黒紅の死神の静かな日常   作:しじる

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原作フレームアームズ・ガールにするか武装神姫にするかものすごく迷ったんだよなぁ……
武装神姫でよかったのかなぁ、相棒ストラーフにすべきだったのではと後悔してるところ。
だが反省はしない。


ACT2 お話の始まり

【黒鉄】と【黒紅の死神】、その名前を聞いて真っ先に浮かべる姿はペストマスクを被った人物だろう。

実に怪しげな姿をしていて、だがそれを覆すほど強い。武装神姫とフレームアームズ・ガールのライドバトルの最強を決める戦い、F1グランプリにて未だに連勝記録を更新し続ける彼女を止めれるものなどいるのだろうか、いやいない。

人々は、ライドシステムと言う名のリングに上がる彼女だけ見ていれば、必ずそう答えるだろう。

常に自信満々で、同時に大胆不敵。

しかし、プライベートの彼女を見れば、誰もがその意見をねじ曲げるだろう。

正体不明の【黒鉄】、本名【影本結愛(かげもとゆうな)】。プロのライダーとして活躍し続ける彼女だが、その素の性格は……

 

「もうだめだ……おしまいだよ」

 

非常にネガティブであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は2040年、世界は目まぐるしい技術革新を未だに続けている。

特に神姫とガールズについては、日夜研究のもと新しい素体が次々と産み出されていってる。

そんな彼女たちの中での最強を決める戦いF1グランプリ。

それに優勝し続けるプロライダー【黒鉄】とは私のマスターのことだ。

本名【影山結愛】、年齢16歳の普通の女子高校生。

いや、秘密にしてるとはいえ、ライドバトルのプロの時点で普通じゃないか。

こう語っている私はというと、その結愛の相棒。【黒紅の死神】の名をもつフレームアームズ・ガールのフレズベルグ型の【セナ】さ。

今私たちがいるのは、よくある都市部のマンションの一室。

ここが結愛の部屋だ。

きれいに整頓されていて、装飾も年頃の女の子のもの……と言いたいところだが、結愛は音楽、とくにヘビーメタルが好きだ。

部屋もそれにあったギンギンとしたもので、いかにも私はヘビーメタルが好きですよといった模様をしている。

黒と赤のツートーンカラーが好きなのか、部屋の配色もそれに凝ってる。

でもあまり人に見せたくないのか、この部屋に来る友人は、私は一人しか見たことがない。

まあそれはおいておき、現在結愛は悪い癖が発動している。

結愛は幼いときから一緒にいるから、その性格はよく知っている。

プロとして知られている自信満々の結愛は、実は演技だ。

本当の結愛はかなりネガティブなんだ。

 

「もうだめだ………もうだめだぁ」

 

学校から帰ってきてすぐに頭を抱えてうずくまる結愛。

何か悪いことがあってもなくても、彼女は基本こうなる。

治さなきゃいけない悪い癖だと本人も理解している。

それでもよく発動している、もはや魂レベルに刻み込めれた癖としか言えないね。

こう言うときは、私が励ましてあげている。

こんな風にね。

 

「結愛、悪い癖でてるよ?テストで赤点を取ったのは確かに不味いことだけど、最近の結愛の多忙を考えれば仕方ないことだよ」

 

この時、結愛は中間テストがあった。

だけれどそのうちの一つで赤点を取ってしまったんだ。

それは英語。

かなり勉強していたようだけど、ダメだったようで、それが相当ショックになったんだろうね。

でも仕方ないこととしかいえない。

なぜなら結愛の【黒鉄】としてのメディア活動はかなり激しいからだ。

テレビ出演はよくあるし、見本試合をすることも、指導のために遠くのゲームセンターに出掛けることもある。

とくにこのテストの時期、運悪くテレビの収録があって、ろくに勉強できなかった。

だからそれでも英語以外は今のところ平均点を取れてるから、すごいと私は思う。

それでもへこむのは、やっぱり自信があったからだろうね。

 

「あっ、あぁ……私だめだなぁ、またセナに叱られちゃった。治さなきゃいけないのにな」

 

少ししゅんとする結愛。

ネガティブから復帰直後はいつもこうだ、仕方ないね。

もう私も半ば諦めてる。

 

「さて結愛。今日の夕飯は何にするんだい」

 

「そうだね……久しぶりに唐揚げにでもしてみようかな?」

 

強引に話題を変えて、少しでもテンションを元に戻してあげる。

こうすれば結愛も出掛けて気分を変えやすい。

せっかく帰ってきた結愛が、また出ていってしまうのは寂しいけれど。

 

「それじゃあ買い出しいってきます」

 

「うん、気を付けてね」

 

普通の神姫やガールズなら、一緒についていってあげれるけど、私は良い意味でも悪い意味でも目立ちすぎだ。

【死神】の名前が邪魔をする。

同じカラーリングのフレズベルグはなかなかいない。

私が見られたら、結愛の正体がバレてしまう。

結愛にライドバトルをするようにけしかけたのは私だけど、まさかライドバトルの才能が結愛にここまであるのは想定外過ぎた。

ライドバトルにハマってくれたことは、純粋に私としても嬉しいけれども。

そうして、窓から結愛が外へと出ていくのを見送る。

黒い髪を、やさしい茜色が包んでいるのが見えた。

 

「さあ、私は私で続きを話し合おうか」

 

そう一人で呟いて、私は結愛のパソコンがおいてある机に向かう。

スリープ状態のパソコンをマウスを動かし再起動させると、画面には神姫ネットワークの文字が浮かぶ。

神姫ネットワークは、名前の通り武装神姫に関することが色々あるサイトだ。フレームアームズ・ガールに関することもここに乗ってるので、マスターの人たちは皆見ているサイトでもある。

さて、なぜ私がそんなサイトを見ているのかというと、理由は掲示板だ。

この神姫ネットワークには、神姫やガールズ同士が交流するための掲示板も用意されていて、面と向かっては言えないマスターへの愚痴や良いところを話し合ったりしている場でもある。

私の趣味はここへ訪れることだ。

もちろん偽名を使って。

【黒紅の死神】の名前が走りまくって忘れがちになるが、私の名前の【セナ】は大会では公開されてる。

同名の別人と思われれば良いが、もし本人だとばれたら大炎上待ったなしだからね。

結愛のいない時間はこうやって、掲示板を漁っている。

さて、なにか面白いものはないか……ん?

これは今日発売されたジェリカンの味の評価か。

気になるし見てみるかな。

こっちは雑談掲示板か、レス数がすごいスピードで更新されてる高速掲示板ぽいからあとで見てみることにしておこう。

多分流れについていけないだろうし。

そんな感じで、私は私で日常を満喫している。

もうじき夏、またF1のが近づいてきた、少し暑い日のことだった。

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