すんません、全然予定通りにいかなくてあんまり進んでいない上に結構ぐだりました。ぐだった上に内容も薄いです。
毎度読んでくださる皆様、謝謝。
IS学園学生寮1023号室。
「……では、取り決めの確認だ」
「……はい」
そこでは、二人の女子生徒、篠ノ之箒と更識一夏が二つあるそれぞれのベッドで正座し、この部屋のルールを確認していた。
「まず、朝食を作るのは交代制。当然だが遅刻は許されないから6:00 までには起きること。まだ寝ていたら起こすこと。最後に三つ、シャワー中は勝手に入らないこと。次に着替えも極力見ないこと。寝ていてもいたずらしないこと……守れないならば斬られると心得よ」
「あの……箒ちゃん?斬るって表現だよね?本気じゃないよね?」
「知ってるか。IS学園に日本の法律は通用しないんだぞ」
その言葉で、本気で斬られると確信した一夏は首をぶんぶん縦に振る。それを見てよしと思ったのか箒は話しは終わりだというように正座を崩した。
「全く、鉢合わせしてしまったのは偶然だと処理出来るがその後飛びついてくると思ってはいなかったぞ……どこがいいんだこんなもの」
鍛錬の邪魔で仕方ないのだが、そう呟き自身の立派な胸を持ち上げる箒を見て羨ましい気持ちになる一夏。
事は、ここに至るまで30分程遡る。
「それじゃあ瑠璃ちゃん。食堂で」
「ごめんね。ありがとう」
迷子になった瑠璃と共に彼女の部屋を一緒に探し、送り届けた一夏は自室へと向かっていた。
ルームメイトの名前は知らない。鍵をもらうときに教えてもらうことも出来たのだが、あえて知ろうとはせずに新しい出会いにしよう、と考えたのだ。
やがて部屋の前へたどり着いた彼女はインターホンを押す。しかし、反応が無かったのでもう一度。
またしても反応は無い、まだ来ていないのだろうか?そう考えて一夏は鍵を使って扉を開ける。
全裸に首からタオルをかけただけの箒がそこにいた。
「……」
「……」
二人は呆然としており動けなかった。一夏は箒のスタイルの良さに目を奪われ、箒は一夏の突然の乱入により頭が真っ白になっていたのだ。
一夏は部屋に入り扉を後ろ手で閉め、鍵をかける。そして、
「うおおおおおおおおおぶしっ!?」
「ぎゃああああああああああっ!?」
無駄に洗練された無駄のない無駄な動きで箒のすばらしい胸に顔を埋めに特攻し、あと少しというところで箒から手刀の制裁を喰らい、気絶するのだった。
そして、程なくして起きた一夏と箒は部屋の取り決めを終わらせ今に至る。
「いやぁ……ないものねだり?つい特攻したい衝動に駆られまして」
「お前なぁ……」
あれがあれば京也も振り向いてくれそうなのに、何故自分には無いのだろうか。
そう考えたことは一度や二度ではない。
「さて、色々と決着はついたし、そろそろ食堂に行こう。夕食には早いと思うが混みそうだし、荷ほどきも終わっていないからな」
「はーい。あ、そうだ。ちょっと寄りたいところあるんだけどいい?友達がまた迷いそうでね……」
「う、うむ……わかった」
他の友達と聞いて箒が顔を曇らせる。中学までぼっちだったのは伊達じゃない。
「あ、更識さーん!こっちこっち!」
瑠璃と合流し、人が混雑する食堂へ入った一夏は呼ばれる声がした方向を向いた。そこには同じクラスの何名かが座って席を確保していたところだった。
その中に大川の姿はない。
「これから改めて自己紹介をする会を開こうと思っていたんだけどどう?」
「うん、わかった。私もやりたいと思っていたところなんだ。箒と瑠璃も大丈夫?」
「う、うむ……」
「私もいいよ」
一名ほど大丈夫じゃなさそうな人物もいるが三人は献立を選び、食券を買うために券売機へ並ぶ。やがて、料理をもらった一夏達は席へと向かう。
朝と違い、緊張感のない自己紹介はつつがなく進み、最後に一夏の番が回ってきた。
「更識一夏です。趣味は寝る事とごはん……かな?クラス代表決定戦は勝てるかどうかわからないけれど頑張ります」
「しつもーん!」
「なーに?」
簡単な自己紹介と決意表明を話す一夏へ朝からほぼ全員が気になっていたことが代表として鷹月静寐から問いかけられる。
ちなみに、一夏をこの席に誘ったのも彼女である。
「明日来る人ってどういうこと?その人とどんな関係?」
「あー…うん、どう答えたものかな……」
少々答えづらい質問に一夏は少し考えた。
「体育の外部コーチみたいな人?ほら、希望者限定の戦闘訓練ってあるじゃない。それで呼ばれたんだよ」
「あーあれかー。でも戦闘訓練って必要なのかな?別に、自衛隊に入る人なら受けてもいいと思うけれどそれならそこの専門学校に行けばいいでしょう?」
「その答えはISを扱うから、ですわ」
クラスメイトの疑問に答えようとした一夏より先に答えが後ろからかけられる。
全員がその方向を見ると、そこにはイギリス料理をお盆に乗せ、こちらを観察するような眼で観るセシリアがいた。
「オルコットさん……」
「将来ISをパイロットとして扱う人は軍属が義務付けられます。そのために必要なことですのよ。まさかそんなことも知らなくて?」
「はぇ~その噂本当だったんだ。ところでオルコットさん」
疑問に納得した静寐はセシリアへ問いかける。
「席空いてないけど大丈夫?変わろっか?」
そう、もう食堂の席が空いていないのだ。学生食堂は混むのが早く、しかも各国の料理も多彩に扱っているのでかなり人気なのだ。タイミングが良くなければ、あとから座ることは難しいだろう。
そして、セシリアは見事に座り損ねた者の一人だった。
「……結構ですわ。自分の部屋でいただきますので」
自分が座り損ねたのは事実。正直座って早く食べたい。しかし、譲ってもらうことなど彼女のプライドが許さない。
だが、そんなものは他人が知ったこっちゃないものだ。
「ならば私はこれでお暇しよう。これから夜の鍛錬なんだ」
先に食事を終えて、ただ座っているだけだった箒が席を立つ。話しを振られるのを恐れて黙々と食べ続けていった結果、あとから来たはずなのに誰よりも先に食べ終わっていただけなのだが。
「いえ、ですから」
「そう?じゃあ箒、お願いね。よーし者どもー!金髪美人を追加だぁー!かこめかこめー!」
「ですから!」
静寐の一声でプライドお嬢様は囲まれる。女子高生の行動力は時として凄まじいものとなるのだ。
結局、セシリアの抵抗もむなしく終わり、いつの間にか空けられた席へと座らされる。
「……完全に拉致した感じになってるけれどあれいいの?」
「いいのいいの。なんだか随分と気張った感じがしたからね。そんなときは騒がしくするもんよ」
セシリアの顔は朝と同じ冷徹な表情だったが、静寐の言う通り、どこか肩の荷を下ろしたようだと一夏は感じた。
騒がしくも楽しかった夕食も終わり、一夏は部屋へと戻った。
今度は箒と事故が起きることもなく、就寝時間までお互いに荷ほどきをしてその日は寝ることとなった。
いつもと違う環境だということを布団の感じの違いから改めて認識する。
柔らかくも新品らしさをどこか感じる布団、見慣れない天井、そして、いつもあるはずの存在がない不安感。
確かに今日は楽しかった。京也がいなくてもここでやっていけるという自信はあった。あったのだが、夜はやはり不安になってしまう。
「ねぇ、まだ起きてる?」
不安になり、同居人の意識を確認する。幸い、まだ寝付いていなかったのか返事はすぐに返ってきた。
「なんだ、眠れないのか?」
「うん……何か抱いていないと眠れなくて」
「なんで抱き枕をもってこなかったんだお前は……まったく」
こっちへ来い、という声と衣擦れの音。箒が身体をずらしたらしい。許可が出ているのでこっちも遠慮なく入らせてもらう。
「ごめんね、私のはちょっと特殊でさ。もってこれなかったんだ」
「寝不足で明日の授業中に寝られても困るんだ。だから休みの日に取りにいけよ?それまでは私が変わりになってやるから」
「それは厳しいかなぁ……」
箒の身体に抱き着き、胸に顔を埋める。怒られるかもしれないと思ったが箒はなにも言わなかった。
それどころか、箒は一夏を抱き締め返し、頭を撫でる。
「まるで妹か大きな娘だな、お前は……」
その「娘」という言葉を聞いて一夏は久しく忘れていたことを思い出す。
(ああ……これがお母さんに甘えるっていうことなんだ……)
確かに、一夏には親のように世話をしてくれた人達がいた。姉も母親の代わりとして頑張っていてくれた。
しかし、その人達とは離れてしまった。姉ともしばらくは会えなかった。石上家の春さんも母親として接していてくれていたが、自分は京也に付きっきりであまり感じれていなかった。
今度帰ったらちゃんと甘えよう。自分を包むやさしいやわらかさを感じながら一夏は意識を落とした。
そのころ、京也は自分の部屋で月を見ながら、かかってきた電話の相手をしていた。千冬が、一夏の要求にこたえるための交渉をしているのだ。
『というわけだ』
「なにやってんだあのバカ雑巾は……こっちだって予定あるんだぞ」
当然、京也からは却下される。理由はどうであれ、当主代理としての仕事があるのだ。健一達も学校が始まり、やることの多いこの時期に一週間の拘束は普通はできない。
普通なら、だが。
「あら、いいじゃないの」
そう言いながら、石上春が部屋へと入る。
「……誰かいるかの確認くらいはねぇのか」
「見られたらまずいものでもあったのかしら?私はそれでも構わないのだけれど」
「プライバシーってもんはどこいったんだ?」
「ちょっと携帯貸しなさい」
「おい無視か」
とは言いつつも京也は春へスマホを渡す。当主代理といっても関係の強さは今までと変わらない。それ以前に義理の母親でもあるのだが。
「どうも~変わりました、春です」
そして京也に聞こえないように春は千冬と話し始めた。
「ええ、はい。ではそのようにお願いします」
そういって通話を切り、春はスマホを京也へ返す。その顔はどこかやりきった表情を浮かべていた。
「おい、何をやった」
「何ってIS学園への滞在の了承ですけど?」
「いや何考えてんだあんたは!この時期にそんなこと通るわけが」
「やることといっても書類作業くらいじゃない。それだったら私でも出来るし、健一に経験させるいい機会だと思って」
「あいつ学校あるだろうが。そんな時間あんのか?」
「たまにはスパルタにいこうと思ったのよ。今のあの子なら大丈夫そうだし」
その頃、自室で予習をしていた健一の背筋に悪寒が走ったことは誰も知らない
それに、と春は続ける。
「本当はあの子が心配なんでしょう?」
「……ちっ」
その指摘に京也はそっぽを向く。
「ほらね、素直じゃないんだから」
「何も言ってねぇよ」
「その反応してる時点で肯定してるわよ。その辺は昔から変わらないわねぇ。あとはこっちでなんとかするからとにかく準備をしておくのね~」
変わらぬ息子を笑いながら春は部屋を出ていく。
「あ、孫の顔は早くみたいけれど一夏ちゃんとはまだダメよ?」
「誰がするかぁ!」
その言葉と共に投げられた手近にあった本は受け止められ、逆に投げ返されるのだった。
翌日、早朝。
「……来たか」
「来ちまったよこんちくしょー」
IS学園の校門前には石上京也の姿があった。
次こそは京也メインで書けるはず……
どうやったら文章って厚くなるのでしょう。
感想、指摘、「お前今回適当すぎだろうが!」という文句があればぜひ感想欄まで。
とりあえず、夜に書くのは控えようと思いました。眠くて文章が思いつかん。