こいしと一緒に寝たあの日から何日かが経ち、夜見は今日も地上に出ていつものように依頼をこなしてお金を稼いでいた。
そして夜見は今、博麗神社にて依頼をこなしている最中だった。とは言ってもただ夜見は賽銭箱の周りを箒で掃いているだけである。
夜見(さてと、こんなもんかな?)
そして夜見は手に持っていた箒を襖の近くに立て掛けて襖を開くと、そこには大きめの赤い
夜見「霊夢さん、掃除終わったぞ」
霊夢「あっそ、ついでに裏の方も頼むわ ていうか寒いから早く閉めてくれない?」
夜見「...」
そして夜見は無言で襖を閉めると立て掛けた箒を手にとって裏へ回り廊下を箒で掃き始めた。しばらく夜見が掃除をしていると遠くから誰かがこちらへ飛んできたのが見えてきた。
それは何故か目を回したチルノの首根っこを掴みながら箒に乗っている魔理沙だった。
魔理沙「よお!夜影 霊夢はいるか?」
夜見「あぁ、中にいる」
魔理沙「そうか、サンキュー」
そして魔理沙は箒から降りると箒を近くに立て掛けてチルノの首根っこを掴んだまま襖を勢いよく開けた。するとそこでは霊夢は煎餅をバリバリと食べていた。
魔理沙「霊夢ー、そこらで氷の妖精を捕まえてきたぜ」
しかし霊夢は魔理沙の方を向きもせずにこう言った。
霊夢「何よ魔理沙 とりあえず寒いから閉めてくれない?」
霊夢がそう言うと魔理沙はその様子にワナワナと震えていた。すると魔理沙はチルノを後ろに放り投げたが、夜見が首根っこを掴んでキャッチすると魔理沙は霊夢に怒鳴った。
魔理沙「霊夢、いい加減にしろよ!もう5月だってのにまだ雪が降ってるなんて完全に異変だろ!」
そう、実はもう5月に入っていると言うのに地上ではいつもの冬より雪が降っており、雪がかなり積もっていた。
すると魔理沙は夜見の方を振り向いてこう言ってきた。
魔理沙「夜影もおかしいと思うだろ、もう5月だぜ!?」
すると夜見は魔理沙にこう答えた。
夜見「そうか?俺が霊夢さんに聞いたら幻想郷の春は来るのが遅いからこれが普通って言ってたんだが...」
夜見がそう言うと魔理沙は明らかに怒った様子で霊夢の名前を呼びながら霊夢の方をゆっくりと向いた。
魔理沙「...れ~い~む~?」
霊夢「...な、何よ?別に1回や2回くらい春が来るのが遅くたっていいじゃない」
魔理沙「ふざけるな!そもそも異変を解決するのが霊夢の仕事だろ!?なのに何を呑気にお茶を飲みながら煎餅なんか食ってるんだ!」
霊夢「うるさいわね、別に春が1回くらい来なくたっていいじゃない 大体、幻想郷だったら別に不思議じゃないでしょ?」
そう霊夢が言うと魔理沙は霊夢に再び怒鳴ってこう言った。
魔理沙「あー!もう!だったら霊夢がいなくたって私達が解決してやるぜ!」
そう言って魔理沙は襖を力任せに閉めると、夜見の腕を掴んで引っ張った。
魔理沙「夜影、あんな奴ほっといてさっさと異変を解決しに行こうぜ?あいつなんかを異変解決に誘った私が馬鹿だったぜ」
夜見「いや、ちょっと待ってくれ」
魔理沙「なんだよ、なんか準備が必要か?それくらいだったら私は少し待つぜ」
夜見「いや、掃除がまだ終わってない」
魔理沙「...は?」
すると魔理沙は一瞬呆然としたので夜見は腕を振りほどくと、チルノをとりあえずそこら辺に寝かせて夜見は箒で廊下を再び掃き始めた。そして魔理沙がハッとすると夜見に向かってこう言ってきた。
魔理沙「いやいや夜影!?今は掃除なんかしてる場合じゃないだろ!さっきの会話聞いてたか!?異変だぞ異変!」
夜見「こっちは生活のために依頼を受けてるんだ 終わって報酬を貰ったらすぐに行く」
そして夜見が廊下をせっせと掃除している様子を見て、魔理沙は再びワナワナと震えると夜見に怒鳴って箒に股がった。
魔理沙「どいつもこいつも、もういいぜ!それだったら私が1人で異変を解決してやる!」
そう言って魔理沙は怒りながらどこかへ飛んでいってしまった。そして夜見は引き続き掃除をし続けながらこんなことを思っていた。
夜見(そもそも俺は依頼でお金を稼いでるだけで何でもかんでもやる便利屋ってわけじゃないんだが、魔理沙さんは少し勘違いしてないか?)
夜見がしばらく掃除をしていたら、表の方で襖が開く音がしたかと思うと霊夢が誰かと喋っているような声が聞こえてきた。そして霊夢と誰かの話し声が聞こえなくなった瞬間、夜見の目の前にある人物が突然現れた。
咲夜「あの巫女、随分と適当なんですね」
夜見「あぁ、そうだな ちょっとそこ掃くから退いてくれないか?」
咲夜「あ、申し訳ございません すぐに退きますね」
夜見「あぁ、すまないな」
それは赤いマフラーを巻いた紅魔館の主の従者である咲夜であった。そして夜見は咲夜が何故ここに来たかを聞き始めた。
夜見「それで、急にどうしたんだ?俺に何か用か?」
咲夜「いえ、私はただ博麗の巫女が異変の解決に向かっているかどうかの確認をお嬢様に任されたので見に来ただけです」
夜見「そうか、ご苦労様」
夜見がそう言うと咲夜は笑顔で返答をすると夜見に質問をしてきた。
咲夜「いえいえ それより、今回のこの異変に関してはどうするつもりなのですか?」
夜見「あぁ、そうだな とりあえずは止めようとは思う ついさっき魔理沙さんが怒って1人で解決しに向かったからな」
咲夜「そうですか それでは、私もこの異変を止めるのにご一緒してもよろしいでしょうか?」
すると咲夜が夜見に付いていくと言い始めたので、夜見は何故咲夜が一緒に付いてこようとしているのか聞いてみた。
夜見「あぁ、別に構わないが...何故一緒に来るんだ?」
咲夜「実はお嬢様にこの異変を解決するようにも言われてるんです 冬に飽きたからと」
夜見「そういうことか、色々と大変だな」
咲夜「いえ、慣れてますので大丈夫ですよ それより、私もお掃除手伝いましょうか?」
夜見「いや大丈夫だ 今終わった」
咲夜「そうですか」
そして夜見は掃除を終えて箒を近くに立て掛けて襖を開けると霊夢に掃除を終えたことを報告した。
夜見「おい、霊夢さん 掃除は終わったぞ」
霊夢「あら、お疲れ」
そう言って霊夢は煎餅を手に取って煎餅を食べ始めたが、夜見はその場に立って待っていた。すると霊夢はこんなことを言い始めた。
霊夢「...何?他の場所の掃除でもしてくれるの?」
夜見「違う 報酬は?」
霊夢「は?報酬?」
夜見「依頼状に書いただろ?報酬を」
すると夜見は依頼状と取り出して炬燵の上に依頼状を霊夢に見えるように置いた。そして依頼状の報酬の所にはこう書いてあった。
報酬:[何かしら]
夜見「とりあえず、何か納得のいく報酬を貰えるまで引かない こっちはサービスでやってる訳じゃ無いからな」
霊夢「そうねぇ...とりあえず煎餅で良いかしら?」
そう言って霊夢は煎餅を1枚こちらに差し出してきたが、当然夜見が受け取らなかった。
夜見「ふざけるな、労力に合わないだろ ちゃんとまともな報酬を出せ」
霊夢「はいはい、わかったわよ 出せばいいんでしょ出せば」
そう言って霊夢はめんどくさそうに立ち上がると部屋の中にあるタンスの一番下の引き出しを開けて中を探り始めた。
霊夢「えっと...確かここに、あった」
そして霊夢はタンスの中にあった何かを取り出すとそれを夜見に差し出した。それは5枚の白紙のスペルカードだった。
霊夢「はい、これならいいでしょ?」
夜見「...スペルカードか」
そして夜見はそれを受け取るとそのスペルカードをポケットの中に入れた。
霊夢「私の作ったスペルカードなんだからありがたいと思いなさい」
夜見「...はぁ、ありがとう それじゃ、俺らは異変を止めにいくからな」
そう言って夜見は襖を閉めると咲夜に準備が整っているかどうかを確認した。
夜見「咲夜さん、俺は準備出来ているが咲夜さんは大丈夫か?」
咲夜「えぇ、問題ありません それでは行きましょうか」
夜見「それじゃ、行くか」
そして夜見は血の翼を作り咲夜と神社の裏から空に飛んで異変の犯人を探しに向かった。しばらく飛んでいると咲夜は夜見にあることを聞いた。
咲夜「ところで黒夜様、一体どうやって異変の犯人を探すのですか?」
夜見「そうだな...まずは情報を集めないとな とりあえず紅魔館の図書館で何か有力な情報でも探すか」
夜見がそう言うと咲夜はある提案をしてきた。
咲夜「それでは私は紅魔館の図書館で情報を集めますので、黒夜様は他を当たって頂けますか?」
夜見「まぁ、手分けして探した方がいいかもな じゃあ紅魔館での情報収集は頼んだ」
咲夜「わかりました、それではまた」
そして咲夜と夜見は手分けして情報を集めることにすると、咲夜は突然消えたが紅魔館へと戻っていったのだろう。一方残った夜見は別の場所で情報を集めるために魔法の森へと向かっていった。
夜見(まぁ、とりあえず俺はアリスさんにでも話を聞いてみるか)
そして夜見は魔法の森の手前で降りて血の翼を分解すると徒歩で魔法の森の中を歩いていった。
しばらく森の中を歩いていると夜見は地面に何かが落ちているのを見つけた。それを夜見は拾い上げてみると、それは目を凝らさないと見えないような薄い小さな桜の花びらが1枚入っている小さな小瓶だった。
夜見(桜の花びらか、なんでこんなものがここに?)
すると横の草むらの方からガサガサと音がしたので音の聞こえた方を向くと、奥から小さな少女が現れた。
その少女は金髪のロングヘアーで頭に赤いリボンとラインの入ったとんがり帽子を被っていた。服装は帽子と同じ赤いラインの入ったワンピースを着ており、背中からは白い羽が4枚生えていた。
するとその少女は自分の持っている桜の花びらの入った小瓶を指差してこんなことを言い出した。
?「あ、春だ~」
夜見(...何言ってるんだ、こいつ?)
そしてその少女がこちらに近付いてくると夜見から小瓶を取ろうとしたので夜見は小瓶を高いところに上げると、その少女は自分の周りをピョンピョンと跳んで小瓶に手を伸ばして取ろうとしていた。
?「あ~、春~ 春~」
夜見(春?これが何か知ってるのか?)
すると夜見は小瓶を上に上げたままその少女にまずは名前を聞くことにした。
夜見「おい、名前は?」
?「春~、春~」
しかし少女は夜見の言ったことを無視しながらひたすら跳んで小瓶を取ろうとしたので、夜見はこう言い換えて名前を聞いてみた。
夜見「...名前を言えばこれをやるから、名前を言え」
夜見がそう言うとその少女は跳ぶのを止めると夜見に向かって目を輝かせてこう聞いてきた。
?「え!?本当!?」
夜見「あぁ、だから名前を言え」
するとその少女は自己紹介を始めた。
?「私はリリーホワイト、春の妖精なの」
リリーホワイトが自己紹介をすると夜見は季節によって妖精なんているのか疑問に思ったが、リリーホワイトは夜見の目の前でこう言いながら跳び始めた。
リリーホワイト「ねぇ、お名前言ったから春頂戴 春~」
夜見「いや、もう1ついいか?」
リリーホワイト「何?て言うか早く春頂戴よー、嘘ついたのー?」
リリーホワイトにそう言われ、夜見は約束通りに彼女に小瓶を手渡すと彼女は笑顔で大切そうに小瓶を両手で持った。そして夜見はリリーホワイトにあることを聞いた。
夜見「リリーホワイトさんが春の妖精ってことは、どこに春が来ているかわかるのか?」
リリーホワイト「うん、そうだよ?それがどうかしたの?」
夜見「じゃあ、春がどこに行ったか知らないか?」
リリーホワイト「うん、知ってるよ」
なんと夜見は偶然か必然か、春の行き先を知れる手掛かりを早速見つけ出した。そして夜見はリリーホワイトにある頼み事を言った。
夜見「良かったら、俺にその春の行き先を教えてくれないか?」
リリーホワイト「別にいいけど、なんであなたは春を探してるの?」
リリーホワイトにそう聞かれた夜見は、リリーホワイトが納得しそうな答えを言った。
夜見「なんでって、幻想郷に春を戻すためなんだが...そんな理由じゃ駄目か?」
するとリリーホワイトは再び目を輝かせて夜見に聞いてきた。
リリーホワイト「え!?春を戻してくれるの!?」
夜見「あぁ、そろそろ春の暖かさを感じたいからな」
リリーホワイト「やったー!ありがとう!えっと名前は...」
夜見「黒夜夜見だ」
リリーホワイト「じゃあ、早速案内するね!付いてきて、黒夜」
そう言ってリリーホワイトは空を飛び始めたので、夜見は血の翼を再び作り出して空へ飛びリリーホワイトに付いていった。しばらく空を飛んでいると夜見とリリーホワイトの前にある少女が現れた。
その少女は薄紫色のショートボブで頭に白いターバンのような物を巻いた。服装は白い長袖のシャツの上に袖の無い青い上着とロングスカートを着ており、ロングスカートには白いエプロンのような物を、左胸辺りにY字の真ん中が突き抜けたようなブローチを付けていた。
そしてその少女は夜見とリリーホワイトの前に来ると声をかけてきた。
?「ねぇ、少し良いかしら?」
リリーホワイト「...知り合い?」
リリーホワイトはこちらを向いて知り合いかどうか確認してきたが、残念ながら自分の知り合いではないため首を横に振った。するとその少女は質問をしてきた。
?「あなた達は一体何をしてるのかしら?」
リリーホワイト「何って...私達は春を戻そうとしてるんだよ」
?「あら、そうなの?でも生憎そうさせるわけにはいかないわね~」
リリーホワイト「え?それってどういうこと?」
少女の言葉からすると、どうやらこの異変になんらかに関係しているような言い方だった。すると夜見はその少女の前に出ると夜見は刀を右手で引き抜いて先端を少女に向けて質問をした。
夜見「...お前が、異変を?」
?「えぇ、いかにも 私がこの異変の黒幕よ」
夜見「...さっさと戻すなら、手荒な事はしない」
?「あら?そう簡単に異変をやめるとでも思うのかしら?」
少女がそう言うと夜見は刀を下から上に振るって斬撃の弾幕を飛ばすが少女はさらりと躱すと同時にこちらに弾幕を放ってきたが夜見はその弾幕を上から斬り落とした。
?「へぇ、なかなか楽しめそうね」
夜見「...」
?「まぁ、まず戦う前に自己紹介をしましょう 私はレティ・ホワイトロック、この異変を起こした黒幕よ」
夜見「...黒夜夜見だ」
そしてお互いに自己紹介を終えるとレティは笑顔になってこう言った。
レティ「さぁ、いくわよ!」
夜見「リリーホワイトさん、下がってろ」
リリーホワイト「う、うん わかった」
そしてレティは夜見と距離を離すと弾幕を広範囲に放ってきた。しかし夜見は軽い身のこなしで弾幕を避けながらレティに突っ込んでいき、刀で斬ろうとするがレティはそれをヒラリと躱わしてしまう。
レティ「当たらなかったわね♪」
夜見「...」
レティ「さて、どんどんいくわよ![寒符 リンガリングコールド]!」
そしてレティは夜見に距離を取りながらスペルカードを発動させると夜見を狙ったゆっくりな大きい弾幕、その周りに速い小さな弾幕が放たれ、他にはランダムに弾幕が放たれた。
すると夜見は自分狙いの弾幕を横に躱わすとランダムに飛んできている弾幕を避けながらレティに近付いて弾幕を放つが、レティはそれも軽々と避けてしまう。
レティ「あらあら、全然当たらないわね」
夜見「...」
レティ「どうしたの?さっきから黙っちゃって、まさか戦意喪失しちゃったかしら?」
夜見(...おかしい)
レティは夜見に軽く挑発をしていたが夜見は戦意喪失したわけではなく、ある違和感を感じていた。
夜見(この規模の異変は本当にレティさんが起こしたものなのか?レミリアさんが起こしたあの異変と同等な規模なのに、レティさん1人の力量で起こせるのか?)
夜見「[降符 ブラックレイン]」
そして夜見はスペルカードを取り出して発動させるとレティの上から小さな弾幕が大量に降り注いだ。それをレティは避けていくが何発か頭や肩に直撃した。
レティ「くっ!? きゃっ!?」
夜見「[斬弾 弐斬撃]」
そして夜見は立て続けにスペルカードを発動させると、レティに刀が当たる範囲で刀を横に振るうとレティは後ろに避けるが刀から放たれた斬撃が直撃した。
続いて夜見は横に振った刀を上に構えて両手で振り下ろすと先程よりも威力の強い斬撃が放たれレティに直撃したがレティはまだ倒れる様子はなかった。
レティ「くっ!?なかなかやるわね、今度は私の番よ![白符 アンデュレイションレイ]」
そしてレティがスペルカードを発動すると今度はレティを中心に弧を描くように無数の弾幕が放たれ夜見は一旦距離を取った。すると夜見は違和感に対して確信を得た。
夜見(やっぱりこの異変を起こしたのは別の人物、レティさんの力量でこんな規模の異変を起こせる筈がない だが、どんな理由があるとしてもレティさんを倒さなきゃ先には進めねぇ だから...)
すると夜見は能力を使って左手で血で作ったコルト・パイソンを握り銃口をレティに向けると、夜見はこう言った。
夜見「この勝負、さっさと終わらせる [爆符 宙へ舞え]」
そして夜見はスペルカードを発動させるとレティに向かって容赦なく発砲をするが、レティのスペルカードの弾幕に当たってしまった。だが...
ドオオオォォォン
レティ「きゃあ!?な、何!?」
夜見の弾幕が爆発して周りの弾幕を消し去った。そして夜見は立て続けに発砲をすると何度もレティの弾幕に当たり、周りの弾幕をどんどん消し去っていった。
そして夜見は弾幕を消し去った場所を経由してレティへと近付いていった。
レティ「くっ!この!」
レティは夜見に向かって弾幕を放つが夜見は自分の正面に来た弾幕は刀で斬り落とし、レティに近付きにくくなったら弾幕を撃って道を作ってレティへとどんどん近付いていく。
そして夜見とレティとの距離が3mもなくなるとレティは弾幕を夜見に向けて放ったが夜見はその弾幕を刀で斬り落とし、夜見はレティの眉間に銃口を突き付けるとこう言った。
夜見「1回だけのチャンスだ 降参か敗北を選べ」
するとレティは少しびびりながら夜見に言った。
レティ「...何よそれ、どっちも変わらないじゃない」
夜見「このまま終えるか、無様にやられるかを選べと言ってるんだ」
そしてレティはどうしようか考えている様子だったが、しばらくすると諦めたようにため息をついてこう言った。
レティ「...はぁ 降参、負けたわ」
するとレティは両手を上げて降伏したため、この弾幕ごっこは夜見の勝利となった。そして夜見は血で作ったコルト・パイソンを分解し、刀を鞘に納めるとレティに質問をした。
夜見「レティさん、何故黒幕と嘘をついた?」
するとレティは何も悪気がないように答えた。
レティ「何故って、ちょっと暇だったから冗談で言ったのよ」
そして夜見はレティの答えが暇潰しのためだと知って呆れると同時にあることを思った。
夜見(いや、暇だからって 魔理沙さんに会ってたらひどい目に遭ってたぞ...)
レティ「まぁ、私はこの異変に干渉したりするつもりは無いから安心してちょうだい じゃあ私はもうすぐ終わる冬を満喫してくるから、じゃあね」
そう言ってレティはどこかへと飛んでいってしまった。そして夜見は辺りを見渡して弾幕ごっこを遠くで見ていたリリーホワイトを見つけ手招きをするとリリーホワイトが近付いてきた。
リリーホワイト「大丈夫?黒夜」
夜見「あぁ、大丈夫だ それより、春の行き先はどこだ?」
リリーホワイト「え~とねぇ...あっちだよ 付いてきて」
そしてリリーホワイトは夜見の前を飛んで春の行き先へと目指していったが、しばらくするとリリーホワイトが止まって辺りを見渡し始めた。
リリーホワイト「あれ?え~と...あれ?」
夜見「ん?どうかしたのか?」
そして夜見はリリーホワイトが少し慌てている様子だったので声をかけてみるとリリーホワイトは夜見の方を見てこう言ってきた。
リリーホワイト「えっとね、実はここから春が上に上がってるんだけど...上を見ても何も無いの」
夜見「上?そんなこと言っても上空には雲しかないだろ?」
そして夜見は一応少しだけ下を見たが森しか見えないため上を見上げてみると夜見は何かを見つけた。夜見は目を凝らしてみると桜の花びらが螺旋状に上へ舞い上がって空にある直径1m程の穴に吸い込まれていくのが見えた。
夜見「あれか」
夜見は空を見上げながらそう言うとリリーホワイトは目を凝らしてみたが、首を傾げて疑問を持っている様子だった。
リリーホワイト「え、上に何かあるの?何も見えないよ?」
夜見「あぁ、かなり遠くにあるからな それに雪も降ってるから余計に見辛いな」
リリーホワイト「そうなんだ じゃあ上に行こうよ」
リリーホワイトが上に行こうと提案したが夜見はリリーホワイトにこう言った。
夜見「いや、この先は危険かもしれないから俺1人で行く ありがとう、ここまで案内してくれて」
リリーホワイト「え?ど、どういたしまして」
夜見「あぁ、後は春が戻るのを待っててくれ」
夜見はそう言うと翼を羽ばたかせて上空へと向かっていったが、しばらく夜見が上空に上がっていると穴の近くに誰かがいることに気付いた。そして夜見はさらに上昇して穴に近付くとそこには自分の知っている者がいた。
リリカ「あれ?黒夜 どうしたのこんなところで?」
夜見「リリカさんか、俺は少しこの穴の先に用事があるんだ リリカさんこそ何をしてるんだ?」
リリカ「私は演奏の練習をしてたんだ、ここら辺が何故か暖かいからね て言うか黒夜、冥界に用事なんて一体どんな用事なの?」
すると夜見はリリカの言った冥界という言葉に疑問を感じた。そして夜見はリリカに冥界とはどういうことか聞いてみた。
夜見「冥界ってどういうことだ?」
リリカ「え?この穴の先って冥界なんだけど...まさか知らなかったの?」
夜見「あぁ、知らなかった」
するとリリカは少し呆れた様子だったが、夜見の言っている用事について聞いてきた。
リリカ「...知らない場所に用事なんて本当なの?」
夜見「それは本当だ どうやらこの先に春が来ない異変の犯人がいるらしいからな」
リリカ「へ~、そうだったんだ だから冬が全然終わらなかったんだね」
夜見「あぁ、だから異変を止めてくれるように説得しに行くんだ」
リリカ「1人で?」
リリカがそう言うと夜見は異変を一緒に止めようと言っていた咲夜のことを思い出した。
夜見(咲夜さんがまだ来てないが...そもそも咲夜さんを危険な目に合わせるわけにもいかないし、1人で行った方がいいな)
夜見「あぁ、1人で行く 別に説得するのに大勢で行っても相手が困るだろ?」
夜見はそう言ったがリリカは少し心配そうな様子でこんなことを言い始めた。
リリカ「でも、もし相手が断ったら?襲い掛かってきたらどうするつもりなの?」
そう言われると夜見は以前のレミリアが起こした異変のことを思い出した。夜見は以前の異変では弾幕ごっこで負けた方が勝った方の要求を呑むというルールで異変を解決したため今回もそのようなことが起こるかもしれない。しかし夜見はそれはそれで仕方の無いことだと思った。
夜見「その時は手荒い方法で解決するしかないが...仕方無いだろう」
リリカ「て言うかそもそも、黒夜が行く意味ってあるの?別に黒夜が行かなくてもいいんじゃない?」
すると夜見はさっきからある違和感を感じた。いつもなら[頑張ってね~]と言って見送るようなリリカが自分のことを異常に心配しているのだ。
夜見「...さっきからどうしたんだ?何故そんなに俺を引き止めようとしている?」
リリカ「え?い、いやぁ別に、そんなことはないよ?」
リリカはそう言っていたが目が泳いでいるため何かを隠していることは明らかだったが、こんなところで時間をかけるわけにもいかないので夜見はさっさと先に進むことにした。
夜見「...まぁ、いいか それより俺はもう行くからな、それじゃ」
夜見はそう言って冥界へ続く穴に向かって入っていくとリリカは手を伸ばして夜見を引き留めようとしたが、夜見は穴の中に入ってしまった。するとリリカはその場で独り言をポツリと呟いた。
リリカ「止められなかった...絶対、帰ってきてよね、黒夜」
リリカはそう言って拳を握り、夜見を止められなかったことを悔やんだ様子でその穴から離れていった。
そして夜見が穴に入ってしばらくすると、ある少女が1人でその穴を覗いたり周りをうろうろとしていた。しばらくそんなことをしているとその少女は意を決したのか穴の中へと入っていった。
どうもお風呂場の蓋です。
ついに東方妖々夢の春雪異変が始まりました。
リリカが夜見を引き留めようとしたが止められずに悔やんだ意味、冥界へ向かったもう1人の人物は一体なんなのでしょうか?
よければまた次回も見てください。