僕のヒーローアカデミア~Eの暗号~ Phase2 作:エターナルドーパント
『ビッグってあったからね。しょうがないね』
(出久サイド)
18:00
「ふぃ~・・・」
センチピード捕獲作戦の翌日。無事に二学期が始まった。何事も無く授業が終わり、
「にしても、マスター強過ぎだゾ」
「正直化け物よね~、前のマスターと同等以上に」
寝転がっていたミカがボヤき、それにガリィが同意の声を上げた。
「まさか、私の投げ銭を地味に無被弾で全て切り落とすとは・・・」
「いや、思考加速無かったら危なかったぞ。冗談抜きで」
レイアの投げ銭は本当に強い。普通は避けられやしないだろう。
「・・・ピストルズのように派手に跳弾させてみようか」
「止めとけ、洒落にならんし危険すぎる。参考にするならメタリカぐらいにしとくんだ」
レイアはジョジョ読ませたせいか偶にぶっ飛んだ発想しやがる。
「それにしても不思議ですわ。何故マスターのエターナルエッジはソードブレイカーで壊せなかったのでしょうか・・・」
「俺がエターナルエッジを
「えぇ・・・(困惑)」
いや、困惑されてもねぇ・・・
─PPPP,PPPP・・・PPPP,PPPP─
お、進兄さんから電話だ。
「もしもし、出久だ」
『あぁ出久、センチピードのメモリ使用者が目を覚ました。悪いが、今からお前の嘘発見と翻訳能力借りて良いか?』
「お安いご用だ」
─ピポッ─
俺は電話を切り、エターナルエッジを構えてボーダーメモリを召還。流れるように装填し、ボタンを叩く。
【ボーダー!マキシマムドライブ!】
「レイア、ファラ、相澤先生には説明しといてくれ!」
「承知した」
「行ってらっしゃいませ」
2人に見送られ、俺はスキマゲートに飛び込んだ。
───
──
─
「いやー悪いな、こんな夜に」
「大丈夫だ。問題無い」
俺は警察署で進兄さんと合流し、パトカーの助手席に乗せてもらってる。目的地は保須警察病院。
「・・・」
あ、ヤバ・・・戦闘訓練の、疲れが・・・zzzzz
───
「オイ出久、着いたぞ」
「んあっ」
あ~やば、寝てたっぽい・・・
「くぁ~っ~・・・よし、覚めた。ゴメンな」
「大丈夫。じゃあ行こうか」
俺達はパトカーを下り病院に入る。エントランスでは竜兄さんが待っていてくれた。その後ろを付いて行き、目的の病室に辿り着く。
「666・・・縁起の悪い数字だねぇ」
若干不安を感じながら、俺は病室の扉を開けた。
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─
18:45
「意外と安定してて助かったぜ」
取り調べを終え、俺達は病室を出る。ユニコーンで浄化したお陰か、少しボヤケてはいたものの意外とハッキリと聞き出す事が出来た。少し酔っぱらってるような状態だったな。
「ふむ、かなりスムーズに進んだな」
「ありがとよ出久。一応仕事だから、礼金は出るぞ」
「そりゃどうも」
貰えるもんは貰っとこう。
さて、聞き出した情報だが・・・纏めると、
・黒スーツの男によって
・他の
・黒スーツがこっちに来るゲートを開いてたから、それに便乗して戻ってきた。
・
と、こんなもんか。
「今日は助かった。これが特別手当だ」
竜兄さんが懐から茶封筒を出し、俺に渡す。中身を観てみると、一万円札が5枚・・・妥当なのかな?それともちょっと安い?
「確かに。じゃ、チャオ~♪」
まぁいい。帰ろう。
「おう!」
「気を付けろ」
俺はピラピラと手を振りながらエターナルボイルダーを呼び出し、ヘルメットを被ってイグニッションキーを捻るのだった。
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─
「ふぃ~、今日も終わったな~」
放課後。俺はハイツアライアンスの共有スペースでストレッチをしながら呟く。昨日は軽く三奈達と運動(夜)もしたし、今夜はぐっすり寝ようかな。
にしても、インターンか。相澤先生が言ってたが、中々良い体験が出来そうだな。問題は、俺を受け入れてくれる所があるかだが・・・まぁ、最低でも
「おい出久、ゴミ出し当番頼んだぞ」
「あ、忘れてた。ありがとよかっちゃん」
危ない危ない、すっぽかす所だった。
「ほら、纏めといたわ」
「あら優しい。悪いね、重ね重ねありがとう。今日はもう、彼女にサービスでもしてあげな」
「・・・言われんでもするわ、アホ・・・」
かっちゃんどんどん丸くなってきてるな。最早
「じゃあ行って来るわ」
「おう」
俺はゴミ袋を掴み、ハイツアライアンスを出る。右手で2つ左手で2つ、合計4つだ。俺の握力が無いとキツかっただろうな。本当に便利な体だと改めて思った。
「~♪」
気分が良いので、ご機嫌に歌いながらゴミ捨て場に向けて脚を進める。
─にゅっ─
「・・・」
「・・・」
・・・何か、壁から顔が生えてきた。何だろう、新手のからかいかな・・・
取り敢えず、やる事は一つ。俺はゴミ袋を下ろしてその顔に歩み寄り・・・
「やぁ!君は近付いてk」
─どすっ─
目に指を突き立ててみた。
「ふぁっ!?」
変な悲鳴を上げ、顔は壁の奥に引っ込んでいった。何だったんだイッタイ・・・
「・・・まぁいいか。雄英高校じゃ、変質者なんてよくいる生き物だ」
取り敢えず気にしない方向に決め、再びゴミ袋を持ち上げて歩き出す。
「いやーびっくr」
─グニッ─
「あ?・・・あっ・・・」
足裏に伝わってきたおかしな感触・・・その原因を視界に入れてみると、それはさっきの顔だった。余程踏んで欲しかったのか、ご丁寧に俺の足裏ピンポイントに顔を出してやがる。
「またアンタ・・・ハァ、もういいや。とっととゴミ捨てよ」
「むぎゅっ!?」
その顔を無慈悲に踏み越え、俺はゴミ捨てと言う任務を無事果たした。顔の正体?知るかンなモン。興味も無いわ。
─────
────
───
──
─
時は過ぎ去り、授業開始。相澤先生がインターンについて説明があるらしい。
「職場体験とどんな違いがあるか・・・直に経験した事のある人間から話して貰う。入っておいで」
相澤先生が呼び掛けると扉が開き、見覚えのある1人と無い2人が入って来た。
「雄英生の中でもトップに君臨する3年生3名・・・
通称、ビッグ3の皆だ」
見覚えがあるのは、中々にマッチョで某ミルク飴のパッケージみたいな顔をした男・・・昨日の変人である。
「あんたビッグ3だったのか」
「あ!君がミリオの顔踏んづけた出久君か!」
青い髪の女は知ってるのか・・・つか、この分だともう1人も知ってるっぽいな。
「踏んづけた!?」
「あぁ、急に足元に出て来てな?顔面をグニッと踏み越えちまった」
「人としてどうなんだね緑谷君ッ!!」
「いやそれは足元に出た、あ~・・・ミリオ?先輩が悪い」
「ヒラキナオリーww!」
「事実だろうがよ」
何か一々喧しい人だな。
「ビッグスリー・・・」
「すげぇ美人さんもいるし、そうは見えねー・・・な?」
「上鳴、お前は世間を知らな過ぎる」
文やんとかレミ姉さんとか、美人でも化け物並に強い人は多い。
「じゃあ手短に自己紹介を。
相澤先生に指名され、向かって右側の猫背の先輩が顔を上げた。
『ッ!?』
「・・・ん?」
何か皆、気圧されてる?何で?
「・・・ダメだミリオ・・・波動さん」
あ~ぁあ、めっちゃ緊張してるわ。口角が痙攣してるし。
「ジャガイモだと思って臨んでも首から下が人間で依然人間にしか見えない・・・頭真っ白だ、辛い・・・帰りたい」
あらま、こりゃ重傷だな。
「あ!ねぇねぇ天喰くん聞いて!そういうのって、蚤の心臓って言うんだって!ね!人間なのにね!不思議!」
わお、容赦無くブッ刺すな。
「彼は蚤の〈
これまたテンション高い人だな~。
「ねぇねぇ!三奈ちゃんの頭の角は折れても生えてくるの!?爆豪君は任意で爆破出来るの!?フランちゃんは吸血鬼だよね!?日光とかニンニクとか大丈夫なの!?知りたい事がいっぱいだー!」
おっと、この人は知りたがり系か。昔のフィリップ先輩みたいだな。
「轟ちゃんは何で顔に大きな火傷があるの!?」
「っ!それは・・・」
─キュピンッ ドゴンッ!─
「あぐっ!?」
波動先輩のその一言を聞いた瞬間、俺は
「「出久ッ!?」」
「良くないなァ・・・そういうのは・・・」
「い、痛い痛いっ・・・」
まぁ女を嬲る趣味も無いので、念力を切って解放した。丁度首を念力で掴んでいたからか、先輩は落っこちてゲホゲホと咳き込む。
「緑谷君ッ!?」
「委員長、ちょっと黙ってろ・・・なぁ先輩」
俺は席を立ち、腰を抜かしている先輩に向けて脚を進めた。先輩の目には、混乱と恐怖が涙と共に浮かんでいる。
「2つ、良い事を教えてやる。
1つ、大きな傷跡ってのは、大抵他人に話題として触れて欲しくないモノだ。不用意に触れると、人によってはトラウマを刺激されて暴れ出す。
1つ、ヒーローを目指すならば、顔面の傷跡なんて分かり易い心の地雷を踏み抜いちゃあいけない。
この2つを憶えておけば、きっと良いヒーローになれるはずだ。ヒーローは余計なお世話が仕事そのものだが、そのせいで人の心を傷付ければ本末転倒だ・・・分かったな?」
「は・・・はい・・・」
分かってくれたようで何より。
「緑谷、やり過ぎだ。だが波動、コイツが言った事も間違っちゃいないから気を付けろよ」
相澤先生の注意にコクコクと頷き、一歩後ろに下がった。
「やれやれ、どうなることやら」
───
──
─
「
体育館γにて、俺達A組はミリオ先輩と戦う事になった。
「あの・・・マジすか先輩」
「マジだよね!」
・・・まぁいい。雄英トップクラスって言われるレベルの相手だ。俺を苦戦させるレベルと期待出来る。
「ミリオ、やめた方が良い・・・形式的に“こういう具合で有意義です”と伝えるだけで十分だ」
「いや遠過ぎだろ」
壁に寄りかかって此方を見ようとしない天喰先輩。そんなに苦手か・・・昔、何かあったタイプだな。
「全員が上昇志向に満ち満ちている訳じゃない・・・立ち直れなくなる子が出てはいけない」
中々言ってくれるねぇ。それ程までに強いのか、あの人は・・・ゾクゾクするねぇ。
「そんなに強いなら・・・良い経験になりそうだな。
オイ聞いたか皆!俺達ゃ雑魚だとさ!その雑魚に良い経験させてくれるんだ!先輩に感謝しねぇとなァ!負けてもそっから学ぶ気で行くぞォ!」
『応っ!』
うん、士気は上々だな。
【エターナル!】
俺はエターナルメモリをドライバーに装填してからバックルを装着し、右手を左上に伸ばす。
「変身ッ!!」
【エターナル!~♪~♪】
そして右手でスロットを展開。エターナルに変身した。
「お、出久は剣崎さんか!じゃあアタシは・・・」
【ジョーカー!】
三奈もメモリを装填してからドライバーを装着。そして左手を顔の前に翳し、右腕を腹の前に添える。
「変身っ!」
【ジョーカー!~♪!♪!♪!】
そして左手でスロットを左に弾いた。ライダーアーマーを纏い、コートをはためかせる。
「三奈ちゃんはムッキー・・・じゃ、コレだね!」
【タブー!】
「変身!」
フランもドライバーを装着し、右手の親指でスロットを弾いた。これはアレだ、オープンアップ3兄弟だ。
「俺らもだ」
「うん!」
「あいよ!」
【【スクルァァァッシュ・ドォライバァ~ッ!!】】
─ガシャッ─
かっちゃん達もドライバーを装着し、それぞれのアイテムを構える。
【ロボット・ゼァリー!】
─ピシッピシッピシッ─
【デンジャー・・・】
【クゥロコッダイルッ!】
「「変身ッ!!」」
【ロボット・イィン・グゥリッスゥ!!ブルルルルァアッ!!】
【クロコダイル・イン・ローグゥ・・・オォォウルァアアアッ!!】
「ッシ!」
「フシュゥ~・・・」
スクラッシュ2人は変身完了。肩を回し、身体を慣らす。
「来い!クローズドラゴン!」
【ギャーオ~♪】
─カシャカシャカシャッ カシュッ ガキョンッ─
切島はクローズドラゴンを掴み、ドラゴンボトルを振って装填。
【WAKE UP!】
アイドリングモードにしたクローズドラゴンを、そのままビルドドライバーに嵌め込んだ。
【クローズドラゴン!】
そしてボルテックレバーを回し、ドライバーがライドビルダーを伸ばして前後にハーフボディを精製する。
【ARE YOU READY!?】
「変身ッ!!」
【WAKE UP BURNING!GET CROSS-Z DRAGON!YEAH!!】
クローズ・ライトも変身完了だ。
「じゃ、誰から来る!?」
「俺だ」
ミリオ先輩の問いに即答し、グリス・ライトが前に出る。
「データは取ってやる。上手く繋げよ、ブレーン」
「頼んだ」
「任せろ・・・心火を燃やして、ブッ潰す!」
─するっ─
『ッ!?』
グリス・ライトが構えた瞬間、ミリオ先輩のジャージが
「あぁ失礼、調整が難しくてさ!」
先輩がズボンを掴んで引き上げた、その瞬間・・・
─BBOM!─
「ダァラッ!」
グリス・ライトが爆破で吹き飛んで頭狙いの飛び蹴りを仕掛ける。しかし先輩は避けようとしない。
やはりゴースト先輩みたいな物質透過能力か─ドゴンッ!─・・・え?
「ぶべらッ!?」
「避けるまでもねぇってかァ!?先輩ィ!!」
・・・普通に当たった。どういう事だ?ミリオ先輩も、表情からして想定外っぽい・・・
そうこうしてる内に、他のメンバーが一斉に攻撃を叩き込んだ。
・・・ヤバい、土煙で敵影が確認出来ない。
「やったか!?」
「飯田テメェ!」
それ言っちまったら・・・
「ッ!!い、いないぞ!?」
ほらな?
「取り敢えず!まずは遠距離持ちだよね!」
ッ!後ろに移動した!?取り敢えず観察!
【サイクロン!マキシマムドライブ!】
次の瞬間、中距離攻撃メンバー全員に5秒程度で腹パンが入った。そのほぼ全員が崩れ落ちる中、三奈とフランは何とか堪える。ライダーアーマーの恩恵だな。
「いい機会だからしっかり揉んで貰え。通形ミリオは俺の知る限り、最もNo.1に近い男だ」
「POWERRRRRRッ!!」
「
成る程・・・実に面白い。
────to be continued・・・
「中途半端だなぁオイ」
『しゃあないだろ、時間が無いんだから。あ、通形君の個性がグリス・ライトに通じなかった理由は、次回書きます。まぁ勘の良い人なら分かるでしょうけど』
「じゃ、次回も宜しく!」
『チャオ~♪』
ちょっと面白いこと考えたから、パルスィ出して良い?
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良いゾ~ソレ
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ウェッ!?ナジェダァ!?(OwO)
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ゆ゛る゛さ゛ん゛ッ!!
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(良い訳)無いです。
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パルスィ登場ッ!承認ッ!!