あぁ、暗いな、真っ暗だ
僕は一体何がしたいんだろう、何をしていたんだろう。
そうだ僕は彼女のことが好きだったんだ、一目見た時から、僕はあの子に惹かれていたんだ。
なのになんでこんなにも胸が苦しいんだろう、病気?それとも疲れ?
僕は僕自身に問いかけてみた。
そうしたら簡単に答えは出た、至極簡単なことだ
彼女は僕をこれっぽっちも恋愛対象としてみていないんだ、それはなぜ?
彼女が自分のことをまだよく知っていないから?
いいや違う
彼女は今自分のことが手いっぱいでそれどころではないから?
いいや違う
僕は僕に何度も問いかけた、答えはなかなかでない
……いいや、答えはとっくに出ていた、僕がそう思いたくない一心だった。答えはそう
彼女が自分ではない他の人のことが好きだから、人生何が起こるかわからないとは本当のことのようだ。
彼女のことはずっと好きだった、初めてあったのは小学校の入学式、僕は彼女に一瞬で目を奪われた。その時は彼女が他の人のことを好きになるだなんて思ってもいなかった。
そして僕と彼女は友達になった、毎日のように遊んで、毎日のように笑いあって、時には喧嘩もしたりした。
僕は思った、こんな時間が続けばいいな、と。
僕は疑いもしなかった、ずっとこんな楽しい時間が続くと思っていた、疑う由もなかった。
だから今回のことは僕の心に深い傷を残した、でも幸いなことに彼女は僕が好きだということを気づいていない。
そして僕はおもった、楽しい時間なんてずっと続くわけがない、続けばいいな、そんなことは思ったって無駄だ、僕は僕でいてはいけないんだ、気づかれないように、気づかれて迷惑をかけないように、他の人に迷惑をかけないように。
そこで僕は気づいた、僕は僕であって僕でなくなればいいんだ、僕は彼女が好きだいう気持ちを心の奥にしまい彼女の恋を応援することにした。
しかし、現実は残酷だ、彼女は僕と今までのように友達として接してきている、当たり前だ、彼女はまだ僕が好きだと気づいていないから僕がこんなにも辛い思いをしているだなんて気づいているはずがない。
僕は彼女のことを諦めた、そう割り切ったのだ、しかし人間はそんな簡単に諦められるはずがない、割り切れるはずがないのだ、何年もその人のことを思い、ずっとそばにいたいとまで思った相手だ簡単に割り切れるはずがない。
でも僕は必死に取り繕った、僕はあくまでアドバイスをし、彼女を応援して、あくまで彼女の良き友人として接していた、僕を出さないように必死に分厚い仮面を被った、彼女に気づかれないように、彼女の幼馴染たちに気づかれないように。
彼女はモテる、とても活発で、趣味が多く、人付き合いも悪くない、コミュニケーション能力だって高いし、何しろかわいい。
これは身内贔屓というわけではない、これは他の男子たちが話しているのを聞いたことがある、そして現に何度も告白されている、それが証拠だ。
だから僕は気づかれないように仮面をかぶる、バレないように、迷惑をかけないように自分の気持ちを押し殺す。
それが僕、明石 蓮の物語であり
羽沢つぐみの物語である
さぁ、自分を隠した自己犠牲の物語の開始だ
ヒロインは作るつもりはありません。ただの悲愛です