日本には、政府直属の要人を警護する極秘精鋭部隊がある。私はその精鋭部隊の隊員だ。名は
普段は高校生として学校に通い、部隊の招集がかかれば臨場し、要人を警護する。
要人には、世間には公表されていないが、地球外知的生命体が大多数だ。
また、地球侵略を目論む宇宙人の対策も行なっている。
「聡美ー」
某都立高校。
昼休み、私はクラスメイトに声をかけられた。
「どうした、夏帆?」
「聡美さ、アルバイトしない? うちの喫茶店、人手不足なんだよね」
「無理。今のバイトで手一杯」
「え? 聡美、バイトしてたっけ?」
「え? あ、いや……」
言えるわけがない。喋ったら殺されるか、運が良ければ記憶を消されるだけで済むだろうが、どちらも恐ろしすぎる。
「無理なら仕方ないか」
夏帆は諦めて去っていった。
ピリリリリ──。
伝令通信機からアラームが鳴る。召集命令だ。
私はカバンを手に、教室を出ようとする。
「あ……」
扉を開けた瞬間に教師と出くわした。
「どこ行くんだ? 授業はまだあるぞ」
「祖母が車に撥ねられて
「それは大変だな。早退を許そう」
「恩に切ります!」
私は急いで部隊の基地に向かう。
近くの電話ボックスに駆け込み、八桁の暗証番号と音声を入力。
すると、私の体が基地に転送された。
「全員、集まったな」
隊長が召集の理由を説明する。
どうやら、地球外生命体が街中に出現したらしい。
渋谷の一角で怪物が暴れているとのことだ。
住民は警察の協力で避難が完了している。
私たちは渋谷の一角へと急ぐ。
渋谷の一角は、焦土と化していた。
「ぐおおおお!」
怪物の咆哮。
「私、行ってきます!」
「気をつけろよ!」
私は咆哮のした先へと慎重に進んでいく。
そして、怪物の姿を視認する。
「グルルルル……!」
怪物がこちらに気づいて襲ってきた。
私は攻撃をいなし、カウンターを放った。
怯む怪物。
「は!」
すかさず腹部に蹴り。
怪物はよろめきながら後退して倒れた。
怪物は徐おもむろに起き上がり、こちらの様子を窺うかがう。
「グルルルル……」
怪物は喉を鳴らし、止まったままだ。
「来ないなら一気に行くわよ!」
私は怪物の懐に飛び込んだ。
が、しかし、それは怪物の罠だったのだ。
私は怪物に捕まり、口の中に何かを突っ込まれた。
「う……!?」
何かが口の中を動き回り、そして奥へ奥へ入り込んでいく。
私はR.P.Dの署長のように死ぬのだろうか……?
怪物は動かなくなった私の体を、地面へ置き去りにして去っていく。
そこへ私を心配した仲間が駆けつけた。
「城之内!」
仲間が駆け寄ってくる。
「大丈夫か!?」
動くどころか、声すら出ない。
「おい、救護班を呼べ!」
私は担架に載せられ、特殊医療機関へと搬送された。
その後の記憶はない。
気がつくと、私は病室にいた。
「気がついたか」
隊長の顔が見える。
よかった。生きてた。
私は徐に起き上がった。
「隊長……」
「お前に言わなければならないことあがる。悪い報せだ」
「……………………」
「お前の中に、星人のDNAが紛れ込んだ」
星人のDNA……だと?
「異物は取り除いたが、改変されたDNAだけは戻せなかったんだ」
「どうなるんですか?」
「わからない。いい方向に行けばいいが、最悪やつらと同じになるか」
「もし、やつらと同じになったら……?」
「……お前を始末することになる」
「そ、そんな……!」
いやだ、死にたくない。
「おっと、怖がらせちまったな」
立ち上がる隊長。
「しっかり休めよ。じゃあな」
隊長が部屋を出ていく。
私は死ぬのか?
いや、いい方向に行くことだってって言ってた。
いい方向ってどういう?
強烈な眠気に襲われた私は、横になった。
眠りにつき、夢を見始めた。
私が、 チーターのような二本足の戦士に変身して星人と戦っている姿だ。
「はっ!」
目を覚まし、起き上がる。
「今のは……夢?」