夜見は自分の部屋にマントと仮面を置いてきて、こいしと一緒に夕食を食べる部屋へ向かった。部屋に入ると机には料理が並べてあって、空は自分の席に座っていた。
空「あれ?さとり様とお燐は?」
夜見「あぁ、そろそろ来ると思うぞ」
夜見がそう言った直後、扉が開いてさとりと燐が部屋に入ってきた。
さとり「さぁ、温かい内に食べましょう」
こいし「うん、そうだね」
そして空以外の4人は自分の席に座って、皆で食事を始める。ちなみに夕食のメニューはもやし炒めとお米だった。
夜見・さとり・こいし・燐・空「いただきます」
食事を食べていると、夜見はあることをふと思い出して、ポケットからある物をみんなに渡す。
夜見「あ、そうだ そういや、みんなにこれを配らないと」
さとり「ん?なんですか?」
こいし「えっと、それって...」
燐「ただの紙だよね」
空「なにそれ、紙がお土産?」
まぁ、なにも説明せずに配ったらそんなリアクションをとるのも無理はなかった。そして夜見は紙について説明をする。
夜見「この紙はスペルカードと呼ばれる物の材料らしい」
さとり「スペルカード...聞いたことありませんね」
夜見「まぁ、だろうな 今から説明するよ」
そして夜見は地上で魔理沙に教わった、弾幕ごっこについて説明をした。
さとり「なるほど...地上ではそんなルールがあるんですね」
燐「うん、わかったけどさ...」
こいし「...うん」
空「使う事って無いよね」
さとり「ちょっと!お空!?」
夜見「まぁ、空さんの言う通りだ」
こいし「お兄ちゃん!?いいのそれで!?」
夜見「まぁ、もしも何かあった時の為だと考えてくれればそれでいいさ」
燐「…黒夜さんがそれでいいんならいいけどさ」
夜見「さぁ、早く食べないとせっかくの夕食が冷めるぞ」
そして5人は食事を終えた。
夜見・さとり・こいし・燐・空「ごちそうさまでした」
するとさとり、燐、空が部屋を出て行って、こいしが食器をまとめ始めた。
夜見「あれ?夕食のは、こいしさんが?」
こいし「ううん、1人ずつ交代で洗ってるの お姉ちゃん、私、お燐、お空っていう順番でね」
夜見「そうなのか じゃあ、さっさと終わらせるか」
夜見はこいしを手伝おうとしたが、こいしはそれを止めた。
こいし「いや、お兄ちゃんはいいよ 部屋でゆっくりしてて、腕直ってないでしょ?」
それを聞いて夜見は言葉に甘えることにした。
夜見「そうだな じゃあ部屋でゆっくりしてるよ」
こいし「うん、それじゃ」
そして夜見は自分の部屋へ行き、こいしは隣の部屋へ食器を洗いに行った。
夜見は自分の部屋に入るとベッドの上で横になり始めた。
夜見(今日は死ぬかと思った まさかあの狼、頭に銃弾くらっても死なないなんて)
そして夜見はすこし目を瞑った。
しばらくすると、声が聞こえた。
?「...、...!...ん!」
夜見(ん?誰だ?)
さとり「黒夜さん!起きてください」
夜見は目を開けるとそこにはピンクのパジャマを着たさとりがいた。
夜見「えっと...さとりさん?」
さとり「はぁ、やっと起きましたか 黒夜さんのお風呂の番なのに部屋に来たら寝てるだなんて」
夜見はどうやら、いつの間にかに眠ってしまっていたようだ。
夜見「いや、すまないな」
さとり「とりあえず、早く入ってきてください あと、入り終わって髪を乾かしたらお風呂の掃除を頼みます」
夜見「わかったよ でも、俺の今着てるの制服だし、そんな毎回洗わなくてもいいんだが まぁ、さすがにYシャツとかは洗うけど」
さとり「でも、上の方は洗わないと、血が付いてますし...」
夜見「あぁ、そうだったな」
すると夜見は立ち上がり、ベルトに差し込んでいた刀とコルト・パイソンの入った銃ホルスター、9mm弾の入った袋を机の上に置いた。
さとり「お風呂は階段を降りて右に曲がった廊下の突き当たりの扉ですよ 着替えは私があとで置いときます」
夜見「わかったよ、さとりさん ありがとう」
さとり「いえいえ」
そして夜見はお風呂へ向かった。さとりの言っていた扉を開けると、脱衣場があった。脱衣場には籠があり、奥の方に扉があった。おそらくこの先がお風呂だろう。
夜見は服を籠の中に入れて、扉を開ける。するとそこには湯船があった。壁には鏡が付いていてボディソープやシャンプー、小さな椅子などお風呂に必要なものが一式揃っていた。
夜見は身体と頭を洗った。ただ左腕だけが洗えなかったのは少し残念だった。そして夜見は湯船に浸かった。お湯の温度は丁度良かった。
しばらく湯船に浸かっていると脱衣場に誰かが入ってきた。おそらくさとりだろうと思っていると、声が聞こえてきた。
さとり「湯加減はどうですか?」
夜見「大丈夫だ 丁度良いよ」
さとり「それは良かったです じゃあ着替え、置いときますよ あと、服は洗いに行ってきます」
夜見「あぁ、頼んだ」
夜見は湯船に浸かっていたが、何故かさとりが脱衣場から出る気配がなかった。夜見は脱衣場にいるさとりに声をかけてみた。
夜見「さとりさん?どうかしたのか?」
さとり「あ、いえ、何でもありませんよ?」
夜見「...なんかあるのか?」
さとり「...はい 少しお話がしたくて」
夜見「今、聞いてやれるが?」
さとり「いえ、お風呂から上がったあとでいいですよ」
さとりはそう言って脱衣場から出ていった。すると、夜見はお風呂から出てきれいに畳まれたタオルで身体を拭いてドライヤーで頭を乾かした。そして置いてあった紺色のパジャマを着た。
夜見(そういや、ドライヤーって使えたけど地底でどう発電してんだ?)
そんな事を気にしながら夜見はお風呂を掃除して、自分の部屋へ向かった。部屋でしばらくベッドに座っていると、扉の向こうから声が聞こえてきた。
さとり「あ、あの、さとりです 入ってもいいですか?」
夜見「あぁ、いいぞ」
ガチャ
さとり「失礼します」
夜見「まぁ、ここに座りなよ」
夜見は自分の左手でベッドを軽く叩いてここにさとりを座らせようとすると、さとりは夜見の左に座った。
夜見「それで、話ってなんだ?」
さとり「あ、はい 実はあの、本当はお礼を言いたかったんです」
夜見「お礼?」
さとり「はい、そうです ...黒夜さん、本当にありがとうございます、私の事を認めてくれて 私、本当に嬉しかったんですよ 今まで私は嫌われる存在で、私の事を認めてくれる人なんていないと思ってました けど黒夜さんは私の心を読む能力を私の個性だって言ってくれて、実は泣きそうだったんですよ それに「なぁ、さとりさん」...はい、なんですか?」
夜見「さとりさんは気付いてないだけだよ」
さとり「何に...ですか?」
夜見「さとりさんがどんなに苦しい思いをしたかは、俺にはわからない でも、1つだけ、わかったことがあるんだ」
さとり「...何がわかったんですか?」
夜見「俺が来る前からすでにさとりさんは、こいしさん、燐さんと空さんに愛されていたんだよ だから、自分が嫌われていただなんて言わないでくれ さとりさんは自分を少し否定している 自分を否定するってことは自分の事を愛してくれた人も否定してるってことだ だから、もう、嫌われているだなんて2度と言わないでくれ」
夜見がそう言うとさとりは笑顔で夜見に言った。
さとり「わかりました じゃあ、黒夜さんも自分を否定しないでくださいよ 皆、黒夜さんのこと大好きですから」
夜見「あぁ、絶対に否定しないよ」
さとり「ふふ、今日はありがとうございました それじゃあ、また明日」
さとりはそう言って自分の部屋へと戻っていった。
夜見「...絶対に否定なんてするかよ...2度と」
夜見はそう呟いてベッドに横になり、眠りについた。
夜見「...ん、ん?朝か?」
夜見は眠い目を開ける。すると机の上には自分の制服があった。
夜見「あぁ、さとりさんが持ってきたのか?」
制服を見ると制服の穴は綺麗に縫われており、血も綺麗に落とされていた。
早速、夜見は制服に着替え始めた。制服はちゃんと違和感なく着ることができた。すると扉からノックが聞こえた。
コンコン
夜見は扉を開けるとそこにはこいしが立っていた。
こいし「おはよう、お兄ちゃん」
こいしは何故か4人分のパジャマを持っていた。
夜見「あぁ、おはよう なんだ?もうご飯か?」
こいし「いや、違うよ パジャマを取りに来たの」
夜見「パジャマか はい」
夜見はこいしにパジャマを渡すとこいしは1階に降りて行った。
その直後さとりが部屋から出てきた。
さとり「おはようございます 黒夜さん」
夜見「おはよう さとりさん ずいぶん早い時間なのかな?多分」
さとり「えぇ、おそらく朝の5時辺りでしょう」
夜見「そうか、じゃあ今から朝食作るのか?」
さとり「いえ、朝はパンとジャムだけなので」
どうやら朝は皆、パンのようだった。
夜見「じゃあ、用意しようか」
さとり「えぇ、そろそろ皆集まるでしょうし」
夜見とさとりはキッチンへ行き、パンとジャムを用意してテーブルに並べる。しばらくすると皆集まって来て、全員揃って食事をする。
夜見・さとり・こいし・燐・空「いただきます」
食事を始めるとこいしは夜見に話しかけた。
こいし「ねぇ、お兄ちゃん 今日も地上に行くの?」
夜見「あぁ、朝食を食べ終わったらな」
さとり「でしたら黒夜さん、いつ頃帰って来るのですか?」
夜見「また、夕食前には帰って来るよ」
夜見は朝から夕方まで地上でお金を稼ごうとしていた。そこで燐は夜見に質問をした。
燐「黒夜さん、昼飯はどうするんだい?」
夜見「あぁ、地上でなんか食べようかなって」
夜見はそう答えるとみんな、一斉に夜見のことを見てきた。
夜見「え、な、何?」
夜見はみんな見てきたことに疑問を持っていると次々とさとり達は口を開いた。
さとり「ずるいですよ、黒夜さん」
こいし「1人で外食しようだなんて」
燐「あたい達地上のご飯なんて食べられないのに」
空「うん、確かにこれはずるいね」
どうやらみんなは地上で外食する事に納得いかないらしい。そこで夜見は提案する。
夜見「わ、わかった じゃあ、こうしよう 俺は帰る途中で何かご飯をお土産として買って来るのはどうだ?」
すると、みんなは笑顔になり始めた。
さとり「まぁ、それなら私はいいですけど」
こいし「うん、私もそれならいいよ」
燐「あたいもそれならかまわないよ」
空「お土産買ってくるの?なら私もそれでいいや」
どうやら夜見の提案にみんな納得してくれたようだった。
夜見(よ、良かった、でも、そしたら昨日よりお金稼がないと)
夜見はどうやらかなり自分が不利な提案をしてしまったようだ。だが、時間は流れていき、朝食も食べ終わってしまう。
さとり・こいし・燐・空「ごちそうさまでした」
夜見「...ごちそうさま」
朝食を食べ終わると夜見は自分の部屋に戻って地上に出る準備をする。
夜見(自分で提案したからには...ちゃんと自分で責任とらないとな...)
そんなことを考えながら夜見は武器を装備し、マントと仮面を被る。そして夜見は地霊殿を出ようとしたら、こいしに呼び止められた。
こいし「お兄ちゃん」
夜見「ん?どうしたんだ?」
するとこいしは夜見に近づいて、急に夜見に抱きついてきた。こいしとは身長差が大きいため、こいしは腰辺りに抱きついている様子だった。
夜見「こ、こいしさん!?」
こいし「ふふ、お兄ちゃん 頑張ってね」
どうやら、こいしなりに夜見を応援しているようだった。
夜見「あぁ、わ、わかったよ 頑張って来るよ」
夜見はそう言うとこいしはすんなりと離れた。
そして夜見は地霊殿を出た。振り返るとこいしが手を振っていたので、こちらも手を振り返した。そして夜見は地上へと出た。
地上へ出た夜見はまず始めに人里へ向かった。人里のゲートには昨日と同じ門番がいた。
門番はこちらに気付くと道を譲った。
門番「いいぞ、通って」
夜見「...すまないな」
門番「いや、いいんだ」
そして人里へと入った夜見は昨日と同じく掲示板の所へ向かうと、依頼状は2枚あった。
[依頼:キノコ狩りの手伝い]
場所:香霖堂の前に集合
内容:依頼の通り
報酬:キノコ狩りの結果による
[依頼:服作りの手伝い]
場所:魔法の森のアリス宅
依頼主:アリス・マーガトロイド
内容:人形の服を作るのを手伝って欲しい
2着ほどで構いません
報酬:2銭
夜見は2枚とも剥がす。片方はすごく丁寧な字だったが、もう片方はとても適当な内容だった。
夜見(誰だよ、キノコ狩りの依頼状出した奴 こんな依頼俺じゃなきゃ受けないぞ
でも、もう片方はずいぶん丁寧だな、自分の名前まで出して アリスさんか、いい人そうだな)
夜見はそんなことを考えながらまずはキノコ狩りの方へ向かう。何故なら魔法の森の場所をキノコ狩りの依頼主に聞くためだった。
夜見は人里から出て、香霖堂に来ると昨日見た人物がいた。それは魔理沙だった。そして魔理沙はこっちに気付くと大声で呼んできた。
魔理沙「おーい!夜影じゃないか もしかして依頼受けてくれたのか?」
どうやら、キノコ狩りの依頼は魔理沙が出していたようだ。夜見は正直帰ろうかとも考えたが、このまま帰るとただじゃ済まなそうなので仕方なく依頼をこなすことにした。
魔理沙「いやぁ、キノコ狩りって1人でやってると色んなキノコを見落としてる時もあるからさ、そこでお前の出番ってことになったんだぜ」
夜見「俺が依頼状を取ったばかりにな」
魔理沙「まぁ、細かいことは気にしても仕方ないぜ」
夜見「...あぁ」
夜見は大人しく魔理沙についていくことにした。
しばらく歩いていると目の前に森が出てきた。すると、魔理沙は小瓶を夜見に差し出してきた。
魔理沙「ほら、これを飲むんだぜ」
その小瓶の中には何色とも表現出来ないような液体が入っていた。
夜見「...これは?」
魔理沙「それは、森の瘴気の効果を無効化させる薬だぜ、普通の人間がこの森の瘴気をまともに吸ったら大変なことになるぜ?」
その説明を聞いた夜見は小瓶を開けて仮面を少しずらし、一気にその液体を飲み干した。ちなみに味は意外にも、ただの水と同じ感じがした。
魔理沙「よし飲んだな じゃあ、早速入ろうぜ」
夜見「...お前は飲まなくていいのか?」
魔理沙「私はこの森に住んでるんだ、もう耐性が付いてるんだ」
魔理沙は魔法使いと言っていたが、結局は人間だ。なのにこの森の瘴気になんで耐性が付くのかは夜見は少し疑問に思ったが、聞くと色々面倒になりそうだったので、やめておいた。
魔理沙「じゃあ、出発だぜ」
そう魔理沙は声を出していたが夜見は黙ったまま一緒に森の中に入っていった。
すると、早速夜見はキノコが木の枝に生えているのを見つけた。
夜見「おい...あれは?」
魔理沙「ん?おお!すごいな夜影 あのキノコは結構レア物だぜ」
すると、魔理沙は箒で空を飛んで、木の枝に生えてあるキノコを取った。すると、そのキノコを夜見に渡してきた。
魔理沙「ほら、荷物持ちは男の役目だぜ」
夜見「...はぁ、わかったよ」
夜見はキノコを見つけるたびに魔理沙に報告して、魔理沙はキノコを取って夜見に持たせた。途中から袋を渡してきたが、その袋の数も増えに増えた。
魔理沙「ふぅ、こんなもんだな よし、じゃあ私の家まで運んでくれ」
魔理沙は呑気にそんなことを言っていたが、夜見は両手に4つずつ袋を持っていた。しかも1つの袋の重さは2kgほどあった。しかも左腕は怪我をしてるためつらかった。
しばらく歩いていると、黒の屋根に白い壁の家が見えてきた。その家には霧雨魔法店と書かれた看板があった。
どうやら、ここがゴールのようだ。
魔理沙「よし、そこに袋を置いといていいぞ」
そう言われた夜見は袋をすぐに置いた。夜見は袋を3時間ほど持たされていたためとても疲れていた。
そして魔理沙は袋を漁ってキノコを分別し始めた。
夜見はその間、ずっと息を整えていた。
魔理沙「よし、こんなもんかな」
魔理沙がどうやらキノコを分別し終えたようだ。
すると、霧雨魔法店の扉が開き始めた。
扉の向こうには何冊か本を持った少女と浮いている人形がいた。
その少女は金髪のショートヘアーで頭に赤いカチューシャを着けていた。服装は青い服に青いスカートを着ていてた。ちなみに浮いている人形は金髪で赤い服とスカートを着ていた。
すると、魔理沙はその少女に魔理沙は話しかけ始めた。
魔理沙「あ!その本!私がまだ借りたばっかの本じゃないか!」
?「何よ、魔理沙 勝手にあなたが持って帰っただけでしょ」
魔理沙「いや、私は勝手に持ってってない ちゃんと本を持って借りるって言ったじゃないか」
?「私はいいだなんて一言も言ってないわよ」
何故か2人は本について色々言い合ってしまった。
夜見が近づくと魔理沙の肩を軽く叩いた。
魔理沙「なんだよ、今忙しいんだ」
夜見「...報酬は?」
魔理沙「あぁ、そういや、そうだな ん~、今回はレアなキノコが多かったから600文だな」
そう言って、魔理沙は夜見にお金の入った袋を渡してきた。すると、少女は魔理沙にこう言った。
?「へぇ、魔理沙、あんたこの少年に依頼でも出したの?」
魔理沙「なんだよ、出しちゃいけないルールだなんてないだろ?」
?「まぁ、どうせ無理矢理付き合わせたんでしょうけど」
魔理沙「はぁ?何を言ってるんだ?こいつは人里の依頼状を見て受けたんだぜ」
魔理沙がそう言うと少女は少し目を見開いた。
?「人里の依頼状? ね、ねぇ、あなた、もしかしてもう1枚依頼状持ってない?」
少女は夜見に詰め寄ってきた。そして夜見はもう1枚の依頼状を見せると少女は驚いた様子だった。
?「あ、あなた、私の依頼を受けてくれたの?」
少女の言葉を聞く限り、この少女がアリス・マーガトロイドらしい。
魔理沙「なんだ、アリスも依頼出してたんじゃないか」
アリス「そんなの私の自由でしょ あ、まずは自己紹介をしなきゃね 私の名前はアリス・マーガトロイド、魔法使いよ 魔法使いと言っても魔理沙とは違うけど」
夜見「...黒月夜影だ」
お互いに自己紹介をすると、アリスは夜見を自分の家に連れていこうと話しかけた。
アリス「ありがとうね、依頼を受けてくれて 私の家はあっちだから さぁ、行きましょう」
だが、魔理沙は止めに入った。
魔理沙「お、おい、アリス 話はまだ済んでないぞ!」
だが、アリスは無視して、夜見に話しかけながら、自分の家に向かっていった。
アリス「あ、ちなみにこの浮いている人形はシャンハイって名前なの」
夜見「...そうか、上手に出来てるな」
魔理沙が後ろで何か叫んでいたが夜見は気にしないことにした。
しばらく歩いていると、青い屋根と白い壁の家が建っていた。ここがアリスの家だろう。
アリス「さぁ、中にどうぞ」
夜見「...お邪魔します」
夜見は家の中に入るとそこはとても丁寧に掃除されていて、とても気持ちのいい空間だった。
アリス「まぁ、そこの丸テーブルの椅子に座って待っててくれる?ちょうどお昼だからご飯を食べましょ」
夜見はアリスの言っていた椅子に座っているとアリスはバスケットを持ってきた。中にはパンが入っていた。
アリス「ごめんなさい 今、これしかないんだけどいいかしら」
夜見「あぁ、構わない」
アリス「そう じゃあ、早く食べましょ」
すると夜見はフードを後ろに下げて仮面を外してパンを食べ始めた。
アリス「そういえば、なんでそんな格好をしていたの?」
夜見「...素性はあまり晒したくないんだ」
そこでアリスは少し夜見に挑発気味に話しかけた。
アリス「へぇ、そうなの でも、私には顔を見せるのね」
夜見「あんたは、あまり俺のことを広めないだろうしな」
アリス「あら、そうとは限らないかも知れないわよ?」
夜見「...あんたを信用しちゃ駄目なのか?」
アリス「あら、そんなこと言われたら広めにくいじゃない まあ、最初っから広める気なんてなかったけどね」
夜見「だろうな」
夜見とアリスは喋りながらパンを食べていると、バスケットの中は空っぽになった。
アリス「あら、食べ終わっちゃったわね じゃあ、仕事を頼もうかしら」
そう言ってアリスはバスケットをどこかに持って行った。するとアリスは沢山の布と裁縫道具を持ってきた。そしてそれらをテーブルの上に乗せ、アリスは仕事の説明をし始めた。
アリス「あなたには私の切った布を糸で縫い合わせて、人形の服を作ってもらいたいの まず、手本を見せるからしっかり見ててね」
するとアリスは見事な手捌きで布に糸を縫い合わせていった。夜見は真剣にその縫い方を見ていた。すると、アリスはあっという間に人形の服を作り上げた。
アリス「どう?大体わかったかしら」
夜見「あぁ、大体わかった」
アリス「そう、じゃあ早速縫ってね 私は布を切ってるから」
こうして夜見とアリスは仕事を分担して服を作り始めた。夜見はアリスほどとはいかないが、服を丁寧に縫い合わせていた。
アリス「あら、上手じゃない 普通、縫い方がわからなくなって手こずる筈なのに」
夜見「...そうか?」
アリス「えぇ、かなり上手よ」
そんな会話をしながら服を4時間ほど作り上げていると、15着ほど出来ていた。
アリス「こんなに作れたならもう十分ね」
夜見「ん?仕事は終わりか?」
アリス「えぇ、そうよ ほら、報酬の2銭よ」
アリスはそう言って夜見に2銭を渡した。そして夜見は魔理沙のくれた600文が入った袋に2銭を入れた。するとアリスは黒い布を縫って何かを作り始めた。
夜見「ん?何を?」
アリス「ちょっと待っててね すぐ出来るから」
そんなことを言ってアリスは黙々と布を縫っていた。夜見は少し知りたいことがあったので、アリスに質問をした。
夜見「なぁ、1ついいか?」
アリス「ん?何?」
夜見「お金の単位ってどう計算するんだ?」
アリス「あなた、なんでそんなことを知らないの?常識よ、普通 まあ、いいわ まずお金の単位は文、銭、円に別れているの 1000文は1銭、1000銭は1円に相当するの」
夜見「そうか、すまない 急に聞いて」
アリス「別にいいわ...よし、出来た」
アリスは黒い布を縫って黒い服とズボンを作った。服の前はボタンで留められるようになっていて、後ろの裾は真ん中から2つに別れて少し三角形の形で伸びていて、垂れている形になっていた。
その服とズボンを袋に入れると、夜見に渡してきた。
夜見「ん?何故?」
アリス「依頼状に書いてあった数より多く服を縫ったお礼よ」
夜見「そうか、じゃあ ありがたく頂くよ」
夜見は服の入った袋を受け取って、仮面を被りアリスの家を出た。
アリス「このままあっちに向かえば香霖堂に着くはずよ」
夜見「あぁ、ありがとう」
そしてしばらく森の中を歩いていると、森を抜けて香霖堂の前に出た。そして夜見はそのまま人里へ向かった。
そして、夜見は人里に着き、そのまま中へ入っていった。さとり達にご飯を買ってくるという約束をしたからである。夜見は何を買おうか悩んでいると1軒のうどん屋があった。夜見はそのうどん屋に入ってみることにした。
うどん屋の中にはテーブルが6つほどあり、厨房は客からも見える形になっていた。そして、3つのテーブルでうどんを食べている人達がいた。さほど人気でもなければ不人気でもないのだろう。夜見は厨房でうどんを作っている店員に話しかけた。
夜見「なぁ、注文...いいか?」
店員「なんだ?そこの仮面を被ったあんちゃん、何を頼むんだ?」
夜見「うどんの持ち帰りは可能か?」
店員「うどんの持ち帰りかい?いくつ欲しいんだ?」
どうやら、うどんの持ち帰りは出来るらしい。そして夜見は指を5本立てた。すると店員は店の奥に入っていった。しばらくすると、店員は小さな箱を5つ持って来た。
店員「はい、持ち帰り用のうどんだ 麺自体に味が付いてるから水でほぐして食べるようにな」
夜見「...いくらだ?」
店員「500文だ」
すると夜見は店員に500文を渡して、5つの箱を受け取って店を出る。そして夜見は地霊殿に帰るため、人里を出て、地底へと入っていった。
地底を進んで行き地霊殿の前にたどり着くと玄関にはこいしが立っていた。こいしは夜見に気付くと手を振り始めた。
こいし「お兄ちゃん!お帰り!」
夜見「あぁ、ただいま」
こいしは夜見の持っていた箱を見るとこいしは夜見に聞いてきた。
こいし「あ、お土産!ちゃんと買ってきたんだね」
夜見「あぁ、約束は守らないとな」
こいし「ふふ さぁ早く夕食にしよ」
そして、夜見は仮面を外し、こいしと地霊殿に入った。そして夜見はそのままキッチンへ向かう。
そして夜見は持って帰った箱を開けると、中には麺が丸まって入っていた。
夜見(まぁ、ちゃんと1人分はあるな)
そう思いながら夜見は水で麺をほぐして箱の中に盛り付けていった。そうしてるとさとりが入ってきた。
さとり「あら、うどんを買ってきたんですか?」
夜見「あぁ、そうだよ 運ぶの手伝ってくれるか?」
さとり「はい、もちろん ところでその袋はなんですか?」
さとりが指を指した袋はアリスが作ってくれた服の入った袋だった。
夜見「あぁ、これか これは仕事を頑張ったお礼だっていって依頼主が服を作ってくれたんだ」
さとり「へぇ、なるほど つまり黒夜さんは誰かの依頼をこなしてお金を稼いでいたんですか」
夜見「まぁ、そういうことだな あぁ、そうだ はい、今回の稼ぎ」
そう言って夜見今回稼いだお金をさとりに渡した。さとりはそれを受け取ると、とても嬉しそうだった。
さとり「ありがとうございます じゃあ、ご飯を運びましょうか」
そう言って2人はうどんを隣の部屋に運んで席に着いた。こいし、燐、空はすでに席に座っていた。
夜見・さとり・こいし・燐・空「いただきます」
そう言って皆うどんを食べ始める。うどんは汁が無くてもしっかり味が付いていて、とても食べやすかった。
夜見「おぉ、結構うまいな」
さとり「そうですね しっかり味も付いていますし」
こいし「お兄ちゃん うどんを選んで正解だったね」
燐「地上のうどんってこんなに美味しいんだね」
空「私この味好きだなぁ」
どうやら、うどんを選んで正解だったようだ。そして、皆、あっという間にうどんを完食した。
夜見・さとり・こいし・燐・空「ごちそうさまでした」
そして、夜見は部屋に戻ってアリスから貰った服を広げてみた。
夜見(結構いいな 明日はこれを着るか)
そんなことを思いながら服を袋に戻して、マントや武器を外した。
夜見(ふぅ、今日は疲れたし、少し寝るか)
そうして夜見はベッドに入って眠りに着いた。
しばらくすると頭になにか衝撃を受けた。
夜見「あだっ!?」
夜見が起きるとそこにはピンクのパジャマを着たさとりがいた。
さとり「黒夜さん?またですか」
夜見「え?あぁ、お風呂か わかったよ、すぐに入るよ」
そう言って夜見はお風呂に入って、上がったら頭を乾かし、パジャマを着て、お風呂を掃除した。そうして、夜見は自分の部屋に戻った。
夜見(...少し、暇だな 少し地上でも見てみるか)
すると夜見はマントを身につけて、地上へ出た。空を見上げるときれいな星が見えた。そして、夜見は近くにあった石に腰をおろした。
夜見(きれいな星だ こんなの、俺の住んでた世界では見れなかったなぁ)
そんなことを思っていると、背中になにかもたれかかる感覚があった。すると後ろから声が聞こえた。
こいし「ねぇ、お兄ちゃん」
どうやらこいしが自分の背中に背中を預けていたようだ。こいしは黄色のパジャマを着ていた。
夜見「...どうした?」
こいし「お兄ちゃんは、私は正しいと思う?」
夜見「...なにをだ?」
こいし「私が、心を閉じたこと」
夜見「...そうだな」
少し夜見は考え込んで、こいしに話した。
夜見「別に俺は正しいとは思わないし、間違ってるとも思わない」
こいし「それは、どうして?」
夜見「じゃあ、逆にこいしさんはどう思う?」
こいし「...私はわからないよ」
夜見「こいしさんが正しいと思うならそれでいいと思う でも、もし間違ってると思うなら今からでもいい、前には戻れないけど、またやり直せばいいじゃないか こいしさんの人生はこいしさんのものだ 誰かに委ねたりするものじゃないよ」
夜見はそう言ってマントをこいしにかけて地底へ戻っていった。こいしは夜見のマントをぎゅっと握っていた。
夜見(さて、そろそろ寝るかな)
そうして夜見は地霊殿に着き、自分の部屋に戻って眠りについた。
しばらくして、夜見は目覚めた。
夜見「ふわあぁ、そろそろ朝か?」
夜見は目覚めて机の上を見るとマントと制服が丁寧に畳まれて置いてあった。どうやらこいしはちゃんとマントを返しに来ていたようだ。
すると夜見は昨日アリスから貰った服に着替えたが、ズボンが少し緩い気がしたので制服のベルトを着けた。そして、パジャマを畳んで机の上に置いた。
夜見(まだ朝じゃないのか?時計が無いからわからないな...よし、地上に出て確認するかな)
そんなことを思っていると、扉からノックが聞こえた。
扉を開けると昨日と同じようにこいしが4人分のパジャマを持って立っていた。
こいし「お兄ちゃん、パジャマの回収だよ」
夜見「あぁ、ほら パジャマ」
夜見はそう言ってパジャマを渡して、キッチンに向かった。するとそこにはもうさとりがいた。
さとり「おはようございます 黒夜さん」
夜見「おはよう、さとりさん 朝食の準備手伝うよ」
さとり「じゃあ、お願いします」
さとりと夜見は朝食の準備をして隣の部屋の机に並べる。するとこいし、燐、空はすぐにやって来て食事をする。
夜見・さとり・こいし・燐・空「いただきます」
そして、皆は食事を済ませた。
夜見・さとり・こいし・燐・空「ごちそうさま」
そして、夜見は立ち上がって地上に出ようとする。
夜見「さて、今日も頑張るかな」
さとり「ふふ、黒夜さん、期待してますよ」
こいし「お兄ちゃん、頑張ってね」
燐「黒夜さん、あまり無茶しないでね」
空「お土産、いいの持ってきてね」
夜見「じゃあ、行ってきます」
さとり・こいし・燐・空「行ってらっしゃい」
そして夜見は自分の部屋で武器を装備してマントと仮面を被り、地上に出るために地霊殿を出て、地底を進んでいった。
だが、夜見は今日は仕事が出来ない事になってしまう。
どうもお風呂場の蓋です。
今回は少し書き方に納得出来ないような形になってしまいました。
さあ、次回はどうなるのでしょうか。
よければ次回も見ていってください。