インフィニット・ストラトス 亡霊達の戦記 作:薄影 (黒ウサギ党)
俺がIS学園に来てからもう3週間経つ、生徒達もやっと俺の授業について来れるようになってきた。ただ1人を除いてだが…
『一夏!何回教えれば良いんだ?ここ昨日も教えたぞ!』
『すいません……』
一夏だけが俺の授業を理解できてなかった。俺の授業はMS工学と亡霊の成り立ちや傭兵の歴史を説明してるもので初心者でも分かるように説明してるはずなんだが……
『仕方ない、もっとわかりやすく資料でも作ってやるか!』
俺は部屋で一夏用に新たな資料を作り始めながら、この3週間で専用機持ちと戦闘した時の報告書を改めて読み返した。
『やっぱりアイツらを呼んだ方が良いなこれは…』
そして俺は携帯を取ると龍哉に電話をした。
プルルルプルルルガチャッ!
『もしもし』
『おぉ龍か?悠綺だけど』
『あ?悠綺、どした?』
『俺がこっちに行く前に話した事覚えてるか?』
『あぁ俺達が必要になったら呼ぶっていうあれだろ?もしかして…』
『そうだ。その通りお前らが必要になった、すぐにでも来てくれ』
『OK!みんなには俺から伝えといてやる』
『あぁ頼む』
ツーツーツー
俺は携帯を置くと作りかけの資料作りに取り掛かった。
―――――――――――――――――――――――――
そして翌日一夏の部屋の前に俺は来ていた。
コンコン
『一夏!俺だ!お前に渡したい物があるんだが、まだ寝てるのか?』
『悠綺!ちょっと待ってくれ!』
『?開けるぞ!』
そしてドアを開けるとラウラが一夏の腕に関節技を決めている姿が目に映った。
『なにやってんだ?お前ら……』
『いや、悠綺これはラウラが勝手にやったことでやましいことは……』
『まぁお前らが何やってたかなんてどうでもいいんだけど、あぁこれ机に置いとくから、それと今日の授業2組と合同だから遅れるなよ。あぁ後60秒で専用機持ち達が乗り込んでくるから、じゃあ!』
『えっ?ちょっ助けてくれないのかよー!』
そして俺は一夏の部屋をあとにしグラウンドに向かった。
そして1時限目のチャイムがなる頃にはグラウンドに1組と2組の生徒が整列していた。
『さて、今回から専用機持ちの講師を増やします。察しの通りこれから来る連中は俺と同じ亡霊ですのでまぁ気楽にしていてください』
『で?そのお仲間は一体どこにいるのよ?』
そう聞いてくるのは2組の凰鈴音だった。
『それでは皆さん上にご注目』
そう言うと全員が上を向いた。その時IS学園の上を米軍のC ー17輸送機が通った。そして後部ハッチから5つの影が飛び降りてきた。
『はぁ!?』
1部の生徒と専用機持ちがそう声に出すと輸送機から飛び降りた影が地上に降りたった。その5人はMSを装着していた。
『紹介しましょう。こいつらが俺の仲間達です』
そう言い終わると5人はMSを待機状態に戻し顔に付けてたマスクを外し始めた。
『お前ら自己紹介を』
『了解、俺は葛木龍哉、亡霊の副隊長を務めている。兵科は狙撃手をやっている。よろしくな』
『じゃあ次あたし!私は羨道楓、兵科は衛生兵やってまーす後、龍哉の観測士やってることもあんるでよろしくー!』
『俺は清劉胤、兵科は強襲兵をやってる。よろしく』
『俺はジェイク・ジュール兵科は清と同じ強襲兵だ』
『私はシャーリー・オルランド兵科は工作兵、よろしくね』
一通りの挨拶が終わると千冬が本題に入った。
『今日から専用機持ちの強化教師として亡霊のメンバーを1人ずつ付けることにした。もちろん他の生徒にも付いてもらうが、本格的な訓練は亡霊が受け持つ!良いな!』
『はい!』
そう生徒達が言うと
『ではこれから専用機持ちに付くメンバーを言っていくので呼ばれた代表候補生は前に出てきてください。まずセシリア・オルコット!』
『はい!』
セシリアが呼ばれるとみんなの前に立った。
『オルコットさんには葛木龍哉中尉が担当です。彼は自己紹介で言ってた通り狙撃手なので是非参考にするように』
『よろしくねオルコットさん』
『えぇよろしくお願いたしますわ』
『それじゃ行こうか』
そう言うと龍哉はセシリアを連れて他のアリーナに移動して行った。
『次!凰鈴音!』
『はい!』
次に呼ばれたのは鈴だった。
『凰さんには清劉胤少尉が担当です。彼の機体には凰さんと同じ兵器が積まれているので戦い方を参考にしてください。』
『よろしくな鈴』
『こっちこそ手加減するんじゃないわよ』
そう言いながら清と鈴はまた別のアリーナに向かった。
『次!シャルロット・デュノア!』
『はい!』
次に呼ばれたのはシャルロット。
『デュノアさんにはジェイク・ジュール三等軍曹が担当です。彼はデュノア社MS工房のテストパイロットだった経験があるので参考にしてください』
『久しぶりだなシャルロット』
『うん……ジェイクも』
そう言うと他のアリーナに歩いて行った。
『次!ラウラ・ボーデヴィッヒ!』
『はっ!』
そしてラウラが呼ばれた。
『ボーデヴィッヒさんには、羨道楓大尉が担当です。彼女の武装にはレールキャノンが搭載されているので、良い練習相手になるでしょう』
『よろしくね、ラウラちゃん』
『ちゃん!?う……まぁよろしくお願いします』
楓がラウラの背中を押してアリーナに向かって行った。
そして残ったシャーリーが
『あたしの相手はこの子?』
『いや今回お前は他の生徒を頼む、一夏は俺が担当する』
『えー!この人数をあたしが相手にすんの?』
『まぁ頑張れ、それじゃあ今回は代表候補生のいるアリーナに行って戦いを見学してください。どこでも好きなところに言ってもらって結構です』
そう言うと生徒達は他のアリーナに行く者だったりここに残る者に別れ残った生徒はだいたい1クラス程度だった。
『それじゃ一夏、始めようか!』
『おっおう!』
一夏が白式を展開し、俺は自分の愛機であるMS村正を展開した。
『ん?初めて見るMSだな悠綺?』
『あぁこいつは村正、俺の愛機でね。兄貴に修理を頼んでたんだけど、終わったからアイツらと一緒に持ってきてもらった。モデルは打鉄みたいだが、逆にこの村正をモデルに打鉄が作られたと言っても良いくらいだ』
村正、最初に作られたMSの1つであり、亡霊の桜庭悠綺の専用機である。武装は刀2本だけとシンプルな武装だった。
『それじゃ、始めるか一夏?』
『お手柔らかに頼むよ悠綺』
お互い武器を出し構え始め、そしてそれぞれのアリーナで亡霊対代表候補生の模擬戦闘が始まった。
――――――――――数時間後――――――――――
『疲れたー!』
地面に倒れ込む一夏
『お疲れさん、よくついて来れたな一夏?』
一夏に近づき腰に付けていたホルスターからドリンクを取り投げて渡した。
『おっと、サンキュー悠綺!』
投げ渡されたスポーツドリンクを受け取ると、一夏は蓋を開けて飲み始めた。
『しかし勉強の方はイマイチだってのに、IS操縦は上手くなってきたよな、俺の訓練に着いてこれるようになってきたんだから』
『いや、まだ着いていくのでやっとだよ』
『まぁでも筋はいい方だから、きっとすぐに俺を越せるはずだよ』
『どうだろう?まだまだ本気出してないんじゃないかって思うんだけど?』
『え?わかっちゃったw』
『ひでぇな悠綺!』
オレンジ色に染まっているアリーナに男子2人の笑い声が響いていた。
その後、俺たちはアリーナの更衣室に向かって歩き出した。
『そういえばMSの待機状態ってそんな感じなんだな』
『ん?ああ元々MSは軍隊に配備されてたからな、使う人物の身分証明のためにiDタグの形になってたが、最近は色んな形があるからな』
iDタグには名前、血液型、出身地、所属分隊、階級、使用MSが刻まれている。
『ちなみにMSによってタグの色が違う使用になっているんだ』
『へーそれってなんか意味あるのか?』
『まぁな、量産機はシルバーで専用機はそれぞれ色が異なるんだよな、ちなみに俺のタグは黒をベースにしたシルバーだ』
そうこう話している内に更衣室の前にたどり着くとちょうど反対側から他のアリーナで専用機持ち達を相手にしていたメンバーがやってきた。
『おつかれさん』
『よっ、お前らも終わったとこか?』
『おうよ!結構楽しめたぜ』
『そいつは良かった』
その時俺は1人足りないことに気がついて
『あれ?楓は?』
という質問をした。
『あぁ楓なら女子更衣室に走って行ったぞ』
『あぁ凄い勢いで向かってたな』
『相変わらずだなあいつは』
俺たちは更衣室に入って着替えを始めた。その頃、女子更衣室で楓が専用機持ち達にセクハラしている事を心に思いながら。
……To be continued