深夜のコンビニバイトは忙しい時もある。   作:秋涼

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誤字報告ありがとうございます。あと感想ありがとうございます。
モチベーションがあがります。


深夜のコンビニバイトのお仕事2

「では文化祭の準備は来週からお願いします。班に分かれて作業をお願いします。」

 

委員長こと篠崎がそう言い、黒板の前から自分の机に戻るのを確認した後。

担任ではなく副担任の結衣先生が教卓の前に立った。

今日は結衣先生が音頭を取るらしい。

 

「週末だけど羽目を外しすぎないようにね。来週からは文化祭の準備だからみんなよろしくね。じゃあ解散」

 

結衣先生の言葉でにわかに教室が騒がしくなる。

 

すぐにカバンを持って教室を出るもの。友達と談笑するものと放課後の過ごし方はひとそれぞれだ。先生じゃないほうのユイは仲がいい篠原と話している。

 

「良樹、土日どっちか暇か?」

 

ユイを眺めていると哲志がこちらの週末の予定を聞いてきた。

 

「日曜の午後なら平気だな。午前中は多分寝てると思うから家についたら起こしてくれればいい。」

 

「分かった。この前買ったゲームの続きやろうぜ」

 

「おう、また日曜にな」

 

哲志とくだらない話をしていると教室の扉から須田先輩が顔を出す。

俺と目が合うと口パクで早く行くぞといって扉からまた消えた。

 

「わるい哲志、そろそろバイトだし、先輩来たから俺行くわ」

 

「おう、また日曜な」

 

哲志の返事に軽く腕を上げて答えた後。ロッカーに入れてあったバイト用の道具やら着替えやらがはいったリュックを出して背負って、須田先輩が出て行った扉へ向かう。

 

「ユイ、俺の学校のカバン頼むわ」

 

扉に出る際に篠原と隣のクラスから来たこともと話しているユイに声をかけていく。

学校の近くに自分とユイが住んでいるマンションがあるのでユイに持って帰ってもらおうということだ。隣の部屋に住んでいるので受け取りにいくのはいつでもいいだろう。

返事はなかったが手で返事をしてくれたのでそのまま出ていく。

篠原がユイをからかう声が聞こえたような気がしたが、気のせいだろう

扉の外で待っている須田先輩に声をかける。

 

「お待たせしました。」

 

「お疲れ、じゃあ行くか」

 

須田先輩と呼んでいるし実際学校では先輩だが、コンビニバイト歴は一年俺のほうが長い。

オカルト好きの先輩でよく色々連れまわされていたが、去年の夏に連れていかれたのはまじでやばかった。

色々あってお互い無事だったが、コンビニバイトをやっていなかったら本当に死んでたかもしれない。

 

一緒に校舎を出て、駅から電車に乗る。

ここから1時間ほど急行に乗る。

 

線路が随分と前に廃線になっているので、コンビニがある町までは普通に移動しようとすると最寄り駅から山を迂回してからバスでさらに40分ぐらいかかる。その為自分たちアルバイトは山を訓練を兼ねて町まで駆け抜ける。

普通の人が山から町へ行こうとすると1時間ぐらいかかるが、比較的移動しやすい道を覚えた上でパルクール技術を駆使すれば、大体10分~20分ぐらいで移動できる。

一番早いのは店長だが、動きを見てるともう人間かどうか怪しいので時間計算には入れてない。

 

降車駅へもうすぐ着く頃になると電車に乗っているのはほぼ自分と須田先輩だけになり。目立たないように足首を回したりして軽くストレッチをする。

カバンの中に手を入れ、軽くお札を張った特殊警棒を目立たないように持つ。

山道は一応清められているが、夕方あたりになると時々迷い込んでくるのがいる為、念のために武器が必要になる。

 

駅から出ると日が傾き始めていた。

俺たちは山道の入り口で再度ストレッチして一気に駆け出す。

山道といっても木がないだけで道が整備されているわけじゃないので割と道が凸凹していたり、道の真ん中に大岩があったりと結構荒れている。それを一気にかけあがったり、石から石へと飛び移ったりをしながらバイト先へと急ぐ。ここを走るのも慣れてくるとパルクールみたいなことも出来てきて楽しくなってくる。

ここを駆け抜けられる体力と技術がなければ、去年の夏で死んでいたと思うし、もうああいうことに巻き込まれるのは一生にあるかないかだろうけど、妥協せずに訓練を続けたいと思う。

 

バイト先のコンビニがある町に着いて息を整えていると、須田先輩が遅れてきた。

バイト歴が長い分俺のほうが早いが、そのうち追いつかれそうだ。

 

「やっぱまだ勝てないな、申し訳ないけど焔薙(ほむらなぎ)取りに家に寄ってもらっていいか?」

 

「いいっすよ。ちょうど通り道ですしね。」

 

須田先輩は去年の夏の事件がきっかけで知り合った女の子と付き合いはじめ、高校を卒業と同時に結婚する予定らしい。新居にはまだ須田先輩は住んでいないが、先に彼女さんが暮らしている。住んでいないといってもほぼ住んでいるようなものらしく、須田先輩の両親も呆れているらしい、就職先はこのままコンビニなのか分からないけど、あれほど苦労したのだから幸せになってもらいたい。

彼女のほうは目が見えないけどものすごく美人である。もげろ

先輩は怪異を祓うのに夏の事件で拾った焔薙(ほむらなぎ)という刀を使っている。さすがに学校等には持っていけない為、家で大事に保管しているので、バイトするたびに毎回刀を取りに行っている。

ちなみに彼女さんのほうは夜勤ではなく、昼間のコンビニでレジ打ちをしている。

犬のケルブと他人の目があれば仕事ができるらしい。視界ジャックはすごいな。

 

 

「恭也!」

 

先輩の家につき、先輩がドアに手を掛けようかという瞬間に家から出てきた彼女さんが先輩に抱きつき、いちゃいちゃしながら家の中に入っていった。彼女さんは今日は休みらしい。色々あったから幸せになってほしいといったが、見てるほうはなかなかイライラしてくる。もげろ

 

しばらく待っていると。竹刀ケースを背負った先輩と彼女さんが出てきた。

彼女さんは須田さんが見えなくなるまで手を振っていた。

 

 

コンビニへ着くと店長の奥さんである、ことねさんがレジの精算をしていた。

今日のシフトは店長のはずだが何かあったかというと友人のカメラマンがなんか心霊現場やらを取材に行くって言って行方不明になったので念の為調べに行くらしく、朝お願いされてそのまま仕事をしているらしい。

 

なにか嫌な予感がしつつ、須田先輩とバイトの準備をする為、バックヤードの中に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 




時々夜廻さんが山道コースに出てきて、競争を挑んでくるらしい。
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