超時空要塞マクロス ガールズ&ヴァルキリー   作:ノザ鬼

4 / 12
チェック

 

 

 後日。

 

 正確には、格納庫内の掃除が一段落した時。

 

 放課後。

 

 格納庫。

 

 いえ。

 

 改め、部室にて。

 

 

「今日は…。」

 ヒョウカが切り出す。

 

「って、これ何とかしないとだろう。」

 耳の横を通す様に後ろ手に親指で指すリクノ。

 

「ヴァルキリーですか?」

 カケルの質問。

 

「そっ…。」

 腕組みし、

「飛べるようにしないとだろ…。」

 遠回しに面倒だと言うリクノ。

 

「えっ!?」

 驚くのは、

「直せるんですか?」

 カケル。

 

「そりゃあ…。」

 軽く首を巡らせヴァルキリーを一瞥、

「使えない部品を交換すれば…。」

 意外と簡単に言ったリクノ。

 

「理論上はそうですが…。」

 ヒョウカの言う事も最もである。

 

「もしかして…。」

 今度はリクノが二人に視線を向け、

「修理の経験は無い?」

 聞いた。

 

「そんな事したことない…。」

 カケルの首を左右に振る速度は速かった。

 

「残念ながら…。」

 ヒョウカは、目を瞑りお手上げのポーズ。

 

「やっぱりか…。」

 解っていたかのように、

「俺はメカニック担当か…。」

 リクノの言葉は諦めに聞こえた。

 

「できるんですか!?」

 カケルの驚き。

 

「そのようですわね。」

 ヒョウカは予想していたように。

 

「ま、まあな…。」

 カケルの問に答え難そうなリクノ。

 

「凄ーい。」

 羨望の眼差しを向け、

「どこで覚えたんですか?」

 興味津々で聞くカケル。

 

「えっと…。」

 何故か困るリクノ。

 

「まあまあ…。」

 割り込み、

「そんな事はどうでもいいではありませんか。」

 助け舟を出したヒョウカ。

 

 

 しばし、沈黙。

 

 

「では。」

 やはり仕切るのは、

「リクノさんを中心に修理作業を進めましょう。」

 ヒョウカ。

 

「判りました。」

 カケルが同意。

 

「解ったぜ。」

 リクノも賛同。

 

「これを。」

 そう言えば、今日は大き目な手提げ袋を持って来ていたヒョウカ。

 中から取り出し、

「サイズは合うと思うのですが。」

 二人に渡した。

 

「これは?」

 カケルの質問。

 

 ひと目で、

「作業服…。」

 リクノは、

「それもツナギじゃないか…。」

 

 そう、ヒョウカが用意していたのは、作業用のツナギ服。

 

「帽子もありますよ。」

 用意万端のヒョウカであった。

 

「ヒョウカさん…。」

 名前を呼ぶカケルは、

「凄い…。」

 驚くばかりであった。

 

「流石…。」

 リクノも驚くが、

「まあ。先日の手際から考えれば当然かもだな。」

 ある程度の予想はあったようだ。

 

「後は…。」

 今度は鞄から、

「これで…。」

 タブレット端末を取り出し、

「資料集めておきました。」

 笑顔のヒョウカ。

 

「んじゃ、着替えるか…。」

 制服の上着に手をかけるリクノ。

 

 驚く、

「えっ!?」

 カケル。

 

「リクノさん。」

 右手を上げ制し、

「外から見える場所での着替えは…。」

 格納庫内を見回し、窓をたしかめたヒョウカ。

 

「俺は、構わないんだけど…。」

 自分を見下すリクノ。

 

「だ、駄目ですよ!」

 カケルが手を伸ばし、

「ほら。」

 リクノの肩を掴み、

「あれですよ。」

 止め、

「あれ。」

 繰り返した。

 

「あれか?」

 リクノも乗り、

「そうだな。」

 賛同し、

「あれだよな。」

 答えた。

 

「そこにロッカールームありましたから…。」

 格納庫の一角に視線を送り、

「そこを使いましょう。」

 促したヒョウカ。

 

「はーい。」

 カケルが賛同。

 

「しゃあねえな。」

 リクノも同意。

 

 

 向かった三人の先頭のカケルが、ロッカールームの扉を開いた。

 

 

 

 そして…。

 

 

 

 

 着替え…。

 

 

 

 

 終えた三人。

 

 

 

 一番に出てきたのはカケル。その後をリクノ、ヒョウカの順番で続く。

 

 そして、三人は、ヴァルキリーの元へ。

 

 

「工具は…。」

 棚に目をやり、

「一通りあるな…。」

 確認し、

「まあ。部活で使ってたみたいだから、あって当然か…。」

 手に取るリクノ。

 

「そうですね。」

 ヒョウカは、タブレット端末を用意。

 

「私は、何したら良いですか?」

 カケルは二人を交互に見ながら聞く。

 

「俺の助手を頼むよ。」

 リクノの右手を上げ軽く振りサインを出した。

 

「判りました。」

 カケルも右手でサインを返した。

 

「じゃやるぞ。」

 リクノが機体のチェックが始まった。

 

 

 

 

 チェック中。

 

 チェック中…。

 

 チェック中……。

 

 

 そして、お約束。 

 

「そっち押さえててくれ。」

 リクノの指示。

 

「はい。」

 カケルが押さえる。

 

「いくぞ。」

 リクノがボルトを緩め、

「あっ。」

 思い出し、

「中身が、噴き出すかもだから注意な。」

 

「先に…。」

 カケルの声が、

「言ってくださいよぉ…。」

 濡れていた。

 

 顔を上げたリクノの視線の先には、噴き出した液体で顔が黒くなったカケル。

 

「わりぃ。」

 謝り、

「わりぃ。」

 笑うリクノ。

 

「カケルさん。」

 タオルを渡す、

「大丈夫ですか?」

 ヒョウカも笑っていた。

 

「二人共。」

 煽りながら、

「酷ーい。」

 笑いだしたカケル。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。