レミリアにお使いを頼まれた夜見は仮面を被り、人里でメモの内容を見ながら歩いていた。
夜見(えーと、買うものは野菜に肉、後は魚か まずは野菜でも買うかな)
そして夜見はまずは野菜を買うために、八百屋へ向かうことにした。
しばらく歩いていると夜見は、1件の八百屋を発見した。その八百屋では、男の店員が元気良く呼び掛けをしていた。そして夜見が八百屋に近づくと、店員が声をかけてきた。
店員「いらっしゃい!そこの仮面のあんちゃん、何か買っていかないか?」
夜見「...キャベツ1玉、人参2本、
店員「へい!毎度あり!ちょっと待ってな!」
すると店員は店の表にある野菜を取って、夜見に渡してきた。そして夜見は野菜を受け取って、手提げ袋の中に入れた。
店員「合計で500文になるぜ!あんちゃん!」
夜見(...元気いいな えっと、500文か)
そして夜見は店員に500文を手渡した。すると店員は夜見に質問をしてきた。
店員「そういやあんちゃん、ここらで見かけないな 一体どこに住んでるんだ?」
夜見「...別にどこだっていいだろ じゃあ」
店員「おう!また寄ってくれよ!」
そして夜見が八百屋を立ち去ると、店員は元気良く手を振った。
しばらく夜見が歩いていると、男の子達が道の中央で蹴鞠をしているのが見えた。そして道を歩いている人たちは、そこ男の子達から離れて歩いていた。
夜見(邪魔になってるのに気付かないのか?親は何をしてるんだよ、まったく)
そして夜見は男の子達から離れて、そこを過ぎ去ろうとすると、後ろから声が聞こえた。
男の子「そこの黒い人!避けて!」
夜見(なんだよ、一体)
そして夜見は振り返ると、蹴鞠の玉が顔に目掛けて飛んできた。すると夜見はその玉をヘディングし、頭の上でリフティングをし始めた。
その光景を見て、男の子達は目を輝かせて夜見を見ていた。
夜見(サッカーボールと違って、ちょっと軽いな)
そして夜見は蹴鞠の玉を使って、色々なリフティングの技をし始めた。すると周りの人達は立ち止まって、夜見のリフティングの技を見るようになっていた。
しかし夜見はその事にまったく気付かずに、次々とリフティングの技を決めていった。
夜見(そういや、サッカー部の人達に入部して欲しいとか言われたっけ まあ、部活入るかは自由だったから入らなかったけど)
そして夜見がバク宙して、蹴鞠の玉を両足に挟んで着地をすると、周りから歓声が上がった。そこでようやく夜見は自分が注目を浴びていたことに気付いた。
夜見(しまった、技に集中しすぎた!)
そして夜見はフードを深く被ると、急いでその場を立ち去った。しばらく歩くと、周りはいつもの光景になっていた。
夜見(はぁ、調子に乗りすぎたな ちゃんと周りを見ないとな)
すると夜見の後ろから、聞いたことのある声が聞こえた。
魔理沙「おーい、夜影!さっきはすごかったな!」
それは、箒を手に持った魔理沙だった。すると魔理沙は夜見の横に並んで歩き、夜見に話しかけてきた。
魔理沙「なんだよさっきの、玉を足で何度も蹴り上げるのは 夜影って蹴鞠得意だったんだな」
夜見「あの場にいたのか、魔理沙さん」
魔理沙「あんな人だかりが出来てたら、誰だって気になるぜ それにしても、お前って結構運動神経いいんだな」
すると、夜見は魔理沙にこう言った。
夜見「運動がちょっと出来るだけだ 結構いろんなことは経験したからな」
魔理沙「へぇ、他にはどんなことができるんだ?剣道とかは出来るのか?」
すると夜見は、外の世界でやってきた習い事を1つずつ思い出し始めた。
夜見「サッカー、バスケ、野球、卓球、テニス、剣道、水泳、そろばん、ピアノとかならやったな」
すると魔理沙は、夜見の言った習い事をまったく理解できていない様子だった。
魔理沙「え、えっと、さっかー?すいえい?聞いたこと無いぜ?」
夜見「ん?幻想郷には無いのか?」
夜見が魔理沙に問いかけると、魔理沙は頷いた。
魔理沙「剣道とそろばんしか聞き覚えが無いぜ なんなんだ、そのさっかーとかすいえいってのは?」
夜見「...まあ、なんだ いろいろやってたって解釈してくれ」
夜見は説明すると長くなりそうなので、そう言うと魔理沙はとりあえず納得した様子だった。
魔理沙「そうか、わかったぜ そんなことより、夜影は一体人里に何しに来たんだ?見る限りだと、買い物か?」
すると夜見は、魔理沙の質問に普通に答えた。
夜見「紅魔館からお使いを頼まれたんだ それで買い物をしてる」
魔理沙「へぇ、そんな依頼も受けたのか 夜影は何でもやるんだな」
すると夜見は魔理沙にこう返した。
夜見「依頼じゃなくて頼まれたんだ 気まぐれみたいなもんだ」
魔理沙「つまり、タダ働きってことか?夜影はお人好しだな」
夜見「一応報酬は出すとは言われたが、あまり期待は出来ないな」
魔理沙「確かに、あの吸血鬼がお使い程度でお金を渡すかどうかも怪しいぜ」
夜見「まあ、今さら何を言っても仕方ない えっと、次は肉を買うか」
すると魔理沙は夜見の腕を掴んだ。そして魔理沙はこう言った。
魔理沙「肉が売ってるのはあっちだぜ 行くぞ、夜影!」
夜見「お、おい!」
そして魔理沙は夜見の腕を掴みながら、肉屋へと走っていった。しばらく走っていると、魔理沙は1件の肉屋の前で急に止まって、夜見から手を離した。
魔理沙「よし 着いたぜ、夜影 ここは安いし質もいいんだぜ」
夜見「いや、案内するなら引っ張るな えっと、確か買うものは...」
そして夜見がメモを広げると、魔理沙はそのメモを夜見から奪い取った。
魔理沙「えっと、豚肉と牛肉だな 買ってくるぜ!」
すると魔理沙は肉屋に行って、豚肉と牛肉を買った。そして魔理沙はその肉を夜見に渡してきた。その肉を夜見が受けとると、魔理沙は夜見にこう言った。
魔理沙「ほら、ちゃんと買ってきてやったぜ 感謝するんだな」
夜見「人からメモを奪っておいて何を言ってるんだ メモを返せ」
魔理沙「なんだよ、せっかく買ってきてやったのに」
すると魔理沙は夜見にメモを返した。そして夜見メモをしまうと、お金を手提げ袋から取り出して魔理沙に聞いた。
夜見「合計いくらだったんだ?」
魔理沙「え?いいんだぜ お金なんか返さなくたって」
すると魔理沙は何故か拒んだが、夜見は再び聞いた。
夜見「いいから、いくらだったんだ?」
魔理沙「確か、1銭だったかな」
夜見「ほら」
すると夜見は、魔理沙に1銭を手渡した。そして魔理沙はその1銭をしまうと同時に呟いた。
魔理沙「ちぇ、作戦が台無しだぜ いや、でも...」
夜見「なんか言ったか?」
魔理沙「い、いや、なんでもないぜ えっと、次は魚屋じゃなかったか?次いこうぜ」
夜見(...まあ、気にしなくていいか)
そして夜見は魔理沙についていくと、魔理沙が急にある店を指を指してこう言った。
魔理沙「夜影、あそこの団子屋 結構美味しいんだぜ」
そして夜見は魔理沙が指を指した方向を見ると、そこには1件の団子屋があった。店の表には赤い布がかけられた椅子があり、まるで江戸時代を思わせるような雰囲気をしていた。
夜見「...買わないぞ」
魔理沙「わかってるって お前は今、仕事中なんだからな」
夜見「それで、魚屋はまだか?」
魔理沙「もうすぐだぜ ほら、あそこだ」
そして、魔理沙の指を指した方向に魚屋があった。そして夜見は魚屋に近づくと、男の店員が夜見に話しかけてきた。
店員「へい、らっしゃい!あんちゃん、何を探してるんだい?」
夜見「...アユとイワナを5尾ずつ」
店員「へい、毎度あり!」
そして店員はアユとイワナの尾びれを紐で縛っている間に、夜見は魚を見ていた。すると、あることに気が付いた。
夜見(あれ?この魚って全部...)
すると店員が夜見に向けて魚を差し出してきた。
店員「ほらよ!合わせて700文だ」
夜見「...」
そして夜見は店員に700文を渡して、魚を受け取った。そして夜見は手元のお金を見てみた。
夜見(...なんで1銭余るんだよ)
そして夜見はメモの裏を見てみると、右下の方にあることが小さく書かれていた。
[お金を多く渡しておくから、お昼は余ったお金で何か食べなさい]
夜見(...そういうことか ありがとう、レミリアさん)
そして夜見は魔理沙の方に戻ると、魔理沙は夜見に聞いてきた。
魔理沙「お使いはこれで終わりだな 紅魔館に帰るんだろ?」
すると夜見は首を横に振った。
夜見「いや、お昼に何か食べていく」
魔理沙「おお!じゃあ、さっきの団子屋で食べようぜ!」
夜見「あぁ、そうだな」
そして夜見と魔理沙は先ほどの団子屋へ向かった。
そして夜見と魔理沙は団子屋に着いて、椅子に座ると店の奥から女性の店員が出てきた。そして店員は注文を聞いてきた。
店員「あ、いらっしゃいませ 何本お召し上がりになりますか?」
魔理沙「こいつと私で5本ずつ頼むぜ」
店員「はい、かしこまりました」
そして店員が店の中に戻っていくと、魔理沙は夜見の肩に手を置いてこう言った。
魔理沙「じゃあ、支払いは頼んだぜ」
夜見「はぁ?何を言ってるんだ 魔理沙さんも、ちゃんと払え」
すると魔理沙は夜見に、こう返してきた。
魔理沙「何を言ってるんだ、お使いの手伝いをしただろ?そのお礼としてだよ」
そして夜見は、魔理沙の目的に気付いた。
夜見(俺が何か食べるのを狙って話しかけてきたのか 団子屋の話もその為 はぁ、面倒だな)
そして夜見は諦めて魔理沙に言った。
夜見「わかったよ、払えばいいんだろ」
魔理沙「さっすが~ 話が早くて助かるぜ」
そして夜見は団子が来るまでの間に、魔理沙に魚屋で気になったことを聞いてみた。
夜見「そういえば、魔理沙さん 1つ気になったんだが、海ってどこにあるんだ?」
魔理沙「海?あぁ、幻想郷に海は無いぜ なんでそんなことを聞くんだ?」
すると今度は魔理沙が質問してきた為、夜見は答えた。
夜見「...いや、魚屋に売っていた魚が全部、川の魚だったから気になったんだ そうか、幻想郷には海は無いのか...」
魔理沙「別に幻想郷に海が無くても、なんの問題もないだろ?」
夜見「あぁ、そうだな」
そんな話をしていると、店の中から店員が団子を皿に乗せて出てきた。そして店員は、夜見と魔理沙の間に団子の乗った皿を置いた。
すると魔理沙はさっそく団子を食べ始めた。
魔理沙「いや~、やっぱりここの団子は美味しいぜ ほら、夜影も食べろよ」
夜見「...いただきます」
そして夜見はフードは下げずに仮面を外して団子を食べ始めた。すると魔理沙の言った通り、団子の味はとても美味しいものだった。
夜見(おぉ、美味しいな お土産として、地霊殿に持って帰ろうかな)
すると魔理沙は、夜見の顔を覗き込んでニヤニヤしていた。そして夜見は魔理沙に聞いた。
夜見「...なんだよ」
魔理沙「いや~、お前って、そんな顔をしていたんだな」
夜見「なっ!?」
この時、夜見は完全に油断していた為、魔理沙の前で仮面を外してしまったのだ。その事に気付いた夜見は素早く仮面を被ろうとしたが、魔理沙がその手を掴んだ。
夜見「くっ!?離せ!」
魔理沙「なんだよ、減るもんじゃないし見せろって へぇ~、割と格好いい顔してんだな」
夜見(しまった!よりによって魔理沙さんに見られた!広められたらまずい!)
すると夜見は能力を使って、血で仮面を作って顔に着けた。すると魔理沙は夜見の手をあっさりと離した。
魔理沙「ちぇ、なんだよ せっかくお前の顔を見れたのに、もう終わりかよ」
夜見「はぁ はぁ 魔理沙さん、絶対に俺の顔を広めるなよ」
すると魔理沙は、へらへらしながら言った。
魔理沙「え、別にいいだろ?何か困るのか?」
そんな態度の魔理沙に、夜見は真剣な声で言った。
夜見「困るから言ってるんだ!いいか、絶対に広めるなよ 広めたなら、魔理沙さんの家を燃やしに行くぞ?」
実際、夜見は少し冗談を言ったのだが、魔理沙は夜見が本気で言ってると思い、少し怯えて言った。
魔理沙「お、おいおい、物騒なこと言うなよ わかったから」
夜見「...本当にわかったのか?」
魔理沙「わかったって!狙ったのは悪かったぜ」
夜見「...まぁ 俺の不注意もあったから、おあいこってことにするか」
魔理沙「そうしてもらうと助かるぜ」
そう言ってると再び店員が現れて、今度は水が入った竹のコップを持ってきた。すると店員は魔理沙に話しかけた。
店員「とても、仲がよろしいんですね 彼氏さんですか?」
すると魔理沙は首を横に振った。
魔理沙「いや、違う ただの友達だぜ」
店員「あ、そうだったんですか 失礼いたしました」
魔理沙「全然大丈夫だぜ、気にすることなんか無いぜ」
店員「あ、ありがとうございます では、ごゆっくり」
そして店員が店に入ると、夜見は血の仮面を分解して団子を食べ始めた。すると夜見は魔理沙にあることを言った。
夜見「なぁ、魔理沙さん いつから俺と魔理沙さんは、友達なんて関係になったんだよ」
魔理沙「え?いつからって、出会った時からだぜ?」
夜見「いや、俺は知り合いのつもりでいたんだが」
すると魔理沙はショックを受けた様子で、夜見に言った。
魔理沙「ひ、ひどいぜ!弾幕ごっことかしたし、異変の時は協力したじゃないか!そこまでしたならもう友達だろ!?」
夜見「...そんなもんか?」
魔理沙「そんなもんだぜ!」
夜見「...まぁ、そういうことにしとく」
すると、魔理沙が顔を近づけて言ってきた。
魔理沙「本当か!?これからは友達だぜ!?」
夜見「わかった、わかったから団子を口に入れたまま話すな」
そして夜見は魔理沙を手で押して、顔を遠ざけた。すると魔理沙は、夜見に向かってあることを聞いた。
魔理沙「それにしても、夜影 お前はなんで顔とか姿を見せないようにしたりしてるんだ?何か事情でもあるのか?」
すると夜見は黙ったまま、団子を食べ続けていた。そして魔理沙は夜見に声をかけた。
魔理沙「おーい、聞いてるか?夜影?」
夜見「...あぁ、聞いてる」
魔理沙「じゃあ、なんで私の質問に答えないんだ?」
夜見「...」
魔理沙「なんだよ?何か話せない訳でもあるのか?」
しばらく夜見は黙っていたが、夜見はゆっくりと話し始めた。
夜見「訳はあることにはあるが、残念だがその訳は話せない」
魔理沙「ふーん、そうか まぁ、知られたくないことは誰にでもあるもんだし、仕方無いな」
そして魔理沙は団子をすべて食べ終わると、水を一気に飲み干した。夜見も団子をすべて食べ終え、水を飲み干して仮面を被ると、店から店員が出てきた。
店員「あ、食べ終わったんですか では、代金は500文になります」
すると夜見は、店員にあることを聞いた。
夜見「あぁ すまないが、団子の持ち帰りは出来るか?」
店員「えぇ、出来ますよ 何本お持ち帰りになりますか?」
どうやら、団子は持ち帰りが出来るようだった。そして夜見は地霊殿のみんなの為に2本ずつ買うことにした。
夜見「8本頼む」
店員「それでしたら、400文足されまして、代金は合計900文になります」
夜見「そうか じゃあ、1銭から頼む」
そして夜見は1銭を店員に渡すと、店員は皿の上に竹のコップを乗せて、店の中へ入っていった。しばらくすると、店員が笹の葉の包みを持って戻ってきた。
店員「あ、こちらがお持ち帰りの団子になります あと、こちらがお釣りの100文です」
すると店員は笹の葉の包みと100文を、夜見に手渡した。そして夜見は笹の葉の包みと100文を手提げ袋に入れた。
そして夜見と魔理沙が立ち去ると、店員は「ありがとうございました」と言っていた。
そして夜見は紅魔館へ帰るために歩いていると、魔理沙が何故か付いてきた。
夜見「...なんで付いてくるんだ?」
魔理沙「ん?いや、夜影と一緒にいたら面白いことがあるかな~と思っただけだぜ?」
夜見「あいにく、そんなことに巻き込まれる予定は無い」
夜見と魔理沙が会話をしていると、少し前の方の建物から小さい子供達が建物から出てきた。すると建物から女性が出てきて、小さな子供達を見送っていた。
その女性は、腰まで届く少し青みがかった銀髪のロングヘヤーで、頭には頂に赤いリボンが付いた青い帽子を乗せていた。服装は上下が繋がっている服を着ており、下はスカートになっていた。服の胸元は開いており、赤いリボンを着けていた。
そしてその女性は魔理沙に気付くと、声をかけた。
?「やあ、魔理沙じゃないか どうして人里に?」
魔理沙「よお、慧音先生 いやぁ、暇だからただ寄っただけだぜ」
するとその女性は夜見に気付き、魔理沙に聞いた。
?「ん?そいつは一体誰だ?」
魔理沙「あぁ、私の友達だ 自己紹介しておくか?」
魔理沙がそう言うと、夜見は女性の前に立って自己紹介をした。
夜見「...黒月夜影だ」
?「私の名前は
すると魔理沙は夜見に、慧音について説明をしてくれた。
魔理沙「慧音先生は人里の寺子屋で、教師をしているんだ あぁ、ちなみに慧音先生は人間じゃないぜ」
慧音「お、おい、魔理沙 黒月が怖がるじゃないか」
すると、夜見は慧音に向かってこう言った。
夜見「...別に、人間じゃなくても慧音さんは慧音さんだ 別に気にしないが?」
慧音「そ、そうか?ならいいんだが」
すると慧音は、夜見にある質問をした。
慧音「そうだ、黒月 黒月はそろばんは使えるかな?」
夜見「ん?まぁ、習っていたから使えるが?」
そして慧音は、夜見にあるお願いをした。
慧音「実は、私の教え子にそろばんをうまく使えない子がいるんだ もしよかったら、その子にそろばんの使い方を教えてあげてくれないか?」
すると何故か、魔理沙が反応した。
魔理沙「そろばんか、懐かしいな~ 私も慧音先生に教えてもらったな 夜影、せっかくだし教えてあげようぜ?」
夜見「...残念だが、俺は教え方とかは知らないぞ?」
そして魔理沙はこう言い出した。
魔理沙「大丈夫だぜ 私も手伝ってやるからよ」
夜見「...そうか なら、いいが...」
そして夜見は慧音のお願いを承諾することにした。
慧音「そうか!じゃあ、よろしく頼むぞ その子は今、教室にいるから案内しよう」
そして慧音は寺子屋に入っていったので、夜見と魔理沙も寺子屋の中へと入っていった。寺子屋の中は木造で出来ており、襖が何枚も付けられていた。
そして慧音にしばらく着いていくと、慧音は襖を開けてある部屋に入っていった。おそらく、その部屋が教室なのだろう。そして夜見と魔理沙もその教室へ入った。
その教室は3人分ほどの長い机が横に3つ、縦に4つ並べてあった。そして机の高さは低く、座布団が敷かれていた。そして教室の前の方に、教壇となる机も置かれていた。
そして1番前の真ん中の机の真ん中に、1人の女の子が座っていた。おそらく、その子がそろばんがうまく使えない子なのだろう。
すると慧音は、前の方にある机の所に座った。そして魔理沙は女の子の左側に座ったので夜見は、女の子の右側に座って、怖がらせないために仮面を外した。
すると魔理沙は女の子に話しかけた。
魔理沙「やあ、慧音先生のお友達なんだ よろしくな」
女の子「え、う、うん よろしく、お姉さん」
魔理沙「あぁ、あとその男の人は少し怖い雰囲気だけど、優しい奴だから心配しなくていいぞ」
夜見「...よろしく」
女の子「よ、よろしく 格好いいね、お兄さん」
夜見「どうも」
すると慧音は女の子に言った。
慧音「じゃあ、私が数字を言っていくからその数を全部足していくんだ わかったな?」
女の子「はい、わかりました」
慧音「じゃあ、ゆっくりいくぞ」
そして慧音はゆっくり数字を言い始めた。すると魔理沙は、丁寧にそろばんの使い方を女の子に説明し始めた。そして夜見は、そろばんの珠を動かすのを手伝ってあげていた。
すると慧音は数字を言うのをやめて、女の子に質問をした。
慧音「さて、答えはいくつになったかな?」
女の子「えっと、58です」
慧音「そう、正解だ じゃあ少し早くするぞ」
そして慧音は次々と数字を言っていたが、女の子はもたもたとそろばんの珠を動かしていた。そして女の子が珠を動かし終わる前に、慧音が数字を言い終わってしまった。
慧音「さて、答えはいくつになった?」
女の子「え、え~と、2の後は、えっと...」
女の子が戸惑っていると、夜見が口を開いた。
夜見「2、5、8、4、1、7だ」
女の子「え?あ、ありがとう」
そして女の子がそろばんの珠を動かしていると、魔理沙が夜見に話しかけてきた。
魔理沙「夜影、よく覚えてたな 数字の順番なんて」
夜見「別に、ただ覚えてただけだ」
魔理沙「そ、そうか?」
そして女の子がそろばんの珠を動かし終わると、答えを言った。
女の子「68です」
慧音「正解だ じゃあ次は、魔理沙と黒月の力を借りないでやってみようか」
女の子「はい」
そして慧音は先ほどと同じ位のスピードで数字を言っていたが、女の子はそろばんの珠をしっかりと動かせていた。
そしてその様子を見ていた魔理沙が、女の子を褒め始めた。
魔理沙「おぉ、上手じゃないか」
女の子「えへへ、ありがとう」
慧音「さてと、答えはいくつになったかな?」
女の子「えっと、92です」
慧音「おぉ、正解だ 良くできたな ありがとうな、魔理沙、黒月、おかげで助かったよ」
すると、女の子も魔理沙と夜見にお礼を言った。
女の子「ありがとう、お姉さん、お兄さん」
すると魔理沙は、女の子に言った。
魔理沙「またなにか困ったことがあったら、私かこの黒い奴に言うんだぜ?」
女の子「うん!わかった」
夜見(...なんで俺を巻き込むんだよ)
すると女の子は立ち上がって襖を開けて廊下に出ると、別れの挨拶をした。
女の子「さようなら、慧音先生、お姉さん、お兄さん」
慧音「あぁ、さようなら」
魔理沙「あぁ、またな」
そして女の子が襖を閉じると、魔理沙は両腕を上に上げて背伸びをした。
魔理沙「ふー、疲れたぜ」
慧音「あぁ、お疲れ、2人とも そうだ、魔理沙 よかったら久々にそろばんを使ってみるか?」
すると魔理沙は、何故か慧音の誘いに乗った。
魔理沙「お、慧音先生の授業か?だったら久々に受けてやるぜ!」
慧音「よし、じゃあいくぞ」
すると慧音は3桁以上の数字を中心に言い始めた。すると魔理沙は忙しそうに、そろばんの珠を動かしていた。その間、夜見は座ったまま慧音の言っていた数字をずっと聞いていた。
そして慧音は1分ほど数字を言った後に、魔理沙に答えを聞いてきた。
慧音「さぁ、答えはいくつだ?魔理沙」
魔理沙「いや、わからないぜ!早すぎだろ、慧音先生!」
すると慧音は笑いながらこう言った。
慧音「はは、そうか まぁ、言ってた私も答えはわからないんだがな」
魔理沙「おい!それじゃ意味が無いぜ!」
すると夜見は、そっと口を開いた。
夜見「答えは584,536,178,965だ」
すると魔理沙と慧音は夜見の方を見て、ぽかんとしていた。そして夜見はその様子を見て、こう言った。
夜見「ん、なんだ?答えを言っただけだぞ」
魔理沙「...え、夜影 お前ずっと数えてたのか?」
夜見「あぁ、そうだが?」
慧音「い、いや、冗談だろう?」
すると夜見はため息をついて、こう言った。
夜見「...はぁ じゃあ、最初から数字言うか?」
すると魔理沙と慧音は驚いた様子だった。そして魔理沙は夜見に問いかけた。
魔理沙「嘘だろ!?慧音先生が言った数字まで覚えてるのか!?」
夜見「あぁ、まぁ」
慧音「な、なんで覚えられるんだ?」
すると夜見はその質問に対して、こう返した。
夜見「ただ、記憶力が少し良いだけだ」
魔理沙「い、いや、化けもんだろ 夜影」
すると夜見は、何故か怒った様子で魔理沙を睨み付けた。
夜見「あ?」
魔理沙「お、おい、そんな怖い顔で睨むなよ 怖いぜ」
すると夜見はとっさに仮面を被って、魔理沙に謝った。
夜見「す、すまない 睨んでいたか?」
魔理沙「い、いや、そんな気にしてないぜ」
夜見「そ、そうか ならいいんだが...」
夜見(...くそ、昔の癖が こっちの世界で少し表情が緩んできたか?あまり顔は出さないようにしないとな)
すると慧音は、夜見と魔理沙にこう言った。
慧音「ま、まぁ、とりあえず、とても助かった、2人とも もう帰っていいぞ」
慧音がそう言うと、魔理沙と夜見は立ち上がった。
魔理沙「そうだな、そろそろ帰るか まだ魔法の研究が残ってたぜ」
夜見「俺もそろそろ帰らないとな 邪魔したな、慧音さん」
慧音「いいんだ もし良かったら、また寄ってきてくれ」
魔理沙「そうするぜ、じゃあな 慧音先生」
そして夜見と魔理沙は寺子屋を出た。すると魔理沙は外に出ると、箒にまたがってどこかへ飛んでいってしまった。そして夜見はお使いが終わっているので、紅魔館へ戻ることにした。
しばらくして、夜見は紅魔館の前に着いた。すると門にいた、美鈴が夜見に声をかけてきた。
美鈴「あ、お帰りなさい、黒夜さん 少し遅かったですね、何かトラブルでもありましたか?」
夜見「いや、そんなことはない 少し人助けみたいなことをしただけだ」
美鈴「そうですか、黒夜さんは優しいんですね あ、どうぞ入ってください」
そう言って美鈴は門を開けてくれたので、夜見は遠慮なく門を通った。
夜見「ありがとう、美鈴さん」
美鈴「いえいえ、お嬢様が待っているので早く行ってあげてください」
そして夜見は紅魔館の中へと入っていった。そして夜見はレミリアの部屋の前に着くと、扉を軽くノックした。
すると中から返事が帰ってきた。
レミリア「いいわよ」
そして夜見は扉を開けると、レミリアは中央の椅子に座っていた。すると、レミリアは指をパチンッと鳴らして咲夜を呼んだ。その瞬間、夜見の持っていた手提げ袋が無くなり、笹の草で包まれた団子だけが足元に残っていた。
そして夜見はそれを拾うと、レミリアは美鈴と同じ質問をしてきた。
レミリア「遅かったわね、一体どこで道草をくってたのかしら?」
夜見「あぁ、少し人助けをな 後は何もしてない」
レミリア「あら、そう?ならいいのだけど ところで黒夜はもう帰るのかしら?」
夜見「まぁ、そうだな そろそろ帰るとするかな」
レミリア「それなら、ほら 受け取りなさい」
するとレミリアは立ち上がって、夜見に袋を差し出してきた。その袋を夜見は受け取って中身を見てみると、袋の中には2銭と500文入っていた。
すると夜見はレミリアに問いかけた。
夜見「いいのか、こんなに貰って?俺は遊び相手とお使いをしただけだが?」
レミリア「いいのよ 咲希とフランの遊び相手は少ないから、助かったのよ」
夜見「そうか?まぁ、依頼が無い日には紅魔館に顔を出す それじゃあ」
レミリア「えぇ、よろしく頼むわ、黒夜」
そして夜見は紅魔館から出た。そして門を通ると、美鈴に声をかけられた。
美鈴「あ、もうお帰りになるんですか?」
夜見「あぁ、そうだ また来るよ」
美鈴「そうですか、いつでも来てください」
そして夜見は地霊殿へと帰っていった。
どうも、お風呂場の蓋です。
今回は人里での夜見の様子でした。
前回は少し内容が薄かったので、出来るだけ内容を詰め込んでみました。
ちなみに夜見の習い事に関しては、他にもまだまだありますが、それはまた別の機会に紹介しようと思います。
それでは、よければ次回も見てください。