由美「参ったなぁ…」
私「今度はどうしたの?」
由美「ここ最近SDGsとか脱炭素化とか色々うるさくて頭がまとまらないし何よりディーゼル廃止とか言ったらバス社会や鉄道業界まで廃るから嫌なんだよねぇ…」
由美ちゃんは技術者の卵としては珍しく科学技術的にはかなりの保守派だ。千歌も人のことは言っていられないけど由美ちゃんは「変化」を常に恐れている。
でもディーゼルを諦められないけど脱炭素化を目指したい私はちゃんと案を練ってある。
私「石油がなくなるからってディーゼルを諦めちゃうの?」
由美「えっ?」
私「今ある燃料以外でも走れることは知ってるでしょ?」
由美「えーっと…何だっけ?」
私「バイオ燃料だよ!!」
由美「それか!!ただデメリットが結構あるから困ってるんだよねぇ…」
私「どれだけのデメリットになるかわからないでしょ?だからとりあえずメリットを挙げていこうよ」
由美「まずそうしよう」
というわけで1枚の紙を出してまずは2人でブレインストーミングをしていこう。
私「まずはメリットから。やっぱり脱炭素化につながるよね」
由美「間違いなくそれはそうでしょ。それと使用済み天ぷら油を使えばそれを川に流さずに済むから水質汚染も防げるね」
私「あと食品廃棄物などからバイオメタンを取り出せばGTLとして使えるから食品ロスも減るでしょ?」
由美「そうだね。まあ3つくらい出たところでデメリットも見ようか」
私「そうしよう。まずは世界的な飢餓の増加の懸念じゃないかな」
由美「まあ下手に先進国が新品の穀物使いまくるってなったら間違いなくそうなるわな。あと使用したら機器によっては本来の性能を発揮できないのもあるね」
私「あと広大な土地が要るんだよね。1から作るってなったら」
由美「日本には広大な土地がないし、明らかなデメリットだわそりゃ。関税が流出していくこと間違いなしでしょ」
私「それから結局二酸化炭素は排出してしまうことになるから排出量マイナスは難しいと思う」
由美「やっぱりこれなんだよね…。それだけじゃなくていすみ鉄道だと油がベトつくからやめたらしいし」
私「やっぱり良くないのか…」
やっぱりデメリットは日本ならではのものもあるんだね。
由美「あとはデメリットの解決策を考えよう。まずは飢餓の増加と土地問題だけどこれは食品廃棄物からバイオメタンを取り出せば良い話で」
私「効率も上げないとまずいけどね。油のベトつきは諦めなさいだと思う」
由美「本来の性能って話は…これは難しいわ。100%バイオ燃料に対応したタイプのエンジンの開発…と言いたいけど極東電機製のあのエンジンのカタログ見なきゃなぁ…」
そう言って由美ちゃんは会議室の机の引き出しを探る。
そこにあるのはXDO-08形エンジンの2021年版カタログ。中部高速鉄道でG-DMH24系エンジンとして知られるあのエンジンだ。
由美「とりあえず最新版エンジンのXDO-08Iを見てみるか。ん…?」
私「えっ!?100%バイオ燃料対応!?」
由美「いや待てよ。ってことは実証試験中だぞこれ」
web資料を見てみよう。
私「やっぱり…」
由美「これ来年あたりに燃料をバイオ燃料に置き換えられるぞ。やったー!!」
バイオ燃料の試験は今年の4月から既に始まっていた。結果はかなり良いらしく、現在最新鋭のG3200系4連1本とG3400系5連2本が試験の対象になっている。
あとは燃料の製造費だけだね。
私「やっぱり現在のインフラを当面は維持できるんだよ!!」
由美「千歌っち、目が覚めたよ。今後も本気で環境問題を考えていこう」
私「うん!!」
こうして由美ちゃんは目を覚ました。今後も本気で環境問題と向き合っていくことにしよう。
余談ですが、私もディーゼルを諦めきれない人です。しかし、バイオ燃料を導入するという考えには大賛成します。食糧不足も深刻ですが、それよりも先進国の食品ロスをバイオ燃料で補うべき。私はそう思っています。
次回…ネタがない(汗)