恵理が騎士達の死体を操るのに使っている魔法は縛魂と言う彼女オリジナルの魔法だ。
本来、降霊術とは残留思念に作用して、そこから死者の生前の意思を汲み取ったり、残留思念を魔力でコーティングして実体を持たせた上で術者の意のままに動かしたり、あるいは遺体に憑依させて動かしたり出来る術である。
その性能は当然、生前に比べれば劣化するし、思考能力など持たないので術者が指示しないと動かない。もちろん、攻撃し続けろなどと継続性のある命令をすれば、細かな指示がなくとも動き続ける事は可能だ。
だが、縛魂は降霊術の特性はそのままに更に魂魄から対象の記憶や思考パターンを抜き取り遺体に付加できる効果も持っている。これによって、縛魂が使われた死体は生前のように会話や受け答えとなった。
彼らは知らないが、恵理が行った事は魂への干渉であり、とある神代魔法の領域の技である。降霊術が苦手などと言っていたが、その研鑽と天才級の才能は驚愕に値するものだ。あるいは、凄まじいまでの妄執が原動力なのかもしれない。
その縛魂は対象の魂魄から情報を遺体に付与する。結果として、その死体は従来の降霊術による死体とは一線を画す戦闘力を有している。流石に生前と比べれば多少の劣化は免れないが、それでもかなり生前に近い戦闘力を発揮する。
だが、死体兵の最も恐ろしいのはやはりその技術ではなく、その耐久性だろう。死体は痛みを覚えず、死への恐怖はなく、挙句には死んでいるのだから多少の損壊などお構いなしに襲い掛かってくる。
これがハジメや神羅、他のメンバーであったならその常識外れの攻撃力で一気に死体の大部分を破壊することで無力化できるだろうが、香織は治癒術師だ。それほどの攻撃力は持てない。獄絶鎖は確かに凶悪な威力を秘めているが、それはあくまでも生者に対してのみ。死体の内部をどれほど破壊しようが、ほとんど意味はないからだ。関節を破壊すれば足止めはできるだろうが、これほどの数を相手に一体一体の関節を狙う暇などない。仮に香織が銃火器を持っていようと、使い慣れない武器である以上必ず隙がでる。そこを死体兵で一気に攻め潰してしまえばいい。周りの者達がどれだけ魔法やアーティファクトで援護しようとそれを上回る物量でそれごと押しつぶせばいい。
つまり、現状の恵理と香織が戦った場合、ハジメ達からの援護がないのであれば、恵理の勝ちは揺るがないのだ。
「………何なんだよ………!」
だからこそ、恵理は目の前の光景が信じられなかった。
「何なんだよこれはっ!!!」
愕然とした様子で叫ぶ恵理の目前で、菫色に光を放つ鎖が勢いよく放たれ、死体兵を数人まとめて貫き、そのまま一気になぎ倒す。
死体兵たちは即座に起き上がろうとするが、どういう訳かその行動は酷く拙い。そのまま地面でもがいたのち、死体兵はそのまま動かなくなってしまう。
鎖はすぐさま死体から抜き出て、また別の死体兵の一団へと獲物を見つけた蛇のように襲い掛かる。死体兵は剣で鎖を撃ち落とすが、別方向から飛び出した鎖に貫かれ、少しすると力尽きたようにその場に崩れ落ちる。
さらに別の場所では薙ぎ払うように繰り出された鎖が数人の死体兵をまとめて締め上げている。死体兵たちはどうにか脱出しようともがくが、体内に潜り込んで締め上げられては手も足も出ない。すぐに死体兵たちは動きを止め、ただの死体に戻る。
別の所では死体兵が魔法を放つが、それは勢い良く伸びた黒い鎖によって撃ち落とされている。そこを狙って新たな魔法が幾つも放たれるが、黒い鎖はそのまま鞭のようにしなり、次々と魔法を撃ち落としていく。そして死体兵が上空の鎖に気を取られている間に菫色の鎖が死体兵たちを絡めとり、無力化する。
鎖を操る香織を抑えようと死体兵たちが一斉に襲い掛かるが、それを迎え撃つように黒い鎖が一斉に襲い掛かる。先頭の死体兵たちは剣で鎖を弾き飛ばすが、弾き飛ばされた鎖はそのまま生きているかのように空中で軌道を変えて再び死体兵に襲い掛かり、打ち据える。死体兵たちの注意が逸れた瞬間、菫色の鎖が複数本、蛇のように死体兵たちに喰らいつく。
そんな光景が至る所で繰り広げられていた。縦横無尽に2色の鎖が暴れまわり、次々と死体兵を打ち倒し、貫き、そのまま無力化させていく。
恵理は戦慄の表情で荒れ狂う鎖の嵐の中心に立つ香織を見やる。自身を取り囲むように展開した無数の二色の鎖を、香織はまるで自身の一部のように自在に操っている。
「なんなんだよ、それは!?」
悲鳴じみた声を聴きながら香織は更に攻勢を激しくする。
菫色の鎖は香織オリジナル
だが、縛廻鎖はあくまでも拘束特化の魔法であり、その魔法自体に攻撃力はない。無力化に特化はしているが、無力化し続けるには鎖で相手を捕え続けなければならないという弱点もある。魔力を吸い続ければ衰弱死させることはできるだろうが、時間がかかってしまい、現実的ではない。
縛廻鎖と言うのは本当に敵を殺さずに傷つけずに無力化させることに特化した魔法なのだ……本来であれば。
恵理が操る死体兵は残留思念を魔力でコーティングして実体を持たせた上で遺体に憑依させて動かす降霊術の完全上位である魔法、縛魂で操られている…………そう、魔法なのだ。
それがどれ程凄まじい効果を持っていようと、どれ程失われた神代の技であろうと、魔法だ。魔力と言うエネルギーを利用して現象を発動させる。そこは神代魔法も、小さな火種を生み出す魔法も同じだ。
ではその魔力を奪われたらその魔法はどうなるか?当然、魔法は効力を失い、無力化される。
つまり、香織の縛廻鎖は死体兵から残留思念を維持している魔力を奪い、ただの死体へと還す事ができるのだ。偶然だが縛廻鎖は降霊術師に対し、正しく特攻と言っていい効果を発揮したのだ。
恵理の縛魂は一人ずつにしか付与できないのに対し、香織は縛廻鎖でまとめて魔力を奪い、無力化させることができるため、見る見ると恵理の死体兵は減っていく。
そして魔法を撃ち落としているのは香織専用アーティファクト、レージング。先端の
香織の縛廻鎖、そして獄絶鎖は確かに強力な魔法だが、共通の弱点として、魔法に弱いという物がある。縛廻鎖は魔法で簡単に壊されるし、獄絶鎖は天絶を発動させるまでのタイムラグで破壊されてしまう。ある。
その弱点を補うために作られたのがレージングだ。レージングはその強度を利用して魔法の迎撃、純粋な物理攻撃、そして簡易的な盾として利用できる。
元々、香織の鎖魔法の練度はかなりの物だ。オルクス大迷宮でカトレア率いる魔物の軍団を相手に仲間を援護しきった事からもその腕前はうかがえる。だからこそ香織は鎖魔法の練度を集中的に鍛えたし、ハジメは鎖型のアーティファクトを開発した。
香織が杖を振るえばレージングが迫りくる死体兵たちの先頭を鋭く打ち据え、転倒させる。そこに縛廻鎖が襲い掛かり、死体兵を無力化させる。
このまま押し切る、と展開した20本以上の鎖を一斉に蠢かせた瞬間、香織の頭を鈍い痛みが襲い、彼女は顔をしかめると同時に鎖の動きが乱れてしまう。幾ら鎖の扱いに長けていると言っても、これほどの数の鎖を使い続ける負荷は中々の物なのだ。
「いまだぁ、やれぇ!」
その隙を逃さず、恵理が吠えると同時に死体兵たちは一斉に香織に襲い掛かる。
だが、その前に龍太郎と重吾が立ちふさがると、騎士達の攻撃を金剛を利用して受け止め、そのまま壁のように騎士達の攻撃を受け止め続ける。その隙に光輝と雫が一息に間合いを詰めると、鞘に納めた黒刀と聖剣を振るって騎士達を吹き飛ばしていく。
さらに別の方角では迫りくる騎士達の前にメルドが立ちはだかり、手にした大剣を振るい、死体兵たちを切り裂く。死体兵たちはみな、メルドの部下の騎士達ばかりのはずだが、メルドの剣に迷いは無く、容赦なく切り捨てている。
更に言えば親衛隊たちが水切れなんて知らないと言わんばかりに放水銃をまき散らし、死体兵たちを押し返している。
更にそこに優花が投網手榴弾とトリモチ手榴弾を投げ込み、次々と炸裂させ、無力化させる。
その間に香織は大きく息を吐きながら自身に回復魔法をかける。頭痛が収まると即座に縛廻鎖とレージングを操り、次々と無力化させていく。
「リリィ、結界はまだ大丈夫?」
香織は背後を振り向きながら聖絶を展開しているリリアーナに問いかける。香織たちはリリアーナの聖絶を背にしながら戦っている。そのおかげで彼女たちは後ろを気にせずに戦う事が出来ている。その結界の中にはリリアーナと他のクラスメイト達、そしてレージングで拘束され、激しく暴れている檜山がいる。
結界の中にいるのは未だ動揺から立ち直る事ができず、戦う事ができない者達だ。香織の縛廻鎖のおかげで騎士達を傷つけず無力化することが可能となり、一部の生徒たちは戦意を取り戻す事が出来たのだ。
「は、はい。少なくとも、魔力に関しては、香織のおかげでまだ余裕です」
そう言ってリリアーナは自身の腹に目を向ける。そこには菫色の鎖が突き刺さっているのだが、彼女が痛みを感じている様子はない。それどころか、その鎖が放つ光が彼女に流れ込んでいくたびに、リリアーナの結界は強度を増していき、騎士達の攻撃を寄せ付けない。
縛廻鎖は縛った相手の魔力を奪う。では、その奪った魔力は一体どこに貯蔵されていたのか。その答えがこれだ。縛廻鎖は魔力を奪うと同時に鎖を繋いだ相手への魔力の譲渡も可能なのだ。
敵を拘束し、魔力を奪い、それを味方に明け渡し、時には自分が利用する。まるで、今この場所の魔力が香織に支配されていると錯覚するような所業だ。
結界はまだ大丈夫そうだと安堵しながら香織は迫りくる死体兵を次々と鎖で無力化していく。だが、すぐに頭痛に襲われ、香織が顔をしかめると、即座に雫が香織を庇うように前に立つ。
「香織、大丈夫!?」
「大丈夫だよ、雫ちゃん。まだまだ行けるよ」
心配そうに振り返る雫に向けて香織は小さく笑みを浮かべながら親指を立てる。
そこに奈々が駆け寄ってくると、香織に顔を寄せ、
「香織っち。
その報告にそう、と頷きながら香織が頭上の
「恵理、もうやめるんだ!これ以上罪を重ねちゃだめだ!辛いことがあったなら俺が助けになる!今ならまだやり直せるし、みんなだって謝れば……」
その言葉に香織は思わず目を見開いた瞬間、恵理はビギリと顔を強張らせ、次の瞬間バリバリと頭を掻きむしり、
「違う………違う違う違う違う違う違う違う違う!!そうじゃない!僕には光輝君がいればいい!光輝君だけが全てなんだ!あの時言ってくれたじゃないか!俺がそばにいるって!その約束を果たしてくれればいいんだ!」
自棄になったように吠える恵理の言葉に香織たちが訝しげな表情を浮かべた瞬間、
「もういい………ちょっと手を抜いてやったら調子に乗りやがって!!全員食い殺されちまえ!!」
そう言った瞬間、騎士達の一団が不自然に弾け飛ぶ。
その光景に親衛隊たちが目を見開いた瞬間、開けた一角の空間が不自然に揺らめく。そしてその揺らめきは一直線に結界に向かって突っ込んでくる。
メルドはそれにいち早く反応し、即座に揺らめきの前に立ちふさがり、大剣を盾のように掲げる。
それと同時に空気が破裂するような音と共にメルドの身体が勢いよく吹き飛ばされ、結界に叩きつけられる。
「メルド!?」
「あれって………まさか………!」
目の前に現れた巨体を前に雫がうめき声を漏らす。4~5m程の巨体に4本の腕、そして荒々しく息を吐く馬面。かつて勇者パーティを追い詰めた魔物、アハトドが2匹、光輝達を睨みつけていた。そのアハトドの周囲の空間が揺らめくと更に触手を生やした豹に巨大な4つ目の狼が現れ、更にはキマイラも姿を露にする。
「魔人族の魔物!?どうして……!」
「あいつ等に手を貸した時に
恵理の言葉に魔物たちが咆哮をあげながら猛然と突進してくる。
「ぐっ……お前等、結界の中に戻れ!」
メルドの指示に光輝たちは即座に結界の中に退避する。メルドも傷ついた体を引きずりながら結界の中に入る。殿の優花は時間稼ぎと言わんばかりに魔物たちに手榴弾を投げつける。
だが、豹の触手が手榴弾を明後日の方向に弾き飛ばされ、炸裂してしまう。香織もレージングを繰り出すが、それを魔物たちは軽々と回避するか、正面から弾き飛ばしてしまう。
「無駄無駄ぁ!なんのために控えさせていたと思ってるのさ!!」
「っ!鈴ちゃん結界!」
「え、あ……」
「早く!」
「っ……ここは聖域なりて敵を通さず、聖絶!」
香織の縛廻鎖が鈴の腹に刺さると同時に魔力が明け渡され、鈴はリリアーナの結界に重ねるように聖絶を展開する。
次の瞬間、アハトドが結界を猛然と殴りつける。轟音と共にリリアーナの結界が破られ、そのまま鈴の結界も揺らぐ。
だが時間は稼げた。その隙に香織は縛廻鎖を伸ばし、アハトド二匹を縛り上げる。
アハトドたちは逃れようともがくが鎖は強固に関節に巻き付き、魔力を吸い上げて押さえつけようとする。
だが、魔物は生きている。死体兵と違って魔力を奪ってもすぐに無力化させる事ができない。更に言えば、見た目や大きさに大きな違いはないが、あの時の個体よりも強力なようで、縛り上げているにも関わず鎖が激しく軋み、香織は苦しげに顔を歪める。
更に他の魔物が結界を破壊しようと襲い掛かる。香織は残りの縛廻鎖とレージングを使って迎撃しようとするが、集中力が欠けた状態の動きではうまくいかず、軽々と避けられる。それと同時に残った騎士達も一斉に結界に攻撃を仕掛け、鈴の口から苦悶の声が上がる。
光輝達が魔法を使おうとするも、魔物たちの傍に騎士達が集まる姿を見て、その手が止まってしまう。そのうしている間にアハトドの拳が結界に撃ち込まれ、激しく揺さぶられ、鈴の顔が苦し気にゆがんだ瞬間、
「鈴!結界の上を開けて!」
「え!?で、でも……!」
「早く!」
優花の声に鈴は困惑したような声を上げるが、彼女の強い言葉に小さく頷くと結界の上部に穴をあける。
そして優花は宝物庫から新たに4つの手榴弾を取り出すと、
「ここ!」
そう言うとピンを抜いて手榴弾を投げれば、手榴弾は結界の穴を通って魔物たちの頭上に投げ込まれる。
「無駄だよ!さっきの見てなかったの!?そんなのそいつらには効かないよ!」
勝ち誇ったような恵理の言葉を裏付けるように豹の触手が手榴弾を弾こうとするが、それより一拍早く炸裂し……灼熱の業火が一気に魔物たちに降り注ぐ。
3000度の炎が容赦なく魔物を飲み込み、凄まじい絶叫が上がる。2匹のアハトドも被害にあい、何とか振り払おうとするが、獄絶鎖で押さえつけられている為、逃れることができない。そのままアハトド二匹はなす術もなく焼き尽くされてしまう。
他の魔物も結界を破らせようと集中させていたのが完全に裏目に出てしまい、多くの個体が業火によって焼き殺されてしまう。
「なっ……かっ……」
その光景に恵理は愕然とした様子で声を詰まらせる。
「……まさに最後の手段ね……」
そう呟きながら優花は小さく首を横に振る。
優花が使ったのはハジメがもしもの時の最後の手段として渡してくれていた焼夷手榴弾だ。
「おい、園部……あれ………」
「分かってる……分かってるわ………」
声を震わせる淳史の視線の先にあったのは炎で焼かれる騎士の死体だ。焼夷手榴弾の炎が降りかかったのだ。死体とはいえ、人が焼かれる光景にクラスメイト達は顔を顔を青くしており、親衛隊たちも顔を引きつらせ、体が震えてしまっている。その光景を生み出した優花は必死に唇を噛み締めて嘔吐しそうになるのを必死に我慢して視線を炎の向こうにいるであろう死体兵と魔物、そして恵理に向け続ける。
その視線を感じ取ったのか恵理が気圧されるように一歩後ずさるが、ぎりっ、と彼女は奥歯を噛み締め、
「が……ぐ………だ、だとしても何の問題もない!それが強力でももう騎士達には使えないでしょ!?人間を焼き殺すだなんて所業、もう出来るわけないよねぇ!?」
まだ自分の方が優位だ、と言わんばかりに捲し立てる恵理を見やり、香織は口を開く。
「ううん………恵理ちゃんの負けだよ」
何を言って、と恵理が顔を歪めた瞬間、
頭上から降り注いだ黒い閃光が広場を薙ぎ払い、死体兵と魔物がまとめて吹き飛ばされる
なっ!?と恵理が顔をあげれば、巨大な翼を羽ばたかせながら一匹の黒竜が地上を睨みつけていた。その竜の背中から一つの影が飛び出すと、両手に持った凶悪なフォルムの銃火器を地上に向ける。
次の瞬間、猛然と放たれる赤い弾幕が地上を文字通り蹂躙する。死体兵たちが、魔物が、等しく、平等にその身を肉塊へと変えていく。
ダンっ!と人影が地面に着地した時には、まだ百以上は残っていたはずの恵理の軍勢は悉く全滅していた。
「宮崎から連絡は受けていたから思いっきりやったが………巻き込まれた奴はいないよな?」
メツェライをしまいながら着地したハジメは結界の方に振り向きながら問いかける。それに香織が小さく頷いていると、ハジメの隣に地響きを立てながら黒竜と化したティオが着地し、その背中では愛子が真っ白になりながら愕然とした表情を浮かべていた。
そして愛子と同じぐらい恵理は愕然としている。
「な………なんで…………」
「なんでって……結界を直してたらティオと合流してな。そこからはささっと結界を直して、終わったから白崎と合流しただけだが?道中、宮崎から事情は聞いてたしな」
奈々は宝物庫の中の念話用のアーティファクトを使ってハジメに状況の報告をしていたのだ。おかげでハジメは即座に香織との合流に動くことができたし、彼らが結界の中にいることもすぐに知れたので遠慮なくメツェライをぶっ放す事が出来たのだ。
完全に形勢が逆転したことを悟り、恵理がなんとか時間を稼ごうと口を開いた瞬間、
「ま、まっ!?」
地面から飛び出した縛廻鎖が彼女を縛り上げる。何とか脱出しようとするが、魔力を奪われていくごとに恵理の力は抜けていき、遂には倒れてしまう。
その恵理の元に結界から出た香織はゆっくりと歩いていく。その顔には怒りも、哀れみもない。ただただ、哀し気で、寂しそうな表情が浮かんでいる。
その表情のまま、香織は告げる。
「私たちの勝ちだよ、恵理ちゃん」
公開されましたね、ゴジラとコングの最新PV。いやはや……素晴らしいですね。-1.0とは違った良さがあるよね。公開が楽しみです。
さて、ではPV見てテンションも上がったし………こちらも本番に取り掛からせてもらいましょうか。