心を閉ざした少年と少女   作:お風呂場の蓋

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注意:今回は少し過激な表現がございます。
   食事中等の閲覧はお控えください。


第16話 トラウマと嘘

夜見は自分の部屋のベッドの上で、パジャマを着て横になっていた。

 

夜見(変わってる...ねぇ)

 

そして夜見は暇潰しに手のひらで空気中の血で、適当な形を作っていた。

 

夜見(まあ 確かにあっちの世界でも、相当な変わり者だよな)

 

そして夜見は前にいた、外の世界のことを思い出していた。

 

夜見(あっちじゃ学校行って、家に帰って寝て、朝起きたら学校行って、大人になれば仕事をして...つまんねぇ生活が続くと思ってたんだけどな)

 

そんなことを思っていると、部屋の扉が開いた。そこにはパジャマを着たさとりがいた。

 

夜見「さとりさん、どうかしたのか?」

 

そう言って夜見は起き上がった。

 

さとり「実は、少しお話がありまして...」

 

夜見「まあ、とりあえず座って」

 

そしてさとりは、夜見の横に座った。

そして夜見はさとりに話しかけた。

 

夜見「それで、話ってなんだ?」

 

さとり「あ、はい 実は、黒夜さんの心の件なんですけど...」

 

夜見「俺の、心?」

 

さとり「はい、そうです 黒夜さんの心がたまに読める時があるじゃないですか」

 

そう言われた夜見は、地霊殿に帰った時と朝のことを思い出した。

 

夜見「あぁ、なんかそんなこと言ってたな」

 

さとり「それで、黒夜さんの心が開いてる時には、ある共通点があるんですよ」

 

そして夜見は、さとりの言葉に疑問を持った。

 

夜見「ある共通点?」

 

さとり「そうです それは、こいしなんですよ」

 

夜見「え?こいしさん?」

 

夜見は話の内容があまり理解出来ていなかった。そしてさとりは、話を続けた。

 

さとり「黒夜さんは、こいしと一緒にいるときに心を開いているんです」

 

そこで夜見は、あることに気が付いた。

 

夜見「...へえ、そうなのか でも、だとしたら...」

 

さとり「なんでこいしがいるときに心が開くのか、ですよね?」

 

夜見「...あぁ、そうだな」

 

そして夜見は考え込み始めた。

 

夜見(こいしさんがいるときにだけ、心を開いてるってことは、こいしさんには心を許しているのか でも、なんでこいしさんだけ?)

 

さとり「そこで、私は1つ思ったんですよ」

 

そう言ってさとりは、人差し指を立てて言った。

 

さとり「黒夜さんの心を無理やり覗くことは出来ないかなと」

 

夜見「え?」

 

その考えに夜見は、唖然としてしまった。しかしさとりは、続けて話してきた。

 

さとり「黒夜さんの心を無理やり覗くことが出来れば、もしかしたら黒夜さんの心は開くかもしれな「ちょっと、ちょっと待って」...なんですか?」

 

すると夜見は、さとりの言葉を遮って聞いた。

 

夜見「え?それってつまり、俺の心が最悪の場合壊れたりする可能性があるよね?」

 

さとり「ええ、もちろん」

 

夜見「しかも、おそらく1回もやったことないよね?」

 

さとり「はい、初めてです」

 

夜見「...」

 

さとり「...」

 

しばらく沈黙が続いたら、

 

バッ

 

夜見「に、逃げろーーー!!!」

 

さとり「え!?ちょっと、黒夜さん!?」

 

夜見は勢い良く部屋から飛び出して、廊下を全力で走った。

 

夜見(いやいや、あの考えは間違ってるって!)

 

さとり「ちょっと!待ってください!」

 

夜見は走りながら後ろを見ると、さとりが走って追いかけてきていた。しかも、その速さは

 

夜見「な!?速いのかよ!?」

 

10mは離れていた夜見との距離を、あっという間に縮めていった。さすがは妖怪と言ったところだろう。

 

さとり「待ってください!捕まえ、た!」

 

夜見「どわぁ!?」

 

すると距離を縮めたさとりは、夜見の足を掴んだ。そしたら当然、夜見はあっさり転んだ。

 

ドサァ

 

夜見「い、いってぇ」

 

さとり「ほらほら、大丈夫ですよ 怖くありませんよ?」

 

するとさとりが倒れた夜見の背中に乗って、夜見の手を押さえつけた。

 

夜見「いや、待って!待ってください、さとりさん!他の方法を考えようって!」

 

さとり「いや、さっきの方法が手っ取り早いじゃないですか」

 

夜見「いやいや、チャレンジ精神はいいけど!やって良いことと悪いことを考えて!」

 

さとり「むぅ、おとなしくしてください」

 

そんなことをしていると、後ろの方から声が聞こえた。

 

こいし「何してるの?2人とも」

 

そこには眠そうに目をこすっているサードアイを閉じたこいしがいた。すると夜見はこいしに言った。

 

夜見「こいしさん、助けてくれ!さとりさんが俺の心を無理やり覗こうとするんだ!」

 

こいし「お姉ちゃんが?」

 

さとり「いいから、おとなしくしなさい!」

 

するとこいしは2人に言った。

 

こいし「お兄ちゃんの心なんか、普通に覗けばいいじゃん」

 

夜見・さとり「え?」

 

こいし「ん、ちょっと待っててね」

 

するとこいしは夜見の前に座って、サードアイを開いた。そして、こいしのサードアイが夜見の額に着くと...

 

こいし「ほら、読めるじゃん」

 

こいしは夜見の心を読んでいた。

 

さとり「え、こいし!?どうやって!?」

 

こいし「え?普通に読めない?」

 

さとり「よ、読めないわよ!?」

 

夜見「と、とりあえず、一旦落ち着こう だからさとりさん、ちょっと降りてくれ」

 

さとり「え、ええ そうですね」

 

そしてさとりは夜見の上からどいて、夜見は立ち上がった。

 

夜見「えっと とりあえず、話を整理しよう こいしさんもわからない部分もあるから」

 

さとり「そうですね じゃあ、とりあえず目的から話しましょう」

 

するとこいしは、夜見に向かって言った。

 

こいし「目的?それって多分、お姉ちゃんがお兄ちゃんの心を読むことだよね?」

 

夜見「そう、その通り そして、次にさとりさんが俺の心を読める時の話 さとりさんが俺の心を読める時に共通していたことは、いつもそこにこいしさんがいるってことだ」

 

こいし「私が?」

 

こいしはそう言って不思議そうにしていた。

 

さとり「そう こいしが黒夜さんといる時に、私は黒夜さんの心が読めたのよ」

 

夜見「この段階で考えられるのは、俺はこいしさんといる時に心を開くってことだ」

 

こいし「...でも、今は読めないんでしょ?」

 

夜見「そう、それがわからないんだ」

 

するとさとりは、ある提案をした。

 

さとり「そうだ、再現ですよ!」

 

夜見「再現?」

 

するとさとりは説明をした。

 

さとり「そうです、私が心を読めたときを再現すればいいんですよ」

 

夜見「なるほどな て言うことは...」

 

そして夜見はこいしの方を見ると、こいしは嬉しそうな顔をしていた。そしてこいしは夜見の方を向いた。

 

夜見(あ、まさか)

 

こいし「お・に・い・ちゃーん!」

 

夜見「どわぁ!」

 

こいしはおもいっきり夜見に向かって飛び付いてきた。もちろん、急に飛び付かれてきたら転ぶのは当たり前だった。

 

ガンッ

 

夜見「あだっ!?」

 

そして夜見は倒れると同時に、後頭部を壁にぶつけた。

 

さとり「あ! く、黒夜さん、大丈夫ですか!?」

 

そして夜見は後頭部を押さえながら言った。

 

夜見「な、なんとか...」

 

さとり「そうですか、大丈夫ならいいんですが...」

 

こいし「えへへ、お兄ちゃーん♪」

 

夜見「あぁ、よしよし」

 

そして夜見がこいしの頭を撫でた。するとこいしはとても嬉しそうな様子だった。

 

こいし「ん、もっとなでなでして?」

 

夜見「はいはい それで、さとりさん どうだ?」

 

夜見はさとりに心が読めたかどうか聞くと、さとりは困った様子だった。

 

さとり「...おかしいですね 何故か、読めません」

 

夜見「え?な、なんでだ?」

 

こいし「お姉ちゃん?お兄ちゃんの心読めないの?」

 

すると、こいしのサードアイから伸びている管のようなものが夜見に巻き付いてきた。

 

こいし「お兄ちゃん、とっても嬉しいって思ってるよ?」

 

さとり「...あと、こいし 1ついい?」

 

こいし「ん?なぁに?」

 

さとり「なんで、その目を開いているのに私の心とかは読めないの?」

 

すると、その話に夜見が反応した。

 

夜見「さとりさん、一体どういうことだ?」

 

さとり「そういえば、言ってなかったですね 実は、こいしは何故か相手の心が読めないんですよ」

 

そして夜見は質問をした。

 

夜見「...前に同じようなことはあったか?」

 

さとり「前に同じようなことは、なかったんですけど...」

 

すると夜見はポツリと呟いた。

 

夜見「劣化?」

 

その言葉に、さとりとこいしは反応した。

 

さとり「黒夜さん、どういうことですか?」

 

こいし「ん?どういうこと?お兄ちゃん」

 

すると夜見は言った。

 

夜見「これは、俺の予想なんだが もしかしてこいしさんは目を閉じてる間に能力に劣化が起きて、能力の範囲が小さくなったんじゃないか?」

 

そう説明すると、さとりは少し納得していた。

 

さとり「なるほど 確かにそれなら説明がつきますが、だったらなんでこいしに黒夜さんの心が読めて、私は心が読めないのですか?」

 

夜見「それは多分、劣化と同時に能力自体に変化があったんだと思う」

 

さとり「変化?」

 

さとりは疑問に思ったが、夜見は話を続けた。

 

夜見「あぁ おそらく、こいしさんの今の能力は、[閉じた心を読む]ことが出来るようになったんじゃないか?」

 

さとり「閉じた心を読む?そうだとしても、何故こいしがそんな能力を持っているのですか?」

 

そして夜見はゆっくりと言った。

 

夜見「それは多分、こいしさん自身が心を閉じていたから、読めるんだと思う」

 

さとり「...確かに、それなら説明が付きますね」

 

さとりは納得していると、こいしが夜見に話しかけた。

 

こいし「ねぇ、お兄ちゃん」

 

夜見「ん?どうしたんだ?こいしさん」

 

こいし「今日は、何かお話を聞かせてよ」

 

夜見「あぁ、別にいいぞ」

 

するとさとりは眠いのか、あくびをした。

 

さとり「ふわぁ 私は眠いので、そろそろ寝ますね 黒夜さん、こいしを夜更かしさせないでくださいよ?」

 

夜見「あぁ、わかってるよ」

 

すると夜見は、こいしを抱き抱えたまま立ち上がり、夜見はこいしの部屋に入った。

そして夜見は、こいしをベッドに寝かせようとしたが1つ問題があった。

 

夜見「こいしさん、これ取ってくれないと」

 

それは、こいしのサードアイの管のようなものだった。その管のようなものは、今も夜見の体に巻き付いていた。

するとこいしは夜見に、こんなことを言い出した。

 

こいし「じゃあ、ベッドで一緒に寝ようよ」

 

しかし夜見は、普通に答えた。

 

夜見「何言ってるんだ、こいしさん ほら、早く取ってくれ」

 

こいし「むぅ、嫌だ」

 

夜見「いや、嫌だって言われても...」

 

こいし「お兄ちゃんが一緒に寝るまで取らないもん」

 

するとこいしは、そっぽ向いてしまった。おそらく怒っているのだろう。

すると夜見は、こいしに言った。

 

夜見「お願いだから、取ってくれよ」

 

こいし「...」

 

夜見「...はぁ、仕方ないか」

 

すると夜見はこいしを抱き抱えたまま机に向かい、椅子に座った。すると夜見は、こいしの日記のページを開いた。

 

夜見「ほら、こいしさん 今日はどんなことがあった?」

 

こいし「...」

 

夜見「今日は、お友達が出来たし、それと人里で幽香さんにも会ったね」

 

すると夜見は近くにあったペンを取り、日記をこいし目線で書き始めた。

 

夜見「ほら、他には? 何も無いかな?」

 

こいし「...」

 

そして夜見が日記を閉じようとした時、日記から何かが落ちた。

 

夜見「ん?なんか落ちた?」

 

その落ちた物は、ヒラヒラと夜見の足元に落ちた。

 

夜見(紙切れ?)

 

すると、急にこいしが離れて落ちた何かを拾った。そしてこいしは、こっちを向いて言った。

 

こいし「み、見た?」

 

夜見「ん?何を?」

 

すると夜見は、昨日こいしの日記を勝手に見たことを思い出した。夜見はその事を聞いてきたのかと思った。

 

夜見「あぁ そういえば、見たな」

 

こいし「い、いつ!?」

 

夜見「えっと、昨日かな?」

 

こいし「う、嘘...」

 

夜見「あ、いや、勝手に見たのは悪かったよ?それはごめん」

 

するとこいしは、怯えるように夜見に質問した。

 

こいし「お、お兄ちゃんは、どう思った?」

 

夜見「ん?いろんな気持ちを感じながら過ごしてるんだなって」

 

すると、こいしはすごく焦っている様子で言い始めた。

 

こいし「ち、違うの!その、そんな意味で書いた訳じゃ無くて!そ、その...」

 

すると夜見は、何かこいしが勘違いしていることに気付いた。

 

夜見「...俺が言ってるのは、日記の話だぞ?」

 

こいし「...え?」

 

するとこいしはキョトンとした。

 

こいし「日記?日記の話?」

 

夜見「あぁ、だから 勝手に日記を見たのは、本当に悪かったよ」

 

するとこいしは、胸を撫で下ろした。

 

こいし「よ、良かったー!」

 

夜見「...え?」

 

こいし「なんだ、日記のことだったのかぁ てっきりこれのことかと...」

 

夜見「ん?これって?」

 

夜見がそう聞くと、こいしは慌てて拾った物を後ろに隠した。

 

こいし「あ、な、なんでもないよ!なんでもない」

 

こいしは笑っていたが、その笑顔は嘘だとすぐにわかった。しかし、夜見はその事を聞くのはやめた。

 

夜見(まあ、話したくないなら無理矢理聞く必要もないか)

 

そして夜見はこいしを抱き抱えた。

 

夜見「ほら、こいしさん ちゃんと寝ようね」

 

するとこいしは上目遣いで聞いてきた。

 

こいし「...ねぇ、お兄ちゃんも一緒に寝ようよ お願い」

 

夜見「何言ってるんだ 寝るまではそばにいてあげるから、それで勘弁してくれ」

 

こいし「...うん、わかった」

 

そして夜見はこいしをベッドに寝かせた。

 

夜見「ほら、ちゃんと布団をかけて」

 

そう言って夜見は、こいしに布団をかける。

 

こいし「ありがとう、お兄ちゃん」

 

するとこいしは夜見の手を掴んだ。そしてこいしは夜見に聞いてきた。

 

こいし「ねぇ 寝るまで手、繋いでていい?」

 

夜見「あぁ、いいぞ」

 

こいし「うん、ありがとう」

 

そしてこいしは嬉しそうな顔をしていると、夜見にあることを言った。

 

こいし「ねぇ、お兄ちゃん 前のお話、聞かせて」

 

夜見「ん?あぁ、確か途中で寝ちゃったんだっけ」

 

こいし「うん だから、最初から聞かせて?」

 

夜見「はいはい、わかったよ」

 

そして夜見はこいしにお話を最初から聞かせた。しかし、こいしはやはり途中から眠そうになっていた。

だが、夜見はこいしに最後までお話を聞かせた。

 

夜見「まぁ、こんな話だ どうだった?」

 

こいし「ん?悲しいお話だねぇ」

 

少しこいしは寝ぼけているのか、口調が少し変わっていた。そして夜見はこいしの頭を撫でた。

 

夜見「さぁ、早く寝ようね」

 

こいし「うん、わかったぁ」

 

こいしが目を瞑ると、すぐにこいしは眠った。

ちゃんと寝ていることを確認した夜見はこいしの手を離して、自分の部屋に戻っていき、ベッドに入った。

そして夜見はゆっくりと眠りについた。

 

そして夜見は、目を覚ました。

 

夜見(ん?もう朝かな?さてと、仕事に行かないと)

 

そして夜見は起き上がると、執事服が机の上にあることに気付いた。

 

夜見(あぁ そういえば、執事服を返さないとな)

 

夜見はそんなことを思いながら、今日は紅魔館へ行こうと考えていた。そして夜見が黒い服に着替え終わると、扉が開いた。

そこには、パジャマを着たさとりがいた。

 

さとり「あれ?もう起きたんですか」

 

夜見「ん、あれ?さとりさん?なんでまだパジャマ着てるの?」

 

さとり「いや、だってまだ4時頃ですよ?」

 

夜見「え、そうなの?早く起きちゃったな」

 

夜見はどうしようか迷っていると、さとりはある質問をしてきた。

 

さとり「そういえば、こいしは昨日ちゃんと寝ましたか?」

 

夜見「こいしさん?ちゃんと寝たよ」

 

するとさとりは少し夜見を睨んで言った。

 

さとり「本当に、ちゃんと寝たんですか?」

 

夜見「いや、ちゃんと寝たって そんな睨まないでくれ」

 

するとさとりは、ゆっくりと話し始めた。

 

さとり「...実はですね 私、今日の1時頃に1回起きたんですよ そして物音がすると思って廊下を見たら、こいしが黒夜さんの部屋に入っていったんですよ」

 

夜見「...1時頃?俺はその時にはまだ寝てたぞ?」

 

さとり「本当ですか?」

 

夜見「本当だよ だったらこいしさんの心を読めば分かるんじゃないか?」

 

さとり「...まぁ、嘘ではなさそうですね」

 

そしてさとりは夜見を睨むのをやめた。そして夜見はさとりにその時のことについて聞いてみた。

 

夜見「そういえば、廊下でこいしさんの心を読んだんなら、こいしさんが何をしようかわかったんじゃないか?」

 

さとり「いえ、あの時はこいしは心を閉じていたので読めませんでした それに、心は読めたとしても考えを読めるわけではないので...」

 

夜見「そうか...じゃあ、こいしさんに直接聞くしかないか」

 

そして夜見は、こいしが起きたらその事について聞こうと思った。

そしてさとりは夜見にあるお願いをした。

 

さとり「そうだ 黒夜さん、ちょっと手伝ってほしいことがあるんですけど、いいですか?」

 

夜見「ん?別に構わないが?」

 

さとり「実は昨日、書類を書いていたのはいいんですが、まとめるのをやっていなくて...」

 

夜見「あぁ、わかったよ まとめてくる」

 

さとり「ええ、お願いしますね」

 

そして夜見は、さとりの仕事部屋に入った。机の上には積み重なった書類があったが、夜見は1つずつ書類の内容を見て、まとめ始めた。

そして15分が経った頃には、書類をすべてまとめていた。

 

夜見(よし、こんなもんだろ)

 

そして夜見は仕事部屋から出ようと扉に手をかけた。

 

ガチャガチャ

 

夜見(ん?あれ?)

 

しかし、何故か扉が開かなかった。そして夜見はさらに力を込める。

 

ガチャガチャ

 

夜見(あれ?開かない 鍵とかあったっけ?)

 

そして夜見はドアノブの所を見ると、普通に鍵のつまみがあった。

 

夜見(あ、なんだ 開けられるじゃん)

 

そして夜見はそのつまみを回して鍵を外した。しかし、夜見の後ろから誰かの手がつまみを回して鍵をかけた。

 

夜見「...なんだ、こいしさんの仕業か」

 

こいし「えへへ、ばれちゃった」

 

夜見は後ろを振り返ると、そこにはこいしがいた。そしてこいしは夜見に両腕を伸ばしてこう言った。

 

こいし「お兄ちゃん、ぎゅーってして」

 

夜見「わかったよ、ほら」

 

すると夜見はしゃがんで、こいしのことを抱き締めた。そしてこいしも夜見のことを抱き締めて、服を握った。

すると次の瞬間。

 

こいし「...ぐすっ」

 

夜見「...こいしさん?」

 

こいしが何故か急に泣き出し始めた。そしてこいしは夜見のことを強く抱き締めて聞いてきた。

 

こいし「ひぐっ ねぇ、お兄ちゃん ぐすっ お兄ちゃんは、いなくならないよね?」

 

夜見「こいしさん、どうしたんだよ?」

 

訳のわからない夜見は、こいしに泣いている理由を聞くと、こいしはゆっくりと話し始めた。

 

こいし「うっ 昨日の夢でね ぐすっ お兄ちゃんが、死んじゃって それで ひぐっ 不安に、なって」

 

夜見「...そっか ごめんな、不安にさせて でも、大丈夫 俺はいなくならないよ、絶対に」

 

こいし「ぐすっ 本当に?」

 

夜見「あぁ、本当だ」

 

するとこいしは夜見にこう言った。

 

こいし「じゃあ、お願い 私のこと、ずっとずっと愛して」

 

夜見「...わかったよ ずっと愛してやる、どんなときでも」

 

すると夜見も、こいしのことを強く抱き締めた。そして扉の向こうには、ある人物がいた。

 

さとり(...まったく、こいしはいつも黒夜さんに甘えて まあ、黒夜さんも嫌がってはいないようですし)

 

するとさとりは、あることに気が付いた。

 

さとり(...あれ?黒夜さんの心が読める?)

 

そう、何故かさとりは夜見の心が読めていたのだ。そしてさとりはあることをしようとした。

 

さとり(今なら...いや、でも、そんなことをしたら...)

 

さとりは悩んでいたが、さとりは覚悟を決めた。

 

さとり(きっと大丈夫 黒夜さんのことを知るためにも、黒夜さんを守ってあげるためにも)

 

そしてさとりはあることを始めた。次の瞬間、夜見にあることが起きた。

 

夜見(...これは?)

 

夜見の脳内にある光景が一瞬、フラッシュバックした。そして、それと同時に廊下ではあることが起きた。

 

さとり「うっ!?おえっ!げほっげほ」

 

なんと、さとりが嘔吐してしまったのだ。そしてその音が聞こえた夜見は、こいしに言った。

 

夜見「さっきのは!?こいしさん、ごめん!ちょっと離れてくれ!」

 

こいし「う、うん、わかった 私も聞こえたから」

 

そしてこいしが離れると夜見は、急いで扉の鍵を外して扉を開けた。するとそこには、手で口を押さえているさとりの姿があった。

 

さとり「うっ お、おえっ!」

 

だが、さとりの嘔吐は止まらず、手の間から小間物が流れていた。

そして夜見は、さとりに急いで駆け寄った。

 

夜見「おい!大丈夫か、さとりさん!」

 

そして夜見はさとりの背中を優しく擦ると、さとりの嘔吐は止まり、少し震えていた。そして夜見はこいしにあるお願いをした。

 

夜見「こいしさん、さとりさんを連れて手をキッチンで洗って、ベッドに寝かせてあげてくれ」

 

こいし「う、うん、わかった」

 

するとこいしはさとりの背中を擦りながら、キッチンへと向かった。そして夜見は能力を使って空気中の血を集めて、さとりが嘔吐した小間物を血で包んだ。

 

夜見(一体どうしたんだ、さとりさんは!?)

 

そして夜見は急いでキッチンへ入ると、さとりが流し台で手を洗っていて、こいしはさとりの背中を擦っていた。

 

こいし「お姉ちゃん、大丈夫?」

 

さとり「だ、大丈夫よ、こいし 気にしないで」

 

夜見「おい、さとりさん!?何があったんだ!?」

 

そして夜見は心配して、さとりのそばに近付いた。

 

さとり「い、いえ、大丈夫ですよ、黒夜さん ちょっと気分が悪いだけですから」

 

夜見「何言ってんだ!ほっとけるわけないだろ!こいしさん、後は俺が面倒見るから大丈夫だ」

 

こいし「え、うん わかった」

 

そして夜見はさとりの背中を擦りながら、さとりの部屋に向かった。夜見とさとりが部屋に入ると、夜見はさとりをベッドに寝かせた。

 

夜見「おい、さとりさん 気分が悪かったって、まさか起きた時からだったのか?」

 

すると夜見は、さとりを心配して気分が悪かったのは何時からなのかを聞いた。そしてさとりはこう答えた。

 

さとり「い、いえ 実は、違うんです 気分が悪くなったのは、黒夜さんのトラウマを呼び起こした時なんです」

 

そう、実はあの時にさとりは夜見のトラウマを呼び起こしたのだ。そして夜見はさとりに確認をした。

 

夜見「...トラウマを、呼び起こした?まさか、あの時に?」

 

さとり「ええ、そうです 私は能力で黒夜さんのトラウマを呼び起こしたんです でも、トラウマの中の黒夜さんの心の声を聞いたら、気分が悪くなってしまって...」

 

すると、夜見は少し怒った様子でさとりに質問をした。

 

夜見「...まさか、あの場面を見たのか?」

 

さとり「い、いえ、一瞬だったので、何がなんだか...でも、トラウマの中の黒夜さんの心の声は悲鳴とは言い表せないようなものでした」

 

すると夜見は震えて拳を握り、さとりに聞いた。

 

夜見「...なんで、なんでそんなことをしたんだよ」

 

さとり「少しでも、黒夜さんのことを知りたかったんです」

 

夜見「...なに、言ってんだよ

 

さとり「だって、黒夜さんの「ふざけんじゃねぇ!!!

 

すると夜見は、さとりの言葉を遮って怒鳴った。

 

夜見「何を言ってんだよ、さとりさん!俺のことを家族だって言ってくれたじゃねえか!なのに、なんで俺の過去を覗き見るようなことをするんだよ!俺の過去なんざ全部...ぜん、ぶ...」

 

すると夜見は、少しずつ声が小さくなっていった。そしてさとりは夜見の言葉を聞いて、謝り始めた。

 

さとり「...そうですよね 黒夜さんは家族なのに、過去を覗くようなことをしてしまって、ごめんなさい」

 

すると夜見は落ち着いたのか、いつもの様子になっていた。

 

夜見「...いや、いい 俺も少し言いすぎた それに、怒鳴って、ごめん」

 

さとり「いえ、黒夜さんは何も悪くありませんよ 私が黒夜さんに直接聞けばよかったんです だから、気にしないでください」

 

すると夜見は、さとりにこう言った。

 

夜見「いや、全部俺が悪いんだ 俺があんなことをしたから...」

 

さとり「...あんなこと?」

 

夜見の言葉に疑問をもったさとりは夜見に聞いてみたが、夜見は答えなかった。

 

夜見「...悪いが、それは答えられない でも、もし話せる時がきたら、その時に話すよ」

 

さとり「...わかりました 待ってますよ、私は、いつまでも」

 

夜見「あぁ、ありがとう」

 

さとり「あと、もう1つ、いいですか?」

 

夜見「なんだ?」

 

するとさとりは夜見のトラウマについて、あることを聞いた。

 

さとり「トラウマを呼び起こした時、黒夜さんにトラウマがフラッシュバックした筈です なのに、なんで黒夜さんは平気なんですか?」

 

すると夜見は、ゆっくりと答えた。

 

夜見「それは、あれは俺じゃないからだ」

 

さとり「どういう、ことですか?」

 

すると夜見は、首を横に振った。

 

夜見「いや、なんでもない、忘れてくれ そうだな...俺はあの時を認めたんだ」

 

さとり「あの時を認めた?」

 

夜見「あぁ、俺はあの時を認めた だから俺は、決めたんだ これからのことも、過去のことも、全部認めるってな」

 

するとさとりは、夜見に笑顔でこう言った。

 

さとり「そうですか 強いんですね、黒夜さんは」

 

夜見「...さぁ、な それはどうかな?」

 

まるで、何か意味があるような言い方にさとりは疑問を持った。

 

さとり「...黒夜さん?」

 

夜見「じゃあな、さとりさん しばらく休んでな」

 

夜見はそう言って、さとりの部屋から出た。すると目の前にはこいしがいて、こいしは夜見に心配そうに聞いた。

 

こいし「お兄ちゃん、お姉ちゃんは大丈夫?」

 

すると夜見はこいしの頭を撫でて、こいしを落ち着かせるように言った。

 

夜見「あぁ、大丈夫だ 何も心配はいらないよ さとりさんは少し気分が悪いらしいから、しばらく安静にさせてあげてくれ」

 

こいし「うん、わかった」

 

夜見「よしよし、こいしさんは偉いな」

 

するとこいしはあることを言い出した。

 

こいし「じゃあ、今日は私がお姉ちゃんの代わりをする!」

 

すると夜見は、こいしに聞いた。

 

夜見「そうか?でも、さとりさんがいつも何をしてるのかわかってるのか?」

 

するとこいしは胸を張って言った。

 

こいし「大丈夫!だって、私はお姉ちゃんの妹だもん!」

 

夜見(いや、理由にはなってない でも、こいしさんにはいい機会かもしれない)

 

すると夜見は、こいしに向かって言った。

 

夜見「じゃあ、今日はこいしさんに地霊殿を任せるよ」

 

こいし「うん、任せて!まずは、朝食の用意をしないと」

 

するとこいしは、キッチンへと走っていった。

そして夜見は、ある部屋の前で扉をノックした。

 

夜見「おーい 起きてるか?」

 

燐「うん?どうしたの?」

 

すると扉から、まだ眠そうにしている燐が出てきた。そして夜見は燐にこう言った。

 

夜見「実は、さとりさんは少し気分が悪いらしい それで、こいしさんがさとりさんの代わりをするらしいから、サポートをしてほしいんだ」

 

燐「え!?さとり様は、大丈夫なの!?」

 

夜見「あぁ、大丈夫だよ でも、時間を空けて様子は見てやってくれ」

 

燐「う、うん、わかったよ じゃあ、あたいはみんなのパジャマを集めてくるよ」

 

夜見「あぁ、わかった」

 

そして夜見はキッチンへ向かうと、キッチンではこいしが皿にパンを乗せていたので、夜見はパンを運ぶのを手伝うことにした。

 

夜見「こいしさん、手伝うよ」

 

こいし「お兄ちゃん、ありがとう」

 

夜見「あぁ、どういたしまして」

 

そして夜見はパンにあらかじめジャムを塗って、さとりのところへ持っていくことにした。

そして夜見はさとりの部屋の前に立ってノックをした。

 

コンコン

 

さとり「入っていいですよ」

 

さとりから許可をもらった夜見は扉を開けると、さとりはベッドで体を起こしていた。

 

夜見「さとりさん、朝食だけど食べられるか?」

 

さとり「ええ、大丈夫です 気分も少し良くなったので」

 

夜見「そうか、なら良かった あまり無理はするなよ?」

 

さとり「わかっていますよ」

 

すると夜見はさとりにパンを渡して、さとりの部屋を出た。そして夜見は朝食を食べるために、こいし達がいる部屋に向かった。

部屋に入ると、さとり以外のみんなが座っていた。そして夜見も自分の席についた。

 

夜見・こいし・燐・空「いただきます」

 

そして食事をしていると、燐が夜見に話しかけてきた。

 

燐「ねぇ、黒夜さん、1つ聞いていいかい?」

 

夜見「ん?どうした?」

 

燐「さとり様は、どうして気分が悪いんだい?」

 

すると夜見はその質問に、こう答えた。

 

夜見「あぁ、さとりさんは朝起きたら、気分が悪かったらしい まぁ、疲れから来たんじゃないか?」

 

そう答えるとこいしはこちらを見てきたが、目が合うとこいしは夜見に合わせ始めた。

 

こいし「いつもお姉ちゃんばかりに、迷惑かけちゃってるからね たまにはお姉ちゃんの代わりに、いろいろやってあげないと」

 

燐「...そうですね、こいし様 今日は頑張りましょう」

 

そんな会話をしながら、夜見達は食事を終えた。

 

夜見・こいし・燐・空「ごちそうさま」

 

そして夜見は自分の部屋に行き、マントと仮面を被り、刀と執事服を手に持って地霊殿を出た。

そして夜見は旧地獄街道を通って地上へと出た。

 

夜見「...はぁ」

 

地上に出た夜見は地面に刀を置いた。そして近くの木に近づいて、血を手に纏わせた。

 

ダァンッ

 

すると夜見は急に木を殴り、夜見の手に纏わせた血が砕けた。そして夜見は刀を手にとり、紅魔館へと歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜見(すまない、さとりさん、嘘をついて 俺の過去を教えることは絶対に出来ない たとえ、どんな理由があったとしても)




どうも、お風呂場の蓋です。
今回は夜見のトラウマについて書いてみました。
さとりが嘔吐してしまうほどの夜見のトラウマ 一体、夜見の過去には何があったのでしょうか。そして、そのトラウマが明かされることはあるのでしょうか。
よければ次回も見てください。
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