俺が殺人鬼の生まれ変わりってマ?   作:輪廻の主

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廻り者とは、輪廻の枝より前世の才能を引き出した者達の事を指す。前世の才能には史実の偉人や、神話の英雄などは勿論、歴史的殺人鬼や独裁者、暴君なども含まれる。廻り者として覚醒した者は外見や性格、思考などが前世に引っ張られる。ようは今までの自分では居られなくなると言うことだ。

廻り者には二種類いて、不完全な廻り者と完全な廻り者。不完全な廻り者は輪廻の枝を使用しなければ己の才能を使うことは出来ない。そして完全な廻り者は常時才能を使用でき、外見や性格、思考も変わり今世の名前と今までの記憶を忘れてしまう。

廻り者はそれぞれの才能によって内側に衝動を抱える。前世が王や有名な貴族であるなら支配欲を。武人ならば闘争心を。そして殺人鬼ならば殺人衝動を。前世の才能に飲まれた者は、衝動に駆られるままの獣と成り果てるのだ。

輪廻の枝とは、前世の才能を引き出す事が出来る小さなナイフ型の道具。輪廻の枝により前世の才能を引き出す事を“輪廻返り”と言う。




廻り者

屋上に出た俺達の前には三人の男女が立っていた。

 

赤髪の小柄な男に、長い銀髪をツインテールに纏めたキラキラと輝く少女に、肩まで伸ばしたショートヘアーにスーツ姿の女性。

 

「久しぶりだな」

 

「はい、お元気でしたか?」

 

「普通だよ。お前こそどうなんだ?小太郎」

 

 

赤髪の少年、風魔小太郎。組織では諜報などのサポート任務が主な役割だが、決して弱いわけではない。騎士流の決闘などを除き、戦場のような何でもアリのルールならば小太郎はめちゃくちゃ強い。

 

 

「休暇が欲しいですね。一度じっくり休みたいです」

 

 

小太郎の才能は多彩だ。風魔小太郎━━━戦国時代、北条家に仕えし風魔一族の長だった伝説の忍。彼は風魔一族の五代目頭目であり、その肉体と技の数々は忍の頂点を極めたとされる。

 

そんな風魔小太郎の廻り者であるコイツも、前世の才能を開花させ多種多様な技、忍術を使いこなせる。色々と便利だから、よく仕事に同伴させられるんだ。

 

 

「今度みんなでゲーム大会しようぜ。スマ★ラとかマ★カーとか」

 

「良いですね。その時は負けませんよ」

 

 

俺と小太郎が話してると銀髪の少女が俺に抱き着いてき━━!?

 

 

「アスカ久しぶりね~!もう、全然ホームに顔を出さないから心配しちゃった!」

 

「よぉ、マリー。お前も元気そうだな」

 

 

銀髪の少女━━マリー。彼女は非戦闘員のはずだが、何故この学園に……?

 

 

「彼女も今回の長期任務に選ばれたのよ。彼女の才能は直接戦闘系じゃないけど、それでも強力な部類。自ら立候補したんだから」

 

「………アインシュタイン」

 

 

最後の女性、アインシュタイン。その名が示す通り、彼女は天才物理学者、アルベルト=アインシュタインの廻り者である。

 

 

「まさかお前も編入してくる訳じゃ無いよな?」

 

「そんな訳無いでしょ。私は付き添いよ。それとこの町の座標登録も兼ねてね」

 

 

彼女は不機嫌な顔をして俺と目を合わせようとしない。相変わらずか………。

 

俺とアインシュタインの間に居るマリーはキョロキョロと俺達の顔を見て頬を膨らます。

 

 

「ダメよアイン。同じ仲間なんだから仲良くしないと」

 

 

めっ!と言う風に注意されては、アインシュタインもバツが悪そうに

 

 

「うぅ……マリー……」

 

「ふーんだ」

 

 

おろおろとしだすアインシュタインに、可愛らしくふーん!とそっぽを向くマリー。

 

 

「態度……悪かったわ」

 

「いや、気にしてねぇよ」

 

 

渋々と言った感じで言うものだから、苦笑いしてしまう。

 

彼女は男性が苦手だ。嫌い………とまでは行かないらしいが、過去にあった出来事が原因だと聞いている。

 

アインシュタインの謝罪を聞くとマリーは笑顔でアインシュタインに抱き着いた。

 

 

「ふふふっ。やっぱり仲間なんだから、仲良くしないとね」

 

 

アインシュタインは照れた様子でマリーの頭を撫でている。

 

マリーには頭が上がらないぜ。サンソンや、そんな羨ましそうに見るんじゃないよ。

 

マリーとアインシュタインの戯れを見ていると、アナスタシアに制服の袖を引っ張られる。

 

 

「アインの機嫌が悪いのは、ここに来る前にあった任務のせいなの」

 

「ちょ、言わなくて良いってばあ!」

 

「任務?編入前にか?」

 

「あぁ、対した任務じゃないよ。日本神話に報告してたのさ。僕達廻り者が駒王町に長期滞在するにあたって、それのバックアップをね」

 

 

成る程。確かに日本神話が後ろについてくれるのは良いことだ。神話勢力がバックに居るのと居ないのとじゃ大きな違いだからな。

 

 

「だけど何でアインシュタインが不機嫌になるんだ?」

 

「僕とアインシュタインが日本神話の遣いと話したんだけど、その時に向こうが少々“差別的”な言葉を言うものだからね。不機嫌になったアインシュタインに任せるわけもなく、僕が全て進めたよ」

 

「差別的、ね……」

 

 

人間だと見下したか?もしくは女だと見下したか? どっちでも良いけど、そんな遣いを寄越すなんて日本神話も程度が知れる。それにホームの仲間を悪く言われるのは気分が悪い。

 

 

「ふふっ」

 

「ん?なんだよマリー」

 

「いーえ?ただ、やっぱりアスカは友達思いなのね。素敵だわ」

 

 

顔に出てたか……?やれやれ、マリーには敵わんな。

 

 

「それじゃ、そろそろ私は帰るわ」

 

「もう帰るのか?昼過ぎには学校終わるから、皆で飯でも食いに行こうと思ったんだが」

 

「気持ちだけ受け取っておくわ。次の任務もあるし」

 

 

アインシュタインの空間転移は強力だ。何せ一秒未満で世界中のどんな所にでも行けるのだから。ただし自分が行った事のある場所限定だけど。それでも強力なものは強力だ。小太郎と同じく、色んな任務に選ばれている。

 

「そっか………それじゃ、またな。ノイマンや皆にもよろしく」

 

「ええ。あぁそれと、『教授』と『伯爵』が会いたがって居たわよ。たまには顔出しなさいよね」

 

教授と伯爵が━━。あの二人、俺に対して過保護なんだよなぁ。伯爵は悟られないようにしてるけど、教授はオープンだからな。別に嫌じゃ無い。ただ………気恥ずかしいと言うか………。高校生にもなって両親が学校のイベントに来て全力で応援してくる、みたいな。正にそれなんだけど……。

 

 

「…………うん、たぶん、きっと、帰るよ」

 

「随分と長い間があったわね。それにあやふやだし。まあ良いわ。困るのは私じゃないもの」

 

 

アインシュタインの言葉にぐぅの音も出ん。だってさぁ!(必死)

 

 

「マリー、アナスタシア、元気でね。寂しくなったらいつでも電話してね……!!」

 

「え、ええ、分かったわアイン。でもちょっと手を強く握りすぎ……」

 

「分かったわ!貴女も元気でね!」

 

二人の手を握り鼻息を荒くして近づくアインシュタイン。危ない(確信)。あれ?コイツこんなに変態だったっけ?

 

若干アナスタシアが引いた所で、マリーがアインシュタインに抱き着いてアナスタシアと距離が離れる。良いぞ。ナイスフォローだマリー!

 

マリーに抱き着かれた事で幸せそうににやけながら、しかし名残惜しそうに、才能を行使するために離れた。

 

 

「コホン、えー、男共!女の子に変なことしないように!したら私が飛んで来るからね。それと敵を近付けさせないこと!指一本とて触れさせちゃ駄目だからね!それと━━━」

 

「分かったから早く帰れ!」

 

コイツ本当に心配性だな!女性限定で!

 

アインシュタインは不服そうにしながら、才能を行使した。パキン、と言う機械音と供にアインシュタインの姿が一瞬で消える。

 

 

「やっと帰ったか……」

 

「彼女は今回の任務にアナスタシアとマリーが来ることに反対だったからね。教授やノイマンの説得と、最後はマリーとアナスタシアの熱意に動かされたんだよ」

 

「成る程ねぇ。でもマリーとアナスタシアが自分から立候補するなんて珍しいな。学園に通ってみたかったのか?」

 

 

確かにマリーとアナスタシアだって年頃の女の子なんだし、そりゃ学園生活にも憧れるよな。俺としても、二人みたいな可愛い子には物騒な世界から離れて平和に暮らして欲しいとも思う。まあ、それが出来なかったから組織に所属している訳だが。

 

俺がそう考えていると、何やら冷たい視線を感じた。

 

 

「…………まぁ、良いわ。別にこれからなんだし」

 

「駄目よアナスタシア、ちゃんとアタックしないと。恋はいつだってハリケーンなのよ」

 

「マリー。それはいったい誰から教えてもらったんだい?」

 

「あ、それ黒髭殿が言ってました」

 

「今度処す」

 

 

四人がヒソヒソと話している。なんだよー。仲間外れかコラー。お兄さんそう言うの良くないと思います!

 

 

「えぇ、貴方の言うとおり。私達が名乗り出たのは、学園生活と言うものに憧れたから。それ以外の理由なんて無いわ」

 

 

淡々と喋るその姿に、妙な圧を感じた。

 

 

「え?何か怒ってます?」

 

「いいえ。怒ってなんか無いわ。ただ、そう、気合いをいれているのよ」

 

 

気合い?これから原作………ノスの予言が当たるからか?

 

 

「手始めにこの学園を案内してもらえるかしら?良いわよね」

 

 

言い切りやがった……!?

 

 

「いや、俺は入学式の手伝いに行かなきゃ━━」

 

「それなら!後で先生に話しておくわ。アスカは私達がお願いして無理に案内してもらったって。それなら良いでしょう?」

 

 

断る理由をマリーに潰された……!!

 

別に案内するのは良いんだけどな。俺もなんだかんだ言って久しぶりに会えて嬉しいし。

 

「そう……だな。分かった、良いよ。後で先生へのフォローよろしくな」

 

「ええ、もちろん!」

 

 

断る理由なんて、最初から無かったようなものだ。俺はコイツらに甘い。いや、コイツらだけじゃなくて、ホームの皆だな。例え俺が、■■■■■■■■の廻り者だったとしても、ホームの皆には手を出したくない。この才能に飲まれる事無く、ずっと━━━

 

 

 




はい。と言う訳で、今回は廻り者紹介でした。リィンカーネーションの花弁をよく知らないと言う人は前書きを読んで、廻り者ってそう言う存在なんだーと覚えてください。

ハイスクールD×Dに出てくる英雄の魂を継いだ人達、ジャンヌやヘラクラスって廻り者じゃね?と思ったのが、この作品を書いてみようと思った最初ですね。

ジャンヌやヘラクレスの才能とか、考えるだけで何か凄そう……!!(gkbr


今回はFGOから四人、リィンカーネーションの花弁原作から一人登場です。

先ずはリィンカーネーションの花弁原作より、アインことアインシュタイン。原作での彼女は男嫌いでしたが、この作品では原作ほど男嫌いと言う訳ではありません。嫌いなのは嫌いですが、超アンチって訳では無いです。

この世界線でのアインも、過去にとある悲劇を体験していて……? それはまたの機会に明かされる事でしょう。


次にFGOから、アナスタシア、サンソン、マリー、小太郎が参戦です。

自分が好きなサーヴァントでもあります。

彼らはあくまでも容姿が似ているだけ。この世界線での彼らは、彼らなりの考えを持って生きています。しかし廻り者のシステムと言いますか、完全に前世の才能を開花させてしまうことで外見や性格が前世に引っ張られている所もあります。

それでも彼らは己の才能と向き合って生きているのです。才能を渇望し、喉をかっ切るほどに欲した彼らには、それなりの理由があったのです。

だからこの作品に出てくるFGOキャラは、FGOに出てくるサーヴァントとは違うと思ってください。似ているだけで、全くの別人です。

それから彼らは学園では偽名を使っています。


それでは、また次回お会いしましょう!

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