神喰らいの革新者   作:スライム教授

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序章

西暦2070年

 

この日は新型神機の発表として、大型種アラガミであるヴァジュラの討伐任務というデモンストレーションがあった。

フェンリル本部からそう遠くない平原で行われるデモンストレーションは本部のモニターにより、本部の者だけでなく多くの技術者や各地区の支部長たちが見ていた。

 

新型のテスターが討伐対象を発見する。

幸いにも対象であるヴァジュラはテスターの存在に気づいておらず、そのテスターが奇襲をかけようとしたその時である。

 

「テスター01、正体不明のアンノウンがそちらに接近中。注意せよ」

 

無線から聞こえる指示でテスターは周りを見回す。

正体不明のアンノウンの姿はすぐに確認できた。

なぜなら、自分が討伐しようとしているアラガミの目の前に空から降り立ったからだ。

 

その姿は鎧を着た戦士、いや天使のようだった。

 

青を基調とした鎧に右手には剣、左手には盾が装備されており、周囲に輝く緑の光が神々しさを醸し出す。

その神々しさが天使とテスターは見間違えたが、顔はよく見えなかったものの、肌や癖のある黒髪が見え人であると判断できる。

しかし、ゴッドイーターが着けるべき腕輪の存在がなく、握られている剣も神機のようには見えず、ゴッドイーターではないことはわかる。

 

当然のごとく襲いかかるヴァジュラ。

押し潰さんと前足を上げ、振り落とすその瞬間、前足は切断されていた。

 

「なっ!!」

 

驚愕するテスター。

それもそのはず。腕の立つゴッドイーターでさえヴァジュラの足を切断するのは困難なのだ。

それを一瞬で、信じられない事に、ゴッドイーターではないその戦士が切り裂いたのは、剣を真横に振り抜いたその姿が何よりも証拠である。

 

前足を切られたことで激昂するヴァジュラ。

その戦士を明確に敵と定め雷を浴びせんとしようとするも、戦士は雷を華麗にかわし、ヴァジュラの体を2撃3撃と剣を振るう。

そして、とどめといわんばかしにヴァジュラの顔に剣を突き刺し、両断する。それにより大型種アラガミ、ヴァジュラは沈黙。

ヴァジュラが沈黙したことを確認した戦士はふわりと宙を浮き、空の向こうへとその場から姿を消えていった。

 

しかし、まだ倒したはずのヴァジュラはその命が尽きておらず、刀傷まみれの体で目の前のテスターを喰らうために体をよじらせていた。

 

そのことに気づいたテスターは急いでヴァジュラのコアを新型神機の特徴である変形機構の1つ、補食形態で回収した。そして、戦士が去った方角を見つめ、戦士に正体はなんだったのかを思いはせていた。

 

その日、フェンリル本部にある声明が出された。

 

 

それは世界が分かり合う日への序章だった

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