ぐだぐだMoiraアカデミア 作:冥府さん@がんばらない(古)
服装はなるべく動きやすいように、要所要所にスペースを残している。バッグは持った。朝食も食べた。歯も磨いた。……あんまり関係ないかもだが髭も剃った。全然生えていなかったが、まぁ用心といった感じだ。よって完璧。靴を履き終え、馴染んだ感覚を浸透させる。
準備は万端。兄と妹が見送る───それを受けて、言った。
「いってきます」
今日は受験日。
エレフセウスの、雄英高校受験当日。
筆記はそこそこできたほうだと思う。その自信はある。少なくとも、最低ラインには乗っているだろう。しかし問題は次の実技だ───まぁ、しっかりやれば問題ない。
体を覆う個性に意識を向けながら、手を握って閉じて精神を統一する。
現在実技試験会場。まるで街のような造形をしていて、雄英という学校の規格外の規模を見せつけられた。
エレフという少年において、初舞台───そして同時に大舞台。
それが受験。
……とはいえ、考えなしに戦っているだけでも受からなさそうだ、という考えもある。どうやってポイントを掠め取るか、その考えが必要だと思った。
どうしようか……まずは、裏路地にある仮想敵を率先して始末していこうか。なんて考えを奔らせていると、
『スタート!!』
と、声がする。
考えごとをしていたから一瞬それがなんだったのか、と考え、そしてはっと気づく。今のが開始の合図だったと。
早くも出遅れた。既に現れた小型敵を破壊している姿も散見される。
思考していたことが全て潰されて、エレフは若干めんどくさくなった。
「……じゃあ、行こう」
まず、手頃な大きさの石を2個ほど拾った。個性を発動する。外見上では全く変化のないが、しかし発動した個性の恩恵は十分───設置された家の壁に足を掛け、一足で駆け上がった。
そして遠くに見える仮想敵の頭に石を投げる。狙い過たず、その仮想敵の顔面を破壊し、ポイントを確保する。
「あっちもだ」
同様に───屋根の上に顔を出した、中型の仮想敵の頭を吹き飛ばした。
「……わりとやわいか」
少なくとも人間ほどの強度に設定されているようだ。かんたんに頭を破壊することができる。
……このまま固定砲台として戦っているのが一番効率がいいのだろうが、しかしそれほど弾はない。ならばそろそろ、自分で動こうか。
そう判断して、エレフは徐ろに体を前に傾けた。屋根を走る、屋根を超える、屋根から屋根へと進んでいく。
「2ポイント撃破っ」
そのまま、通りすがりに首を蹴り飛ばし、その残骸を足場にして進んでいく。この調子でいけば余裕で終わるな、と思いながらも。
受験終了。
合格発表当日。
その日、妙に落ち着かないエレフをミーシャとレオンティウスがほほえましそうに見ていた。それを見て、若干エレフは不満そうに唇を尖らす。
「エレフ、受かってると思うかい?」
「手応え的には……たぶん」
「そろそろ落ち着きなよ。楽しみにしてるのが見て取れるよ?」
言われたので、エレフはその通りに落ち着いて座る。
数秒でうずうずし始めた。
「そんなに楽しみなんだね」
と、ミーシャは苦笑する。
レオンティウスはエレフがそわそわしているのを見て、玄関へと向かっていた。
彼が戻ってきたとき、その手には小さな封筒。
「届いてたよ」
「よっし!」
まるで誕生日プレゼントをもらったときのようなテンションでエレフはその手紙を開いた。
結論から言うと合格だった。
入学式当日。
「エレフセウスを除き全員退学」
頭の中でお話が完結してしまってモチベ切れになるくらいなら序盤の部分をさっと飛ばして自分の書きたいシーンにさっさと持っていったほうがいいのではないか……? というと手抜きって言われそう
ところで雷神シリーズと雷神域の英雄ってあの世界の時系列的にはどっちが先なんでしょうかね……たぶん雷神域の英雄の後に雷神の系譜なんでしょうけど……
神話調べてみて解釈するしかないですね。
今更ながらこの話はどちらの物語も履修済みを推奨します(畜生)
漸くシリアス路線に踏み込めそうだしMoiraの要素も出して行けそうなので急ぎつつ楽しく書いていきたいですねー。