東方異外録   作:HR-H HR-E

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第三話 恐ろしき冥府の神

 シュテンは如何にも普通らしい気持ち悪い猫から視線を離さずにゆっくりと構えを取った。

 当の猫はお座りの状態から視線をシュテンに合わせようとしない。普通の猫がやりそうな、毛並みを整えるために身体を舐めたりしている。

 

「いつまでただの猫の真似をしている?お前は自分がただの猫に上手く化けているつもりだろうが、俺からは一メートルくらいあるキモい猫にしか見えないぞ?」

 

 シュテンの言葉に猫はピクリと耳を跳ねる。するとゆっくりと眼球がシュテンを見つめる。

 シュテンを見つめる眼球はもはや猫の肉食動物の様な、獲物を刈り取る狩人の目ではなく。夜に光り輝く猫の目ではない。

 

 人の拳ほどの大きさがある赤く血に染まった大きな眼球だった。

 

 更に身体もいつの間にか一メートルの猫にしては巨体な姿になっており、色合いも灰色から水色が織り交ざったような鼠色(灰色)に変化していた。

 

 シュテンは元からその姿に見えていたため驚きは無いが、あの可愛らしい一般的な猫の姿からこの姿を見たものが居たのなら幻想郷の住民ですら気分を大きく害するだろう。

 

「……なぜだ?」

 

 猫?は細かくつぶやいた。おそらく、なぜ見破れたのか聞いているのだろう。

 

「そんな手抜きな幻術で騙せると思う方がおかしいだろう、そこら辺の妖精でも見破れるぞ」

 

「……だがペスト医師は…不思議だ。とても不思議だ。だが、それが良い…さすがは幻想郷だ」

「……その台詞を聞く感じだと、さっきのペストマスク野郎みたいな異世界から来た奴か。この裂け目か?」

 

 シュテンが裂け目を指さすと猫?は中途半端に首を振る。

 

「半分……いや、十分の一正解だ」

 

「一割だけかよ」

 

 猫?は突然四足歩行から二足歩行になってシュテンの周りをぐるぐる回り始めた。

 

「私は……神だ。元・偉大な神だ…信じるか?」

「え?突然何?まぁ、お前の見た目以上に頭のイカれてる神が居るから…信じられなくはないな」

「私は愚かな過ちを犯した…でも悪くはない過ちだった…」

 

 シュテンの周りを6周した辺りからシュテンは首を動かすのに疲れてその場に座り込む。依然に猫?は周りを歩きながら語り続ける。

 

「あの過ちは今から…そうだ、あれは今から36万…いや1万4000年前だったか…まぁいい、私にとってはつい昨日の出来事だが、君たちにとっては多分明日の出来g______」

「もしかしてその話長いか?だったら聞きたくないんだが」

 

「……………」

 

 そもそもシュテンがここに来たのはこの猫?があのペスト医師の関係者、この裂け目と何か関係があると睨んで来たのだ。某エルシ〇ダイ風の長話など聞きに来たわけでは無い。

 猫?の首…この部分が果たしてこの生命体の首に当たる部分なのか分からないが、シュテンはそこにブレード状の狂気を向ける。

 仮にペスト医師の様にかき消されても、背後に棘々しい触手が控えてる。

 

「答えろ、元・偉大な神よ。お前はあのペストマスクの仲間か?この裂け目から来たのか?…敵か、味方か?」

 

 猫?の眼球はシュテンの方を見ようともしない。というか先ほどからそうだ。

 しかし不思議な事にシュテンはずっとさっきからこの猫?に見つめられている気がする。

 

 猫?は口を開かずに声を発する。

 

「それを決めるのは私でもお前でもない」

 

 

 シュテンは狂気を猫?に突き刺した。

 

 

 

 

 

 様な気がしただけだった。

 

 ブレード状の狂気は猫?に触れるか触れないかの所で粘土の様に右にぐにゃっと折れ曲がっていた。シュテンの計らいではない。刺そうとしたらこうなっただけである。

 

「やっぱり能力持ちかよ」

 

 狂気を引き戻すとお次に無数の棘々しい触手を十数本、猫?に差し向ける。

 だが、どれも先ほどの狂気の様に触れるか触れないかのグレイズ判定で大きく折れ曲がった。

 

 少し腹が立ったシュテンは力任せに猫?を蹴ろうとするが、その蹴りも大きく軌道を曲げてしまった。

 

「……方向を変える能力?」

「違う、もっと上だ」

「ベクトル操作か…」

 

「いや、もっと上だ」

 

 その言葉を聞くとシュテンは「やれやれ」と言わんばかりのリアクションを取ると猫?に背を向けた。

 

「あ~っと?敵でも味方でも無いんだっけか?」

「違う、それを決めるの者がここに居ないだけだ」

「ああ、それだ。俺はもう疲れてるからそれを決めれそうな奴が居る場所へ行くぞ、お前を殺すのはその後だ」

「私を殺せないから投げだしただけだろ……」

 

 シュテンは背は向けているものの、武器は仕舞わず、警戒を緩めずに猫?を連れて先ほど幻想郷の賢者の八雲紫が居た人里へと向かった。

 

___________________________________

 

 

 それからシュテン達が人里に着くと…不思議な事に人里は活気にあふれていた。

 人里の住民が笑顔でワイワイと壊れたり被害に遭った建物を直していく。まるで建物が壊れた以外は何もなかったかの様に……

 

 間違いではない

 

 人里にゾンビを連れたペストマスクの男が現れた。人里から死人は一人も出なかった。ゾンビになった者は皆(青年除く)、何の変哲もない人間として蘇ったのだから。

 

 慧音の働きでこの事件の大きな真相は隠されるだろう。また、天狗や狸の計らいで嘘で固められるであろう。

 

 明日の文々。新聞などの天狗の新聞にはきっと「仮面の悪魔、大手柄」など大きく書かれるだろう。

 今回ばかりは確かにシュテンは活躍した。だが、慧音があそこで粘っていなかったら稗田阿求が危なかっただろう。

 だが、天狗からしたら慧音の活躍も取り上げてシュテンの貢献に小さなひびを入れるくらいなら無視するだろう。

 

 シュテンは小さく舌打ちすると考えるのを止めた。

 

 天狗に利用されるのは気持ち良くないが、自分ではどうしようもない。それよりもこの猫?の事が重要だ。

 シュテンは薄紫髪で花飾りをしている幼い少女と話している八雲紫を見つけるとその二人の会話に割り込む形で紫に話しかける…が、その薄紫髪の少女、稗田阿求がシュテンの言葉を遮って感謝の意を伝える。

 

「シュテンさん!またもや人里を救って頂きありがとうございます」

 

 阿求は頭を下げるが、シュテンはその言葉に嫌悪感を覚える。

 何度も言うが、確かに活躍した。だが、その前のまたもやが気に入らない。

 

 シュテンが人里を救ったのは事実上これが初めてだ。

 残りは貢献したに過ぎない。ほとんど博麗の巫女と星のカービィがやったが、天狗がそれを我が野望のために全てシュテンの手柄にしたのだ。

 

 この目の前の少女もそれを知っているであろう。だが、あえてそれに乗る…

 

「ああ、分かった分かった。感謝の気持ちはいい、邪魔だからさっさと行け」

 

 邪険に阿求を追い払うと、阿求はそのまま何も言わず微笑みながら再び礼をして走って行った

 恐らくシュテンの心情を読み取ったのだろう。

 

「あら、ずいぶん冷たいのね。あの子はどちらかと言えば妖怪(こちら)側に貢献してくれてる人間よ?それでも人間は嫌いなのかしら?」

「嫌いではない……だが、どうでもいい事だ。それよりもコレを拾ったんだが」

 

 紫が言葉を無回答でシュテンは先ほどの気持ち悪い猫?を示す。

 猫?は逃げも隠れもせずに紫の前にお座りする。

 

「あら、ずいぶん特殊な子猫ね」

「子猫には見えませんが」

 

 猫?の頭を撫でる紫にいつの間にか現れたプロトがツッコむ

 

「シュテン、これは何だ?」

「神」

「お前は何を言っている?」

「本人(猫)が言ったんだ。変なTシャツを着る女神も居るならこんなキモい神も居たって不思議じゃぁ無いだろう」

 

 猫?を疑いの目で見るプロトだが、シュテンは彼の目の前で猫?に向かって狂気の

で出来た弾丸を放った。

 

 先ほどのシュテンの攻撃の様に狂気で出来た弾丸は猫?には当たらず明後日の方向へと軌道を変えてしまった。続けてシュテンがもう5発撃つが全て同じ結果に終わる

 

「どうだ?信じれそうか?」

「ただキモいだけの猫では無いのは信じれたな……おい、そこのキモいの!」

 

 すると何故か猫?ではなく八雲紫が反応する。目に涙を浮かべながら…

 

 

「へぇ!?あぁ!!いや!!違います!!!紫様の事をキモいと言ったわけじゃ…!」

「ふえぇぇぇぇぇ~ん」(涙)

「あぁぁ!!紫様!泣かないでください!違います!紫様は美しいです!可愛いしとても美しいです!マジで美しいです!幻想郷の美しさの6割は占めてるほどの美しさです!」

 

 完全に紫の嘘泣きなのだが、本当に涙を流しているのでプロトはすっかりと紫の嘘泣きに騙されていた。そもそもキモいの一言で泣き出すほどこの大妖怪が脆いはずが無いし、こんな美しい八雲紫をキモいと呼ぶ奴は100%、絶対、確定で目と価値観と脳が腐り散ってる。

 

 特にプロトが褒める以外何もしないので飽きた紫は即座に嘘泣きを止めてスキマに腰掛ける。また、紫の泣き演技だと気づいたプロトはそのまま糸が切れた様に倒れる。

 

 というか、なんだこれ…この大妖怪は本当に何がしたかったのだろうか…

 

「さて、とてもとても珍しい猫さん?当然だけど貴方は何者かしら?」

「…人の名を聞く時はまずj___」

「私は八雲紫、この幻想郷の管理者を務めておりますわ。それで貴方は?」

「………ジョン」

 

 猫?は小さくつぶやく。

 

 ジョンは名前だろう…が、見た目とは裏腹によくある名前なのが逆に不気味である。

 

「そう、素敵なお名前ね…ここには何か用が合って?それとも迷い込んだのかしら?」

「前者」

 

 と言う事は意図して幻想郷に来た。この異変のタイミングでだ…

 シュテンは目を細め、プロトもピクリと反応する。だが、紫は顔色一つ変えない。

 

「幻想郷に用が合って…そのご用件を聞いてもいいかしら?」

「構わん……知り合いが居るからここに来た」

「知り合い?もしかしてその人はペストマスクを被ってたかしら?」

「ペスト医師か…さっき会ったがアイツでは無い…」

 

 やはりペスト医師を知っていたか

 

「違うのね、では誰かしら?」

 

「ヘカーティア・ラピスラズリ」

 

「!!」

「「ッ!?」」

 

 ジョンと名乗る猫?からまさかその名が出るとは全く思わず、紫は表情を崩して警戒する顔を一瞬見せるがすぐに胡散臭い微笑み顔に戻す。

 だが、プロトとシュテンは開いた口が塞がらない状態であった。プロトに関しては上半身だけ起こして驚いている。

 

「あらあら…もしかして地獄の女神様の事かしら?」

「そいつしか居ないだろう」

「…まさかあの人の知り合いだなんて……聞き忘れてましたけど何処から来られたのかしら?ある程度は…予想が付くけど…」

「裂け目」

 

 その言葉を始めにプロトが勢いよく起き上がり、両腕を鋼色の鉤爪に変形させる。

 だが、紫が扇子でプロトを制止する。

 

「やめなさい、プロト。失礼でしょう。それに貴方じゃ勝てないわよ」

「……ハッ」

 

 プロトでも勝てない……と言う事は下手すればこのジョンは西行妖以上の強さを誇るという事だ。

 しかし力や妖力や魔力、神力すら微塵も感じない。だが、紫が言うならばそうなのだろう。何とも不気味な猫?である。

 

「裂け目の向こうから来られたという事は人間世界の?」

「裂け目の向こうに居たが、向こうの出身ではない。あそこは寄り道だ」

「そう…」

 

 紫はジョンの表情から心を読もうとするが、如何せん顔が顔である。全く読めない。

 

 

「質問は以上?」

「…最後にもう一つ、貴方は幻想郷に仇名す敵かしら?」

「貴殿が決めろ、幻想郷の賢者」

 

 紫は目を細めて(私の事を知っている…)と警戒を上げたがあまり意味は無い。片手でスキマを開けると紫をプロトを呼び起こす。

 

「プロト、この先の仙界に居るヘカーティアを連れてきなさい」

「仙界…?え゛?まさか?」

「行きなさい」

 

 プロトが助けを求める様にシュテンを見るがプロトと犬猿の仲とも言われるシュテンがプロトを助けるはずも無く。プロトは泣く泣く仙界へと行った。

 

 

 

 仙界というのは主に二つ存在する。両方共に幻想郷には存在しないが、両方共に幻想郷の住民が住んでいる。片方は神霊廟、豊聡耳神子や物部布都が住んでいる仙術によって作られた仙界。もう一つは神霊廟とは異なる仙界…

 

 無名の存在、純狐が住む仙界である。

 

 そして彼女たちは居た。

 

 金髪ウェーブの長髪に服装は真っ黒な袍服で何だがよく分からない前掛けを着けている。めっちゃ美人な女性、純狐

 対照的にもう一人の女性は「Welcome♡Hell」と書かれたTシャツに緑、赤、紫の三色スカート。ショートヘアーの赤髪の頭には異界を指す球体を乗せ、周りには月と地球の模型?を鎖でつないで浮かべているザ☆奇人が居た。

 

 この奇人で変な女こそが、地獄の女神ヘカーティア・ラピスラズリ

 実力ならば月の都や幻想郷とかいうレベルを完全に超えており、あのカービィですらもヘカーティアと戦えば負けはほぼ確定である。無論、プロトなら二秒も立たずにそこら辺の塵カスにされる

 

 プロトは八雲紫の他に四季映姫・ヤマザナドゥという地獄の閻魔の下にもついているのだが、ヘカーティアはその四季映姫からしたら雲の上の存在であるほど偉い。

 つまりプロトからしたら他に例えが無いくらいとんでもなく偉い存在である。また、隣の純狐もヘカーティアの友人である上に『能力の問題上』プロトは彼女に強い恐怖心がある。

 

 会話しているヘカーティアと純狐の会話が終わったタイミングでプロトは話しかけ、挨拶をする。

 二人共素晴らしいという言葉すら過小評価になる可愛らしい(美しい)微笑みで挨拶を返す。

 

「珍しいわね、貴方が仙界に来るなんて。何か急用かしら?」

「ハッ、只今幻想郷にラピスラズリ様にお会いしたいという異形種が現れたのでお迎えに上がりました」

「ふ~ん…悪いけどこちら側に連れてきてくれるかしら?わざわざ地獄の女神の方から会いに行くなんてかっこよくないじゃない?」

「ヘカーティア、その服装の時点でかっこよさの欠片も…」

「純狐、シャラップ」

 

 ヘカーティアの言い分は正論だ。

 四季映姫より圧倒的に偉い神様が下手(したで)の様に腰を上げて会いに行くなんておかしな話だ。ヘカーティアはとてもとてもフランクな神様だがそこの所ははっきりとしているのだろう。あんな格好だが…

 

 八雲紫の「連れてきなさい」の命令を破ることになるが、要はあのジョンをヘカーティアと合わせればいい。同じことだろう。

 しかも人里より、こちらの方が幻想郷の被害が無い。

 

「分かりました。そこまで配慮が回らず申し訳ございませんでした。」

「いいわよん」

 

 頭を深々と下げるとプロトはスキマに戻る。丁度その時に純狐が話しかける。

 

「プロト、そういえばあなたと会うのは久しぶりな気がしますね。ヘカーティアがその訪問者と話している間別の場所でお茶でもしませんか?」

「え゛」

「良かったじゃない。プロト。純狐は貴方の好みでしょう?まぁ、手を出したら殺すけど」

「いや、ラピスラズリ様、純狐様…一応裂け目などの管理などで色々と…し、失礼しましたぁ!」

 

 雷撃の如く、プロトはスキマへ飛び込む。

 プロトが純狐に苦手意識を持っている事を知っているヘカーティアはその反応にニヤニヤしていたが、何も知らない純狐は「?」と浮かべて首を傾げていた。

 

 

 

「ただいま戻りました紫様」

「ヘカーティアは?」

「ヘカーティア様が「悪いけどこちら側に連れてきてくれるかしら?わざわざ地獄の女神の方から会いに行くなんてかっこよくないじゃない?」との事です」

「そう…確かにそうね。ジョンさん、付いて来てくれるかしら?」

 

 

 ジョンは無言で頷き、紫に付いてスキマへと入っていく。シュテンは特に用も無いので、無断で着いてゆき、プロトは紫が行くために嫌々行かざるを得なかった。

 

 仙界へ着くと先ほどと同じ場所にヘカーティア達は居た。

 さらにヘカーティアはジョンを見ると少し顔を顰めたがすぐに紫へ向き直る。

 

「悪いわね、旧友を連れてきてもらって」

「いえいえ、私としましても幻想郷に一秒でも長く置くのは少し抵抗が合ったので丁度良かったわ」

「それと…旧友同士で少し話をしたいから席を外してくれるかしら?純狐もね」

「え?私も…じゃあ、プロト。二人だけでお茶にしましょう!」

 

 純狐が美しい笑顔を見せてくる。これは反則だ、断れる笑顔ではない。

 

「ぐぐ…ぐぬぬ……シュテン、君もお茶はどうだ?純狐様の入れたお茶は絶p_____」

「紫、悪いけど家まで送ってくれ」

「お安い御用」

 

「シュテン!貴様ぁぁぁ!!!」

 

 プロトが何処からか双剣を取り出すといきなり謎ギレを起こしてシュテンに飛び掛かるが、飛び掛かってすぐに純狐の素早い拘束技で難なく無力化された。

 

 

 

 それから少ししてシュテンと紫はスキマを通って仙界を後にしてプロトは純狐のお茶会に(強制的に)連れてかれた。

 

 ジョンが周りをキョロキョロして誰も居ない。盗聴もされる危険も無い事を確認すると近くの喫茶店にありそうな机と椅子に座り、ヘカーティアと向かい合った。

 

 見るとヘカーティアは頬を膨らませていた。明らかに不機嫌である。

 

「んもう、待ちくたびれたわよん」

「すまなかった、言い訳のしようも無い」

「その姿は相変わらずなのね、やっぱり治しようがない?」

「ああ、そのようだ」

 

 表情を何一つ変えずにジョンは分かりやすく落胆する。

 

「幻想郷には月の頭脳とも呼ばれるほどの凄腕の医者が居るわよん」

「医者か…病ではないから治るとは思えん」

「ま、そうよねん」

 

「それよりもヘカーティア、先ほどの美人は友人か?お前に友人が出来るとは珍しい」

「どっかの誰かさんと違って奥手では無くて大胆だから…それよりも純狐なら前に純狐のことを書いた手紙をケルベロスに持たせて貴方に送ったはずよん?」

「記憶にない」

「その姿になってからなんか雑になってきてないかしら?」

 

 ジョンは分かりやすく偉そうにふんぞり返った。

 

「とてもとても有能な部下が離れてしまったから大変なんだ」

「あらあら、いったい誰なのかしら~」

 

 ジョンはヘカーティアを睨みつけるが、ヘカーティアは何とも思ってない。その有能な部下が自分の事だと気づいてるくせに…

 

「それで要件は何かしら?戻ってきて欲しいってだけかしら?それとも元の姿に戻れないって報告?」

「いや、ただこの幻想郷に来る最中に凄くて面白い事が起こったのからね…伝えに来た」

「…あの裂け目は貴方の仕業?」

 

 ジョンはため息をつく

 

「逆に聞こう、私がやるとでも?」

「一ミリも、一マイクロも思ってないわ。貴方がそんな失態、人間からしたらご褒美なんて貴方がやるはずないもの、ハデス

 

 ジョン…もとい、ハデスは変わらない表情で不敵に笑う。

 

「その通り、私ではない。しかし人間からしたらご褒美か…まさにその通りだな…正直、先ほどのお前の友人や先ほどの紫という女性もそうだが、この世界は環境も女性、存在そのものすら恐ろしく美しいな。私の嫌いな欲深い人間からしたらエリュシオンだろうな」

「あの二人だけでないわ、可愛い美しいだけなら軽く百は超えるわ。無論圧倒的な強さを持つ者もそのくらい居るわよん」

 

「なら、裂け目から来る存在については安心できるな?」

「……SCPかしら?」

「知っていたか…」

 

 ヘカーティアは勝ち誇ったような顔で語り始める。

 

「ええ、でも大きく言いふらすつもりは無いわよん。あのSCP達が幻想郷に少しでもダメージを与えてくれたら…きっと面白くなるわよん。あなたもきっと退屈しないわ」

「ほぅ…」

 

 その後、仙界には地獄の女神と冥府の神の笑い声が響き渡る。

 幻想郷はともかく、少なくとも人間達、SCP達には嬉しくない内容で盛り上がっていくのだった。

 




 ジョン・ハデス

 冥府の神、ハデス(ハーデス)ご本人…らしい…何らかの原因で猫みたいな姿になってしまった原因は不明(実は私も理由は伝えられてないから全く知らん)
そもそも本当にハデスなのかすら分からない(私も真実を伝えられてない、質問したら既読無視されたから)

ハデスって言うと「ドンキーコングって知ってる?」「すごい勢いでピット君をウ ン チ にしてやる!」「う〇こぉぉぉぉぉぉ!!!!!」と叫ぶハデスしか思い浮かばないですね…というか元ネタ設定だとヘカーティア様はこれの部下なのか…

このジョン・ハデスは作中ではSCPという事になりますが、実際まだSCPに登録してません。友人曰く「お前の作品に出して、評価を見極めてから修正をしてSCPにする」と言ってました。ので、SCPの扱いを受けてるオリキャラみたいな感じですかね?
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