第35話 異変解決祝いの宴会
夜見(...随分と賑やかなもんだな)
夜見とこいしが地霊殿に帰ってきた翌日。夜見は今日、桜が咲き乱れる博麗神社で行われている宴会に来ていた。宴会では様々な人達が桜の木の下で酒を飲み交わしながら料理を食べていた。
夜見(レミリアさん達も来てるし、妖夢さん達も来ている...他にも見たことのない人達もちらほらいるな)
夜見はそんなことを思いながら博麗神社の屋根の上に座って左目の部分が欠けた黒い仮面越しに宴会の様子を眺めていた。そして夜見はしばらくその様子を見ていると空気中の血を集めて耳栓を作り、それを耳に
夜見(...紫さんに誘われたから来てみたものの、やっぱり賑やかだったり騒がしいのは好きじゃないな)
そして夜見は空を見上げてゆっくりと進む雲を見上げていたのだが、急に後ろから肩を叩かれたので振り返るとそこには手に瓶を持った紫が裂け目から出てきており夜見の隣に座った。
すると夜見は血の耳栓を空気中へ分解すると紫は話しかけてきた。
紫「どうしたのかしら?こんな所に1人で 今日は異変を解決したお祝いの宴会よ、みんなの所に行かないのかしら?」
夜見「...いや、別に」
紫「そう?...そうだ 貴方はお酒、飲まないのかしら?」
そう言って紫は空間に裂け目を作ってその中に手を伸ばすと赤い盃を取り出し、その盃に瓶の中のお酒を注いでこちらに差し出してきたが夜見は受け取らなかった。
夜見「いや、遠慮しておく」
紫「そう?じゃあこれは私が飲んじゃうわね」
紫はそう言って盃に注いだお酒を飲み干すと再び盃にお酒を注ぎ始めた。そして夜見は紫にあることを聞いた。
夜見「どうなんだ?もう1人の外来人の手掛かりか何かは見つかったか?」
夜見がそう聞くと紫は盃にお酒を注ぐのを止めるとこう返してきた。
紫「いえ、未だに見つかってないわ そして、貴方が幻想郷にこれた理由もね」
夜見「...そうか まぁ、すぐには見つからないか」
紫「貴方は幻想郷に来れた理由に何か心当たりとかは無いのかしら?どんな些細なことでも構わないわ」
そう言われて夜見は少し考えてみたが、夜見には思い当たることはなかった。
夜見「そう言われてもな...心当たりは無いな」
紫「...そう これはかなり時間がかかりそうね」
夜見「あぁ、そうだな」
そして紫は盃にお酒を注ぐのを再開させて、そのお酒を飲むと紫は目の前に裂け目を作り出した。すると紫は立ち上がって夜見にこう言い残して裂け目へと入っていた。
紫「それじゃあ、私は幽々子と飲んでくるわね それじゃ」
そしてその裂け目が消えると夜見はその場に残されたのだが次の瞬間、夜見の隣に少女が高速で飛んで来て、その場に立った。
その少女は黒髪のセミロングで頭には赤い
するとその少女は夜見に声をかけてきた。
?「あの~、すみません 魔理沙さんから聞いたんですけど、貴方が黒夜夜見さんですか?」
夜見「...誰だ?」
夜見がそう少女に聞くと、その少女は懐から小さなある紙を取り出してその紙を両手で差し出しながらこう言った。
?「私、新聞記者の
そう言われて夜見はその差し出された紙を手に取ろうと目線を上げた瞬間に夜見はその少女が肩からぶら下げているある物が目に入った。
夜見(...カメラ?なんで幻想郷の人が?)
夜見は文が肩からぶら下げている紐の付いたカメラに疑問を抱いたが、とりあえず差し出された紙を手に取るとそれは名刺でその名刺には名前が丁寧にふりがな付きで記載されていた。
夜見「...それで、何の用だ?」
文「あぁ、実はですね、魔理沙さんから聞いた話だと黒夜さんは外来人で人里の依頼をこなしながらも異変を解決しているということを聞きまして、興味が湧いたので是非本人に直接取材をさせてもらえないかと思いまして...」
夜見「...取材をして、どうするんだ?」
文「それは勿論、新聞記者ですので新聞の記事にしますよ?」
文がそう言った後、しばらく沈黙が続いていたのだが夜見は口を開くとこう言った。
夜見「...じゃあ、断る」
文「ええ!?な、なんでですか!?」
文は魔理沙から話を聞いていなかったのか、夜見は素性をあまり知られたくないことを知らなかった様子だった。すると文はこんなことを言ってきた。
文「そこをなんとかお願いできませんか?ほら、貴方の事が伝われば依頼の量が増えたりするかもしれませんよ?」
夜見「...別に、仕事を沢山したいって訳でも無い」
夜見がそう言うと文はカメラを手に持ち、あることを聞いてきた。
文「で、では、せめて写真だけは撮らせてください」
夜見「...駄目だ」
文「そ、それも駄目なんですか!?一体何が嫌なんですか!?」
夜見「...素性はあまり、明かしたくないんだ」
夜見がそう言うと文はキョトンとした顔になった。そして夜見はその様子を不思議に思って声をかけた。
夜見「...どうした?」
文「え?そうだったんですか?なら最初っから言ってくださいよ~ 私も鬼じゃありませんし、明かしたくないのなら言わなくてもいいですよ♪」
夜見「...そうか」
そして夜見は宴会の様子を見ていたのだが何故か文は夜見の隣に座って夜見の方を横目に見ていた。すると夜見の正面から風が吹き、フードが下がると文はカメラをこちらに構えた。
文「隙あり♪」
カシャッ
そして文のカメラからシャッター音がすると文はカメラを操作して先程の写真をカメラに表示させたのだが、その写真を見て文は不思議そうな顔をしていた。
文「あやや?おかしいですね?」
夜見「...どうした?」
文「え?いやぁ、何故か先程撮った写真が真っ黒で何も見えないんですよ もしかして壊れちゃいましたかね?困りました」
夜見「...」
すると夜見は無言で文の方に向かって手のひらを上にして手を出した。そして文はまさかと思ってカメラを渡した。
文「もしかして、直せるんですか?」
夜見「...」
そして夜見はカメラを構えて宴会の様子を撮影すると文にカメラを返し、文が写真を確認してみると何事も無くしっかりと撮れていた。
文「あやや?ちゃんと撮れてる?」
夜見(普通、何も用が無いのに隣にいたら疑うだろ 一応血でカメラのレンズを覆っといて正解だったな)
実は文が先程夜見の写真を撮る瞬間に夜見は空気中の血でカメラのレンズを覆って自分が撮られないようにしていたのだ。
そして文は再び夜見にカメラを向けて写真を撮ったのだが結果は先程と同じで、真っ黒な写真が撮れただけだった。
文「ん~?何なんでしょうかねぇ?...仕方無いですね ここで時間を無駄にする訳にもいきませんし、他の人に取材をしますか」
そう言って文は立ち上がると屋根から降りて宴会に参加している人に取材をしに回っていった。そして夜見はフードを深く被り直し、しばらくその様子を見ていたが突然隣から声が聞こえた。
?「いやぁ、危なかったね」
夜見「なっ!?」
すると夜見は驚いて声を漏らすと距離を取って夜刀をいつでも引き抜けるように構えたのだが、その人物は先程の夜見のように宴会の様子を見ながら座っていた。
その人物は夜見の被っているマントとは正反対の白いマントに身を包んでおり姿が見えなかったが、マントの端の方から白い鞘がはみ出ていた。
そして何より夜見が驚いたのはその人物から全く気配が感じられなかったことだった。その人物はまるで屋根の瓦のように元々そこにあったかのようにいつの間にか夜見の隣にいて、姿が見えているのにその人物がそこにはいないという感覚を感じた。
するとその人物はこちらを見向きもしないで話しかけてきた。
?「まあまあ、そんなに警戒しないで 君も同じような姿をしているでしょ?」
その人物は声からして少女のように思えた。そして夜見は夜刀から手を放してその人物の隣に座ると夜見は質問をした。
夜見「...誰だ?」
?「誰って?ん~、そうだなぁ 俺に名乗るような名前は無いし、君が俺に名前を付けてくれない?」
夜見(...名前か 俺の着ている正反対の色のマントを着てるし...)
そして夜見はある1つの名前を言った。
夜見「
?「白明月夜か...気に入ったよ じゃあ俺は、白明月夜って名乗ることにするよ」
そう言って月夜は満足そうな声を出し、そして月夜は質問をしてきた。
月夜「それで?君の名前は?」
夜見「...黒夜夜見」
月夜「へぇ...いい名前だね もしかして、俺の名前って君の名前の逆を表したの?」
夜見「...さぁな」
月夜「まぁ、いいか それと君の刀、少し見せてもらってもいいかな?」
月夜がそう言うと夜見はベルトに挿してある夜刀を鞘ごと引き抜いて月夜にこう言いながら差し出した。
夜見「...別に構わないが、月夜さんの持っている刀も見せてくれないか?」
月夜「もちろんいいよ」
そしてお互いの刀を交換したのだが、月夜の持っていた刀は夜刀とは反対の色で柄から鞘まで全部真っ白だった。しかしその刀は夜刀よりも40cmほど長く、全長は120cm程だった。
すると夜見はその刀を引き抜いて眺めていると、月夜はこちらの様子を見てこんなことを言った。
月夜「へぇ、引き抜けるんだ その刀は[
夜見(善良な心...か)
夜見はそう考えながら刀身も白い白刀をしばらく眺めた後に月夜の方を見てみると、月夜は夜刀を軽々と抜いていた。
夜見(...確か妖夢さんの言った話だと、強大な邪な心を持っていないと引き抜けない筈...)
そして夜見は更に警戒しながら月夜の方を見ていると月夜は夜刀を眺めながらこう言った。
月夜「だから、そんなに警戒しないでって 別に危害を与えようって訳でも無いし、この刀を盗む気もないんだから」
月夜にそう言われた夜見は警戒は解かずとも少し警戒を外すと夜見は白刀を鞘に戻して月夜に返すために差し出すと、月夜も夜刀を鞘にしまってこちらに返すために差し出した。
月夜「君の刀、随分と綺麗だね 何て言う名前なの?」
夜見「[夜刀 闇夜]だ」
月夜「へぇ、君にピッタリな刀だね」
そして夜見と月夜がお互いに自分の刀を返してもらって夜見はベルトに夜刀を挿したが、月夜はその刀を手に持ったまま立ち上がった。
月夜「さてと、俺はそろそろ帰るかな それじゃあ、またどこかでね」
そう言って月夜は後ろに振り返って屋根から飛び降りて何処かへ行ってしまった。そして夜見は月夜が何故夜刀を普通に抜くことが出来たのかを考えていたのだが、夜見の下の屋根にいきなり裂け目ができたかと思うと夜見はその裂け目の中に落ちてしまった。
そして夜見は空中で体勢を整えて地面に着地をすると、そこは桜の木の下で紫、幽々子、妖夢のいる所だった。
幽々子「ありがとうね~、紫」
紫「いいのよ、気にしないで」
妖夢「...」
紫と幽々子は酒を交わしながら楽しく談笑し、料理を食べていたが妖夢はその場で正座でただ座っていた。そして夜見は訳がわからないでいると幽々子が声をかけてきた。
幽々子「まあまあ~そこで立ってないで座ったらどうかしら~?」
そう幽々子に言われた夜見は取り敢えずその場に座ると夜見は紫の方を見て質問をした。
夜見「何故、俺をこんな所に?」
そう言って夜見は質問したのだが、何故かその質問に幽々子が答えた。
幽々子「それはね~妖夢が少しお話ししたいって言ってたから来てもらったのよ~」
夜見「妖夢さんが?」
妖夢「...」
妖夢は何故か黙っていたが、夜見は体を動かして妖夢の方を向くと妖夢も体を動かして夜見の方に向いた。そして夜見は妖夢に話しかけようとした瞬間に妖夢が口を開いた。
妖夢「あの、この前は、色々と...ありましたね」
夜見「あぁ、そうだったな」
妖夢「それで、その、貴方が勝って、あの...見事でした」
夜見「あぁ、それで?」
妖夢「あぁ、えっとですね、その...ですね...」
妖夢がもじもじと話していて中々話が進まないでいると幽々子がそんな妖夢の様子を見てこんなことを言った。
幽々子「妖夢~何をそんなに緊張してるのよ~」
幽々子がそう言うと妖夢は慌てているような様子で幽々子の方を向いた。
妖夢「なっ!?き、緊張なんかしていません!」
幽々子「そんな風にずっと話してたら、黒夜さんも何が言いたいのかわからないわよ~?」
妖夢「ちゃ、ちゃんと話すので大丈夫ですよ!」
そう言って妖夢は夜見の方に向き直り、目を閉じて大きく深呼吸を1回すると目を開いた。
妖夢「黒夜さん、貴方のあの剣術での戦い方は私の知らないとても素晴らしいものでした それでですね、黒夜さんの剣術を学びたいのですが、どうか教えてくれないでしょうか?」
妖夢が真っ直ぐな目でこちらを見て剣術を教えて欲しいといってきたのだが、夜見は困っている様子だった。
夜見(いや、そう言われてもなぁ 俺はただ状況に合わせて躱わしたり刀を振ってたわけで、別に剣術じゃないんだよなぁ...)
しかし妖夢が真っ直ぐな目で夜見の方を見ているので夜見もあの戦い方は剣術では無いとは言いにくいのだが、言わない訳にもいかないので夜見は妖夢に正直に話すことにした。
夜見「妖夢さん、悪いが俺は剣術を扱って戦っていなかったんだ 俺はただ状況に合わせて躱わしたり、刀を振ってただけなんだ」
妖夢「そ、そうだったんですか...で、でも!黒夜さんの戦い方は素晴らしかったです なのでどうか私に何か足りないものを教えてくれないでしょうか?」
夜見「足りないもの...か」
そして夜見はしばらく考え込んでいると夜見はある提案をした。
夜見「妖夢さん、俺が教えるっていうのは少し難しいかもしれないけれど、練習相手なら多分出来ると思う」
妖夢「ほ、本当ですか!?それだけでも十分です!」
夜見「ただ、1つだけ条件がある」
妖夢「え?条件...ですか?」
妖夢は夜見の言った条件という言葉に少し戸惑ったが夜見は条件について説明を始めた。
夜見「あぁ、実は俺は刀の扱い方をよく知らないんだ だから妖夢さんは俺に刀について教えてくれないか?」
妖夢「もちろんいいですよ!後...もし黒夜さんがよろしければ、明日にでも練習相手になってくれませんか?」
夜見「明日...か」
妖夢「な、何か用事があるなら別に断っても構いませんよ?」
夜見「...いや、特に用事もないから大丈夫だ」
妖夢「ほ、本当ですか!?で、では明日、白玉楼で練習相手になってください!」
夜見「あぁ、わかったよ」
夜見がそう言うと妖夢はとても嬉しそうな様子だった。そしてその妖夢を様子を見ていた紫と幽々子は微笑ましいのか、楽しそうにその様子を見ていた。
そして夜見がその場から立ち去ろうと立ち上がって後ろに振り返ると目の前に咲夜が立っていた。
夜見「あぁ、咲夜さん どうかしたのか?」
咲夜「お嬢様が黒夜様にお話があると申していたので、お迎えに上がりました」
夜見「そうか それじゃあ、レミリアさんのいる場所まで案内を頼む」
咲夜「えぇ、それでは付いてきてください」
そして夜見は咲夜の後を付いていくとレミリア、美鈴、フランドール、咲希が桜の木の下の影で談笑しながら料理を食べていた。するとフランドールと咲希が夜見に声をかけた。
咲希「あ、黒夜だ やっほー」
フランドール「あ、黒夜 なんか大変だったらしいね」
夜見「あぁ、色々とな」
そして咲夜はレミリアの隣に座り、夜見はレミリアの正面に座るとレミリアが夜見に話しかけた。
レミリア「異変の話は隙間の妖怪から聞いたわ なんでも、1回死んだとか聞いたわよ?」
レミリアがそう言うと咲夜、美鈴、フランドール、咲希は驚いた様子だったが、夜見は特に気にしないでレミリアと話をした。
夜見「あぁ、そうだ まぁそれは置いといて、咲夜さんから話があるって聞いたが一体何の用だ?」
レミリア「用があるのは私じゃなくて、パチェよ」
夜見「あぁ、なるほど 伝言って事か」
レミリア「話が早くて助かるわ それで伝言なのだけれど、明日にでも試したいことがあるらしいわ だから明日、紅魔館に来てくれないかしら?」
レミリアがそう言ったのだが夜見は先程妖夢の練習相手になることを約束してしまったので、夜見は明日は紅魔館には行けないことを話すことにした。
夜見「レミリアさん、すまないが明日は予定があるから紅魔館には行けないんだ」
レミリア「あら、そう それなら明後日ならどうかしら?」
夜見「明後日なら予定は無いから大丈夫だ」
レミリア「そう、ならパチェには明後日に来るって伝えておくわ それと、少し聞きたいことがあるのだけれどいいかしら?」
夜見「あぁ、なんだ?」
レミリア「まず1つ目なのだけれど、貴方は自分の本当の能力がわかったらしいわね?その能力は一体どんな能力なのかしら?」
レミリアがそう言うと、美鈴、フランドール、咲希が反応した。
美鈴「え?確か黒夜さんの能力って血を操る能力では?」
フランドール「へぇ、違う能力だったんだね」
咲希「一体、どんな能力なの?」
それぞれが思ったことを口に出していると夜見はレミリアに自分の本当の能力を言った。
夜見「俺の本当の能力は[生を操る]能力だ それで1回殺されたが、生き返ることが出来たんだ」
レミリア「へぇ、他に具体的にはどんな何が出来るのかしら?」
夜見「あぁ、そうだな 例えば...ちょっと美鈴さん、すまないが腕を掴んでいいか?」
美鈴「え?えぇ、構いませんよ」
そして夜見は美鈴の腕を掴むと夜見は美鈴にあることを頼んだ。
夜見「よし、それじゃあ気を操って手のひらに気を集めてみてくれ」
美鈴「えぇ、わかりました」
すると美鈴は能力で手のひらに気を集めようとしたのだが美鈴は何故か困っている様子だった。そしてレミリア達は何が起こっているのかさっぱりわからないのでレミリアは美鈴に何を困っているかを聞いた。
レミリア「美鈴、一体どうしたのかしら?」
美鈴「お嬢様、実は何故か自分の気を操ることが出来ないんです」
レミリア「...どういうことかしら?」
レミリアはそう言って視線を夜見に向けると夜見は何をしたのかを答えた。
夜見「あぁ、実は美鈴さんの能力を使う時に使われる微量の妖力を俺の能力で乱して能力を使えない状況にしてるんだ ほら、俺が手を放せば出来るだろ?」
そう言って夜見が美鈴の腕から手を放すと美鈴の手のひらに気が集まって小さな白い玉が浮かんだ。
美鈴「本当ですね、黒夜さんが手を放したらいつも通りに出来ました」
レミリア「なるほど、つまり黒夜は生命に関わりがあるものに関してはなんでも操れるってことね」
咲夜「私の能力と少し似ている部分がありますね 私の能力は空間と密接な関係にあるから空間も操ることが出来ますので...」
フランドール「へぇ、面白い!じゃあ私の能力も黒夜が触れてれば使えなくなるの!?」
咲希「でも、触れてないといけないのは不便じゃないの?」
夜見「いや、そんなことはない」
そう言って夜見は手から霊力を放って美鈴に当てると美鈴の手のひらに浮かんでいた気を集めた玉がフッと消えてしまった。
夜見「こんな風に霊力を伝って能力を使えばある程度離れていても能力を防ぐことが出来る」
レミリア「中々面白い能力ね 他に出来ることはないのかしら?」
夜見「いや、まだ使い始めたばかりだから他に何が出来るかはイマイチわからないな」
そう言って夜見は手を下ろして美鈴に霊力を当てるのを止めるとレミリアは次の質問をしてきた。
レミリア「そう、まぁそれは仕方ないことね そして2つ目の質問だけれど、さっき異変の犯人達の所にいたけれど何を話していたのかしら?」
夜見「え?あぁ、明日剣術の練習相手になって欲しいって頼まれただけだ それがどうかしたか?」
夜見がレミリアにそう聞き返すとレミリアは夜見を睨んで再確認をした。
レミリア「...そう、本当にそれだけかしら?」
夜見「あぁ、そうだが?嘘をついても仕方ないだろ?」
夜見がそう言うとレミリアは睨むのをやめて、夜見の言っていることは本当のことだと信じた様子だった。
レミリア「そう、それならいいわ」
夜見(...何をそんなに気にしてるんだ?)
夜見はそんなことを考えいたが、夜見はその場から立ち去ろうと立ち上がるとフランドールが声をかけた。
フランドール「あ、黒夜 もしかして帰るの?」
夜見「いや、少し人里で買い物をしてから帰るつもりだ」
咲希「え~?もう少しいたって変わらないよ~ もう少しいたら?」
フランドール「そうだよ~ 紅魔館に来てもお姉様とお話してばっかりで、あんまり遊んでくれないじゃん」
咲希とフランドールはなんとか夜見をもう少しここに居させようとしていたのだが、レミリアが咲希とフランドールに向かってこう言った。
レミリア「咲希、フラン、やめなさい 黒夜にだって色々と都合があるのよ?自分の
フランドール「むー、そう言うお姉様だって黒夜が紅魔館に来る度に毎回最初に自分のお部屋に呼んでるじゃん それは我が儘じゃないって言うの?」
咲希「そうだよ、いくらレミリアお姉ちゃんが黒夜のことがす「ば、馬鹿!何を言っているの!」
すると咲希が何かを言いかけた瞬間にレミリアは急に怒鳴った。そして夜見は何を言いかけたのかが気になったがレミリアは咲希に怒鳴り続けているので、咲希が何を言いかけたのかをフランドールに聞いてみた。
夜見「なぁ、フランドールさん 咲希さんはレミリアさんが俺のことを何だって言いかけたんだ?」
フランドール「え、わからなかったの?お姉様は黒夜のことが好きなんだよ?」
フランドールがそう言うとレミリアは顔を真っ赤にして今度はフランドールに向かって怒鳴った。
レミリア「フ、フラン!何を言っているのよ!私が黒夜のことを好きになるわけ無いじゃない!」
咲希「うっそだ~ だってレミリアお姉ちゃん、黒夜が帰った後はしばらくため息ついてるじゃん」
レミリア「なっ!そ、そんなことしてないわよ!そもそも私がどうして黒夜のことを好きにならなきゃいけないのよ!?」
そう言って3人は色々と言い争いを始め、それを咲夜と美鈴がなんとか
咲夜「黒夜様、私と中国がなんとか宥めますので黒夜様はお気になさらず人里へお買い物へ向かってください」
夜見「...そうか?すまないな」
咲夜「いえいえ、大丈夫ですよ」
そして咲夜は笑顔でそう言って来たので夜見はその場を立ち去り、人里で買い物済ませると寄り道をせずに地底に入って地霊殿へ帰宅した。
夜見「ふぅ、ただいま」
そして地霊殿に帰ってきた夜見は仮面を外すと真っ先にさとりの仕事部屋へと向かい、扉を軽くノックした。すると扉がすぐに開いたと思ったらこいしが跳んできて夜見に思いっきり抱きついてきた。
こいし「お帰り、お兄ちゃん!」
夜見「うわっ!な、なんだ、こいしさんか」
こいし「えへへ♪ぎゅー」
さとり「お帰りなさい、黒夜さん」
夜見「あぁ、ただいま こいしさん、さとりさん」
そして夜見は抱きついてきたこいしを抱き上げて机で書類を書いている赤い眼鏡をかけたさとりの元へと向かうと、さとりは黒夜にあることを聞いた。
さとり「黒夜さん、ちゃんと買ってきましたか?」
夜見「あぁ、買ってきたよ」
そう言って夜見がさとりに手渡したのは白紙の束だった。そしてさとりはその束を受け取ると山積みになっている書類の脇に置いて再び書類を書き始めた。
さとり「まったく...まさか黒夜さんが300枚はあった白紙を全部使って1枚に400字で反省文を書いてくるとは思いませんでしたよ」
夜見「いや、あれは本当に悪かったって 反省文って書くの初めてだったんだ」
さとり「書いたとしてもせめて3,4枚が限度ですよ まったく」
実は夜見は昨日の罰としてさとりの仕事の書類を書き終えた後に書類の脇に置いてあった白紙約300枚を全て使って反省文を書いてさとりに渡したのだ。ちなみにさとりはその反省文をまだ全て読み終えておらず、1日に10枚ずつ読むようにしている。
さとり「それよりこいし、まだ仕事は終わっていないわよ すぐに手伝いなさい」
こいし「え~、私疲れた~ お兄ちゃんとぎゅーってしてるー」
さとり「早く手伝いなさい、そうしないとまた明日も仕事を手伝わせるわよ?」
こいし「そんなお姉ちゃんの脅しなんて効かないよ、私が能力を使えばお姉ちゃんに見つからないで外に出られるもん」
そう言ってこいしはどうしてもさとりの仕事を手伝うのを嫌がっていたので夜見はこいしに向かってこう言った。
夜見「こいしさん、ちゃんと手伝わないと 俺も一緒に手伝ってあげるから」
夜見がそう言うとこいしは首を少し傾げて夜見に聞いてきた。
こいし「え、お兄ちゃんも手伝ってくれるの?」
夜見「あぁ、そうだ」
こいし「え!?じゃ、じゃあ、お兄ちゃん!終わったらいつもより長くぎゅーってしてくれる!?」
夜見「ちゃんと手伝えば...な?」
こいし「えへへ♪じゃあ手伝おうっと」
そう言ってこいしは夜見から離れると、さとりの座っている椅子の隣にある自分の部屋から持ってきた椅子に座って書類を書き始めた。そして夜見はさとりとこいしの向かい側で立ったまま書類を片手で書きながら山積みになっている書類を片手で纏め始めた。
さとり「...随分と器用なことをしますね、黒夜さん」
夜見「そうか?いつもやることは一気に片付けてたからな いつの間にかこれが普通になってたよ」
さとり「...そうですか」
夜見「あ、そうだ さとりさん、明日は仕事で冥界の剣士の練習相手になることになったから」
すると夜見がそう言った瞬間、さとりとこいしは手を止めて夜見の方を向くと2人は夜見にこう言った。
こいし「お兄ちゃん、わかってるよね?」
さとり「無茶をしてはいけませんよ?絶対に」
夜見「あぁ、わかってるよ 仕事の内容は全部話す、何があっても絶対に無茶をしない それが決めた約束だもんな」
笑顔で夜見がそう言うとさとりとこいしは安心した様子だった。
こいし「ちゃんとわかってるなら大丈夫だね、お姉ちゃん」
さとり「えぇ、そうね 黒夜さん、貴方は私達の大切な家族です それだけは決して忘れないでください」
夜見「忘れるわけ無いだろ?俺にとってこの世で1番大切な家族なんだから」
そして夜見、さとり、こいしは再び書類に向き直り、書類を片付けるために手を動かし続けた。
どうも皆さん、お風呂場の蓋です。
今回はオリジナルキャラが1人追加されましたね。
ちなみに余談ではありますが、射名丸文は原作順では本来もう少し後にでるキャラです。
よければ、また次回も見てください。