魔法科高校の劣等生~元双星の陰陽師~   作:アレハレ無双

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この作品は魔法科高校の劣等生のアニメとだいたい同じ所で切っていきます。

あと、十二天将はアニメや原作よりも強化します。
オリジナル婆娑羅も今後出てきます。

作者はアニメと、漫画版しか見ていません。しかも漫画の方はあまり覚えていないのでアニメで端折られている所はここでもある程度端折ります。

それと説明の部分が長くなった上に終わり方がかなり中途半端な感じになりました。


2話

 ~放課後・校門前~

 

 渡辺摩利と七草真由美が去った後、森崎は達也に「僕はお前を認めない」宣言を叩きつけながら去っていった。

 

 陽馬「・・・達也。・・・帰ろうか・・・」

 

 達也「・・・そうだな。これ以上面倒事に巻き込まれたくないしな。」

 

 ほのか「あ、あのっ!」

 

 陽馬「ん?どうしたの?ほのか」

 

 ほのか「えっと・・・さっきは庇ってくれてありがとうございました。・・・それから私達も帰りご一緒してもいいですか?」

 

 陽馬「俺は誘われた側だからね。司波さんか達也に聞いてくれ。」

 

 達也「俺は構わない。」

 深雪「私も構いません。」

 

 陽馬「それじゃあ、帰ろっか?」

 

 ほのか「はい!」

 雫「うん」

 

 

 

 

 ~放課後・通学路~

 

 ほのか「改めまして、光井ほのかです。よろしくお願いします。」

 雫「・・・北山雫。雫って呼んで。」

 

 エリカ「OK。あたしは千葉エリカ。よろしくね、ほのか、雫。」

 美月「柴田美月です。よろしくお願いしますね。」

 レオ「西城レオンハルトだ。レオでいいぜ!よろしくな!」

 達也「司波達也だ。司波だと深雪と区別が付けにくいから達也でいい。」

 深雪「司波深雪です。よろしくね、ほのか、雫」

 陽馬「あ、それじゃあさ俺も深雪って呼んでいい?・・・っと、俺は獅子宮陽馬ね。」

 深雪「ええ、構いませんよ」

 陽馬「ありがとね。」

 

 と、自己紹介が終わったところで雫が気になっていた事を聞いてくる。

 

 雫「陽馬さん。」

 陽馬「ん?どしたの?雫」

 雫「陽馬さんが教室でさっきのヤツらに殴られそうになった時になんで攻撃がすり抜けたの?」

 陽馬「ああ、あれね・・・あれは俺の『右眼』の能力だよ。」

 雫「『右眼』?」

 

 雫が不思議そうに返して来たので、両眼にに写輪眼を出してみせる。

 

 陽馬「これが俺の眼、『写輪眼』だよ。・・・そして俺が使ったのはその上位にあたる・・・・・『万華鏡写輪眼』だ。」

 雫「万華鏡写輪眼・・・」

 陽馬「そ、この『万華鏡写輪眼』は右と左で瞳力が違うくてね。右眼の瞳力の名は『神威』これは眼を通して俺専用の空間である、時空間と現実を繋げることが出来る。これは汎用性が高くてね、例えば建物とか人とかを時空間に飛ばしたり、逆にこっちに持ってくることもできるうえに自分が時空間に飛んでマーキングを施した所に移動することも出来る。すり抜けは写輪眼の本来の力の1つ相手の動きを見切る力を使って当たる場所を予測して当たる部分だけを時空間に移動させるんだ。そうすれば時空間に移動している部分はすり抜けるように見えるってわけ。」

 達也「なるほどな。そんなことが出来るのか・・・なら左眼の瞳力はなんなんだ?」

 陽馬「左眼は『天照』と言って視点にに合わせて対象が燃え尽きるまで消えない黒い炎を出す能力だ。・・・後もう1つ・・・これは両眼に違う瞳力の万華鏡写輪眼を持っている者のみが使える最強の防御であり最強の攻撃。『須佐能乎』。これは全力で使えば戦略級魔法に匹敵出来ると思うよ。ま、『天照』も使い方によっては戦略級に匹敵するかな?」

 

 雫「・・・規格外だね・・・」

 陽馬「まぁ陰陽師のトップクラスは全員規格外のチートばっかだよ。」

 達也「・・・それにしても、俺達なんかに教えてもよかったのか?」

 陽馬「機密とかそういう意味なら問題無いよ。俺達陰陽師の敵は【ケガレ】であって【人間】じゃないからね。」

 達也「・・・なるほどな。・・・だがまだ何かあるんだろう?・・・この際だ。教えてくれないか?」

 陽馬「・・・よくわかったね・・・いいよ。・・・特別に教えてあげる。・・・万華鏡写輪眼にはさ・・・まだ上があるんだよ。」

 皆「!!?」

 陽馬「ただ、これは左眼だけしか開眼出来なかった。その名は『輪廻眼』って言うんだ。・・・けど、本来なら両眼に同時に開眼するはずなんだ・・・言い伝えによるとね。だけど片方しか開眼しなかった分、俺の『輪廻眼』は特別なんだ。」

 雫「・・・特別?」

 陽馬「そ、『輪廻眼』の能力はほぼ全部明らかになっているはずなんだけど、俺の『輪廻写輪眼』はさらにもう1つ、『天手力』と言う術者と術者が視認したものや人を一瞬で入れ替える能力が備わっている。まぁできる範囲は決まってるけど。で、『輪廻眼』本来の瞳力が『六道』と『輪墓』の2つ。」

 達也「『六道』・・・『天道』『地獄道』『餓鬼道』『畜生道』『修羅道』『人間道』と、呼ばれるものだな。」

 陽馬「正解。『天道』は引力と斥力を操作出来る。まぁそれ以外は色々と複雑だからまた今度ね。・・・『輪墓』は『輪廻眼』でしか感知、視認できない空間にいるもう1人の自分に攻撃させる技だけど、これは一定時間しか使えず使うとインターバルがいる」

 達也「・・・なるほど。その眼のことはよく分かったが、陰陽師とは本来、呪力と札を使い術を発動すると聞く。そのへんも教えてもらえないか?」

 陽馬「OK達也。」

 

 陽馬は何枚か札を取り出しながら答える。

 

 陽馬「とりあえず基本的なことだけを言うと、俺達陰陽師はこの札と呪力を使い魔法士で言うところの事象改変を行う。例えば自身の身体能力を改変したり、武器の特性を変えたりだとかね。これを呪装と言う。まぁ大体の陰陽師はこれで【ケガレ】を払っている。」

 エリカ「あ、それならミキ・・・幼馴染に聞いたことがある。陰陽師の頂点に立つ12人は単独で地形を変えられるとか何とか・・・。」

 陽馬「そうだね。陰陽師には『十二天将』と言うのがあってね。彼らは『十二天将』と呼ばれる特別な呪装札に選ばれた12人なんだ。・・・そのうちの1つ『貴人』に選ばれた現『十二天将』最強の男『鸕宮天馬』っているんだけど、そいつは『貴人』の呪装を使って山1つ全力でなくとも一撃で吹き飛ばせるしあいつは札や詠唱をせずに事象改変を行えるからな。例えばズバーンって言ったらものが切れる・・・とか。」

 エリカ「な・・・なにそれ・・・」

 陽馬「もう1つ教えておくと、そいつは俺らと同期で三校に入学したぞ」

 エリカ「うっわ。今年の九校戦は大変そうだね。」

 陽馬「そうなんだよなぁ〜。あいつが暴走しないように他の十二天将か陰陽頭を呼ばなきゃダメだしな〜。」

 

 雫、ほのか、深雪、美月、レオ、達也「・・・」(規格外にも程がある!)

 

 陽馬「そう言えば、達也は入試のペーパーテストは1位だったよな?それならCADとかいじれたりするのか?」

 達也「ああ、深雪のCADは俺が調整しているからな。」

 深雪「ええ、お兄様におまかせするのが1番安心ですから。」

 達也「少しアレンジしているだけだよ。」

 美月「それだって、デバイスのOSを理解する知識が無いと出来ませんよね?」

 レオ「CADの基礎システムにアクセス出来るスキルも無いとなぁ。たいしたもんだ・・・」

 エリカ「達也くん、あたしのも見てもらえない?」

 達也「無理。・・・あんな特殊な形状のCADをいじる自信はないよ。」

 エリカ「アハッ、やっぱり凄いね〜達也くんは。」

 達也「なにが?」

 エリカ「これがCADだってわかっちゃうこと。」

 

 エリカはそう言って慣れた手つきで警棒型のCADを取り出す。

 

 

 

 

 

 ~放課後・帰り道ショップ前~

 

 レオ「刻印型の術式?」

 エリカ「そうよ。だから柄以外は全部空洞なの。」

 レオ「てことはサイオンを直接流し続けるってことだろ?よくガス欠にならねぇな。」

 エリカ「お、流石は得意分野。でも残念もう一歩ね。振り出しと打ち込みの瞬間だけサイオンを流してやればそんなに消耗しないわ。兜割りなんかと一緒ね・・・て、皆どうしたの?」

 深雪「エリカ」

 エリカ「ん?」

 深雪「兜割りって秘伝や奥義に分類される技術だと思うのだけれど・・・」

 美月「もしかしてウチの学校って一般人の方が珍しいのかな?」

 雫「・・・魔法科高校に一般人は居ないと思う。」

 

 雫のド正論な発言に全員が黙り込む。

 

 

 

 

 

 

 ~翌日~

 

 真由美「達也く〜ん!」

 

 と、朝からハイテンションに真由美が達也と深雪に駆け寄る。

 

 真由美「達也くんおはよー!深雪さんも、おはようございます。」

 

 真由美のハイテンションに少しばかり引きながら達也も挨拶をする。

 

 達也「・・・おはようございます・・・会長。」

 深雪「おはようございます。」

 

 だが、真由美はそんな達也のことを知ったことではないとばかりに話し出す。

 

 真由美「深雪さんに少しお話があるのだけれど、今日のお昼はどうするご予定かしら?」

 

 深雪「お昼はお兄様とご一緒しようと思っていますが・・・」

 真由美「ならちょうどいいわ、達也くんも一緒に昼休みに生徒会室に来てください。生徒会室には備え付けのダイニングサーバーがありますのでそこでお昼を食べましょう。」

 

 深雪「お兄様・・・」

 達也「いいんじゃないか。先日の話の続きだろう。」

 深雪「わかりました。・・・では会長、今日のお昼に生徒会室にお伺いします。」

 

 真由美「ああ、それと獅子宮陽馬くんも呼んでおいて貰えないかしら?」

 深雪「でしたら同じクラスである、私が伝えておきます。」

 真由美「よろしくね。深雪さん」

 深雪「はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 ~昼休み・生徒会室~

 

 真由美「どうぞ〜。」

 

 達也&陽馬「失礼します。」

 

 深雪「失礼します。」

 と、深雪だけ後から丁寧にお辞儀をしながら挨拶をする。

 その姿に摩利と小動物を連想させる女子生徒が一瞬見惚れるが、摩利の隣に座る大人びた女子生徒が咳払いをして現実に引き戻す。

 

 そして、全員の分の食事が行き渡り真由美が話始める。

 

 真由美「入学式で紹介しましたけど、念の為もう一度紹介しておくわね。私の隣に座っているのが会計の市原鈴音、通称リンちゃん。」

 市原「私の事をそう呼ぶのは会長だけです。」

 

 真由美は鈴音のツッコミを無視して紹介を続ける。

 

 真由美「で、その隣がもう知ってますよね?風紀委員長の渡辺摩利。それからその隣が書記の中条あずさ、通称あーちゃん。」

 陽馬(ん?あーちゃん)

 あずさ「会長!お願いですから下級生の前であーちゃんは辞めてください!私にも立場というものがあるんです!」

 陽馬(あ〜なるほどね。これはあーちゃんって呼びたくなるわ・・・)

 

 真由美はあずさの抗議も無視して話を進めていく。

 

 真由美「それともう1人、副会長のはんぞーくんを加えた5人が今年の生徒会のメンバーです。」

 摩利「私は違うがな」

 深雪「渡辺先輩。」

 摩利「なんだ?」

 深雪「そのお弁当は自分でお作りになったのですか?」

 摩利「そうだが・・・以外か?」

 達也「いいえ、少しも。・・・普段から料理をしているかどうかは、その手を見れば分かりますから。」

 

 摩利は達也に図星を突かれ顔を赤くして手を隠す。

 

 陽馬(ええっと、確かあの変態メガネ情報だと彼氏は千葉の麒麟児だったか・・・)

 

 深雪「そうだお兄様私達も明日からお弁当にしましょうか」

 達也「それは魅力的な提案だけど2人になれる場所がね・・・」

 鈴音「兄妹と言うより恋人同士の会話ですね」

 陽馬(あ、コイツやっぱ絶対シスコンだわ・・・)

 達也「そうですか?まぁ確かに考えたことはあります。もしも自分と深雪の血が繋がっていなければ恋人にしないなと・・・」

 深雪「はっ!?/////」

 あずさ「ええ?/////」

 摩利「んん!?/////」

 鈴音「・・・・・・/////」

 陽馬「・・・」

 達也「もちろん冗談ですよ?」シレッ

 深雪&あずさ「え!?」

 達也「ん?」

 深雪「い、いえ・・・あの・・・なんでもありません・・・」

 陽馬(なるほど・・・妹は兄が良ければ恋人でもいいと思うレベルのブラコンか・・・ブラックコーヒー買いだめしとこうかな・・・)

 と、陽馬は呑気にブラックコーヒーの買いだめを決意していた。

 

 真由美「そろそろ本題に入りましょうか。当校の生徒会長は投票によって選ばれますが他の役員の選任、解任は生徒会長に委ねられています。その他の委員会の委員長も一部を除き、会長に任命権があります。」

 摩利「私が委員長を務める風紀委員会はその例外の1つだ。風紀委員長は生徒会、部活連、教職委員会から3名ずつ選ばれ、その後内部選挙により決定する。」

 真由美「うん。そしてこれは毎年恒例の事なのですが、毎年総代を務めた生徒は生徒会に入ってもらっています。」

 陽馬「てことはつまり深雪に生徒会に入って欲しいと・・・じゃあなんで俺はココに呼ばれたんですかね?」

 真由美「あなたには部活連からの推薦で風紀委員になってもらいたいからです。」

 陽馬「なるほど・・・(なら布石を打っておくか・・・)多分会長辺りは知ってると思いますが俺は陰陽師なので陰陽師としての任務もあります。てなワケで条件を付けさせてください。」

 真由美「・・・条件を聞かせてもらえる?」

 陽馬「司波達也の生徒会入り」

 達也「なに!?(獅子宮陽馬・・・何を企んでいる・・・)」

 深雪「え!?」

 鈴音「残念ながらそれは出来ません。校則により二科生の生徒会入りは出来ない決まりですので・・・」

 陽馬「そうですか・・・残念です・・・なら条件を少し変えます。・・・そうですね・・・司波達也の風紀委員会入り・・・これでどうですか?」

 摩利「そうか!風紀委員会には二科生を入れてはならないというルールは存在しない!」

 真由美「陽馬くん!ナイスよ!」

 達也「待ってください!・・・陽馬どういうことだ?・・・何故実技で劣る俺を風紀委員に入れることを条件にした?」

 陽馬「だって俺の知ってる情報によれば風紀委員は皆脳筋ばっかだからいかにも雑務やれそうな奴入れたかったから」

 達也「・・・なるほどな・・・それにしても最初に敢えて俺を生徒会に無理なことを見越した上で推薦し妥協案として本来の目的を出すとは・・・中々腹黒いじゃないか・・・で、本音のところは?」

 陽馬「・・・あちゃーバレてたか・・・本音ぶっちゃけるとしょうみ雑務めんどい、けどほかの人できない。それに陰陽師としての任務もある。けど委員会入りは回避出来そうにない・・・それなら達也に押し付けちゃえって腹積もり♪」

 達也「・・・・・・ハァ・・・俺は風紀委員には入りませんよ。」

 陽馬「風紀委員長」

 摩利「なんだ?」

 陽馬「実はですね・・・昨日校門で一悶着あったじゃないですか・・・その時に会長が起動式吹っ飛ばして発動を止めた子が使おうとしていた魔法が閃光魔法だって達也が見抜いてたんですよ」

 摩利「なに!?それは本当か!達也くん」

 達也「・・・(陽馬め・・・余計なことを!)・・・ええ本当ですよ。実技は苦手ですが分析は得意なので」

 摩利「ますます我が風紀委員会に欲しくなった!」

 真由美「ちょっとストーップ!」

 摩利「なんだ、どうした?真由美」

 真由美「もうそろそろ時間が無いから本題に戻してもいいかな?」

 摩利「あ、ああ。」

 真由美「では改めて、毎年総代の方には生徒会入りしてもらっていますので、司波深雪さんあなたも生徒会に入って貰えますか?」

 深雪「はい!私でよければありがたく受けさせていただきます。」

 

 キーンコーン

 

 摩利「おっと、もう時間か・・・達也くん、陽馬くん続きはまた放課後にしたいんだが・・・いいかな?」

 陽馬「はい。」

 達也「・・・わかりました。」

 

 

 

 

 ~実習室~

 

 レオ「風紀委員!?」

 達也「・・・そう・・・と、言う訳で陽馬のせいで放課後にまた生徒会室に行くことになった。」

 レオ「そりゃまた面倒なことになったな」

 美月「風紀委員って危なくないですか?」

 エリカ「ったく・・・勝手なんだから・・・」ボソッ

 達也「エリカ、次エリカの番だそ」

 エリカ「え?ああ、ごめんごめん」

 美月「エリカちゃん?(・・・どうしたんだろう?)」

 

 エリカは実習用CADに手を置き台車を動かす魔法を発動する。

 

 エリカ「・・・・・・良し!」

 

 エリカの番が終わり達也の番になる。

 達也は実習用CADに手を置きエリカと同じように魔法を発動しようとするがエリカに比べるとかなり遅い。

 

 達也(・・・遅い・・・これが・・・俺の実力!)

 

 

 

 ~放課後・生徒会室~

 

 達也「(・・・・・・やはり断ろう・・・)失礼します。・・・司波達也です。」

 深雪「・・・司波深雪です」

 陽馬「・・・獅子宮陽馬です」

 摩利「よっ、来たな。」

 真由美「いらっしゃい深雪さんに達也くん、それに陽馬くん」

 

 生徒会室の窓際に立っている青年が振り向き深雪達の方に近ずきあいさつをする。

 

 服部「生徒会副会長の服部刑部です。司波さん、生徒会へようこそ。」

 

 服部の態度と達也を無視した為に深雪がムッとしていると同じく無視された陽馬が報復をする。

 

 陽馬「アレ?確か副会長ってはんぞーくんって名前じゃなかったんですか?服部刑部だとどこにもはんぞーって着いてないじゃないですか。」

 摩利「ああ、それは服部のフルネームが服部刑部少丞範蔵だからだ。」

 陽馬「ああ、なるほど服部半蔵・・・だからはんぞーくんなのか!」

 服部「渡辺先輩!フルネームを言わないでください!・・・学校には服部刑部で届出を出して許可されているんです!」

 摩利「まぁいいか、では達也くん、陽馬くん移動しようか」

 達也「どちらへ?」

 摩利「んー。風紀委員会本部だよ。色々見てもらいながらの方がわかりやすいだろうからね」

 服部「待ってください渡辺先輩」

 摩利「どうした?服部刑部少丞範蔵副会長」

 服部「ッ!だからフルネームで呼ばないでください!」

 摩利「じゃあ服部半蔵副会長」

 服部「服部刑部です!」

 摩利「それは名前じゃなくて官職だろう・・・お前の家の」

 服部「今は官職なんてありません!学校にも服部刑部で届けて・・・ってそんなことが言いたいのではなく・・・」

 摩利「だったらなんだ?」

 服部「・・・そこの1年生・・・しかも雑草を風紀委員に任命することは反対です」

 摩利「ほう、風紀委員長の私の前で禁止用語を使うとはいい度胸だ!」

 服部「取り繕っても仕方が無いでしょう。それとも全校生徒の3分の1以上を摘発するつもりですか?」

 陽馬「俺は一科生なんですけどね?」

 服部「君の入試の成績は一科生の中でも下の方だと記憶しているが?」

 陽馬「・・・(チッ!小僧がゴチャゴチャほざきやがって)・・・今は何故あなたが入試の成績を知っているかは置いといて、言ってくれるね・・・世間を知らない青二才が!」

 服部「フンッ!高校に入学したばかりの後輩に言われたくはないな!」

 陽馬「この際だから言っておくけどこの世にはアンタよりも歳下でアンタより強いやつなんて沢山いる。アンタじゃ学校の成績とかではともかく、実戦じゃ俺や達也には勝てない。ここで断言してやるよ!学校や魔法協会が出す成績の出し方じゃやるだけ無駄だ、実戦じゃなんのやつにも立たない!余程天才なやつじゃなければね・・・。アンタ、実戦じゃ真っ先に死ぬよ?」

 服部「な、なに?」

 陽馬「アンタみたいにたかだか学校の成績だけで相手の実力の全てだと捉えているアンタじゃ俺達は倒せない!」

 服部「部を弁えろよ新入生!」

 陽馬「なら俺達と模擬戦でもやるか?」

 服部「いいだろう!身の程を弁える重要性を教えてやる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~第3演習室~

 

 摩利「ルールを説明する。相手を死に至らしめる術式並びに相手に回復不可能な怪我を負わせる術式は禁止、直接攻撃は相手に捻挫以上の怪我を負わせない程度でなら許可する。それと素手での攻撃は構わないが武器の使用は許可しない。勝敗はこの条件の中で相手に負けを認めさせるか、私に続行不能と判断させるかで決する。以上だ」

 陽馬「それでいいですよ」

 服部「こちらも構いません」

 陽馬(あの条件で構わないと言ったのはいいけどそれだと使える呪装もだいぶ限られてくるしどうしようかな・・・)

 服部(魔法師同士の戦いでは先に魔法を当てた方が勝つ、奴は入試での実技は一科生の中でも低い方だと聞く。ならば単純な移動魔法で壁に激突させればいい。これで俺の勝ちだ。)

 摩利「準備はいいか?・・・では、始め!」

 

 服部が移動魔法を発動しようと魔法式を展開した瞬間、服部の魔法式がサイオンの塊で吹き飛ばされる。そして陽馬は突然魔法式が吹き飛んだ為驚き、呆然としている服部の後ろに回り込み手刀で気絶させる。

 周りが混乱する中陽馬は摩利にジャッジをくだすように促す。

 

 摩利「しょ、勝者獅子宮陽馬」




オリキャラプロフィール
名前:神谷伽耶(カミヤカヤ)
誕生日:5月1日
身長、体重:154㌢、42㌔
年齢:15歳(享年)
能力:・ニュータイプに覚醒しているため予知能力がある。陽馬よりも能力が上で感受性が高いため予知能力に加えて相手の感情から思考を読み取れる。(陽馬より先に覚醒していて、レゾナンスを多用した事で陽馬が覚醒した。)
・双星だった時に受けた見定めをする儀式でイザナミの力を持っていることが判明した。
・封印術に置いては十二天将や陰陽頭よりも上だが戦闘面に置いては近距離に関しては十二天将より少し劣るくらいで、中・遠距離からの攻撃や援護などの戦闘サポートにおいては十二天将に匹敵できるくらいは強い。(1対1ではあまり強くなく、十二天将に専用の呪装なしで互角使われると負けるレベル。)
・ご神託である婆娑羅にまけ、死ぬことが告げられた。
・ご神託には続きがあり、29年後に15歳である陽馬と転生し、記憶を封印された状態で再開すると告げられ、死に際に自身の命と引き換えに陽馬に封印を施し陽馬を29年の眠りにつかせた。(陽馬は封印される状態のときには伽耶が婆娑羅にまけて死ぬことしか知らず、封印が開放されたあとも伽耶の呪力を持っている者と出会うとしか言われてない。)

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