神喰らいの革新者   作:スライム教授

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はじめまして。初の二次創作執筆です。読みにくかったらごめんなさい
本編どうぞー


第1話 適合

「これより、新型神機適合試験を始める」

 

ただ広い、中央に何かの装置がある以外は何もない無機質な部屋にスピーカーから男の声が響く

 

「君が私設武装組織ソレスタルビーイング所属、刹那・F・セイエイ君で間違いないかな?」

 

見上げればモニター室であろうガラス貼の部屋から白い服を着た金髪の紳士の姿が見える。おそらく彼が声の発信源であることは間違いなさそうだ

質問に問われた少年、刹那はまっすぐと紳士の方を見据え静かに頷く。

 

「私はフェンリル極東支部、支部長のヨハネス・フォン・シックザールだ。君の・・・君たちの要求は新型神機のデータ収集。そのために君が実際にゴッドイーターになること。そのかわりに君たちからは新兵器であるガンダムの技術を提供する。この取引に間違いはないかな?」

 

「間違いない」

 

ヨハネスの問いに対し、刹那は淡々とした声で返す。そして、早く適合試験を始めんとばかしに自らの右腕を中央の装置の窪みに入れる。

 

「お、おい」

 

刹那の突然の行動に驚くヨハネス。まさかいきなり適合試験を開始させようとは思わなかったのだ。

装置は刹那が腕を入れた瞬間に待っていたといわんばかしに女性の無機質な音声とともに適合試験が開始される。次々と作業が進み、ついに刹那の体にオラクル細胞、偏食因子が注入される。

異物が注入される独特な痛みに今まで表情を変えなかった刹那も思わず顔をゆがめる。しかし、顔をゆがめたのも一瞬のことであり、すぐに表情を元に戻す。そして、自分の体が新たな存在へと変化していくことを感じる。

 

「適合試験が終了しました。おめでとうございます。あなたはゴッドイーターとなりました」

 

無機質の女性の音声が適合試験の終了とゴッドイーターへと変化したことを告げる。そして、刹那は目の前にある神機を振りかざす。

 

「まさか、本当に適合するとはね。さすがはガンダム使い・・・いや、ガンダムマイスターというべきかな?なあヨハン」

 

白髪の眼鏡をかけた男が刹那の適合を見届けて感心したように言い、ヨハネスに同意を求める

 

「ああ。これも彼らの計画の内、分かりきった事実だったのだと私は思うよ。ペイラー、あの日の・・・ガンダムの圧倒的な力があれば、彼らが持ちかけてきた取引の意味がない」

 

そう、ペイラーに返事を返しながらヨハネスは刹那に目をやり、あの声明を思い出していた。

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

「我々は私設武装組織ソレスタルビーイング」

 

突如としてフェンリル本部の大きなモニターに現れた老人の姿

突然のことにその場に集まっていた多くの者たちは動揺を隠せないのか新型神機発表の場がざわつく。「これはどういう事態だ」「ハッキングです。フェンリル本部のコンピューターシステムにサイバー攻撃を仕掛けられています」といった声が飛び交い、この事態が異常事態であることが本部勤めではない者たちにも伝わる

そして、老人の言葉が続けられる

 

「我々はアラガミという災厄から1人でも多くの命を救うために結集した。そして、対アラガミ武装兵器ガンダムを開発した。その力は先ほど君たちの目に焼き付いたことであろう」

 

その場にいる者たちが思い浮かべるのは先ほどの青い戦士が緑の光を輝かせながら大型種ヴァジュラを一方的に蹂躙する姿。あの戦士が老人が言うガンダムであるのだろう。確かに、あの圧倒的な力は神機以外の一般兵器では倒せないアラガミに対する有効な兵器であろうことは誰の目から見てもわかる

 

「しかし、この力を持ってしてでもアラガミを完全に滅することが叶わなかった。アラガミの核であるコアを破壊・・・補食をするだけの技術が我々にはなかったのだ」

 

あれだけの力をみせつけながらも老人はアラガミを倒せないと言う。確かにあの青い戦士、ガンダムはヴァジュラを沈黙させたがアラガミの命の核であるコアを回収もせず、また破壊をすることもなかった

この老人が言うことは嘘ではないだろう

 

「だから君たちフェンリルの力を借りたい。我々からはガンダムのデータを。そして、君たちからはアラガミを滅する力、神機のデータを。我々と君たちの目的は同じはずだ」

 

目的が同じ

それはアラガミを倒すこと。人類が生き残るための希望になるということだろうか

 

「詳しい内容はそちらにデータを送っておこう。どうか、私、イオリア・シュヘンベルグの願いが君たちに届くことを願っている」

 

その言葉が最後だったのかモニターから老人の姿が消え、画面には荒いノイズだけが映っている

言いたいことだけを一方的に言うだけ言って姿を消した老人に対し、場が騒然となり、中には憤りを感じる者もいた。そして、フェンリルのコンピューターには老人が言っていたとおり、彼らの要求に関するデータが送られてきていた

 

彼らの処遇をどうするのか、このデータをどうするのか、彼らの要求に従うのか

 

これらを議題にその翌日より一月ほど上層部の人間たちによる議会で話し合われた。一月ものの時間がかかったのはソレスタルビーイングに対する調査もしていたからだろう。その調査が意味を為すものではなかったが

長い時間かけて行われた議会の結論は、あの力の誘惑に負けたのか、彼らの要求に従うといったものだった

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「確かに、彼らはアラガミのコアに干渉する術がないのかもしれない。しかし、あのガンダムの力が本物なら彼らの技術力は相当なものだ。そんな方法、いくらでも見つけられるだろう」

 

ヨハネスは何故、彼らがこのような取引を持ちかけてきたのか考える。ソレスタルビーイングの技術力があるならアラガミのコアに干渉するぐらいできるだろう。それに仮にできなかったとしてもゴッドイーターと隊列を組めばコアの回収はできるであろうし、他にも方法を挙げればでてくるだろう。それなのに、何故、彼らがこのようなこちら側ばかりが得をするような取引を持ちかけてきたのか、ヨハネスには理解できなかった

 

(もしかすると、神機というより、新型神機が目的なのかもしれないな。まあ、用心は必要だが戦力が増えることは喜ばしいことだ。エイジス計画も加速する・・・うん?)

 

ヨハネスが思考していると、刹那は次の行動に出ていた

 

「ファーストフェイズ、新型神機の適合、及び取得を終了。セカンドフェイズ、神機と制御ユニット『ガンダムエクシア』との接続を開始する」

 

刹那は今手にしたばかりの神機に緑色の宝石のようなものがはめ込まれた端末を装着させる。緑の宝石の中には光輝く粒子のようなものが内包されていた。そして、刹那が着けている無線のようなものから中性的な男性の声が聞こえる

 

「GN粒子、神機との同調を開始。それに伴い、エクシアと神機との融合を開始」

 

声のアナウンスとともに神機の形が変化していく。そして、同時に緑の輝く粒子が神機から少しずつ放出される

 

「同調率、80%、90%、100%。同調完了。融合完了まで残り30秒」

 

突然の刹那の行動にヨハネスは何をしていると問うが刹那は彼の言葉を無視する。ヨハネスたちがどうすべきかと思案している間にその時がきた

 

強く輝く緑の光

 

光は離れていたはずのヨハネスたちでさえ目を開けられないほど強く、それは次第に収まっていく

そこにただずんでいたのは青い戦士。あの日、圧倒的な力をみせたガンダムの姿・・・とは少し、違っていた。神機と融合することに成功した証である異形な形をした剣が握られていた

 

「まさか、神機とガンダムが融合するとは驚きだねぇ」

 

ペイラーは目の前で起きたことに心底驚く。刹那のバイタルや適合後のオラクル細胞の数値を手元のモニターで監視していたが、今は何かに邪魔されるかのようにモニターには何の数値を示さなくなっていた

ペイラーとヨハネスが驚きを隠せないでいるその時である

 

緊急事態発生 緊急事態発生

 

突如として鳴るアラーム。それはこの極東支部にアラガミが侵入したことを告げる音であった

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