夜見「う、うん?ここは?」
夜見が目覚めるとそこは、赤い天井が見えた。
夜見(俺は確か...レミリアさんにやられて、その後は...駄目だ...思い出せないな)
夜見は上体を起こすと、そこは壁、床も真っ赤な部屋だった。夜見はどうやら、その部屋のベッドで寝かされていたようだ。しかも、仮面とマント、刀は枕元に置かれていた。
すると、その部屋の扉が開いた。
ガチャ
咲夜「あら、もう目覚めたのですか?」
そこにはメイド長の咲夜がいた。
夜見は急いでベッドから立ち上がろうとするが、咲夜は一瞬で夜見のそばに来て、夜見の肩を掴んだ。
咲夜「駄目ですよ、まだ怪我が治っていませんから」
夜見(...こいつ、一瞬でここに そういや、初めて見た時も確か急に...)
夜見は大人しく横になった。
咲夜「ふふ、横になっていてください 今から朝食を持ってきますので」
咲夜はそう言って一瞬で消えてしまった。
夜見(...あいつ、一体?)
夜見が寝ようとした次の瞬間。
咲夜「朝食を持ってきました」
咲夜が朝食を持ってきた。ちなみに朝食はパンとサラダだった。
咲夜「随分と寝ていましたので軽いものにしたのですが、大丈夫ですか?」
だが、夜見は質問をした。
夜見「...何故お前がここに?」
咲夜「ここの従者がここにいてはいけませんか?」
夜見「...つまり、ここは」
咲夜「ええ、あなたが異変で来た館、紅魔館の部屋です」
そう、ここはレミリアとフランドールと戦った紅魔館のある一室だった。
夜見「何故?俺をここに?」
咲夜「お嬢様の命令です それでは、私はこれで」
そう言って朝食を置いて、咲夜は消えてしまった。
夜見「...何なんだよ、まったく」
そして夜見は朝食を食べた。
夜見が朝食を食べ終わった後、夜見はベッドから外を眺めていた。外には青空が広がっていた。
夜見(霧が無い...つまり、異変は止められたのか)
そんなことを思っていると、扉が開いた。そこにはレミリアがいた。
レミリア「あら、随分元気そうで何よりだわ」
夜見「...何の用だ?」
レミリア「少しお話でもしようと思ってね」
そしてレミリアは、夜見のいるベッドに座った。
レミリア「さて、何から話しましょうか?」
夜見「...異変は終わったのか?」
レミリア「ええ、見ての通りよ あなたは異変を止めに来たのだから、異変をやめるのは当然のことでしょう?」
夜見「...あぁ、そうだな」
そしてレミリアは少し暗い顔になった。
レミリア「あぁ、そういえば、あなたに謝らないといけないわね」
夜見「...?」
レミリア「本当に申し訳なかったわ、あなたの気に触れることを言ってしまって」
レミリアはそう言ったが、夜見には思い当たることがなかった。
夜見「なんの話だ?」
レミリア「え?あなた、もしかして覚えてないの?」
夜見「あぁ、まったく」
レミリアは少し考え込んだ。
レミリア(あの時、黒夜は暴走していたってこと?いや、でもあれは自分の為じゃなくて地底にいるっていう妖怪のことを思ってたはず)
難しい顔をして考え込んでいるレミリアに夜見は声をかけた。
夜見「...おい」
レミリア「...」
夜見「はぁ...おい!」
レミリア「え?何かしら?」
夜見「なんか...思い当たること、あんだろ?」
レミリアは確かに思い当たることはあったが夜見に隠すことにした。
レミリア「いえ、まったく無いわ 少しフランのことを考えていたのよ」
夜見はレミリアの顔をずっと見ていた。
レミリア「何よ、私が嘘をついてるとでも言いたいの?」
夜見「...あぁ、その通りだ」
レミリアは顔色1つ変えていなかった筈なのに、夜見は嘘だと見破っていた。
レミリア「何か根拠でもあるの?」
夜見「目線の動かし方、話す速度が違ったんだよ」
なんと、夜見はレミリアの些細な動きだけで嘘を見破っていた。
レミリア「...はぁ、仕方ないわね いいわ、教えてあげるわよ まぁ、少しも思い当たらないだろうけど」
そしてレミリアは夜見にあの時、何があったのかを全て話した。
夜見(そうだ、確かに俺はあの時...でも、あの時は夢中で...)
レミリア「どうかしら?何か思い出したことはあったかしら?」
夜見「あぁ、全部思い出したよ」
夜見はあの時に何が起きたのかを全て思い出した。そしてレミリアは夜見に質問をした。
レミリア「あら、思い出したの?それは良かったわね じゃあ、1つ聞いていいかしら?」
夜見「...なんだよ?」
レミリア「あなた、何か地底の妖怪と関係しているでしょう?」
レミリアは自分と地底の関係を聞いて来たが、夜見は答えなかった。
夜見「...あいにく、それは教えられないな」
レミリア「あら、何か言えない事情でもあるのかしら?」
夜見「...」
レミリア「まぁ、いいわ あなたは全て思い出したようだし、そろそろ失礼するわ そうだ、今日は泊まっていきなさい、まだ怪我も治っていないんだから」
レミリアはそう言って部屋を出ていった。
夜見(...つまり、出歩くのは問題ないってことか)
すると夜見は立ち上がって部屋を出た。
夜見(さて、どこに行こうか)
そう思っていると目の前から1人の羽の生えた青い髪で青いメイド服を着たメイドが歩いて来た。夜見はそのメイドに道を聞くことにした。
夜見「おい、そこのメイド」
メイド「え?な、何でしょうか?」
夜見「仕事中すまない、ちょっと門に行く道を聞きたいんだが...」
メイド「あ、いえ、仕事中ではないので、良かったら案内しましょうか?」
夜見「あぁ、頼む」
そして夜見はメイドに案内してもらい、玄関から外に出た。
夜見「すまないな」
メイド「いえ、では私はこれで」
そう言ってメイドは紅魔館に戻った。そして、門を出るとそこには美鈴がいた。
美鈴「あ、えっと、ど、どちら様でしょうか?」
夜見「俺だよ」
美鈴「え、あ!黒夜さんでしたか」
夜見「顔は見せてないからな」
そして夜見は門のすぐ横に座った。
美鈴「黒夜さん、どうしてここに来たのですか?」
夜見「ただ、暇なだけだ」
美鈴「そうなんですか そういえば、今日も泊まるんですか?」
美鈴の言葉に夜見は気付いた。
夜見「...今日
美鈴「あれ?もしかして聞いていないんですか?」
夜見「どういうことだ?」
美鈴「実は黒夜さん、1週間も寝ていたんですよ?」
夜見はその言葉を聞いて、動揺した。
夜見「な!?1週間も寝ていたのか!?」
夜見は立ち上がって美鈴に詰め寄った。
美鈴「ほ、本当ですよ ちょっと!怖いですって!」
夜見「あ、あぁ、すまない 動揺して、お前は悪くないのに」
美鈴「いえ、大丈夫ですよ 誰でもそんなことを聞いたら驚きますよ」
そして夜見は再び座った。すると、美鈴が夜見に聞いてきた。
美鈴「そういえば、黒夜さんは何か能力は持っていないのですか?」
夜見「...能力?」
美鈴「はい、お嬢様を倒したと言うのなら何かすごい能力を持っているのでしょう?」
夜見は美鈴がなんの話をしているのかさっぱりわからなかった。
夜見「能力ってなんの話だ?」
美鈴「黒夜さん、まさか能力のこと知らないのですか!?」
夜見「あぁ、知らないな」
美鈴「じゃあ、説明してあげましょう」
そして美鈴の説明が始まった。
美鈴「まず、能力というのは普通の人には備わらない不思議な力のことです 例えば咲夜さんは時間を操ったりすることが出来ますね」
夜見は咲夜が急に出てきたり消えたりする理由に納得した。
夜見「あぁ、急に現れたり消えるのは時間を止めているからってことか?」
美鈴「はい、そうです ちなみに私は[気を操る]ことが出来ます」
夜見「気を操る?」
美鈴「まぁ、簡単に言えば気を身体のどこかに集中させて強化させたり出来ます」
そこで夜見はさとりの能力を思い出した。
夜見(さとりの心が読めるのも能力ってことか)
美鈴「それで、夜見さんは一体どんな能力を?」
だが、夜見は能力に心当たりが無かった。
夜見「いや、それがまったくわからないんだ」
美鈴「そうなんですか」
少し美鈴は考えると、ある提案をしてきた。
美鈴「もしかしたら、パチュリー様に聞けば何かわかるかもしれません」
夜見「誰だ?そいつ?」
美鈴「パチュリー様は、紅魔館の図書館にいる魔法使いです もしかしたらパチュリー様なら色々知っているのでわかると思うのですが、困りましたね 私は持ち場を離れる訳にはいきませんし...」
すると、夜見は立ち上がって美鈴にこう言った。
夜見「そこらのメイドに道聞くから、大丈夫だ」
咲夜「大丈夫です、私がご案内します」
すると、いきなり咲夜が夜見と美鈴の前に現れた。
美鈴「わ!?さ、咲夜さん!?」
咲夜「黒夜さん、1ついいですか?」
咲夜は何か夜見に質問があるようだった。ちなみに美鈴は何故かびくびくしていた。
夜見「なんだ?」
咲夜「この中国、寝たりしていませんでしたか?」
咲夜は夜見に意味不明なことを言ってきた。
夜見(何言ってんだ?中国ってのは美鈴さんのことだろうし、しかも寝てるって?)
夜見はよくわからないが咲夜にこう返した。
夜見「いや、普通に起きてたが?」
咲夜「そうですか なら、いいのですが」
すると、美鈴はほっとした様子だった。
夜見「それより、咲夜さんが案内してくれるのか?」
咲夜「あぁ、そうでしたね それでは行きましょうか」
そして夜見と咲夜は紅魔館へと戻っていった。
そのパチュリーがいるという図書館に向かっている最中に夜見は咲夜に質問をした。
夜見「いくつか聞いてもいいか?」
咲夜「はい、なんでしょうか?」
夜見「美鈴さんから聞いたんだが、時間を操るってのは本当なのか?」
美鈴から聞いたことを咲夜に質問すると、咲夜はこう返事した。
咲夜「ええ、あながち間違ってはいません」
すると、夜見はあることに気付いた。
夜見「つまり、正確には違うということか?」
そう夜見は言うと咲夜は少し笑っていた。
夜見「なんだ?違うのか?」
咲夜「いえ、そうではなく お嬢様の言っていた通り、見抜く力がすごいんだなと思いまして」
夜見「あぁ、そっちか まぁ、昔からの癖みたいなもんだ 人の言葉に違和感を持ったりするのは」
咲夜「そうなんですか あぁ、あとちなみに私の能力は正確に言えば[空間を操る能力]です」
夜見「便利そうだな 随分」
咲夜「まぁ、色々短時間で出来ますしね さて、そんなことを話してる間にもう着きましたよ」
夜見の目の前には少し大きな扉があった。この先に図書館があるのだろう。
咲夜「では、私はこれで」
咲夜はそう言ってどこかに消えてしまった。そして夜見はその扉を開けた。
扉の向こうにはとても広く、床が木で出来ている図書館があった。棚は高さ4mほどあり、それが何個も並んでいた。棚には何冊もの本が並べてあり、数にしたら相当な物になると一目でわかった。
夜見(この奥にパチュリーさんがいるのか)
そして夜見は図書館の奥へ向かった。
しばらく歩いていると少し広い空間があり、その中央には椅子に座って本を読んでいる少女がいた。おそらく彼女がパチュリーだろう。
少女は紫色のロングヘアーで眼鏡をかけており、頭には薄紫色のナイトキャップを被っており、ナイトキャップには金色の月の飾りが付いていた。服装は白い服とスカートを着ており、その上から薄紫色の裾の長い上着を着ていた。
すると、その少女はこちらに気付いた。
?「...あなたは?」
夜見「黒夜夜見だ 美鈴さんにあんたに聞けば自分の能力がわかるんじゃないかと聞いてきたんだが」
?「あぁ、レミィが言っていた人ね 私はパチュリー・ノーレッジよ」
自己紹介が終わり、夜見は本題の話をした。
夜見「あぁ、パチュリーさんだな それで、能力がわかるってのは本当なのか?」
パチュリー「ええ、ただちょっと時間をくれるかしら?」
夜見「あぁ、構わない」
パチュリー「小悪魔ー!ちょっと来てー!」
パチュリーは誰かを呼び始めた。聞く限りおそらく小悪魔という人だろう。すると後ろから返事が聞こえた。
?「はーい!」
パチュリーが後ろを向くと返事をした少女が現れた。
その少女は赤い髪のショートヘアーで頭からは小さい悪魔の羽の様なものが生えていた。服装は女性用の黒いスーツとスカートの様なものを着ており、背中からは頭に生えているものと同じ形の羽が生えていた。
?「パチュリー様、どうしましたか?」
パチュリー「確か能力を調べる魔道書があったわよね、それを持ってきてちょうだい」
?「はい、わかりました」
すると少女は本を探しに図書館の奥へ行ってしまった。
パチュリー「あの子が本を持ってくるからもう少し待っててちょうだい」
すると夜見はパチュリーに聞いた。
夜見「なんで自分で取りに行かないんだ?」
パチュリー「私は体が弱くて喘息を持っているのよ」
夜見「そうか すまない、変なことを聞いて」
パチュリー「いいわよ、別に」
夜見はパチュリーに少し悪いことをしたなと思った。だが、パチュリーは素っ気なく許したからもしかしたら怒っているのかとも思った。
夜見はこの空気を変えようと、パチュリーに質問をした。
夜見「そういや、パチュリーさんはこの図書館にどんな本があるのかとか覚えてるのか?」
パチュリー「ええ、全部覚えてるわよ 長い間いたら嫌でも覚えるわよ あと、私からも1ついいかしら?」
すると今度はパチュリーから聞きたいことがあるようだ。
夜見「ん?なんだ?」
パチュリー「あなたって外の世界の人間よね?」
夜見「ああ、そうだが、それがどうしたんだ?」
パチュリー「いえ、少し気になっただけよ」
夜見はパチュリーが何故そんなことを聞いてきたか疑問に思っていたが、ちょうど本を取りに行った少女が帰ってきた。
?「パチュリー様、持ってきましたよ」
パチュリー「ありがとう じゃあ、早速始めましょうか」
そしてパチュリーは立ち上がって、夜見に近づいた。だが、その前に少女が口を開いた。
?「そういえば、あなたはなんて名前なんですか?」
夜見「黒夜夜見だ」
?「黒夜さんですか 私は
パチュリー「さあ、さっさと始めましょう」
するとパチュリーは魔道書を開いて、何かぶつぶつ言い始めた。おそらく魔法の詠唱をしているのだろう。
しばらく詠唱をしていると夜見の足元に赤い魔方陣が出てきた。
夜見(へえ、これが魔法か)
しばらく夜見はそのまま待っていたが、いきなり魔方陣が輝きだした。
パリン
そして魔方陣が割れて消えてしまった。夜見は調べ終わったと思ったが、何故かパチュリーは驚いた様子だった。
パチュリー「な、なんで?」
小悪魔「パチュリー様?どうしたんですか?」
夜見「ん?調べ終わったんだろう?」
パチュリー「いえ、違うわ 何故か魔法が急に効果を無くしたのよ」
どうやら、なんらかの理由で魔法が解かれてしまったようだった。
夜見「じゃあ、能力はわからなかったってことか?」
パチュリー「いえ、少しだけわかったわ あなたはどうやら、血を操れるそうよ」
夜見「血を?」
すると夜見はあることを思い出した。それは地底に初めて入った時のことだった。
夜見(そういえば、勇儀さんが殴る時に俺の血が壁になったけど、あれは俺の能力だったってことか)
どうやら、夜見の能力は[血を操る能力]のようだった。
夜見「血を、ねぇ あんまり使えなさそうだな」
小悪魔「そうですね、自分の血を操って戦うだなんて諸刃の剣ですしね」
パチュリー「まあ、能力がわかったんだからいいじゃない じゃあ、私は読書を続けるから小悪魔は仕事に戻りなさい」
小悪魔「はーい、わかりました」
そうパチュリーに言われると小悪魔は図書館の奥へ行ってしまい、パチュリーは椅子に座って本を夜見始めた。
そして夜見はパチュリーにあることを聞いた。
夜見「なあ、少しここの本を見てていいか?」
パチュリー「ええ、別に構わないわよ」
夜見はパチュリーから許可をもらって、近くにあった本を適当に取り出して中身を見始めた。
夜見(へえ、魔法には前提として魔力が必要と あと詠唱が正確かどうかも関係するのか あと、道具が何個かあれば魔力が無くても1部の魔法は使えるのか)
夜見は魔道書に興味を持ち始めて、魔道書を読み進めていった。そして2冊目を読んでいる途中で後ろから声が聞こえた。
咲夜「黒夜さん、まだここにいたんですか お昼ご飯が出来ましたよ」
夜見「ん?もうそんな時間か じゃあ、部屋に戻ってるよ」
咲夜「いえ、お昼ご飯は食堂で食べますので、ご案内します」
どうやら、昼飯は食堂で食べるようだった。そして夜見は咲夜に案内されて食堂に入るとそこには中央に長テーブルがあり、椅子が左右に3つずつ、奥に1つ置かれていた。奥の椅子にレミリア、手前から2番目の左の椅子に美鈴、その正面にフランドールが座っていた。
レミリア「待ってたわよ、黒夜 さぁ座りなさい」
夜見「あぁ」
そして夜見は美鈴の隣、咲夜は夜見の正面に座った。机の上を見ると食事はパン、サラダ、ビーフシチューと洋食のものであった。
レミリア・フランドール・美鈴・咲夜「いただきます」
夜見「あぁ、いただきます」
そしてみんなで食事を始めた。するとレミリアは夜見に、話しかけてきた。
レミリア「そういえば、黒夜はパチェのところに行って、能力を調べてもらったそうね」
夜見(パチェ?あぁ、パチュリーさんのことか)
夜見「あぁ、そうだ ちなみに能力は血を操る能力だったな」
美鈴「へぇ、血を操る能力ですか」
フランドール「なんか吸血鬼みたいだね♪」
咲夜「そうですね、お嬢様と妹様にも似合いそうな能力です」
レミリア「へぇ、具体的にはどんなことが出来るのかしら?」
夜見「ええっと、そうだな 誰か刃物持ってきてくれないか?」
すると咲夜が夜見の近くに移動してきて、ナイフを差し出した。
咲夜「これでいいですか?」
夜見「あぁ、ありがとう、咲夜さん」
すると夜見はナイフで手のひらを切った。もちろん、手のひらから血が流れた。
夜見(そうだな...よし、こうするか)
すると、夜見の手のひらの血があり得ない動きをし始めてある形になった。
それは咲夜の渡したナイフと同じ形をしたナイフだった。
夜見(おぉ、案外出来るもんだな)
レミリア「へぇ、なかなかいい能力じゃない」
フランドール「わぁ、面白い能力だね!他にも何か出来るの?」
夜見(他の形か...)
すると夜見の手のひらから更に血が出てきて、ナイフの形が崩れた。そして今度は1mほどの刀を作った。
夜見「こんな感じかな?」
美鈴「すごいじゃないですか、それで色んなものが作れるなんて便利じゃないですか」
咲夜「確かにそうかも知れないけど、その能力ってかなり危険ですね」
夜見「あぁ、そうだよ 確かに色んなものを作れるけど結局は俺の血だし、大きなものを作れば俺は出血多量で死ぬ」
レミリア「使い方を間違えれば死ぬ、諸刃の剣の能力ね」
夜見「そうだな、ごもっともだ」
そんなことをしながら、みんなは食事を終えた。
夜見・レミリア・フランドール・美鈴・咲夜「ごちそうさまでした」
そして美鈴とフランドールは部屋を出て、咲夜は消えたと思ったら食器も消えていた。どうやら、食器を片付けたのだろう。
そして夜見も部屋を出ようとするとレミリアに呼び止められた。
レミリア「黒夜、ちょっといいかしら?」
夜見「ん?なんだ?」
レミリア「まぁ、そこに座りなさい」
夜見はレミリアに言われて先ほどの椅子に座った。
そしてレミリアは夜見にある提案をしてきた。
レミリア「ねぇ、黒夜 紅魔館の執事になる気はないかしら?」
夜見「...は?」
その提案は、夜見にはとても無理な提案だった。
夜見「残念ながら、それは無理だな」
レミリア「それは何故かしら?悪い話ではないと思うのだけど?」
すると夜見は、レミリアが何を聞きたいのかが予想できた。
夜見「今、俺が住んでる場所を知りたいのか」
レミリア「あら、ばれてしまったわね そうよ、私はあなたが今、住んでる場所を知りたかったのよ」
どうやら夜見の予想は当たっていたようだ。
そして夜見はレミリアに、はっきり言った。
夜見「俺がどこに住もうが、俺の勝手だ」
レミリア「まぁ、それもそうね 用はそれだけよ」
夜見「あぁ、そうか」
そして夜見は自分が泊まる部屋に戻った。
レミリア「なるほどね、やっぱりあそこに住んでいるようね」
レミリアが確信していたことも知らずに。
夜見は部屋に戻るとベッドに横になり始めた。
ちなみに手のひらの血は能力を使って体内に戻して、切り口は血を硬めて塞いでおいた。
夜見(暇だな、何もする事が無い)
夜見はそう思って、再び図書館にでも行こうかと思っていた。だが、夜見は外が少し騒がしいことに気付いた。
夜見(ん?門の方か?)
窓から門が見える為、門が騒がしいことに気付いた。夜見は念のため仮面を被ってマントを身につけ、刀をベルトに差して門へ向かった。
門を開けて敷地から出ると、美鈴が見たことのある生物と戦っていた。
それは狼だった。美鈴は狼を相手に拳やキックを放っていたが、狼はどの攻撃も避けていた。
夜見「美鈴さん!?どうしたんだ!?」
美鈴「黒夜さん?いえ、実はいきなり襲いかかってきたんですよ」
夜見「それにしても、美鈴さんの攻撃をすべて避けるってとこは」
美鈴「おそらく、妖怪の類いでしょうね」
すると、狼は今度は夜見に襲いかかってきた。
夜見「おら!」
夜見は刀を振るが狼はバックステップをして避けてしまう。
夜見(確か、前に倒した時は...)
すると、夜見はあることを思い付いた。
夜見「おいおい、びびってんのか?早くかかってこいよ」
美鈴「え?く、黒夜さん?」
夜見はわざとらしく狼を挑発すると、狼は再び夜見に襲いかかってきた。
すると夜見は狼に向かって弾幕を放った。そして狼はジャンプをして避けながらこちらに向かってきた。
そこを夜見は見逃さなかった。
夜見「そこっ!」
ズバッ
狼「がふっ」
夜見はジャンプした狼に一気に詰め寄って空中にいる狼を一閃した。そして夜見は刀をしまった。
チャキンッ
夜見(やっぱり、空中だと避けられないんだな)
狼は夜見の目の前で息絶えていた。
美鈴「黒夜さん、大丈夫ですか?」
美鈴が心配して駆け寄ってきたが、夜見が平気なのを見ると安心した様子だった。
美鈴「大丈夫そうですね、良かったです」
夜見「あぁ、なんともないさ」
美鈴「いや、狼を挑発したときは一体どうしたのかと」
夜見「あぁ、わざとらしくやらないと来ないんじゃないかと思ってな」
そんな会話をしていると、奥の方から狼が10匹以上現れた。
夜見「...えぇ?」
美鈴「また、来ましたね」
すると狼の群れは一気にこちらに走ってきた。
美鈴「来ましたよ、どうします!?」
夜見(うわ、まじかよ)
夜見は少し焦っていたが、狼の死体を見てあることを思い付いた。
夜見(あれ、もしかして...)
狼の群れがあと1mまで来たその時、狼の首が一気に何かに斬られた。
美鈴「え?な、何が?」
夜見「おぉ、すげぇな」
美鈴「黒夜さん、それは一体?」
美鈴が見たものは夜見の近くで浮いていた、赤い丸い液体だった。
夜見「あぁ、これ?狼の血だよ」
美鈴「あ!まさか能力で!?」
夜見「そう、どうやら俺は血ならなんでも操れるらしい」
夜見はどうやら狼の血でこちらに向かってきた狼の首を一瞬で斬ったようだった。そして夜見は血ならどんな血でも操れるようだ。
だが、例外もあった。
夜見「いや、最初は狼の体内の血を操ろうとしたんだけど、何故か操れなかったんだよね」
美鈴「へぇ、それってつまり」
夜見「操れる血は自分自身の血と生きていない生物の血だけらしいな」
そう、夜見の操れる血は
夜見「いや、能力って考え方で色んな使い方が出来るんだな」
すると狼の死体から血が出てきて、血の球体に取り込まれた。そして血の球体はかなり大きくなった。
美鈴「確かにそうかもしれませんが、その血はどうするんですか?」
夜見「ん?そうだな...よし」
すると夜見は狼の血に手をかざすと狼の血は分散し始めて、血はどこかに消えてしまった。
美鈴「あ、捨てるんですか?少しだけでも残しといた方が良いんじゃないですか?」
夜見「いや、目に見えない程度まで細かく分解したんだよ そして今、俺の周りに浮かせている」
美鈴「おお!それはいい考えですね」
夜見「じゃ、俺は用が済んだし部屋に戻るよ」
美鈴「はい、助けてくれてありがとうございます」
夜見「いやいや、いいよ、気にしなくて そんじゃ、またな」
そして、門を開けて敷地に入ると声が聞こえてきた。
レミリア「あら、もう能力を使いこなしたのかしら?」
声は上から聞こえてきたので夜見は上を見た。するとレミリアは、ベランダで優雅に紅茶を飲んでいた。
夜見は血を操り、背中に赤い鮮やかな鳥のような翼を作った。そして、その翼を羽ばたかせて夜見はベランダまで飛んだ。
夜見「なんだ、見てたのか?」
レミリア「えぇ、とても面白かったわ」
夜見「主人は高見の見物ってか」
レミリア「家族を信用しているって言ってほしいわね」
夜見「ま、そうとも言えるな」
そして夜見はレミリアにあることを言った。
夜見「なぁ、1ついいか?」
レミリア「あら、何かしら?」
夜見「俺、そろそろ帰るわ」
夜見はもう地底に帰ることにした。
どうもお風呂場の蓋です。
今回は主人公の能力が明らかになりました。
なんか自分で厨二病感がすごいなと思いましたが、皆さんはどう感じたでしょうか?
それでは、よければ次回も見ていってください。