深夜のコンビニバイトは忙しい時もある。   作:秋涼

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お久しぶりです。ぼちぼち進めます


特殊な環境で普段通りなのが異常

「……」

 

薄暗い廊下、据えた匂い、時折聞こえる泣き声か叫び声

幸い、聞いたことある声は聞こえてこないのが救いだ。

 

一緒にここに来たと思われるクラスメイト達も心配だが、一番心配なのは繭のことだった。

 

誰かと合流できてればいい、自分のように一人で彷徨っているならば、彼女はそこまで強くない。早く僕が見つけてあげなければならない。

 

心配で気が狂いそうになる。すでに狂っているのかもしれない。

 

体が震えていて、叫び声をあげそうになるが、それを抑え込み廊下を歩く

繭を探す為に体力を温存しなければならない、繭を見つけるまで僕は死ぬわけには行かない。

 

廊下を進んでいくと腐りかけた死体を見つけた。

 

スマホからカメラ機能を起動し、死体を写真に収める。

 

繭を探していく途中で見つけた死体を写真に収めて定期的に眺めて精神の安定を図る。

 

まだ自分は動ける。こいつらのように死んでたまるか

 

写真が増えたついでに今までとった写真も眺める。

 

目を見開いて絶命している死体、壁に叩きつけられたように粉砕された死体など様々だ。

見ていて可哀想だなって思うと同時に現実感がなく、かすかに笑みがこぼれる。

 

「良い趣味してんね、森繁」

 

後ろから急に声を掛けられて振り向くとこちらの肩越しに僕のスマホを覗き見ていたユイがいた。

 

 

「な……なんでここに」

 

「おっす!探しに来たに決まってるじゃん!森繁は一人?ほかに誰かあった?」

 

「い、いや僕だけだ」

 

異常な空間でまるで学校であったのかように挨拶するユイに何とか返事をする。

巻き込まれたと思われるメンバーにユイはいなかったはずだ。

自分は幻覚を見ているのか?

 

「そっか、ありがとう安全なところがあるから行く?」

 

「僕は繭を探してるんだ、繭を見つけるまではいくわけにはいかない」

 

それとなく、ユイと距離を取る。

 

「?」

 

「来るな!」

 

距離を取る僕に不審に思ったのか近寄ってくるユイに怒鳴る。

 

「巻き込まれたメンバーにお前はいなかったはずだ!なぜユイに化けてるか分からないが僕は騙されないぞ。ユイならばどうやってここに来たんだ!普通はここにこれないはずだぞ!」

 

「君たちが教室から引き込まれる時に一緒に飛び込んだのよ。それ以降、森繁が繭ちゃんを探しているように皆も探してるだけ、ここはいまの森繁みたいに人の不安やら猜疑心を増幅させる空間だから落ち着きなさい。」

 

 

「なんでそんなことがお前に分かるんだ!」

 

「なにって神社の巫女だからね!」

 

「そんな単純な理由で!」

 

「そんな理由よ、ほらその証拠にいままであった嫌な気配を感じる?」

 

言われてみれば、体に覆うような嫌な感じがしなくなっていることに気付く。

 

「少しは落ち着いたみたいね、それなら少しここで待っててね」

 

ユイは僕が写真を撮っていた死体に近づいていく

すると、死体から青い人魂が出てきて、苦しい、お腹減った、お母さん……といった声が聞こえてくる。普段なら人魂などの超常現象などみたらびっくりしていたが、この空間に来てから色々なものを見すぎたせいであぁ人魂だなとしか思えなくなっていた。

 

「苦しかったね。ゆっくり休んでね」

 

ユイが呟く

するとどこからかシャキンという鋏が物を断つかのような音が聞こえた後人魂が消えていく

消える前にありがとうという声が聞こえた気がした。

 

「待った?」

 

「いいや……」

 

「そっか、それでもり…」

 

「繭は無事なのか?」

 

ユイの話声を遮って繭の無事を確認する。

 

「縁は繋がってるから大丈夫!ここにいるのも危険だし、さっきもいったけどとりあえず安全な場所用意してるからそこで待っててくれたら、私が繭ちゃん連れてくるけど」

 

「僕もついて行っていいか?繭は僕が見つけたい」

 

「んー、断っても一人で探しに行きそうだししょうがないなぁ、私の指示に従うっていうならついて来ていいよ」

 

「ありがとう」

 

「男の子だねぇ、繭ちゃんもこんだけ思ってくる人がいて幸せ者だね!」

 

普段と同じ態度で廊下を歩きはじめるユイを慌てて追いかける。

気付いたら体の震えも止まっていた。

 

「あと、君なりの精神の安定の仕方だったんだろうけど、繭ちゃんに会う前に写真は消しといたほうがいいよ」

 

「あぁ……分かった」

 

「そんな顔しない、誰にも言わないし、よく頑張った!今は私がいるし、大丈夫!君がおかしくなりそうになってもぶん殴って直してあげるから!」

 

「ははは、お手やわらかにお願いするよ」

 

ここにきて初めて純粋に笑った気がした。

 

 

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