みんな幸せになってほしいだけの短編集 作:RoW
というわけで友希那回。
アンケートリセットするんで回答おなしゃす。
猫カフェとはカフェに猫とのふれあい要素を足した癒しのスポットである。
人間という生物は些細なことでストレスを感じる生物である。ゆえに人間は癒しを求める。
猫という愛くるしい生物に。それはたとえクールな人間であったとしても変わりはない。
「……にゃーちゃん」
つまり、孤高の歌姫とまで称される湊友希那がたとえ猫カフェに入り浸っていたとしても何ら不思議ではないのだ。意外ではあるけれど。
「……ご注文はお決まりでしょうか」
「この猫のラテアートのカフェラテを……狭間君?」
「湊さんが猫カフェってすごい意外でした」
湊友希那と狭間直人はいわゆるクラスメイトである。
席も隣同士であるし、お人よしな直人はぼっちを決め込みやすい友希那のお世話を何度もしてきた仲であり、友希那としても直人のことは嫌いではなかった。
「いや、ちがうわ」
「何も違わないと思うけど」
「その、とにかく違うのよ」
「何が違うの?」
「カフェに入ったらそこが偶然にゃー……猫カフェだっただけでっ」
「隠せてないよ湊さん。さっき、にゃーちゃんって言ってたの聞こえてたし」
「……くっ」
あの湊友希那がくっ殺状態で直人としては非常に新鮮だった。
友希那としては自分のイメージが崩れるのが嫌だったのだろうが、クールな女子のクールじゃない一面というのは非常に強力な武器なのである。
実際、直人はこれを見て友希那が意外にかわいらしく愉快だと知って絡みやすくなることだろう。
「それで、注文はラテアートで大丈夫?」
「ええ、大丈夫よ。このことは言いふらさないで頂戴。あなたならそんなことはしないとは思っているけれど」
「言わないし、湊さんが猫大好きなかわいい一面持ってるとか言いふらしてもみんな信じないでしょ」
それだけ言うと直人はバックヤードに戻っていった。
「よりによって狭間君にばれるなんて」
友希那にとって直人は学校内で数少ない気心知れる仲である。
そんな直人に恥ずかしい一面を知られてしまっては気まずいだろう。
(もちろん、彼はそんなことは気にしないだろうけれど)
友希那は気にするのだ。だって恥ずかしいから。
「……にゃーちゃん」
しかし、友希那には今それ以上の問題を抱えていた。
猫カフェなのに、猫と触れ合えていないのである。猫カフェの猫は非常に人懐っこい猫であることが多い。
現在友希那がいるここも非常に猫がなついてくるはずなのだ。
だって、友希那は人懐っこい猫がいる猫カフェを検索してここに来たのだから。
店内を徘徊していた猫に目を付けると驚かせないようにそーっと近づき、しゃがんで手を伸ばそうとしたところで逃げられる。そんなことを繰り返していたのだ。
そして何度も猫に逃げられたことで友希那はひどく傷ついた。内心涙目である。
無理やり捕まえて触るようなとはマナーとしてよくないし、友希那としてもやめておきたいところである。
「お持たせいたしました。カフェラテで……湊さん?」
直人がカフェラテをもって来た時にはすでに友希那はショックでへこんでいた。それはもうわかりやすいくらいに悲しい顔をしていた。
「お客様、お気に入りの子はどの子ですか?」
空気が読める直人店員は友希那に猫のリストを見せた。
友希那は無言で白毛の猫を指さすと、直人はかしこまりましたと一礼する。
「ゆき、おいで」
少し離れたところでその猫の名前を呼ぶと、白毛のゆきという猫が直人のもとへとちょこちょこと寄ってきた。
これには友希那も驚いて目を見開いた。
ゆきを優しく抱き上げた直人は友希那に微笑んだ。
「ゆき、あの人と遊んであげて」
「ほ、施しはうけないわ」
めっちゃ口をもごもごさせながら友希那は断った。
(最初に学校で話しかけたときもこんなこと言ってたなぁ)
しかし、ゆきは友希那の足元にすり寄った。
こんな猫の愛くるしい行動に、友希那は「とぅんく」と胸を高鳴らせた。
そしておずおずとゆきを抱き上げ腕で抱えると、頭を優しくなでた。
ゆきは気持ちよさそうにごろごろとのどをならす。
友希那は幸せを提供してくれた直人に感謝しようと直人に目をやると、直人は十数匹もの猫に囲まれていた。
友希那は嫉妬した。
そして、友希那の抱えていたゆきもぴょんっと腕の中から跳ぶと直人のほうへ向かっていった。
友希那は絶望した。
友希那は怒りを滾らせ友希那から猫を奪ったかの邪知暴虐の王へガツンとってやろうとツカツカと猫に囲まれている直人に詰めよった。
「狭間くーー」
「あ、湊さん、今からこの子達におやつあげるんだけど、手伝ったりーー」
「ぜひやらせてちょうだい」
即答だった。友希那はエサを前につられ速攻で屈してしまった。
「みんな、仲良くね」
わらわらと直人を中心によっていた猫たちが少し離れた。
先ほどもそうだったが、猫たちが直人の話を理解しているかのような現象である。
「……にゃー」
もう直人に猫好きがばれたからか開き直ったのか、にゃーにゃー遠慮なく言い始めた友希那。
「可愛い」
「そうでしょう。猫はかわいいの」
なぜかドヤ顔の友希那。かわいい。
「や、猫もだけど湊さんが」
「そ、そう」
顔を赤く染め、おやつをぱくついている猫の頭を撫でている。
友希那が猫におやつを食べさせるのを見届けた直人はバックに戻っていった。
(こんなことがあるからここのバイトはやめられない)
「お先に失礼します」
バイトを終えた直人は帰路につく。が、それはいつもの何もない帰り道とは違った。
猫カフェから少し離れた開けたところで友希那が待ち構えていたのである。
「狭間君、待っていたわ」
「え、どうしたの」
二人は特に約束をしていたわけではない。
友希那が勝手に待っていただけであるが、人がいい直人は待たせてごめんねと持っていた缶コーヒーを渡した。
「いえ、気にしないで。だからこれもいらないわ」
「ううん。気にする、女の子を待たせたんだし。まだ開けてないしもらって?あ、それともコーヒー苦手だったかな?アイスココアなら持ってるよ、こっちにする?」
「どうしてそんなにもってるのよ……ココアをもらえるかしら」
苦いものがダメな友希那はもちろんコーヒーも得意ではない。今日は直人にいつもとは違う一面を見られてばかりであるなと友希那は少し気を引き締めた。
「それで、どうしたの?連絡してくれればよかったのに」
「その、少し時間をもらえるかしら」
「うん、大丈夫だよ」
「その……なついてくれない野良猫が近くにいるのだけど」
「っぷふ」
「ど、どうして笑うのかしら!」
「いや、やっぱ湊さんかわいいなって思っただけだから」
なついてくれない猫がいて悔しくて猫に好かれやすいであろう直人を動員したのだからよっぽどの負けず嫌いなのだろうし、猫のことに必死になる友希那を直人は何よりかわいいと思った。
「この先の公園によく現れるの」
「湊さん猫好きだよね」
「ええ、好きよ」
猫のことであるとわかっているが友希那に面と向かって好きという言葉を言われて直人の心臓は鼓動を速めた。友希那は非常に美人であるし、このようにかわいい一面も持ち合わせているのだからそれもいたしかたなかった。
そしてかわいい子は往々にしてからかいたくなるものである。
「湊ゆきにゃ、だね」
「……ゆきにゃ」
(気に入った!?)
冗談で、半分怒られるのを覚悟していってみたらまさかの好感触で直人は驚いた。
「じゃああなたは、狭間にゃおとね」
「かわいい」
「でしょう」
再びのドヤ顔。ゆきにゃかわいい。
「あ、あの子よ」
「うんわかった。ゆきにゃさんは待ってて」
「ええ、まかせたわ、にゃおと」
猫がかかわると可愛いかつポンコツになる湊友希那。
きっと、我に返った時に後悔することだろう。
「おいで~ほら、おやつだよ~」
仕事上猫のおやつが職場にあり、家で猫を飼っている直人は持ち帰ることを許可されているのでバイト帰りには猫のおやつを持っているのだ。
とてとてと黒猫が直人にすりよってきた。
直人が手を差し出すとぺろぺろとなめるくらいには気を許しているようである。
「ゆきにゃさん」
「でかしたわ。……にゃー」
友希那は直人からおやつを受け取ると黒猫に食べさせる。
おとなしく気を許した黒猫はさんざん避けていた(友希那談)友希那の手を受け入れた。
「ふふっ。……にゃー」
「かわいい」
「でしょう」
そういった友希那はやはりドヤ顔だった。
「どうして猫のおやつなんて持っていたの?」
さんざん猫を愛でた帰り道。二人は今度こそ帰路についていた。
直人は今日で友希那のイメージがだいぶ崩壊した。
「ああ、うち猫飼ってるからバイト先がおすそ分けしてくれーーどうしたの?」
「にゃーちゃん」
「うち、くる?」
「ぜひ、お邪魔させてもらうわ」
「湊さん、ほんと猫好きだね」
「ええ、大好きよ。あと、友希那で構わないわ。私とあなたは同じにゃーちゃん同盟の仲間でしょう。これからも頼むわよにゃおと」
なんか変な同盟に加入させられた直人だったが、ここまでくればこの状態の友希那にもなれたものである。
「うん、よろしくね。ゆきにゃさん」
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あと、アンケートリセットするんで回答おなしゃす!
アンケートリセット。得票率高いバンドから優先してヒロイン書くよ!
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ポピパ
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ハロハピ
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パスパレ
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ひたすらRoselia書け!