変わり果てた伝説   作:ラスティ猫

2 / 9
連載始めました!
至らないところもあると思いますが、温かい目で見守っていただけると嬉しいです!
作者はドラクエ3は三周しただけなので設定的におかしいところとかも出てくるかもしれません。そこは、オリジナル設定として受け入れていただけると幸いです。




プロローグ:ボクという収集家

『この世界は面白いものであふれている。

 それを集めようとするのは、当然のことではないか』

 

 

 さて問題です。これは誰の言葉でしょうか。

 

 

 

 正解は、ボクの祖父の言葉でした。

 え? わかるわけないって?

 そんなこと知らないよ。

 だってこれは、ボクの独り言なんだから。

 

 

 しかし、この言葉にはボクは完全に同意する。

 

 

 世界平和とか、魔王バラモスとか、()()()()()()()()()とか、そんなことはどうだっていいことなのだ。

 今のボクはそんなことには全く興味がない。

 魔物が増えているとか、世界が滅びそうだとか、たくさんの人が魔物によって殺されているとか、ボクは別にどうにかしようなどとは思わない。 

 

 

 ボクが興味があるのはただ一つ。

 死んだ祖父に幾度となく聞かされた幻の石の話。

 

 

 異常なほどの収集癖を持っていた祖父が、生涯をかけても手に入れることの叶わなかった叡智の結晶。

 信仰心のない者でも神の奇跡を行使することができるという幻の石。

 

 

 ――その名も、『賢者の石』

 

 

 僕はそれを手に入れる。

 そのためならば、手段は選ぶ気はない。

 

 

 どうしてそんなものを欲するのかって?

 富か名誉か、はたまた地位か。

 確かに、その石さえあればそれも可能になるのかもしれない。

 

 石の実態はわからないが、祖父の話から考えればそれらが手に入るほどの力は秘められているのだろう。現代において、情報はほとんど残されてはいない。それでも、確実にわかるのだ。

 だって、あの祖父が欲し、されど手に入れることが叶わなかった代物なのだから。

 

 

 しかし、ボクはそんなことはどうでもいい。

 富も名誉も地位も、くしゃくしゃに丸めてゴミ箱にポイだ。

 

 

 え? 祖父の意志を受け継ぐ?

 そんなわけないじゃないか。そんなことに何の意味があるっていうんだい?

 だって祖父は既に死んでいるんだから。

 ……それに、もう他人を理由に生きるのはやめにするって決めたんだ。

 

 

 ボクがそれを欲する理由は、単純明快、ただ貴重なものが欲しいからだ。

 祖父と同様、収集癖がある。

 ただそれだけのことなのだ。

 

 

 だからボクは生涯をかける。

 あるのかどうかも定かではない、その石のために。

 

 

 だって、不思議な力をもった石があるのだ。

 集めたくなるのは、当然のことではないか。

 

 

 もしも、それを誰かが邪魔をしてくるのなら。

 もしも、それを誰かが横取りするのなら。

 もしも、それを誰かが手に入れているのなら。

 

 

 その時は、決まっている。

 

 

 たとえ相手が魔王だろうと。

 たとえ相手が勇者だろうと。

 たとえ相手が神だろうと。

 

 

 奪い取って見せる。

 ボクが目を付けたものは、誰にも渡さない。

 それが、真の収集家だ。そのために、命を懸ける覚悟は既にできている。

 

 

 え? 狂ってるって?

 いやだなあ、何を言っているのか。

 

 

 

――それがボクっていう人間なだけだよ。

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。