僕のヒーローアカデミア~Eの暗号~ Phase2   作:エターナルドーパント

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「テメェ、この急な路線変更は何だ?取り敢えず今からお前に色々な弾丸ブチ込んでやる・・・一応聞いとく。言い残す事はあるか?」
『あー命乞いがタップリ小一時間分ぐらいかな』
有罪(ギルティ)
『助けて』


第31話・集結するG/浪漫炸裂

【エクストリーム!!】

『さて・・・行くぜ』

「うん!」

エクストリームに変身したダブルは、あるメモリを取り出した。

『三奈。ちょいと賭けだが、乗ってくれるか?』

「・・・ん、分かった。乗るよ」

脳内で情報を共有し、これからする事を伝達。そして右手に持ったメモリのスタートアップスイッチを、強く押し込む。

【ダウルダヴラ!】

「ほう・・・」

そのガイアウィスパーに、スポンサーは少し眼を細める。

『でぇいッ!』

気合いを込めて、エターナルサイドがメモリをクリスタルサーバーに突き立てた。

バチバチと放電が起こると共に内部のデータが少しずつ解析され、出力用プログラムの形成が始まる。

「うぐっ!?うぁああッ!?」

『済まない三奈、耐えてくれッ・・・!』

「くっ・・・大ッ、丈夫ッ!」

「『ハァァァァァァァアッ!!」』

その痛みに耐え、遂に最適化が完了。クリスタルサーバーから七色に光る糸が何万本も飛び出し、空中で依り合わさる。

『ダウルダヴラの装着条件、()()()()()()()()()()()()・・・さっき使ってから、うっすら考えてたんだ。

その肉体って、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、ってな!どうやらビンゴだ!』

「ッ!・・・素晴らしい・・・」

エターナルサイドの言葉に、スポンサーは口元を押さえて感激する。

その時、不思議な事が起こった。

 

―ヒュンッ―

 

『なッ!?これは・・・!』

「シンフォニックメモリ!?」

そう。シンフォニックメモリが全て出現し、ダブルの眼前でうっすらと光りながら静止したのだ。

「これって・・・」

『使えって事だろうな。はてさて、どうなるか!』

【ガングニール!】

【ガングニール・β!】

【アメノハバキリ!】

【イチイバル!】

【イガリマ!】

【シュルシャガナ!】

【アガートラーム!】

【シェンショウジン!】

ディケイドのケータッチのようにスタートアップスイッチを次々と押し、メモリを起動。するとメモリはそれぞれ光を強め、クリスタルサーバーに飛び込んでいく。

ダウルダヴラは出久の中からギアの特性を最大限活かせるであろうデータを抽出し、設計図を発案した。出久はそれを確認し、ダウルダヴラに補助をさせながらパーツを形成する。

ダウルダヴラの錬成陣が5つのアームドメカノイドを瞬時に組み上げ、ダブルの額にあるX-クォーツシグナルが強く輝いた。

 

黒と白で一対の鋭い槍型ショルダーアーマー、ガングニールR&L

緑のデスサイズを象ったイガリマスライサー

薄紅色のチェーンソーに酷似したシュルシャクリープ

そして、神殺しと銀腕のガントレット、その他様々なアタッチメントを内蔵した紫の怪鳥、ケイオスクランダー

 

『ィよっしゃァ!!行くぜ三奈ッ!!』

「合点承知ッ!」

『「フォニック・フュージョンッ!!』」

ダブルは手を胸の前でクロスし、更に左右に大きく開くモーションをとる。するとドライバーのエクスタイフーンが勢い良く猛回転し、緑に輝く液体・・・超圧縮されたエナジーリキッドが吹き出す。ダブルはその場で独楽のように回転し、エナジーリキッドで緑の竜巻を作り出した。

 

―ザボンッ!―

 

その竜巻を突き破って、アームドメカノイドが突入。合体の邪魔になるコンバットベルトをパージしながらそれぞれにダウルダヴラの糸が有線接続し、合体シークエンスに移行する。

 

イガリマスライサーとシュルシャクリープは、ダブルの下から脚に接近。物理法則を無視して変形し、イガリマスライサーはシューズ、シュルシャクリープは脛を覆うアーマーとして両足に固定。

 

ガングニールR&Lは柄の部分がパージし、ショルダーから延びるケーブルに引かれるままドッキング。更に細かく変形し、フィットするように密着した。

 

ケイオスクランダーは頭上から接近し、背中のクリスタルサーバーとダイレクトリンク。

更に首が尻尾として延び、ウィングにマウントされていた左右のガントレットを腕に装着する。そして人で言う鎖骨辺りにあった赤いプレートは、変形してダブルの腰にフロントスカートとして装着された。

 

最後に紫のクラッシャーフェイスマスクがダブルの口元を覆い、金色の角が追加される。

 

合体の全工程が完了し、竜巻が消失。各部から吸熱ジェルの蒸気を吹き出し、その戦士は現れた。

 

『「エターナルジョーカーエクストリーム・・・GGG(スリージー)スタイル!』」

 

 

【挿絵表示】

 

 

それは、悪魔のような顔をした戦士・・・正に魔神。

身体を覆うアーマーを形成しているアームドギアはそれぞれ別のコンセプトを持っていながら、それでいて目的は統一されている。それは・・・勝利。

「ブラボー・・・!おぉ、ブラァボー!!」

スポンサーは拍手し、勇者をなぞったその戦士を讃える。そしてパチッと指を鳴らし、ウェザーCGをバリアの檻から解き放った。

『GOAAAAAAAR!!』

自由となるや否や、ウェザーCGは雷をチャージ。直進する落雷として、ダブルに撃ち放つ。

『いけるな!』「うんッ!!」

それに対し、ダブルは左手を突き出した。

すると、左腕のアガートラームの手首から10枚の短剣型プレートが展開し、エネルギーを充填。白く発光し、特殊な湾曲空間を形成する。

「プロテクトシェードッ!!」

落雷はアガートラームから発生した力場、プロテクトシェードに命中。しかしエネルギーのベクトルを掌握され、湾曲空間内で反転し撃ち返されてしまった。

『GUEAaaaaaaaa!!?』

己の雷を諸に喰らい、悲鳴を上げるウェザーCG。堪らず風を操り、上へと逃げる。

「アイツ逃げる気だ。あのままじゃ上がヤバイよ、どうする?」

『俺に良いアイデアがある』

エターナルサイドが答えると同時に、クリスタルサーバーに細い光が次々と走り始めた。

(ウィング独立可動式飛行補助推進システム・・・構築。インストール完了)

 

――ガガガッガガガガ~!ガ~オガ~イガ~!――

 

『フォニックフェザー展開!歌うぞ!』

「OK!」

背中のケイオスクランダーから複数のプレートが展開し、悪魔の翼のように変形。そして展開したフォニックフェザーから推進エネルギーを放出し、ダブルはウェザーCG目掛けて飛び上がる。

 

―――叫べッ!炎のエヴォリュ~ゥダー♪

紅いッ!(ハート)(しろ)き~(パワー)~♪―――

 

―ガゴンッ―

『GGEAaaa!?』

歌によって推進エネルギーが増大し、一気にウェザーCGに肉薄。そのまま右拳を腹部に叩き込み、上空へと突き上げた。

 

――――――――――

 

「・・・出久が、どんどん良く分からねぇもんになっていくな」

「そーやねぇ」

「アイツが敵にならなくて良かったな、マジで」

グリスブリザード、プライムローグ、グレートクローズがそう呟いたのも、無理もない事である。

 

――――――――――

 

―――正義導~く~Gストーン♪悪の根~元~叩く為~♪今こ~そ~舞~い上~がれ~!―――

 

一方、ウェザーCGを上空に打ち上げたダブルは、歌を重ねて更にブーストを掛ける。

『フォニックツールッ!』

エターナルサイドの叫びに呼応し、ダブルの尻尾の先端から数えて第4節が分離。リングのように変形して右腕に装着され、更にガントレットから大きなマニピュレーターが展開し赤熱化した。

 

―――ガガガッ!ガガガッ!ガ~オガイガーッ!ガガガッ!ファイティング!ガオガイガーッ!―――

 

そして拳の赤熱化に呼応するように、装着されたリングも超高速で回転し始める。

 

―――剛~腕~爆~砕~♪―――

 

『ブロォウクンッ!ファンットォォォムッ!!』

 

―――光輪鉄拳・BROKEN PHANTOM

 

次の瞬間、ガングニールの拳は音速を越えるスピードで射出された。ウェザーCGは更に上空へと吹き飛ばされ、腹を撃ち抜かんとする鉄拳の弾丸に呻く。

 

―――元~気♪勝~利♪情~熱~♪ファ~イティ~ング!―――

 

しかし、そのダメージを一瞬でオーバーホールするウェザーCG。ダブルは戻ってきた拳を装着回収し、ガントレット内に格納した。

『此処なら、周囲の被害は関係無い。景気良くいこう』

 

―――ガッガッガッガ!ガ~オガ~イ~ガーッ!!―――

 

エターナルサイドの言葉に答えるように、ジョーカーサイドは延髄斬りを叩き込む。脛を形成するシュルシャクリープに搭載された無限軌道刃が回転し、ウェザーCGの装甲を削りながら蹴り飛ばした。

『GEAaaaaa!!!!sHInigAmIiiiiiii!!』

『おやおや、そんな無様な化物になっても俺の事は覚えてるのか』

滅茶苦茶な攻撃を飛ばしてくるウェザーCGに対し、ダブルは呆れながらトンボのような変態軌道で回避を続ける。複数の噴射孔付きプレートフェザーがそれぞれ独立して有機的に稼働するからこそ出来た芸当だ。

 

「クッ、俺らは見てるだけかよ・・・!」

そんな上空の攻防を見て、グレートクローズはもどかしそうに顔を顰める。

「良いんじゃないかな?行ってあげれば」

「・・・貴方、結局何がしたいの?」

優しく微笑み掛けるスポンサーに、訝しげな表情で問い掛けるタブー。

「あるのですか?そんな事を聞く暇が。無駄だと思いますがね、時間の」

「・・・チッ」

舌打ちするタブーだったが、吸血鬼という魔物系の個性柄、彼女は気配に敏感だった。スポンサーから敵意は感じないが、自分よりも遥かに強い事は分かる。

敵意も勝ち目も無い相手に飛び掛かるよりダブルに加勢する方が得策だと判断し、タブーは二対四本の翼を広げて飛び立った。

「俺らも行くか、ローグ」

「私は行くよ。でも・・・」

「爆豪と麗日は飛べる・・・けど、俺は・・・」

グリスブリザードは個性の爆破と背中の噴射機能で、プライムローグは生まれ持った個性で、上空に参戦出来る。しかし、グレートクローズは未だ飛行する手段を持たない。その事に、彼は言い様の無い悔しさを抱いていた。

『諦めるか?』

「ッ!」

突如、グレートクローズの脳内に低く渋い声が響く。その言葉は、グレートクローズの信念を刺激した。

「ンな訳ねェだろッ!」

「おい、どうしたクローズ」

「何かあった?」

グリスブリザードとプライムローグが心配そうに顔を覗き込むが、グレートクローズは気にせず頭の中の声に問い掛ける。

「そう聞くって事は、何かあるんだな!?」

『あぁあるとも。どうする?乗るか?』

「乗った!」

即答だった。そして歯を噛み締めながら、上空のウェザーCGを睨む。

『フッハッハッハッハ!やはり面白いな人間は!べらぼうに面白いな!

良いだろう!持ってけ!』

笑い声と共に紅いゲルが染み出し、グレートクローズの手にアイテムを渡した。

「なッ!?」

「これって、爆豪のと同じ・・・?」

それは、オレンジと黒と赤で彩られた鉄拳と真っ黒なボトル。グリスブリザードナックルと酷似していながら、異質の存在感を放つものだった。

『使い方は、ブリザードと同じだ。さぁ、カマしてやりな!』

「・・・よしッ!」

 

―シャカシャカシャカッ カシュッ ガァーンッ!!―

 

【ボトルバァーンッ!!】

【クロォ~ズマァグマッ!】

 

ボトルを振って弁を開き、ナックル上部のボトルスロットにセット。そしてナックル本体をビルドドライバーに装填すると、前面のドラグバーンナックラーが左右に展開しボトルが露出。内部の成分が特殊パルスで活性化され、紅く輝く。

そこからビルドドライバーのレバーを回すと、ドライバーが変身システムを起動。

背後に拳型の熔鉱炉(マグマライドビルダー)が形成され、中に波々と湛えられたヴァリアブルマグマが周囲を紅く照らした。

【ARE YOU READY!?】

 

―ガキンッ―

 

「超ッ変ッ身ッ!」

 

グレートクローズが拳を打ち合わせ叫ぶと、マグマライドビルダーが傾きヴァリアブルマグマを頭からぶっかける。

そのマグマの中から八岐大蛇のような8本の龍の首が延び、黒く冷え固まった。

それを背後からマグマライドビルダーが叩き割るように圧し砕き、その姿は露となる。

 

極熱筋肉(ゴォクネツキンニク)ゥ!!クローズッマァグマァ!!ア゙ァチャチャチャチャチャチャチャア゙ッチャァウッ!!】

 

頭、胸、両肩、両腕、そして両足に追加された、漆黒の龍の頭。

背中に備わった、マグマと岩石のような翼。

真紅に染まったバイザーが輝くと同時に火の粉を放ち、黒く固着したヴァリアブルマグマが脈打つように再び赤熱化した。

 

「心が叫ぶッ!魂が燃えるッ!俺のマグマがッ!迸るッッ!!もう誰にもッ!止められねぇッッ!!」

 

闘争本能が刺激され、テンションが跳ね上がるクローズマグマ。

「ウオォォォォォォッ!!」

そして背中のソレスタルパイロウィングを広げ、上空に飛び立つ。

「・・・この事件、因果律どうなってんの?」

「知るか。俺等も行くぞローグ」

「ん、分かった」

呆然とするゲンムを捨て置き、プライムローグは個性で自分とグリスブリザードを無重力化。そしてグリスブリザードが背中とショルダーの噴射を使って加速し、プライムローグがその脚に掴まって上空へと飛んでいった。

「ハー、ストーリー激化の気配がムンムンするねぇ」

 

(出久サイド)

 

「禁忌!クランベリートラップ!でやぁぁぁぁぁッ!」

加勢してくれたタブーが弾幕を張るが、それさえウェザーCGは吹雪による氷柱弾によって容易く相殺する。メモリのランクはゴールドメモリたるタブーが上ではあるものの、どうやら融合素材の活瓶が溜め込んでいた数十人分の生体エネルギーを使って同等以上のスペックを出しているようだ。

「ウオォォォォォォッ!!緑谷ァ!!加勢に来たぜェ!!」

厄介な相手に内心舌打ちしていると、下から叫び声が。

見てみると、クローズマグマに変身した切島が俺達のように翼を広げて飛んで来たではないか。

「ゼィリャァァァァ!!」

『GAaaaaa!?』

そしてそのままウェザーCGに突貫し、腹を拳で撃ち抜く。奴は諸に喰らい、直ぐ様ダメージを修復しようと身体を分解。再構築を始めた。

「隙が出来たなァ!」

【シングルアイスッ!】

「喰らっとけェ!!」

【READY GO!!グレェイシャルアタックゥ!バリバリバリバリィンッ!!】

そこに今度はグリスが強襲。修復時の隙を狙い、展開したロボットクローで殴り付ける。

『GGOAaaaaa!?』

再生したタイミングでまたダメージを喰らい、際限無く怒り狂うウェザーCG。

ローグも加わり、さっきよりもかなり余裕が出来た。

『済まない。30秒頼めるか?』

「それでこのクソ野郎を潰せンなら!5分でも10分でも稼ぎ殺したるわッ!」

『ありがとう』

グリスブリザードに短く感謝し、俺達は真っ逆さまに急降下を開始する。

『三奈!モードチェンジ行くぞ!』

「何か良く分からないけど、任せるよッ!」

『よしッ!()()()()()()()だッ!』

そして激しくキリモミ回転しながらフォニックフェザーを畳みつつ、地面へと更に加速。激突寸前で身体を翻し、轟音と共にスーパーヒーロー着地を決めた。

 

――ギィンッ!――

 

ルーティーンモーション完了!

『モードチェンジッ!カイザーSKLッ!!』

システムそのものが組変わるのを感じる。

俺はケイオスクランダーから尻尾を丸ごとパージし、同時にエターナルボイルダーを召喚。ヒートを装填し、タービュラーユニットを装着した。

『ウイングアウト!ローグに譲渡する!』

背中のダイレクトリンクを解除し、ウイングをパージ。一足先に上空へ戻らせる。

そして手に持った尻尾は中央から左右に分割し、グリップと刃が飛び出して大剣となった。

エターナルタービュラーに飛び乗りながら、三奈に手短に説明する。

『このSKLスタイルは完全リバーシブル式だ。三奈に大剣と肉弾戦のKAIDO(カイドー)モードを任せる。この武骨な大剣(ガザンブレイド)で叩き斬れ。

俺は銃撃のMAGAMI(マガミ)モード。俺がタイミングを見計らう。合図を出したら交代(スイッチ)だ』

「りょーかいッ!」

 

―――最強の魔神~よ戦~え~!今~!地獄の果てま~でッも~!美し~き闇の~中~♪戦場を照らせ!KA・I・SER~!!―――

 

歌うと同時にスロットルを前回に噴かし、戦線に復帰。

「ずおりゃぁぁぁあッ!!」

三奈は座席から思い切り飛び上がり、此方に向かってくる掌をガザンブレイドで叩き斬る。

『GAッ!?bAkaNa!?』

どうやら、触って分解出来ない事に驚いたようだ。

当然さ。此方の中枢は、分解に連なる《解剖》を記憶しているダウルダヴラだ。ある程度なら耐性はある。

「2人共!」

と、ウイングを装着したプライムローグが俺達の手を掴んでタービュラーの方へと投げ飛ばしてくれた。頭が上がらないな。

 

―――世界は炎~に包ま~れ~た~♪時代~は~何処へ向~か~う~♪―――

 

「でりゃぁッ!」

三奈がガザンブレイドを投擲。巨腕の一本を身体に縫い付け、更に殴り掛かる。

パンチ、チョップ、抜き手で敵の装甲を瞬く間に破壊し、更にガザンブレイドを抉り抜く事で多大なダメージを与えた。

(スイッチだ!)

「はいよ!」

再びタービュラーに飛び移り、ガザンブレイドを槍状に収納。背中に背負い、俺は両手でフロントスカートを形成している拳銃、《スカートリガー》を取り外した。

フロントサイト同士を引っ掻けて初弾を装填し、左を真っ直ぐ、右を頭の横で倒して構える。

 

―――選~ば~れし戦~士~の~♪狂気の~叫び声~が~♪―――

 

ダメージの再生を赦さないように、傷に向かう手を連続で撃ち抜いた。それを合図に、他の皆も猛攻撃を開始する。

知能が下がっているせいで、手で触れて分解修復する癖が抜けていない。あの巨体では隙だらけだ。

「ローグとグリスは上から!クローズは下から必殺技の挟み撃ちッ!」

「「「応ッ!!」」」

【シングルアイスッ!ツインアイスッ!】【ガブッ!ガブッ!ガブッ!】

【【【READY GO!!!】】】

【グレイシャルフィイ゙ニッシュ!!】【プライム・クラックアップフィニッシュ!!】

【ヴォルケニックフィニッシュウ!!】

 

上下からの挟み撃ちを喰らい、ウェザーCGは硬直。反射的に何とか身体を修復するが、もう遅い。

「ウイングクロスッ!」

【エクストリーム!マキシマムドライブ!】

俺はタービュラーから飛び降り、代わりにローグをタービュラーに乗せてウイングを装着。更にエクストリームのマキシマムを発動し、スカートリガーを胸部にマウントした。

 

―――最強~の魔神~よ(いざな)~え!ah~♪破滅~への奈~落~へ~!

己の~目指す道~が~♪血塗られていてもォォォォッ!!―――

 

フォニックゲインのエネルギーをエクストリームの効果で倍増させ、スカートリガーにフルチャージ。同時にスカートリガーが変形し、面積の広いプレートの形状となり白熱化する。

 

―――最強~の魔神~よ戦え!今~♪地獄~の~果てま~で~も~!美し~き闇の~中~♪戦場を照らせ!―――

 

そして両腕を前に広げる構えをとり、最大出力の攻撃を撃ち放った。

 

「『カ!イ!ザァァァァッッッ!!!!」』

 

―――煉獄・INFERNO BLASTER

 

胸の放熱板から放たれた超高熱光線はウェザーCGを呑み込み、余波も空へと消えた。幾ら複数人分のエネルギーで許容量を水増ししようが到底耐えきれる訳も無く、ウェザーはオーバーホールの融合体に戻る。

ウェザーのドーパントメモリも粉々に砕け散り、バラバラになって落ちていった。

 

―――

――

 

その後俺達は、家屋の上に落ちないよう融合体を誘導。途中でジェネシックモードに戻り、道路に空いた大穴の直ぐ側でプロテクトシェードを使って極力被害を出さないように地面に下ろした。

『ぐっ・・・』

「か、身体が・・・」

シンフォニックメモリをファウストローブで無理矢理統合した無茶が祟り、強い虚脱感に襲われる。

急いでGGGスタイルを解除し、エクストリームに戻った。

『三奈・・・かなりしんどいが、まだ仕事は残ってる・・・』

「・・・付き合うよ」

『助かる』

【イェスタディ!マキシマムドライブ!】

俺達は融合体に近付き、エターナルエッジを召喚。イェスタディメモリを装填し、マキシマムを発動する。

『もういっちょ・・・!』

【エクストリーム!マキシマムドライブ!】

そこにエクストリームを重ね掛けし、イェスタディを増強。融合体にエネルギーを当て、オーバーホールを昨日の状態に戻した。一日一度しか使えない奥の手だが、あの大男も分離。それぞれ確保となる。

「つ、疲れた・・・」

「もう動けないぃ・・・」

変身を解除するなり、俺達2人とも同時にへたり込んでしまった。もう正直意識を保つのも危うい状態だ。

「出久君!三奈ちゃん!大丈夫!?」

と、救急車の方からえーりんが駆け寄ってくる。

「えーりん、先生・・・」

「・・・大、丈夫だ。死ぬ程、疲れてるが、な・・・」

「・・・ありがとう。治崎を止めてくれて・・・」

ポロポロと涙を流しながら、えーりんは俺達を抱き締めた。

「気に、するな。八斎會の名に泥を塗ったから、叩き潰したまでさ」

「それに・・・悪者を倒すのが、ヒーローだからね」

にへへ、と笑う三奈。それにつられ、えーりんも微笑む。

「さて、少しばかり寝たいな。身体がガタガタだ。事情聴取のときゃ、カツカレー用意して貰おうかな?」

「アタシはオクラ納豆~」

幾らか達者になったジョークを飛ばすと、三奈も乗っかってくれた。さて、少しばかり眠るかね・・・

 

―パンッ―

 

乾いた銃声。狼狽える警官隊。

微睡みに落ちかけた意識を無理矢理銃声の元に向けてみれば。さっきの人間讃歌男が塀の上で銃を構えて立っていた。

「貴様、何を・・・」

「ん?何をって・・・手伝いですよ、君達の。

今、治崎に撃ち込んだのですよ、個性破壊弾頭を。面倒でしょう?暴れられても。

これは合わないんですがね、私の流儀には・・・しかし、変えられませんよ背に腹は。掃除する為にはね、そのゴミを」

治崎に対して辛辣な言葉を並べながら、奴は警官隊の包囲を躱して車の上に飛び乗る。

「貴様は・・・」

「これは・・・どういう事でしょうか」

「・・・マジかよ」

「ん~?」

何事かと駆け寄って来た自動人形(オートスコアラー)達が、ヤツを見て顔を曇らせた。

「おや、自動人形(オートスコアラー)達じゃないか、ディーンハイム君の」

「ッ!!」

人間讃歌男は、何とコイツらの前マスターの名前を言い当てやがった。まさかコイツ、シンフォギア世界の住人か?

「成る程、地味に納得だ。こんな一介の地味なヤクザに、アルカ・ノイズを派手に都合したのは、貴様らだったのだな」

ファラに手を借りて立ち上がり、レイアの情報から敵の警戒レベルを想定する。

アルカ・ノイズ・・・確か、兵器としての取り回しに重点を置いた改良型ノイズだったか。

それを作れるならば、かなり厄介な事は間違い無い。何より、この世界の限界の壁を俺みたいに容易く飛び越えてくる可能性がある。

「なぁ、名乗ってくれないか?何時までもスポンサーじゃ、呼び辛いだろ」

「おや、失礼しました。名乗っていませんでしたね、まだ」

警戒しつつ名乗りを要求すると、ヤツは丁寧に礼をしながら応じてくれる。

 

「私の名は――――――

 

 

 

 

アダム・ヴァイスハウプト、と言います」

 

その瞬間、俺の意識は暗転した。

 

to be continued・・・




~キャラクター紹介~

緑谷出久
主人公。ダウルダヴラをこじつけで完全起動して、尚且つ全シンフォニックメモリを同時稼働させるとか言うヤベーやつ。
因みにシンフォギア装者が同じ事をすると問答無用で絶唱顔になるだろう。
最近もう作者すらコイツが何なのか分からなくなってきた。最早理不尽と非常識の擬人化。
GGGスタイルのカイザーSKLモードでは真上枠。

芦戸三奈
出久の嫁。肉体派。
ジョーカーに適合した事もあり、フィジカルが中々強靭。
GGGスタイルのカイザーSKLモードでは海動枠。

八意永琳
えーりん先生。
裏設定だが、実は元々治崎と同じ立場、即ち八斎會の保護下にいた。
薬物を作れる個性ってどう考えてもヤベェ奴等に目を付けられるよねって話。しかも親も典型的なネグレクト系家庭だった感じ。それ故に自身を否定され嘲笑われる苦しみを知っているので、ウィリアムとアレクシアをサイドキック的な立場で保護している。
八斎會との共存を夢見てヒーローの道に転化。訳あり患者が多いのはこれが理由。
これにより、治崎からは裏切り者と認識されていた。
今回の件では節々に落ち着きを欠いたような仕草があったのも、優しくしてくれた八斎會を外道に堕とした治崎に腸が煮え繰り返っていた為。

切島鋭児郎
仮面ライダークローズ。
今回の件で出久と同等レベルでトントン拍子に進化して、炎の翼を手に入れた。
新形態の当て字は躯炉得徒(クローズ)真紅魔(マグマ)である。
原作よりも出力が低いが、そもそもパンチ力が素で尋常じゃないだろうからそんなに問題無さそう。寧ろ飛べるようになったから立ち回りが大変(作者的に)。
取り敢えず、文化祭までにはマグマ化させる予定だった。

治崎廻
オーバーホール。
最後の最後で見事に踏み台になり、ボッコボコに踏んづけられ、それでも尚許されず自分の作った個性破壊で個性を砕かれると言う哀れ過ぎる展開となった。まぁ罪悪感なんて欠片も無いけどね。
因みにこの後意識を取り戻すと、個性が消えた事に絶望し、更に自分も病人と蔑んだヒーローと同じく個性頼みで行動していた事をハッキリと認識してSANチェック大失敗。豚箱発狂エンドに落っこちる。

アダム・ヴァイスハウプト
戦姫絶唱シンフォギアAXZのラスボス。今作の彼は平行世界の別個体。
簡単に言うと、この世界の財団Xポジ。つーかこの世界より先に財団Xに接触しており、平行世界を見つける手引きをしたのがコイツ。緑谷火吹をマッドに洗脳したのもコイツ。もう大体コイツが悪い。
財団Xから吸収したメモリシステムとセルメダルを痛く気に入っており、これ等を中心に使う。
原作と顔、倒置法の喋り方は同じだが、丁寧語で話すし露出狂のナルシストでもなく、また厄介な事に自分が天才だと自覚して尚、精進の為に努力しているという、敵にするとこの上無くヤバいタイプ。
分かりやすく言うと・・・原作で起こる黄金錬成時の真っ裸化は、実は感覚だけで術をゴリ押していて自分への無害化を全くしていないせいである。しかも火属性しか使っていない。あれも多分単純にお気に入りなだけ。
これが努力した結果・・・自分への無害化も完全に済ませた上で、原作以上の練度の錬金術が火水風土の全属性で完璧に飛んでくる。
結論・・・地 球 壊 れ る 。

~用語紹介~

GGGスタイル
シンフォニックメモリのてんこ盛りフォーム。
両肩がガングニールの槍、悪人面のクラッシャーは神獣鏡のバイザー、右腕がガングニールβ、左腕がアガートラーム、フロントスカートがイチイバル、脛がシュルシャガナ、脹ら脛から足の先にかけてがイガリマ。
アメノハバキリは背中のケイオスクランダーのフェザープレートと、尻尾の先端の顔部分。原作のウィルナイフに相当する。
ガオガイガーをベースに、他のスーパーロボットのバトルスタイルも使える。
しかし、モードチェンジの際にはそれぞれ特殊なモーションを取る必要がある。
ジェネシックモードは、拳を打ち合わせて上に振りかぶり左右に振り下ろすというモーション。ガオガイガーのファイナルフュージョン完了時の動き。
カイザーSKLモードは、キリモミ回転しながら急降下して轟音と共に乱暴にスーパーヒーロー着地する。これはスカルパイルダーのパイルダーオン。

ガザンブレイド
ケイオスクランダーの尻尾がまるごと変形した大剣。アメノハバキリの要素。
カイザーSKLモード全般にてアンロックされるが、大体三奈が使う。
形としては、原作の牙斬刀が少し鱗っぽくなったような感じ。峰のスパイクが尖った節で代用されてる。
基本、斬ると言うより鈍器として圧断する感じ。一度凪ぎ払えばもう既に大惨事。
また、ウイングクロス状態ではイチイバルの超高出力フォニックリアクターと直結し、圧縮されたフォニックゲインを雷に転換して撃ち放つトールハンマーブレェカーが解禁される。

スカートリガー
【挿絵表示】

フロントスカートとしてGGGスタイルに装着される追加武装。イチイバルの要素。
カイザーSKLモードの更にMAGAMIモードにてアンロックされ、それ以外では使えない。
原作通りのファイアパワーに加えて、エネルギーを結晶化した弾丸を撃ち出すので使用者の喉が渇れない限り無限に撃てると言うアーカードの旦那もニッコリなコスモガンになっている。
原作のブレストリガーの唯一の僅かな隙が一瞬のリロードだったのに、それすら取っ払った敵さん涙目の変態ハンドガン。
尚、ウイングクロス状態では原作同様にパルスビームモードが解禁。並の硬質化個性や防御特化ドーパントさえ数発で一生再起不能にするようなメーザービームがグロック18も真っ青になるような連射速度、しかもほぼ無反動で雨霰のように正確無比に飛んでくる。絶望する暇すら無くミンチより酷い状態になるので、まぁある意味思い遣りがある武器と言えない事もないかも。
因みに二つを連結するとスナイパーライフルモードになる。何故かって?クリスちゃんがライフル鈍器やったからだよ。つまり使い方は大体お察し。ガザンブレイドと二刀流された日にはもう歩く剥き出し巨大ミキサーになるんじゃないか。
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