僕のヒーローアカデミア~Eの暗号~ Phase2   作:エターナルドーパント

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「さぁて、来た来た必殺技!・・・ん?出久は存在そのものが必殺技説微レ存・・・」
『強ち間違っちゃいないな。ではどうぞ!』


第5話・必須のD/特・訓・開・始

(出久サイド)

 

「昨日の、3つの出来事!

1つ!ハイツアライアンスに入寮!

2つ!第1回・お部屋披露大会が開催!

そして3つ!・・・3つ目無かったわ」

「いやいや、もうちょい頑張ろうよ」

俺が昨日の出来事を振り返りが詰まり、すかさず三奈が突っ込む。仕方無いだろ?無かったんだから。

「つか何だよその前回の粗筋みたいなの」

「観測世界から見たオーズ先輩の番組の前回の粗筋」

聞いてくるかっちゃんに対してそう答えた。

「つまりデッドプールみたいな事言ってたって事か?」

「ん、そう言う事。アイツも観測世界に干渉できるからな・・・先生来たわ」

「ッ!!」

うん、全員席に着いたね。

 

─ガラッ─

 

「おはよう・・・うし、全員居るな。夏休みだからサボる奴がいないか心配だったが、皆真面目で先生嬉しいよ」

「相澤先生相手にサボれる程雄英を嫌ってる奴ぁこのクラスにゃいませんよ」

1サボりが除籍処分に直結するだろうからな、この人の場合。

「良く分かってて何よりだ緑谷」

ほらな。

「さて、昨日も言った通りだが・・・まずは、仮免の取得が当面の目標になってくる」

「はいっ!」

うん、元気がよろしいね。

「ヒーロー免許ってのは、人命にダイレクトに関わってくる責任重大にして重要な資格だ。当然、取得のための試験は非常に厳しい。仮免といえど、その取得率は例年5割を切る」

まぁ、当然だよな・・・

「そこで今日から、君ら1人最低2つ・・・」

 

─ガラッ─

 

()()()を作ってもらう!!」

 

相澤先生の合図で、ミッドナイト、セメントス、エクトプラズムが入室した。

「必殺技ッ!!」

「学校っぽくてそれでいて!ヒーローっぽいのキタァァァァッ!!」

必殺技か・・・俺、必殺技の見本市だな。

「必殺!コレ即チ、必勝ノ型・技ノ事ナリ!」

「その身に染み付いた技や型は、他の追随を許さない。戦闘とは即ち、いかに自分の得意を押し付けるか!」

「技は己を象徴する!今日日必殺技を持たぬプロヒーローなど絶滅危惧種よ!!」

「ま、詳しい説明は実演を交えて合理的に行いたい。全員コスチュームに着替えて、体育館γに集合だ」

今回、俺は教える側かな。

 

───

──

 

「ここが体育館γ。通称、トレーニングの台所ランド、略してTDL!!!」

あれかな、雄英は過去のテーマパークにケンカ売りたいんかな?

「ここは俺が考案した施設だ。地面がコンクリートだから、それぞれに合った地形を創れる。台所ってのはそういう事さ」

成る程、セメントスが居るのはそういう事か。

「多少不利な地形でも逆転出来るような必殺技作れば、活動が安定するって感じで仮免取得でポイントになるかもな。

飯田のレシプロとかみたいな」

「あれで良いのか!?」

あれ?気付いてなかったのか?

「あぁ、多分な。飯田のレシプロは、ゼロからマックススピードまでの加速がかなり短い。相手からしたらかなり厄介だろ?別に攻撃技じゃ無くたって、そっから強力な別の技に派生したり自分に有利な状況を作れれば、そりゃあ充分必殺技だと思うぜ。要するに、『コレが決まれば有利・勝てる』って方を作ろうって話だ」

「緑谷、説明ご苦労」

「飯田が質問しそうな事を先取りして答えただけですよ。時間の無駄は避けたいでしょう?」

コイツの事だから絶対『仮免取得における必殺技の必要性とは?』的な質問するだろうと思ったから、先取りしてみた。

「中断されてしまった合宿での個性延ばしは、この必殺技に繋げるためのプロセスだった」

 

─ズオォォォォォォォオッ─

─ボァッ ボァッ ボァッ ボァッ─

 

セメントスが地形を変え始め、エクトプラズムが分身を多数作り出す。

「つまり、これから始業式まで・・・残り10日余りの夏休みは、個性を伸ばしつつ必殺技を編み出す・・・

 

圧縮訓練となる!」

 

圧縮訓練か。これまた大変そうだな・・・ま、その方が燃えるが。

「尚、個性の伸びや技の性質に合わせてコスチューム改良も並行して行っていくこと。大分キツいが、プルスウルトラの精神で乗り越えろ。

準備は良いか?」

「「出来てるよ!」」

かっちゃんも結構ノリノリだ。さてと、面白くなりそうだな。

「あ、緑谷には他の生徒のアドバイスも頼みたいんだが」

「了解」

やっぱりね。

 

(NOサイド)

 

─ドゴッ─

 

「ぐあっ!?」

エターナルに蹴飛ばされてうずくまる尾白。そしてゆっくりと距離を詰め、エターナルは腕を組んだ。

「尻尾を鈍器として意識しすぎだな。横打、縦打、袈裟打ち・・・そんなもんだ。すぐ読める。もっとこう、尻尾のある動物の動きを取り入れたらどうだ?例えばカンガルーみたいに、尻尾をバネにして敵を蹴りつけたりとか」

「な、成る程」

様々なタイプと殺し合って来た経験が活かされる。確かにこの訓練の場合、出久は教える側に向いているだろう。

因みにルナメモリで分身し、その上NEVERのメンバーも総出動している。

 

 

 

「ゥオラァ!!」

 

─BOOM!ガキンッ─

 

「成る程、悪くない動きだ」

グリス・ライトの爆破で加速した回し蹴りを受け止め、仮面ライダーサイクロン・・・克己はそう評価する。しかし、まだまだ余裕そうだ。

「もう少し腰の捻りを加えてみろ。威力が上がる筈だ。後は、離脱時に強力な爆破で敵を怯ませたりな」

「ウッス!」

どうやら相性が良いようだ。

 

 

 

「アシッドスラッシュ!!」

 

─ジュワッ─

 

「へぇ、良い技じゃないか」

振り下ろした手刀から酸液を飛ばし、斬り跡を作る三奈。それを見て、指導を任されたレイカは感嘆の声をあげる。

「ありがとうございます、(アネ)さん!」

「そう呼ばれるのも嫌いじゃない。じゃ、今度は戦闘時にスムーズに使えるようにしていこうか!溶解度弱めれば、組み手で使えるからね!」

「はいっ!」

浜辺の特訓で出久に戦闘基礎も叩き込まれたため、かなり順調だ。

 

 

 

「ハッ!」

「ぬぉ!?」

無重力浮遊からの挟み蹴り、更に捻り落としのコンボを決めるローグ・ライト。対して相手の剛三は少しよろめきながらも踏ん張って堪える。

「あれぇ~?結構力込めたんやけどな~?」

「ハハハハッ!!流石に嬢ちゃんの体重程度じゃあコケはしねぇぜ!それに、メモリのお陰で体が鉄みたいになってるしな!」

そう。実はNEVERはハイドープのようになっているのだ。因みにそれぞれの体質は、剛三は身体の金属化。レイカは身体発熱・発火であり、京水は柔軟化だ。賢は動体視力と脚力の向上で、克己は身体能力向上。それぞれのメモリとバトルスタイルに合った体質になっている。

「嬢ちゃんは防御特化らしいからな!ドンドン行くぜェ!」

「よっしゃ!」

 

 

 

─BANG!BANG!─

 

「アデデデッ!」

賢は構えた銃でひたすら切島に銃弾を撃ち込む。切島も痛いと言ってはいるものの、皹が入りこそすれ割れてはいない。

これは切島がリクエストした特訓内容だ。ひたすらに攻撃を受け続け、どんな攻撃でも倒れない究極の鉄壁になる。それこそが、切島が思い描く自分のベストな必殺技である。

─バキンッ!─

「ぐあっ!?」

しかし、流石にまだ未完成。銃撃を受けた腕が割れ、硬化が解除されてしまった。

「・・・GAME OVER?」

「ッ!コ、コンティニューだ!」

「OK」

幾拍かの後、再び切島が硬化を発動。耐久訓練が再開された。

 

 

 

「ほっ!ほっ!それクネクネ~♪」

「何で当たらないかなァ!」

弾幕をヌルヌルと避けまくる京水と、それに対して声を上げるフラン。

「あらあら、こんな子にはウチのイズクちゃんはあげられないわね!出直してきなさいッ!」

「(ピキッ)・・・あっそ。だったらこんなのはどうかな!」

その物言いに少々カチンと来たフランは、再び多数の弾幕をバラまく。先程よりも密度が上がっており、流石の京水も避けられないだろう。

「避けられなければ、潰しちゃえばいいのよ!」

すると京水は腰のホルダーから鞭を引き出し、あろう事か弾幕を切り潰し始めた。

「掛かった!」

「えッ!ちょっ!?何コレ!?」

何時の間にか現れた大量の弾幕。しかも左右からも迫ってくる。横からの弾幕の発生源は、フランが空中に投影した魔法陣だった。

「禁忌!クランベリートラップ!」

「甘いわッ!!」

─ズババババババババンッ!─

「・・・うそぉん」

何と京水は独楽のように回転して弾幕を一掃してしまった。

このオカマ、マジで何者やねん・・・

「で?これで終わりかしら」

「ッ!ま、まだまだぁ!」

 

 

 

「さぁてと、こっちもこっちで──【ガングニールβ!】──やってみますか!」

仮面ライダーエターナルの本体は、周りから少し距離を置いてガングニールβシンフォニックメモリを構える。

「詠装!」

そしてそのメモリを胸に突き立てた。そのままメモリは心臓の近くに挿入され、エターナルの脳裏に詩が浮かぶ。それはエターナルの口を突き、肉声となって響いた。

 

我、その笑顔を守る者なり(I'm that Smile Guardian GUNGNIR tron)~♪─

 

──閃光──

 

眩い光が放たれ、エターナルを包む。そしてその光の中で、エターナルは鎧を纏っていった。

 

─ブルーフレアが刻まれたパンチングガントレット─

 

─肩甲骨辺りに着いたバーニアスラスター─

 

─ヘッドギアから後ろに伸びた2本の角─

 

─エターナルローブは燃えて焼け消え・・・─

 

─踵にもキック増強用のジェットブースターが装着─

 

その姿の名は────

 

「仮面ライダーエターナル!シンフォニックスタイル!【ゲキトツ・ガングニール】!!」

 

それは、必中の神槍(ガングニール)とはかけ離れた手を取り合う拳(ガングニール)

「んっと・・・よしッ!」

 

─ガキンッ!─

 

その両手を具合を確かめるように握ったり開いたりを繰り返し、感覚を掴んでその双拳を打ち付けた。

「ふむ、出力が低いな・・・まぁ、この拳は響の性格・・・和解欲に溢れた精神が作り上げたアームドギアだからな。敵対即殲滅の俺に合わないのも当然か。だがそのお陰で、わざわざ手加減しなくても攻撃出来そうだ」

実際、試験で使ったシンフォニックアーマーで掛かっていた負担の半分は手加減する為の集中だった。だがこの拳なら、対人戦に丁度良い(ハンデ)になるだろう。

「じゃ、コッチも使いますかね!」

エターナルは腕を回してエターナルエッジを出現させ、マキシマムスロットに新たなメモリを装填する。

【ソロモン】

擬似メモリ特有の音声と共にメモリが起動し、エターナルエッジが極彩色のオーラを纏った。

「取り敢えず、サンドバッグとして50体ぐらいにしとくかな。出て来い、ノイズ!」

エターナルがエッジを振り下ろすと、そのオーラが光弾となって拡散。着弾地点に空間の歪みが発生し、その中から異形の敵が現れる。

 

カエル型(クロール)ノイズ×20

鳥型(フライト)ノイズ×10

タコ型(ミリアタボ)ノイズ×20

 

「おうおう一面極彩色だな。さて、攻撃対象は俺のみに設定して・・・目標タイムは4分15秒!スタート!」

─~♪タ・ト・バ!タトバ!~♪タ・ト・バ!タトバ!~♪─

宣言と共にノイズの群れは一斉にエターナルをロックオン。進撃を開始する。同時に、エターナルの武装からは音楽が流れ始めた。

「行くぜェ!」

 

─あの時ぁ~あ、し~てなけれ~ば~♪ア~レを~やれ~てたら~♪─

 

そのメロディーに合わせて歌い、ノイズの濁流に突っ込むエターナル。

突進するクロールを拳と回し蹴りで迎撃し、フライトのジャベリンタックルをジャンプで回避。

その滞空を狙うミリアタボの触手は足のジェットブースターとパワージャッキによるインパクトハイクで体勢を変えて回避し、そこから距離を一気に詰めてその液晶のようなパネルパーツを拳で貫く。

 

─~~~~~~ッ!─

 

すると、ノイズ達はエターナルの四方八方から同時攻撃を仕掛けた。しかし、普通の装者なら焦る所だが・・・

「(囲んで来たか。だが・・・2、4、6、8匹!)逃げられる~場~所は~無~い~ん~だッ!」

 

─ドボボゴッ!!─

 

この規格外(バケモノ)は何とその場で飛び上がり、両手両足を横凪ぎに振るって全て迎撃して見せた。

「(さてと、やってみますかね!)」

そして瞬時にインパクトハイクで低地に移動し、全身に張り巡る力の水道管を開くイメージを起こす。すると、エターナルの身体から緑と青の入り混じった放電が発生した。

「(ワン・フォー・オール、アーマード!)」

そのエネルギーを、脚、腰、右肩、右肘、右手首と順番に流し込む。

 

─ギュイィィィギリギリギリギリギギリリギギギリギリ!!─

 

その右腕に備え付けられたアームドギアであるパンチングガントレットのタービンは激しく回転して赤熱化し、肘に付けられた衝破撃鉄(スマッシュハンマー)が引き伸ばされて展開、コッキングされた。そしてその拳を・・・

 

「Regret nothi~ng!」

 

前方のノイズ達に向けて一気に撃ち放つ。

 

──GUNGNIR CRITICAL SMASH!!──

 

─ドガッドゴォォォォォンッッ!!─

 

拳が振り抜かれた瞬間に引き伸ばされていた衝破撃鉄(スマッシュハンマー)が勢い良くガントレット本体に激突し、二重の衝撃波を撃ち放った。

その爆熱を伴った衝撃波は瞬く間にノイズを打ち払い、ついでに後ろのコンクリートの壁にも大穴を開ける。

「何だ今のッ!?」

「また緑谷か!?」

 

─バシューッ─

 

全員がざわめく中、エターナルは完全に硬直した。そのガントレットからは冷却ガスが噴射され、内部温度が下がっていく。

そして次の瞬間、エターナルがよろめいた。何とか踏ん張って転倒は避けたが、そのまましゃがみ込んでしまう。

「・・・いってぇ」

腕をさすりながらボソッと呟くエターナル。シンフォニックアーマーと変身を解除し、ぐりぐりと肩を回した。やはり肘や肩から鈍痛が伝わるようだ。

「う゛~・・・感覚的には、許容可能な15~20%程度だったつもりだが・・・ガングニールで増幅しちまったか・・・コス改良するかな。サポーターとか付けて・・・イッテテ~・・・」

そしてもう一つ、出久は教訓を得た。それは・・・

「ガングニールのパンチに、ワン・フォー・オール乗せちゃダメだな」

手加減が完全に無くなってしまった結果を見て、そう呟くのだった。

 

(出久サイド)

 

「ここか、開発工房」

コス改良として腕や脚腰のサポーターを搭載して貰おうと、俺は開発工房を訪れた。中からは溶接音や研磨音、コンプレッサーの駆動音等が聞こえてくる。

「あ!出久君もコス改良~?」

麗日が話しかけて来た。見れば、かっちゃんと飯田も居るな。

「おう。腕や足腰にサポーターをな。そう言う皆は?」

「私はブーツをもうちょいスマートにして貰って、あとお腹にローグみたいな防御膜でも入れて貰おうかなと」

「リキッドアーマーだな」

実際、ダイラタント防弾チョッキとか研究されてたしな。

「俺は脚部のラジエーターの改良だ」

「耐衝撃性とかな」

ステインの時、確か衝撃で壊れてたよな。

「俺は脛に合金仕込みてぇな。軽くて丈夫なヤツ。それと、肘に噴射口付けて姿勢制御とかパンチの増強」

「成る程。なら、使う合金はタングステンとマグネシウムとアルミニウムを混ぜたやつがオススメだ。あれは軽いし、硬さも申し分ない」

自動人形(オートスコアラー)の表面パーツも幾らかそれで造ったしな。

「さて、頼もォ~」

 

─ガラッ─

─ビリビリッ!─

 

「いッ!?かっちゃん危n─ドゴォォォンッ!!─あ~ぁあ・・・」

俺は気流感知で危険を避けることが出来たが、かっちゃんは回避出来ず戸派手に爆発に巻き込まれた。まぁかっちゃんだから大丈夫だろうが・・・

「フフフいててて・・・」

「ゲェッホゲホッ・・・お前なァア!思い付いたもの何でもかんでも組むんじゃないよ!一回で良いから話聞きなさい発目!」

工房から咽せながらパワーローダーが現れ、発目に怒鳴る。まぁアイツ自己中だしな。で、当の発目は・・・

「イッテェなクソ発明女ァ!あと退けや!重いんだよ!」

あらまかっちゃんの腹の上。

「あら!アナタは・・・誰でしたっけ?」

「ざっけんな!まず退けェ!!」

「カツキ君から離れてくれる?」

あ、麗日が浮かせて退かした。

「おや!一位さんも居るじゃありませんか!」

「緑谷出久な?あとお前、もう少し肌隠せ。心に決めた相手が居る奴にとっちゃ目と心に毒でしかない」

「いや、暑いんで」

「だったら小型クーラーとかファンでも作って服ん中に仕込んどけば良いじゃねぇか」

「成る程!そんな発想が!あ、突然の爆発失礼しました!!久し振りですねぇ!え~っと・・・緑谷さん以外、名前忘れました!」

本ッ当に要らんとこ正直だなコイツは。

「この人格で造るモンは良い出来だから質悪いわ」

「あ、知ってたんだ」

「騎馬戦でお前とお茶子が着けてたジェットパックとブーツがそうだろ?」

「良く見ていらっしゃる・・・さて、コスチュームの改良について───」

 

「コスチューム改良ッ!?興味あります!!」

「近い近い・・・」

コイツ人との距離感をまず覚えるべきだな。今だってコイツの胸が胸板に当たりそうになった。もし三奈やフランに見られたら怖い怖い・・・

「ったく、全寮制になって入り浸るのは良いが、これ以上荒らしたらマジで出禁だからな?くけけ・・・さて、イレイザーから話は聞いてる。入りな。必殺技に伴ったコス変だろ?説明書見してみ」

ふ~ん、スゲェな。色んなパーツやツールがあ所狭しと・・・発目がいるだろうと思って自動人形(オートスコアラー)達は皆の特訓を手伝わせてるが、今度連れて来てみるかな。

「で、オーダーは?」

「俺は腕や足腰の靱帯に掛かる負担を軽減するサポーターみたいなのが何してるのかな発目?」

「触ってます」

いや触ってますじゃねぇんだよ!彼女持ちの男の身体をまさぐるな!訴えられるぞマジで!

「凄まじくガッチリしてますねぇ。それなら・・・」

「オイ麗日、かっちゃんも触られるだろうからガードしとけ」

「ん、わかった」

と、発目が何かと俺の体に装着し始めた。恐ろしい程の手際で完成されたそれは・・・

「このベイビー!パワードスーツ!」

・・・うん、何か仮面ライダーG3っぽいな。ヘルメット付ければカッコいいかも。

「筋肉の収縮を感知してサポートしてくれますよ!」

「成る程。コレを一から作ったのか?良いセンスだ。

ん?なぁ発目、何か腰が勝手に回り始め待って待って人間の腰は80度以上は曲がらなイタタタタタヴゥンッ!!

 

─バキンッ─

 

胴捻切られる寸前で強引に腰を捻って戻し、何とか腰骨は守った。

「あっぶな・・・」

「おやおや。どうやら関節の可動域のプログラミングをミスっちゃったみたいです!ゴメンナサイ!」

「反省してないだろ・・・ん?オイ待て。つまりお前は、最初の人体実験に他人である俺を使ったって事か?」

「そうです!」

「実験台にはまず自分を使え。そのせいで自分が怪我しても自己責任で済むが、他人が怪我したら大変な事になるからな」

「分かりました!」

どうだか・・・

「ま、オーダーは受け取ったぜ。3日で終わる」

「ありがとう、パワーローダー先生」

さてと、3日後が楽しみだな。

 

──to be continued・・・




『中途半端に終わっちゃった』
「ま、しゃあねぇさ。次早く出しゃ良いんだよ」
『頑張るよ』

ちょっと面白いこと考えたから、パルスィ出して良い?

  • 良いゾ~ソレ
  • ウェッ!?ナジェダァ!?(OwO)
  • ゆ゛る゛さ゛ん゛ッ!!
  • (良い訳)無いです。
  • パルスィ登場ッ!承認ッ!!

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