今日は1日中雨ということで練習は中止になったが、曜ちゃんや梨子ちゃんと違って課題が終わっていなかったので、部室を借りて課題を片付けることにした。
もちろん部室は1人。月ちゃんも生徒会で忙しく、部室には来られないとのこと。
そしてなんと部室にはテープで蓋が閉じられていない、見慣れないダンボール箱が数箱置いてあった。
課題に切りがついたところでいっぺん開けてみる。
私たちAqours、そしてμ'sをデフォルメしたぬいぐるみが入っていた。
あっ、手紙も入っている。株式会社ポケラボからだ。読んでみよう。
「Aqoursの皆さんへ
私たちが運営していたぷちぐるラブライブが今年の5月31日でサービスを終了します。そこで引退したぷちぐる達を皆さんに無償で提供します。処理はあなたたちが行ってください。
株式会社ポケラボ」
とりあえずみんなに連絡しよう。そう思って席に戻った瞬間にその箱は動いた。
そして私にそっくりなぷちぐるが出てきてこう言った。
「はぁぁぁぁぁ〜、千〜歌〜ちゃ〜ん」
「喋った!?」
「喋れるようになたよ〜」
えっ!?待って!嫌な予感しかしないんだけど!!
「毎日、話しかけるから、喋れるようになたよ〜」
声もそっくりじゃん!!
「ひーーーーーーっ!!怖ーーーーーーい!!」
椅子からも私は落ちてしまう。
「まだ、話し始めだからこんな感じだけど、すぐに流暢に喋れるよ〜」
すこぶる怖いのだ。大地の物語の人を呼び出さないと!!
そのぷちぐるはこちらを向いてくる。
「さあ、こちへ、おいで〜」
「嫌!やめて!!」
「じゃあ、行くよ〜」
そう言ってぷちぐるは転がって椅子の近くにやってきた。そして這いずって近づいてくる。
「まだ動き始めだからこんな感じだけど、すぐに動けるよ〜」
「嫌ぁーーーーーー!!」
「さあおいで!」
「来るなぁーーーーーー!!」
そして転がってやってきて更には座ろうとする。
「ほら、上半身が発達を遂げたよ〜」
「うわぁーーーーーー!!…ち、千歌は…殺されるの…?」
「殺しはしないよ。仲間じゃないか。確かに、殺そうと思えば簡単だけど、殺しはしないよ〜」
「元々こうだったの!?」
「違うけど、もうすぐ、箱の中に入っている子達も命を宿すよ〜」
涙混じりに私は叫び出す。
「嫌ぁーーーーーー!!嫌ぁーーーーーー!!」
そんな私をぷちぐるは止めようとする。
「千歌ちゃん千歌ちゃん千歌ちゃん千歌ちゃん、千歌ちゃん!!」
そして小さな体なのに私を抑える。
「もう!あなたはね、怖がる下りがちょっと長いんだよ!!ぬいぐるみが喋るなんて、トイストーリーやテッドみたいなものじゃないか。チカ寂しいよ…」
そしてそのぷちぐるは歌い出す。
【♪Aqours『Thank You, FRIENDS!!』♪】
私もつられて歌い出す。
更には仲喜さん、勇輝くんが偶然静真高校の前を通りかかったということで入ってきてつられて歌い出す。
終わると、
私「やっぱり、こういうこともおかしくないんだね」
ぷちぐるチカ「でしょ?」
〜※〜
ところが、10分後には1台の軽トラが校内に入ってきたので、月ちゃんが部室に入ってきて喋ったぷちぐるを含めたすべてのぷちぐるを箱ごと撤去し(*1)、箱はすべて軽トラに積まれ、富山県のリサイクル工場(*2)へとドナドナされて行った。まあ、校内だから迷惑だったのだろう…。
次回は中小私鉄を出すかまたネタに走るか迷ってます。