる理由をこいしに聞いた。

 

夜見「どうして嫌なんだ?」

 

こいし「だってあの人、私が見えるんだよ? 私が何の妖怪か、ばれたら...」

 

すると幽香はその話を聞いて、こう言った。

 

幽香「あら、やっぱりあなたも妖怪なのね」

 

そして夜見は幽香の言葉を聞いて、あることに気が付いた。

 

夜見「あなたもってことは、幽香さんも妖怪なのか?」

 

すると、こいしはきょとんとしていた。そして幽香は夜見の質問に答える。

 

幽香「ええ、そうよ 私は妖怪 そしてあなたは覚り妖怪かしら 別に嫌ったりしないから安心してちょうだい」

 

するとこいしは夜見から離れて、幽香に聞いた。

 

こいし「本当に、嫌わない?」

 

そして幽香はこいしの質問に、笑顔で答える。

 

幽香「ええ、もちろん」

 

そしてこいしは安心したように、呟いた。

 

こいし「...良かった

 

するとこいしは後ろに倒れかけたので、夜見は急いでこいしを支えた。

そして夜見はこいしに呼びかけた。

 

夜見「こいしさん?大丈夫か?」

 

そしてこいしは呟くように、返事をした。

 

こいし「うん、大丈夫 良かった、お兄ちゃん」

 

するとこいしは夜見に抱き付いていた。そして夜見は軽くこいしを抱きしめて、そのまま抱き抱えた。

 

夜見「そうか、良かったな」

 

こいし「うん」

 

幽香「あらあら、ずいぶんとラブラブなのね」

 

幽香はその光景を見て、楽しそうに笑っていた。

するとこいしは少し力を込めてきたが、痛くなるほどではなかった。

そして幽香は手招きをして、こう言った。

 

幽香「さぁ、こっちよ 付いてきて」

 

そして夜見は幽香の方へ振り向いた。

 

夜見「あぁ、わかった」

 

そして夜見とこいしは、幽香の後に付いていった。

 

しばらく歩いていると、屋根や壁が全て白い家が見えてきた。そして家の周りには、色とりどりの花が咲いていた。

幽香が立ち止まると、幽香は夜見とこいしの方に振り返った。

 

幽香「ここが私の家よ さあ、遠慮はいらないわ」

 

そして幽香は家の玄関を開けた。

夜見とこいしは遠慮はいらないと言われたので、遠慮なく家の中に入った。家の中はとても綺麗で、窓からは向日葵畑が見えていた。

そして幽香は長テーブルの方を指差して、こう言った。

 

幽香「あそこの席に、自由に座っててちょうだい 私は準備をしてくるから」

 

そう言って幽香は日傘を玄関のそばに立て掛け、家の奥の方へ行ってしまった。そして夜見とこいしは幽香の指差したテーブルの方へ行き、抱き抱えたこいしを椅子に座らせ、夜見はこいしの隣の席に座った。

 

夜見(すごく綺麗な家だな アリスさんの家も、こんな風に綺麗だったな)

 

夜見がそんなことを思っていると、こいしは夜見の手を握ってきた。そしてこいしは、夜見に話しかける。

 

こいし「お兄ちゃん、なんであの人は、私が見えるんだろう?」

 

夜見はそれを聞いて、夜見も疑問に思った。しかし、夜見はそこまで深く考えなかった。

 

夜見「あぁ、そうだな でも、こいしさんのことは嫌がったりしてないからいいんじゃないか?」

 

そう言うと、こいしは笑顔で言った。

 

こいし「うん、そうだね」

 

すると、家の奥から幽香が籠を持ってきた。そしてその籠をテーブルの上に置いた。ちなみに籠の中には、パンとビンに入ったジャムが入っていた。

 

幽香「今、これぐらいしか家になかったんだけど、これで大丈夫かしら?」

 

幽香は少し心配していたが、夜見は言った。

 

夜見「いや、問題ない」

 

幽香「そう?こいしちゃんも大丈夫?」

 

幽香がこいしにも聞くと、こいしは答えた。

 

こいし「うん、大丈夫だよ」

 

幽香「そう、ならよかったわ じゃあ、早速食べましょう」

 

そして幽香は椅子に座った。そして3人で食事を始める。

 

夜見・こいし・幽香「いただきます」

 

そして夜見は仮面を外して、パンを食べ始める。すると、幽香は夜見の顔を見て言った。

 

幽香「あら、顔はかなりかっこいいじゃない」

 

夜見「ん、そうか?あまり気にしたことはないが」

 

こいし「うん、お兄ちゃんはかっこいいよ それにとっても優しいし」

 

すると幽香は、何故こいしと仲がいいのか理解した。

 

幽香「ふふ、なるほどね だからあなたはこいしちゃんに好かれてるのね」

 

夜見「まあ、別に妖怪だろうが嫌いになる理由は無いしな」

 

そう夜見が答えると、幽香は夜見に聞いてきた。

 

幽香「なら、私のことも嫌わないのかしら?」

 

そして夜見は当たり前のように答える。

 

夜見「あぁ、嫌わないが?逆に嫌う理由があるのか?」

 

夜見は逆に幽香に聞いてみると、幽香はこう答えた。

 

幽香「まぁ、妖怪って基本、怖がられたりするものよ それに、私は妖怪の中では強い方なのよ」

 

夜見(強いって普通、自分で言うか?それとも自信があるだけ?)

 

夜見は幽香の実力がどのくらいあるのか気になり、幽香に質問をしてみた。

 

夜見「妖怪の中では強い方って言うけど、具体的にはどのくらいなんだ?」

 

すると幽香はその質問に、こう答えた。

 

幽香「そうね、だいたい白黒の魔法使いと五分五分ってところかしら?」

 

夜見「へぇ、魔理沙さんと五分五分...あ、しまった」

 

幽香「あら、どうかしたのかしら?」

 

夜見は、急にあることを思い出した。

 

夜見「いや、魔理沙さんから依頼受けたのに、弾幕ごっこで倒しちまった」

 

そう言うと、幽香は夜見にこう言った。

 

幽香「へぇ、魔理沙に勝つほどの実力があるのね 1度戦ってみたいものね」

 

そう言って幽香は笑顔を向けてきた。そして夜見は言う。

 

夜見「やめてくれないか?争い事は出来るだけ避けたいんだ まぁ、勝負したいってことなら話は別だけど」

 

幽香「ふふ、冗談よ 戦ってどうするの」

 

夜見「まぁ、それもそうか」

 

そんなことを話している内に、夜見とこいしはお腹がいっぱいになっていた。

 

夜見「ごちそうさま、俺はもういい」

 

こいし「私も、もうお腹いっぱい」

 

すると幽香も、パンを食べる手を止めた。

 

幽香「ふふ、ありがとう ご飯に付き合ってくれて」

 

夜見「こっちも、ごちそうをしてくれてすまない 今度来るときには、何か手土産を持ってくる」

 

幽香「いいのよ、気軽に来てくれればいいから」

 

すると夜見は、仮面を被った。そして夜見とこいしは立ち上がった。

 

夜見「さて、そろそろ失礼する 邪魔したな、幽香さん」

 

こいし「じゃあね、幽香さん」

 

こいしが手を振ると、幽香も手を振り返した。

 

幽香「ふふ、またね」 

 

そして夜見とこいしは玄関から出ようとしたが、夜見は止まった。

夜見は聞き忘れたことがあったので、幽香に質問をする。

 

夜見「そうだ、1ついいか?」

 

そして幽香は返事をする。

 

幽香「何かしら?」

 

夜見「博麗神社ってどこにあるんだ?」

 

夜見が聞くと、幽香は前に指を指して言った。

 

幽香「ああ、あの巫女の神社ね 確か、そのまま真っ直ぐ行けばいいわ」

 

夜見「そうか、それじゃ」

 

そして夜見とこいしは外に出て、2人は空を飛んで博麗神社へ向かった。

 

しばらく空を飛んでいると、森の中に神社と赤い鳥居が見えた。おそらくあれが博麗神社だろう。

そして夜見とこいしは、神社の手前の石の階段のところへ降りた。

 

夜見「よっと うわぁ、結構ボロボロだな ちゃんと整備してんのか?」

 

こいし「うん、結構壊れてるね」

 

石の階段を見ると、所々がボロボロになっていた。そして夜見はこいしに話しかける。

 

夜見「そうだ、こいしさん もしかしたらこいしさんはここで待ってたほうがいいと思う」

 

すると、こいしは首を傾げた。

 

こいし「え、なんで?一緒に行こうよ いいでしょ?」

 

すると夜見はこいしの肩に手を置いて、説明をした。

 

夜見「実は、この神社の巫女に1回会ったことがあるんだ その巫女は容赦なく妖怪を退治しようとするんだ もしかしたら、こいしさんが見えたらってことも考えてだ だから、ここで待っててくれるか?」

 

するとこいしは俯いていたが、急に小指を出してきた。

 

こいし「...約束して、ちゃんと迎えに来るって」

 

夜見「ああ、約束する」

 

そして夜見も小指を出して、小指を絡めた。するとこいしは歌い始めた。

 

こいし「ゆ~びきりげんま~ん うっそついたらは~りせんぼんの~ます」

 

夜見・こいし「ゆ~びきった」

 

そう言って2人は小指を離して、夜見は階段を上がっていく。後ろを振り返るとこいしが手を振っていた為、こちらも手を振った。

 

そして階段を上りきり、鳥居をくぐるとそこには神社があった。その神社は綺麗に掃除されていて、境内では霊夢が箒を掃いていた。

そして、霊夢はこちらに気付いた。

 

霊夢「ん?あんたは確か黒月、よ、夜影?だったかしら?」

 

夜見「ああ、そうだ」

 

すると霊夢は何かに気付いて、手に札を持ってこちらに投げてきた。だが、夜見は軽くその札を掴んだ。

だが、特に何かが起こる気配は無かった。

 

夜見「...何のつもりだ?」

 

霊夢「あれ?おかしいわね 確かに妖力を感じたんだけど...」

 

夜見(妖力?もしかして、血のことか?)

 

夜見は試しに空気中の血を集めて、球体を作った。すると霊夢はその球体を指差した。

 

霊夢「そう、それよ!その妖力!何?もしかして妖力でも操れるの?」

 

霊夢は球体を血だとは思っておらず、夜見は説明するのも素性をばらす原因になると思って、そういうことにしておいた。

 

夜見「まぁ、そんな感じだ」

 

霊夢「へぇ、随分と変わった能力ね ところで、何か用かしら?妖怪退治なら報酬はちゃんともらうわよ?」

 

そして夜見は霊夢にこの神社に来た理由を説明する為に、依頼状を見せた。

 

夜見「魔理沙さんの依頼でな」

 

霊夢「へぇ、そう」

 

霊夢はそう言うと、夜見から依頼状を奪い取った。すると霊夢はその依頼状を破り始めた。

 

霊夢「なんであいつは、いっつもこんな面倒なことをするのかしら まったく」

 

霊夢はかなり機嫌を損ねているようだった。すると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。

 

魔理沙「おーい、霊夢ー!邪魔するぜー!って、おわ!?なんで夜影がここに!?」

 

魔理沙は何故か驚いている様子だった。すると、霊夢が魔理沙に言い始めた。

 

霊夢「あんたがここを集合場所にしたからでしょ?ふざけないでよ、まったく」

 

魔理沙「おいおい、霊夢 私はいたって真面目だぜ そんなことより!夜影、リベンジマッチだ!次は負けないぜ!」

 

魔理沙はそう言って、いきなり弾幕を放ってきた。そして夜見は刀の抜刀で弾幕を切った。

ちなみに霊夢は呆れて神社の中に入っていってしまった。

 

夜見「また、同じ手か 芸が無いな」

 

魔理沙「うるせえやい!最初から全力でやらせてもらうぜ![彗星 ブレイジングスター]」

 

すると魔理沙は、図書館で夜見を吹き飛ばしたスペルカードで突っ込んできた。しかし夜見はそれを刀で防ぐ。

 

ガキンッ

 

魔理沙「おいおい、耐えきれるのか?」

 

ズッズズ

 

よく見ると、夜見は少しずつ後ろに下がり始めていた。すると夜見は、横に無理やり跳んで避けた。

 

魔理沙「うお!?なら、次の手だ![魔砲 ファイナルスパーク]」

 

すると魔理沙は帽子から、8角形の道具を取り出した。そしてそれを夜見に構えると、[恋符 マスタースパーク]よりも太いビームが出た。

しかし夜見は目の前に血の壁を作り出した。

 

ピシッ パキッ

 

夜見(駄目か 威力が強すぎる)

 

だが、血の壁にはどんどんひびが入ってきた。すると夜見は血の翼を作り出し、空へ逃げる。

 

魔理沙「やっぱり空に逃げるよな、そりゃ!」

 

すると魔理沙は夜見に向かって、ビンを投げつけてきた。

夜見はそれを刀で斬ると、突然緑色の煙が出てきた。夜見はすぐにその場から離れるが、体が痺れ始めてきた。

 

魔理沙「かかったな!それは私特製の体を痺れさせる煙だぜ!」

 

夜見(...まずいな 手の感覚が抜けていく)

 

すると夜見の手から刀が滑り落ちて、地面に刀が刺さった。

 

魔理沙「くらえ!私のとっておきのスペルカードって、おわ!?なんだ!?どっから弾幕が!?」

 

魔理沙はスペルカードを発動させようとすると、どこからか青い弾幕が飛んできた。夜見は弾幕の飛んできた方向を見ると、こいしが鳥居の陰から弾幕を放っていた。

 

夜見(こいしさん!?なにしてんだ!?)

 

夜見はすぐにこいしのそばへ向かおうとするが、夜見は体がうまく動かせず、その場に落ちてしまう。

 

夜見(ヤバい 体が動かねえ)

 

すると夜見は自分の落ちる地点に翼の血を使って、クッションを作った。そして刀が近くにあった為、刀を手に取った。そして刀を杖のようにして、フラフラになりながらも立ち上がった。

 

夜見「はぁ、はぁ」

 

夜見は魔理沙の方を見ると、魔理沙はまだ弾幕を避けていた。そして夜見はこいしの方を見ると、こいしはビクッとして弾幕を放つのをやめた。

 

魔理沙「お?なんだ?弾幕が止んだぜ」

 

夜見(こいしさん、あそこで待ってるように言ったのに 何故?)

 

夜見はそんなことを考えていた。しかし魔理沙は容赦なく、夜見に向かって弾幕を放ち始めた。

 

魔理沙「隙だらけだぜ?夜影!」

 

魔理沙は弾幕を放つが、夜見は刀で弾幕を斬り落とし始めた。すると魔理沙は驚いていた。

 

魔理沙「な!?なんで動けるんだ!?まだ効果は切れてないはずなのに!」

 

夜見(駄目だな、少し動きが遅くなるか)

 

実は夜見は体の至るところに血を付けて、能力によって無理やり体を動かしていた。しかし、実際に体を動かす時よりは、若干動きは遅かった。

しかし魔理沙は夜見に情けをかけるはずもなかった。

 

魔理沙「やっぱりこれでとどめにしてやるぜ[魔砲 ファイナルマスタースパーク]」

 

魔理沙がスペルカードを発動させると、8角形の道具から虹色のビームが放たれる。夜見は急いで血の壁を作る。

 

ピシッ バキッ

 

しかし、夜見の血の壁は魔理沙のスペルカードの威力には、耐えきれなかった。

 

バリン

 

夜見「しまっ...

 

そして夜見は、ビームにそのまま呑み込まれてしまった。ビームが過ぎ去ると、夜見はその場で倒れていた。

 

魔理沙「やったぜ、さすがにこのスペルカードには耐えきれなかったな」

 

しかし、夜見の指が微かに動いた。だが、魔理沙はそれを見逃さず、そして魔理沙は夜見に言った。

 

魔理沙「おいおい、もう戦えないだろ?潔く負けを認めるんだぜ まぁ、依頼は達成できたんだからいいだろ」

 

すると夜見は、刀を杖代わりにしてフラフラになりながら立ち上がる。

 

夜見「はぁ はぁ あぁ、そう...だな 別に...勝ちにこだわる必要...は無い」

 

そして夜見は魔理沙に近づこうとしたが、まともに動けるはずもない。

 

ドサァ

 

そして、夜見は倒れてしまう。

 

夜見「はぁ はぁ」

 

魔理沙「まぁ、無理はしない方がいいぜ?しばらくそこで休んでな」

 

そして魔理沙は夜見の元にお金を置いて、神社の中に入っていった。

すると、こいしが夜見の元へ近づいてきた。

 

こいし「お、お兄ちゃん?大丈夫?」

 

夜見「あぁ、こいしさん はは、情けないところを見せたな」

 

するとこいしは夜見の手を両手で掴んで、首を横に振った。

 

こいし「そんなことないよ、お兄ちゃんは頑張って戦ってたよ」

 

夜見「そうか?はぁ、まさか負けるとはな...」

 

そして夜見は上体を起こし、自分の近くのお金をしまった。そして、こいしにあるお願いをした。

 

夜見「ちょっと、肩を貸してくれないか?」

 

こいし「うん、いいよ」

 

そして夜見はこいしの肩を貸してもらって、立ち上がる。ちなみにこいしとは身長差がある為、こいしは浮いて肩を貸していた。

そして夜見はこいしに聞いた。

 

夜見「じゃあ、帰るか?」

 

こいし「うん、早く帰って休もう?」

 

夜見「そうだな、さすがにこの体で仕事は無理だ」

 

そして夜見とこいしは、地底に向かって歩いた。

 

しばらく歩いていると、夜見は木に手をついた。そして、こいしは心配そうに声をかけた。

 

こいし「お兄ちゃん、やっぱり休む?」

 

夜見「いや、大丈夫 体が動くようになってきたから、もういい」

 

こいし「...本当に大丈夫?」

 

夜見「あぁ、大丈夫だ」

 

そして夜見は自力で歩き始め、こいしは夜見の横で一緒に歩いた。

少し歩いていると、地底への穴があった。そして夜見とこいしは地霊殿へ向かった。

 

地霊殿に着いて玄関を開けると、夜見とこいしはそれぞれ、自分の部屋へ向かった。そして夜見はベッドに横になった。

 

夜見(...負けた 負けたんだ、俺は)

 

そんなことを思っていると、急に扉が開いた。そこにはさとりがいて、こちらに近づいてきた。そしてさとりは声をかけた。

 

さとり「帰ってきてたんですか」

 

夜見「あぁ、ただいま」

 

するとさとりは少し心配そうに言った。

 

さとり「...少し元気が無さそうに見えますけど、何かあったんですか?」

 

夜見「仮面被ってんのに、なんでわかるんだよ」

 

そう言って夜見は上体を起こして、仮面を外す。

 

さとり「それで、何があったんですか?」

 

すると夜見は、少し俯いて答えた。

 

夜見「...いや、俺って非力だなってさ」

 

そう言うとさとりは、少し驚いた顔をした。

 

さとり「いや、そんなことありませんよ!黒夜さんは、私達の為にお金を稼いだりしてるじゃないですか!」

 

すると夜見は、さとりに向けて言った。

 

夜見「...そうか、ありがとう 元気が出てきたよ」

 

さとり「そうですか、なら良かったです」

 

そして夜見は、さとりにお金を渡した。そしてさとりは中身を見ると、何故か震えていた。そして夜見は声をかける。

 

夜見「さとりさん?どうかしたか?」

 

すると、さとりは声を震えさせながら夜見に聞いてきた。

 

さとり「く、黒夜さん?い、一体どんな仕事をしたら、1日でじゅ、10銭も?」

 

しかし夜見はまったく今の現状が理解できたかった。

 

夜見「えーと?多いのか、そんなに?」

 

さとり「お、多いですよ!10銭なんて!」

 

そして夜見は、お金の単位の計算を頭の中でした。

 

夜見(えっと、1000文で1銭だよな つまり10銭は、10000文 外の世界で言うと10000円辺り?...そりゃ多いな)

 

夜見はさとりを見ると、さとりは慌てていた。

 

さとり「えっと、ど、どうしましょう こんな大金」

 

そして夜見はある提案をする。

 

夜見「じゃあ、今日は外食なんてどうだ?」

 

さとり「え?外食ですか?」

 

夜見「あぁ、地底にも飲食店ぐらいはあるだろ?」

 

さとり「確かに、旧地獄街道にあることにはありますけど...」

 

さとりがそう言った直後、夜見は質問をした。

 

夜見「...え?さとりさん 今、なんて言った?」

 

さとり「え?いや、飲食店はありますけど」

 

夜見「違う、その少し前」

 

さとり「え?...旧地獄街道?」

 

夜見「旧地獄って、どういうことだ?」

 

そしてさとりは、思い出したように話始めた。

 

さとり「あ、そう言えば黒夜さんに言ってなかったですね ここは昔、地獄の一部だったんですよ まぁ、今は地獄とは機能はしていませんが」

 

すると夜見は、納得した様子だった。

 

夜見「そうなのか、地獄だなんて言うから少し驚いた」

 

さとり「すいません、説明不足でしたね」

 

夜見「いや、いいんだ」

 

そしてさとりは、話を外食に戻した。

 

さとり「でも、本当に外食にしますか?」

 

夜見「ん?いや、ここで食べたいって言うなら別にいいんだけどさ」

 

すると、さとりは夜見に聞いた。

 

さとり「黒夜さんは、どっちがいいですか?」

 

夜見「え?そうだな...俺はここで食べたいが?」

 

夜見がそう答えると、さとりは笑顔で言った。

 

さとり「そうですか、別に無理に外食にしなくてもいいですしね」

 

夜見「あぁ、そうだな」

 

さとり「じゃあ、私は夕飯の準備をしてきますね」

 

そう言ってさとりは夜見の部屋を出ていった。そして夜見は仮面を枕元に置いて、地霊殿を出た。そしてそのまま、地上へと出た。

 

そして夜見は、1本の木の前に立つ。すると夜見は急に叫んだ。

 

夜見「くっそがああああぁぁぁぁ!!!

 

ダアアァァン

 

すると夜見は、木をおもいっきり右手で殴った。そして夜見は叫びながら、木を何度も右手で殴り続ける。

 

夜見「何が!何が力があるだ!俺は!俺は非力だ!あんなやつに負ける非力なんだよ!!!

 

そして夜見の右手は、血まみれになっていた。そして夜見は膝を着き、そして呟いた。

 

夜見「俺は非力だ こんなんじゃ、誰も守れやしねぇ

 

こいし「...そんなこと、ないよ」

 

夜見は後ろを向くと、そこにはこいしがいた。だが、夜見は光の無い目でこいしを見ていた。そして夜見はこいしに言った。

 

夜見「...なんだよ?」

 

するとこいしは、少しずつ近づきながら言った。

 

こいし「お兄ちゃんは、非力なんかじゃないよ」

 

すると夜見は、こいしに聞く。

 

夜見「...お前に、何がわかるんだよ?」

 

こいし「そ、それは、わからない、けど...」

 

こいしが答えに戸惑っていると、夜見は急に叫んだ。

 

夜見「知ったようなこと言ってんじゃねぇ!!!

 

するとこいしはビクッとして、立ち止まってしまう。そして夜見は立ち上がって、森の奥へと進んでいった。

 

こいし「ま、待って!お兄ちゃん!」

 

こいしは手を伸ばすが、足がまったく動かなかった。そして夜見は森の奥へと消えた。

 

そして夜見は森を歩きながら、昔のことを思い出していた。

 

夜見(こんなんじゃ、こんな力じゃ 誰も守れねぇ、また同じ事の繰り返しだ)

 

そして夜見は、さとりとこいしの言っていた言葉を思い出す。

 

さとり(「そんなことありませんよ!」)

 

こいし(「そんなこと、ないよ」)

 

夜見(何がそんなことねぇんだよ 俺は非力だ)

 

しばらく歩いていると、前方に少女がいた。

 

その少女は緑色の髪のサイドテールで、髪を黄色のリボンで結んでいた。服装は白いシャツの上に青いワンピースを着ており、背中には綺麗な羽が2枚生えていた。

 

そしてその少女は、夜見に話しかけてきた。

 

?「あ、あのぉ、すいません」

 

夜見「...あ?」

 

夜見は不機嫌そうに返事をしたが、その少女は夜見に聞いてきた。

 

?「あの、ここら辺で、チルノちゃんを見ませんでしたか?」

 

どうやら、チルノの知り合いのようだった。そして夜見はその少女に言った。

 

夜見「知らねぇ」

 

?「そうですか、すいません」

 

そう言って少女は頭を下げてきた。夜見は頭を下げてきた少女に聞いてみた。

 

夜見「なぁ、1ついいか?」

 

?「え、なんですか?」

 

夜見「俺は非力だと思うか?」

 

?「え、えっと、そうですね」

 

少し少女は戸惑っていたが、夜見にこう言った。

 

?「詳しい事情はわからないですけど、力があるだけではどうしようもないと思います」

 

夜見「...はあ?」

 

夜見はその答えに納得がいかなかった。そして、少女は続けた。

 

?「力だけを身に付けても、人への想いがないと駄目だと思います その、うまく言えませんが、想いっていうのも大事だと思います」

 

するとその言葉を聞いた夜見は、涙を流していた。

 

?「え!?ど、どうしたんですか!?」

 

夜見「...そうか、そうだよな 忘れちゃいけねぇのに、わかってたのに」

 

夜見はそう言って、来た道をそのまま引き返した。だが、少女は夜見に付いてきた。

 

?「え、えっと、大丈夫ですか?」

 

夜見「あぁ、大丈夫だ ありがとう」

 

そう言って夜見は、涙を拭った。

 

?「えっと、あの、私は大妖精(だいようせい)っていいます あなたの名前は?」

 

少女は自己紹介をした為、夜見も自己紹介をした。

 

夜見「黒夜夜見だ」

 

大妖精「えっと、黒夜さんは何故こんなところに?」

 

大妖精がそう聞くと、夜見はこう答えた。

 

夜見「少し、昔のことを考えていた」

 

大妖精「昔のこと、ですか?」

 

大妖精は不思議そうにしていた。そして夜見はそのまま続けて話した。

 

夜見「昔に自分がやったことを、思い出していた」

 

大妖精「そうですか でも、昔ばかり振り返ってはいけませんよ?」

 

大妖精はそう言うが、夜見はこう返した。

 

夜見「俺は昔も今も未来も、受け入れるつもりだ 昔やったことも、今やっていることも、未来にやることも、全部受け入れないと、俺は進めないと思う」

 

そう言うと、大妖精は納得している様子だった。

 

大妖精「黒夜さんは、強いんですね 嫌な思い出なんか、普通ならいらないのに」

 

夜見「嫌なことでも、受け入れないといけないんだ どんなにつらいことだったとしても、必ずな」

 

そう言っていると、地底へ続く穴の前まで来た。そして夜見は大妖精に言った。

 

夜見「俺はここで帰るが、大妖精さんはどうするんだ?」

 

大妖精「え、えっと、私はもう少しチルノちゃんを探そうと思います それでは」

 

そう言って大妖精はどこかへ飛んで行った。そして夜見は地霊殿へと戻っていった。

 

大妖精(黒夜さんは、なんで手が血まみれだったんだろう?一応聞かなかったけど、やっぱり気になるな あ!あれって、もしかしてチルノちゃん!?)

 

夜見は地霊殿の玄関を開けると、そこにはさとりが立っていた。そしてさとりは夜見に話しかけてきた。

 

さとり「黒夜さん、1つ聞いてもいいですか?」

 

夜見「...なんだよ?」

 

さとり「何があったら、黒夜さんを呼びに行ったこいしが、部屋に引きこもるんです?」

 

夜見「...さぁ?」

 

さとり「黒夜さんが何か言ったのでしょう?心が読めなくても、それくらいはわかります」

 

夜見「...」

 

夜見が黙ると、さとりは怒鳴った。

 

さとり「何があったんですか!ちゃんと説明してください!

 

夜見「...わかったよ、謝って来るよ」

 

そして夜見はさとりの横を通ろうとしたが、さとりは夜見の前に立った。

 

夜見「...なんだよ?謝りにいくんだが?」

 

さとり「まず、ちゃんと私に説明してください」

 

夜見「何故、さとりさんに説明する必要があるんだ?」

 

さとり「なんでもです 早く説明してください」

 

夜見「今は俺とこいしさんが仲直りすればいいって話だろ?なのになんで、さとりさんに説明しなきゃいけないんだよ?」

 

さとり「...」

 

すると、さとりは夜見に近づいて来た。そしてさとりは夜見の前で少し浮くと、手をおもいっきり振りかぶった。

 

パァンッ

 

そしてさとりは夜見にビンタをした。そしてさとりは夜見に怒鳴る。

 

さとり「何故、私に説明できないんですか!?ふざけないでください!黒夜さんが、そんな人だなんて思いませんでした!」

 

夜見「...結局、何が言いたいんだよ?」

 

夜見がそう聞くと、さとりはとんでもないことを口に出した。

 

さとり「黒夜さんにはがっかりです!出ていってください!」

 

さとりは少し落ち着くと、自分がとんでもないことを言ったことに気付いた。そして夜見は俯いてこう言った。

 

夜見「そうか、ここの主は、さとりさんだしな わかった、出ていくよ」

 

夜見はそう言って地霊殿を出ていこうとする。だが、さとりは夜見の手を掴む。

 

さとり「ち、違うんです!さっきのは、怒りで頭がいっぱいで!」

 

夜見「...もう、迷惑をかける訳にもいかないよ」

 

さとり「ち、違う、違います!迷惑だなんて、そんなことありません!」

 

夜見「離してください」

 

そう言って夜見はさとりの手を振りほどく。そして夜見は地霊殿の玄関を開けて、こう言った。

 

夜見「古明地さん、お世話になりました さようなら」

 

そう言って夜見は地霊殿を出ていった。




どうも、お風呂場の蓋です。
今回はなんと、夜見が魔理沙に負けてしまいました。
さらには、夜見は地霊殿を出ていってしまう事態に。
さぁ、次回に夜見はどんな行動をするのでしょう?
よかったら、また次回も見ていってください。
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