セーブ?そんなの在るわけないだろ?   作:扶桑畝傍

14 / 18
 
『・・・え?』

『えっと・・・。』

『まさか、
 こうも簡単に産まれちゃうとは。』
 



結局、色々さじ加減って難しい

 

え~

 

手順は間違って無かったはずなのに

 

『正直、

 “出産”って、

 こんなに簡単にだっけ?』

 

『んな訳あるかぃ。』

 

『・・・多分、

 オークの激痛を

 身体が覚えているから、

 私が産まれても、

 左程激痛とは感じなかったかと。』

 

人工子宮を創ると、

 

流石にリスクがあるので、

 

フィトに、“レト”を妊娠して貰い

 

そのまま“通常の妊娠期間”を

 

想定してた・・・

 

『ぁ~・・・

 確かに、アレの激痛に比べれば、

 レトを産む痛みは

 全然だったわね~。』

 

(・・・妊娠期間も異様に早いし、

 レトに関しては、

 まだ一週間しか経っていないのに、

 全長136cmつるぺたすとん、

 フィトに関しては、

 また高速治療で、

 ・・・“完治”した)

 

『この世界って、

 どうなってるのやら。』

 

『『正直、貴方(レイジ)の方が、

  どうなってるのよ?

 (どうなっているのですか?)』』

 

『・・・デスヨネー。』

 

 

ステータスも弄れる様に

 

あのメガネをレトに渡す。

 

『・・・?』

 

『あり?見れない?』

 

『え?私は見えるよ?』

 

『い、いえ、

 “カテゴリー”に、

 レイジと、フィトの娘と、

 表記が在るのですが?』

 

 

『ぁ~、

 浅はかだった、

 色々、ごめん。』

 

しっかり、土下座をする。

 

『いっ!?いいのよ、

 正直、

 いずれはそのつもりだったし///』

 

『肉体を得られる時点で、

 私には

 選べる権利は無いですが、

 “お父さん、お母さん”ですか、

 嬉しいです///』

 

(あ、あかん、

 これは不味いって、

 俺の警鐘が鳴り響いてる)

 

『『旦那様?(お父さん?)』』

 

『はぃ。』

 

『『仲睦まじく、末永く

  よろしくお願いします!』』

 

『・・・お願いされました、

 こんな父親で良ければ、

 よろしくお願いします。』

 

 

深夜

 

(って、

 簡単に受け入れられたけど、

 はて?

 あの神様が言ってた、

 “他の世界からの妨害”

 だったっけ?

 ソレは、

 もう始まっているのか?)

 

『レイジ?

 なに考えてんの?』

 

『お父さん?』

 

『ん?

 あぁ、いや、

 所帯を持つなんて、

 初めてだし、

 家族が増える事も考えると、

 どこかに拠点か、

 “家”を構えた方がいいよなって。』

 

『・・・必要なの?』

 

『必要なのでしょうか?』

 

あれ?

 

『私達エルフは、

 外に出ると流浪の民になって、

 “拠点はあれど家は持たない”

 これがエルフの歴史ね。』

 

『お父さん、

 どの様な知識と

 符合させているのか解りませんが、

 この世界の常識は、

 貴方の知る常識ではありません。』

 

(・・・あぁ、

 やっぱり常識の違いと、

 そもそもの生きて来た世界の違いが

 ここに来て更に痛感するなぁ)

 

『ごめん、

 やっぱりどこまでも、

 “日本人”である事は

 抜けきれなくて。』

 

『日本人?』

 

『あぁ、

 お父さんの“元居た世界”ですね。』

 

『あ、バカ、

 言うなってば。』

 

『・・・あ。』

 

『レイジ?

 本当に異世界人なんだね。』

 

『レト、

 俺の記憶の

 “情景部分だけ”

 フィトに見せる事は可能か?』

 

『・・・出来なくはありませんが、

 お勧めしたくは無いです。』

 

『どんなスケベな

 情景を見て来たのよ?』

 

『偏見だ、

 俺の言う情景は、

 “見て来た風景”の事だ。』

 

『ぁ///

 ごめんなさい、お父さん。』

 

『え?レトちゃん?

 それって。』

 

『お母さんに言われたくありません。』

 

『!?』

 

『へぇ~、

 まぁ、それは置いといて、

 レト、

 頼めるか?』

 

『え?あ、はい、

 では、

 お父さん、お母さん、

 おでこを出してください。』

 

『ほい。』

 

『これでいいの?』

 

『では、

 “移し見”』

 

レトが二人のおでこに触れると、

 

俺が見て来た情景が、

 

フィトが見て来た情景が、

 

お互いに流れ込んで来る。

 

『フィト、

 ほれ、隠すから。』

 

『ぅん。』

 

『お母さん、

 無理しないで。』

 

『そう言うレトもな?

 ほれ、隠すから。』

 

二人を抱え、

 

頭を撫でてあげる。

 

まぁ、泣き止むまでに

 

“空気を読む魔物やモンスターはいない”

 

 

『さて、

 今日はバーベキューかな?』

 

『それもそうね、

 私はハーブスープを所望するわ!』

 

『私の場合は、

 どちらが適応されるのでしょうか?』

 

『そもそも、

 Lv1じゃ、

 何にもステータス弄れないから、

 コイツ等倒して、

 Lv上げするか。』

 

『賛成!』

 

『お父さん、お母さん、

 お願いします。』

 

『・・・ぉ~。』

 

『な、なんだか、

 こそばゆいわね///』

 

『なんでしょうか?

 正直、私でもこそばゆく感じます///』

 

この一瞬はどうやら

 

魔物も、モンスターも、

 

空気を読むみたいだ。

 

『なら、

 サクサク殺るか。』

 

『サクサク?』

 

『さくさく?』

 

若干禍々しい“包丁”を二本装備する。

 

『え?』

 

『お父さん、ソレって?』

 

『え?サクサクする?』

 

魔物の腕、

 

足の筋をサクサク切り

 

止血をままならなくさせ

 

『ほらほら、つぎつぎぃ~ww』

 

モンスターの首筋を切りつけ

 

もがき苦しみだす

 

『ひっ・・・。』

 

あれ?レトが引きつってる?

 

『ん~?どした~?』

 

声を掛けつつも、

 

切り裂くのは止めない。

 

『ぁ~、

 あの盗賊達が、

 “紅人”って、

 言った意味が

 ようやくわかった気がするわ。』

 

二人曰く、

 

返り血でも、

 

“冷たい笑顔”が崩れないのが

 

物凄く怖いそうです。

 

 




 

小話

『さ~く~しゃ~?』

え?

『サクサクしてやろうか?』

いや、ごめんなさい、

素直に寝ますんで、

勘弁してください。

『や・だ。』

ザクザクザクザクッ!!

ギャ~ッ!!
 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。