「小さな特異点ですか……?」
「うん、そうだね。極めて小規模な特異点だよ」
カルデアで召喚された第三号の英霊で、技術局特別名誉顧問でもある技術部のトップ――ダヴィンチちゃんに、マシュと一緒に呼び出されたので二人で向かうとそう言われた。
「一応、特異点Fが消滅した直後から観測されてたんだけどね。どうやらその特異点は年代が、神代の遥か昔みたいでさ。そのままでは安定したレイシフトがどうしたって出来なさそうだったから、こちらとしても放置してたんだ」
「それって……!?」
「うん、恐らくだが、真祖アルモーディアが何らかの形で関わっている筈だ」
やっぱりアルモさんとヒナコさんは生きてるんだ!? きっとあれで消えてはいないと思っていたけど、とても不安だった。
「ごめんね。確証がないから直ぐには伝えなかったけど、何故か急に砂嵐が収まったように安定するようになってね。中がどうなっているかの予想もつかないけど……行ってみるかい?」
「行きます!」
「はい、私もお供させていただきます!」
私が思い出したのは、冬木での最後の光景。こちらに心配をさせないように手を振って"またね"と声を掛けてきたアルモさんと、どこか呆れたようだけど優しげな表情をしたヒナコさんの姿だった。
「ほう……それは吉報だな。あの影の国一の馬鹿弟子がそこにか」
すると後ろから声を掛けられてそちらを振り向く。
そこにはアルモさんがゲイ・ボルクを投げるときに着ていた戦装の色違いの服を着て、赤紫色の長髪をした女性サーヴァント――"スカサハ"さんがいた。
スカサハさんは冬木が終わった後、直後にカルデアで召喚されたサーヴァントだ。というより、私がレイシフトから帰って来て、意識がないうちに勝手に召喚された。
なんでも――"世界が斯様な状況となり、計らずも座にいると、懐かしいアルモの気配と繋がりを感じてな。キャスターのセタンタが向かおうとしていたが、押し退けて私が来た"っていうことらしい。
キャスターのクー・フーリンさんも来ようとしていたなんて、アルモさんの人望ってスゴいなぁ……。
「すまんな。盗み聞きを働くつもりはなかったのだが、たまたま聞こえてしまってな」
「アルモーディアさんは出来の悪いお弟子さん……だったのですか?」
「悪いも悪い。私に師事を仰いできた勇士たちの中で、奴ほど才能のない……いや、平凡な者はいなかった」
その言葉に内心少しだけムッとする。それが事実だとしてもアルモさんを悪く言われるのは、あまり良い気持ちがしなかった。
するとスカサハさんは目を細めて眉を下げ、少し参ったような様子の表情を浮かべる。
「それだけならよかったのだが……
あ、うん。お姉ちゃんだわ……。
「一例を挙げると、美容にも健康にもいいなどと触れ込んで、アボカドディップなるものを3ヶ月間ほど時折儂に食わせ、警戒心を解き、無意識に手に取れるぐらいになった頃に、アボカドディップをワサビにすり替えるような、周到で陰湿な悪戯ばかりしていたのだ奴は……」
"あれは辛かった……"などと呟くスカサハさん。成功したときにお腹を抱えて笑い転げる様子が目に浮かぶなぁ……後、スカサハさんにその場で逆襲される様子も。
「……真祖がアボカドディップとワサビ……?」
ダヴィンチちゃんは理解が出来ないようで絶妙な顔をしている。まあ、アルモさんの人柄は会わないとわからない――言葉では言い表せないぐらい変わってるものなぁ……世界中を旅していたらしいし。
「だが、強いぞ、奴は。普段はあのような立ち振舞いで、他者の剣戟すら、やる気がなければ体で受けるが、本気で抵抗されれば儂の手にも余る」
「へー、なんだか、ちぐはぐな評価だねぇ。高いのか低いのかわからないな」
なんというか、アルモさんはそういう人だからなぁ……。
「私も同行して構わんか? アルモのことだ、私よりもしぶといのは目に見えている。だが、寧ろ何かをやらかしている可能性も多分にあろう」
「ああー……」
「えっ? なになに?
いや、むしろアルモさん的には善意100%でやったことなんだけど、やり過ぎておかしくなるとか、よくあったからなぁ……。
小学校の頃に、夏休みの工作課題をやってくれるというので頼んだら、割り箸でむちゃくちゃリアルな蛸を作ってたし。アサガオの観察を頼んだら、いつの間にかアサガオが神代の食虫植物に変わってたし。読者感想文では、カラマーゾフの兄弟を読んだ感想を書こうとしたし。
むちゃくちゃ凝り性なんだよね……アルモさん。
そんなこんなで、小さな特異点へのレイシフトには、私とマシュ、そしてスカサハさんが同行してくれることになった。
◇◆◇◆◇◆
「わぁ……綺麗な月ですね」
「そうだね、マシュ」
レイシフトした先で真っ先に目に浮かんだのは、夜空に浮かぶ現実よりもずっと大きな月だった。真っ白に輝くその月はどこかアルモさんを想起させる。
そして、今いる場所はどこまでも続くような一面の草原で、草原の中にあるただひとつの建造物は、荘厳な外観の巨大な城だけだった。明らかにあの城に何かがあると見て間違いないだろう。
『これは……なんて神秘の濃さと年代の古さだ! 神代の測定値だってここまでの高さにはならないぞ!』
ダヴィンチちゃんはこの特異点の解析を行うそうなので、代わりにオペレーターをしているDr.ロマンはそう言った。
「見るからに真祖の好みそうな居城だな。ふむ、どこかで見覚えがあるような……」
スカサハさんは少し考え込む。そして、思い出したのか手を叩いた。
「そうだ。いつか、アルモが我が城のエントランスに飾ると言って描いていた、初代城主の千年城ブリュンスタッドの外観。それと瓜二つだ」
『千年城ブリュンスタッドだって!? 』
アルモさんから聞いたことがある。千年城ブリュンスタッドといえば、朱い月のブリュンスタッドに近い力を持った真祖だけが具現化出来るもので、真祖の歴史でも2体しか具現化出来たものはおらず、上下関係のない真祖が、王族を決める条件だとか。
「ふむ、色々と話すことが出来たが、ひとまずは――マシュ、構えろ!」
「え……? はいっ!」
スカサハさんがそう言った直後、私たちは三人の眼前に巨大な人影が真上から飛び込むように現れた。
それは人間よりも長い腕に槍を持ち、青白い肌をした巨大な人間に見える。
「ほう……霜の巨人か」
『北欧神話の巨人種がなんでこんなところに!?』
霜の巨人は持っている槍でこちらを凪ぎ払ってきたが、その槍を跳んで避けると共にスカサハさんは槍の上に乗って見せる。
「こっちだ!」
その言葉に釣られ、霜の巨人が穂先のスカサハさんへと振り向いた直後、彼女はまた跳躍して、霜の巨人の胸部へと向かい、瞬時に取り出した赤い槍を突き刺した。
それによって霜の巨人は怯む。分が悪いと踏んだのか、そのまま後退して何処かへと去っていった。霜の巨人を撃退したスカサハさんは私の目の前に降り立つ。
「見ろ、巨人の指輪だ」
「あ、ありがとうございます……」
私は戦利品と言わんばかりに渡してきたそれを受け取りながら、スカサハさんの別格ぶりを再確認していた。
「だが、これでハッキリした。ここにアルモはいる」
『どうしてそう言い切れるんだい?』
「ああ、簡単な話だ。最古の真祖アルモーディアという存在そのものが、既に変質している。奴はただ単純に長く生き過ぎた故に、古き神秘を持つ領域そのものと化しているのだ」
「えっと……つまり……」
スカサハさんは分かりやすく噛み砕いて説明してくれた。
アルモさんの特性について語る上で、幻想種という存在が関わってくる。それは伝説や神話に登場する生物の総称であり、妖精や巨人、鬼や竜など、文字通り、幻想の中にのみ生きるモノだ。アルモさんは少し特殊だけど、一応は妖精の大きな括りの精霊種の中で最上位であるため、幻想種の特性を持つ。
そして、幻想種はその在り方そのものが神秘であり、彼らはそれだけで魔術を凌駕する存在。魔術が知識として力を蓄えてきたように、幻想種はその長い寿命で力を蓄える。その特性をこれ以上ないほど高めて存在しているにも関わらず、真祖のため、この世界から遠ざかっていない異常な存在がアルモさんらしい。
「戦闘面においてもそれは健在でな。奴は真祖の耐久と再生力の上に、重厚な神秘の鎧を身に纏っているようなものだ。ゆえにサーヴァントの生半可な宝具や魔術ではろくなダメージにすらならん」
「え? でも……」
アルモさんは冬木でもその辺りのエネミーからダメージを受けていたことを思い出し、疑問に感じた。
「外見的には手傷のように見えよう。しかし、奴の死という概念に届かせるには全く浅い、距離そのものが足らん。首級にしようと、焼こうと、心臓を貫こうとも奴の死からは程遠いのだ」
スカサハさんは一度言葉を区切ってからまた口を開く。
「アルモーディアが生まれた年代から存在する物品、星が鋳造した武器、不死殺しの武具や業、他の真祖や神獣など。今や奴を一撃で葬れるのはそれぐらいのものだ。それらを用いねば、途方もない回数を殺し切った果てにしか奴は死なぬ。この私より、遥かに長く、途方もない時を生き過ぎているのだ奴は」
あの天真爛漫でいつも笑顔のアルモさんが、そんな存在だったことを知り、少なからず衝撃を受ける。けれど私にとってアルモさんは、素敵なお姉ちゃんのアルモさんだから……。
また、アルモさん程になると、存在するだけで周囲の環境に影響を及ぼすらしい。具体的に言うと、アルモさんが普通に生活しているだけで、その古くて濃厚な神秘が溢れるんだとか。
「何せ、私がアルモを数百年も影の国に置いていた理由もそれだからな」
What's……?
「儂は長らく生き過ぎ、魂が死んでいるゆえ、性根は冥府の魔物と大差ないと言ったな。だからなのか、よき神秘に溢れたアルモの側が居心地がよくて仕方がないのだ」
"アルモが影の国にいた頃はよく閨を共にしていた"とも口にするスカサハさん。えっと……それってその……女性同士で……そういうことだよね。
…………でも話だけ聞くと、加湿器みたいなものにされてたのかなアルモさん。
「そうして、馬鹿げた神秘にまみれたアルモーディアが、千年城を模した特異点なぞ形成したらどうなると思う?」
『なるほどねぇ、そういう成り立ちかい。合点がいったよ』
解析を終えたのか、ダヴィンチちゃんが答える。
『そんな存在による特異点。その上、今外は人理が乱れている関係で、世界の外側からも入り放題だ。要するに――この特異点は、魔獣・幻獣・神獣問わず幻想種にとって
それを聞きながら遠い夜空を見ると、都会のビルのような大きさのドラゴンが静かに飛んでいるのが見えた。
また、暗くて分かりにくかっただけで、目を凝らせば遠くの草原のそこら中に、ヒュドラや巨大魔猪やドラゴンや巨人など様々な幻想種が静かに寝ているのもわかる。しかし、みんな草原に寝っ転がっており、特に攻撃的な様子はない。
しかし、わかってしまうとモンスターハウスのど真ん中に裸で放り出されたような気分になり、恐怖が込み上げる。
「触らぬ神になんとやらだ。まあ、ここの大半の連中は神より手こずるぞ?」
私とマシュはスカサハさんの警告に首を何度も縦に振り、千年城へと幻想種たちを起こさないように向かった。
◆◇◆◇◆◇
千年城ブリュンスタッドの正面大扉の前。近くで見るととてつもなく大きなそれはさっきの巨人が二体で開けるんじゃないかと思わせるようなものだった。
しかし、私はそれよりも扉の横に付いたソレが気になる。
「インターホン……ですよねこれ?」
それは人間の高さに合わせて設置されたインターホンだった。平均的な日本の家でよく見掛ける黒い奴だ。
こういうところが残念なんだよなぁ……アルモさん。そりゃ、便利だけどさ……。
私はインターホンの横についた表札と看板の文字を読み上げる。
"あるもーでぃあ"
"虞美人"
"こども110番の家"
……こども110番の家ってなに? それと表札の下の虞美人って誰だろう? まあ、いいか、とりあえずインターホンを押してみよう。
押すと家庭用のそれと遜色ない音が鳴った。
《あ、はい。アルモーディアです。どちら様ですか?》
「アルモさんわた――」
次の瞬間、ぶつりとインターホンから聞こえていた音が途切れる。それを不思議に思い、もう一度、押そうとすると大扉が人一人が通れるぐらいだけ開く。
そして――。
「立香ァァァァァ!!!! そっちから会いに来てくれたんだね!? アルモお姉ちゃん嬉しいなぁ!? 勿論、アルモお姉ちゃんは寂しかったよ!? これはリツカニュウムのデリバリーサービスかなッ!?」
いつもの調子でマシンガンのように言葉を吐きながら、笑顔で手を大きく広げて一直線に私のところへと向かってくるアルモさん。
相変わらずのサンダルにジャージ姿で、寧ろちょっと安心を覚えた。
「これはもう結婚す――」
しかし、ある瞬間からアルモさんの足が止まり、表情が固まる。そして、視線の先を辿ると、それはスカサハさんに向いていた。
「久しいな馬鹿弟子よ。10年に一度は顔を出すという条件でゲイ・ボルクを授けてから、はてさて何百年振りなのだろうな?」
スカサハさんは見惚れそうな程の笑顔を浮かべていた。でも、気のせいかもしれないけど、全く目は笑っておらず、額には青筋が刻まれており、ゲイ・ボルクを握る手にスゴく力が入っているように見える。
え……? アルモさんなにそれは……。
「やばたにえん」
それを見たアルモさんは真顔で一言だけ呟くと、とんでもない速度で正面大扉の中に戻り、扉が閉じる。
《ピンポンパンポーン!》
そして、直ぐに館内放送のようなチャイムが、よく見れば設置されていた屋外用スピーカーから鳴り響いた。
《アイエエエ!? シショウ!? シショウナンデ!? コワイ! ゴボボーッ!》
アルモさんの困惑と声の震えが放送から伝わってきた。どうやらむちゃくちゃ悪いことしたという自覚はあったみたいだね。
《ふ、ふざけんな!? ソイツは一に修行! 二に修行! 三、四がなくて、五に死合い!――な修行お化けだぞ!? そんなのとたった10年間隔で会わされてみろ! 10年なんて1日外出権みたいなもんになるに決まってんダロォォォォ!?》
「ほう……そうかそうか。お前、そんなに修行がしたいか? そこまで期待されたのならば、稽古をつけてやらぬわけにはいかんな馬鹿弟子よ?」
《ヒィッ!? ほらこうなった!?》
「いや、今のは全面的にアルモさんが煽ったんじゃ……」
《だいたい、なんで師匠がいるんだ!?》
「貴様の気配を感じてな。キャスターのセタンタを蹴って代わりに召喚された」
《――!? 期間限定星5サーヴァントがクリア後報酬とか、インチキもいい加減にしろよ!? 私も欲しかった……幾ら入れたと思ってんだ!? ちくしょうめぇー!》
何故かバシンと机にペンが投げつけられたような音が響く。時々……いや、結構アルモさんって何を言っているかわからないことがあるんだよなぁ。
《とーにーかーくー! 私はおっぱいタイツ師匠の前には絶対にいーきーまーせーんー! いーっだ!》
『立香ちゃん、その……アルモーディアという真祖はいつもこんな感じなのかい……?』
「だいたい、こんな感じですよ」
明らかにひきつった様子のダヴィンチちゃんに私はそう答えた。
いーってアルモさん……そんな子供みたいに向きにならなくて――。
《行けっ! オルガマリーちゃん試作1号機から3号機! そこの対魔忍モドキを座に返すんだ!》
『え……? マリー?』
Dr.ロマンが呟いた直後――城の上から3つの人影が私たちの前に降り立つ。
それは銀髪に赤い瞳をした女性であり、何故か冬木のときにアルモさんが着ていたようなデザインの服を着た非常に見覚えのある女性――。
「しょ……所長? 所長が復活して増殖した!?」
カルデアの所長、オルガマリー・アニムスフィアが3人もいたのだから。
「なに……其奴ら紛れもなく全て真祖だ!」
『嘘だろ……!? マジだ……なんだこれ……本当になんだこれ!? 意味がわからないよ!?』
わあ、ダヴィンチちゃんがキャパオーバーしてる。
「排除します」
「排除します」
「排除します」
すると所長らは紛れもなく所長の声で一斉に同じ言葉を吐く。そして、両手の爪をアルモさんのように立てながらこちらに歩いて向かってくる。その顔には一切の表情がなく、まるで機械のように思えた。
「ククッ……満月の夜に真祖3体を同時に相手か……面白い! いくぞマスター!」
私はスカサハさんの頼もしい背中を眺めながら、自分も気を引き締めた。
◆◇◆◇◆◇
(うぅ……ここは……?)
私は目を覚まし、辺りを見回した。
目に余るぐらいピンク色が多めの部屋に、丸い奇妙なベッド。ひとつだけある窓から外を見れば、外は一切欠けていない大きな月が浮いているのが見える。
「私は……」
自分の指を見つめながら思い出す。そうだレフ――レフ・ライノール・フラウロスと名乗る私の知っていた彼ではない何かによって、私は……私は……。
「いやぁぁぁ……」
私はカルデアスに投げ入れられて味わった想像を絶する痛みや熱さを思い出して身を震わせる。壊れてしまいそうな思いだったけれど、同時に助けてくれた二人のことを思い出し、それが支えになったからまだ、私は壊れないでいられた。
「…………どこ?」
私はベッドから立ち上がり、部屋の出入り口に向かう。鍵は掛けられていないようでドアノブを回せば、簡単にドアは開いた。
そして、扉を開けるとそこには――。
「ねぇ……確かにお前に協力するって私言ったわよ……?」
「んー? それがどうした?」
「でも――」
「でも――? 」
そこには、忘れもしない真祖アルモーディアの背中、それとその隣にいる芥ヒナコの姿、そして――。
カルデアの管制室より広いホールに、前後左右に1m程の間隔を空けて、ずらりと立ち並ぶ"私"の姿があった。
「こんなに"大量に造る"なんて聞いてないわよッ!?」
「仕方ないじゃん。造るからには最高の一体まで拘んなきゃね。まあ、悪乗りしてワルキューレの統率機構を流用したのはやっぱり失敗だったと思うけどさ。流石に凝りすぎたかな」
「絶対他に悔やむとこあるわよね……? ねッ!?」
無数の私たちは、どこからどう見ても鏡を見たように精巧な私そのもので、唯一の違いは全員、瞬きもしないで赤い瞳を開けていることだろう。
そして、無数の私たちは私に気づいたようで、一斉にこちらへと向き、深いお辞儀をしながら全員同時に口を開く。
『おはようございます。お姉さま!』
その声は少し違和感があったけど、紛れもなく私自身の声に違いなかった。
(え……? へぁ……? なにこれ……夢? ゆ、ゆ、夢よ……そうだ、わ、わ、わ、わ、わ――)
私の意識は現実に耐えきれず、急速に萎んでいった。
・今回のまとめ
全部アルモちゃんがわるい
イベント内容
魔改造された千年城ブリュンスタッドで襲い来る試作型所長たちを薙ぎ倒しながら、本物の所長を回収しつつ、アルモちゃんに
※一応、アルモちゃんはこの作品の主人公です。
期間限定ピックアップ星5サーヴァント
・アルモーディア(ランサー)←特攻サーヴァント
・スカサハ(ランサー)←特攻サーヴァント
期間限定ピックアップ星4サーヴァント
・虞美人(アサシン)←特攻サーヴァント
配布星4サーヴァント
・オルガマリー・アニムスフィア(バーサーカー)←特攻サーヴァント