君は体育祭の日のこと、覚えているかな?
あの日、ボクは珍しく燃えていたよね。
…え?精神的にだよ?
確かに、物理的にも燃えていたけどね。
まぁそれはボクの個性の特性上、仕方ないことなのさ。
それで、何故ボクはあそこまでやる気に満ち溢れていたのか。
それはもちろんあのイベントがヒーローへの近道になるから。
なんてことはなくて、彼と闘うことを楽しみにしていただけだったりする。
そう、君も楽しみにしていた緑の彼だよ。
あぁ、綺麗だったなぁ。
そういえば君、イベントの最初と最後で
へぇ、やっぱりあったんだ。
それが君を変える切っ掛けだったんだね。
おめでとう。
誰かの手を借りたのかもしれない、自分一人で辿り着いたのかもしれない。
どちらにせよ、君はヒーローとして、人として一歩進んだんだね。
それは、とても喜ばしいことだと思うよ。
実は入学当初から君のことが少しだけ気になってたんだ。
片方の感情を抑え込んで、もう片方だけで歩くの、辛くなかったの?
手段が目的になってしまった君は、まるで迷子みたいだったよ。
でも、君は凄いよね。
だって、目的地を思い出したんだから。
まだ道のりは分からないようだけど。
これは誰にもできない、君にしか為せないことだよ。
君の
他に可能性があるとしたら、君の両親だけれど…
君の感情の向かう先に、あまり期待は出来ないかな。
おっと、本来の目的を忘れるところだった。
何も大したことじゃないんだけどね。
個性の練習に付き合って欲しいなって。
だって君とボクは同じ
だから、先輩にご教授願いたいのさ。
別に、ボクは彼との闘いで発現したての子ども同然の動きになったこと、後悔はしていないよ。
むしろ、失礼なことを言うけれど、彼と条件が近くなったことにワクワクしたぐらいさ。
滅多に出ない色だったものだからね、なかなか扱いづらかったよ。
そう、後悔はしてない。
あの時はあれで良かった。
所詮イベントだからね。
でもこれから先は、そうもいかないだろう?
もう負ける気は更々無いよ。
彼にも。
ヴィランにもね。
ボクには
ありふれたものだけれど。
ボクは忘れられないんだ。
あの日の
君の情熱を。
そして…
あれ、もうこんな時間だね。
さっきの話、考えておいてよ。
君の都合が付く時だけで良いからさ。
良い返事を待ってるね。
それじゃあね。
個性「
人の色の心象を発現する個性。
補足:主に自身のイメージを参照する。
全ての現象において、その色を根源とする。
現象の発生から時間経過と共に色の希薄化が進行し、最終的に無色透明となる。
色の濃度と現象の持続時間は比例する。
他者の色のイメージを参照する場合の変化については、同色に対し当人と全く同じイメージを持つ生物を用意する必要があり、不可能であると判断され検証は断念された。
最初は
「人助けがヒーローの全てじゃないんだなって、思ったの」