さあ皆様ご一緒に
「このエナドリは合☆法です!!!」
某大手調査会社に所属する私は今度の案件における6人のチーム調査員の一人として選ばれた。
調査の内容は業界において触れないことを暗黙の了解とされているかの「ライオットブラッドシリーズ」についてである。そのあまりのキマリっぷりに専門機関が幾度となく調査を行なっているがその全てにおいて「合法」と確認の取られている摩訶不思議なエナドリは現在「ライオットブラッド」、「ライオットブラッド・アンデット」、「ライオットブラッド・バックドラフト」、「ライオットブラッド・クァンタム」、「ライオットブラッド・トゥナイト」、「ライオットブラッド・リボルブランタン」の6つの商品が販売されている。
チームの中でも比較的若い私は比較的危険性の低いとみられているノーマルタイプの「ライオットブラッド」の調査を行うこととなった。
勿論いくら調べたところで「合法」以外の結果が帰ってこない内容物検査はスルーさせて頂く。
まず私は東京の霞ヶ関に社を構える「ガトリングドラム社日本支部」を訪れた。
日本支部はロビーから最上階まで吹き抜けの構造をしており高所恐怖症の人は相当に応える作りをしているとだけ言っておこう。
ロビーの床には印象的な赤く輝く線が何本もタイルで描かれており全体像を見る事は叶わなかったが恐らく何かしらの図形を模しているものと思われる。
予め架空の雑誌の記者としてアポを取っておいた為広報部の佐藤さんに今回新米記者として取材をすることとなった。
受付で確認を取っている間にロビーを抜けて行く社員を確認しているうちにあることに気づいた。ガトリングドラム社社員の代名詞といってもいい黒装束に三角頭巾の格好をした社員が誰一人としていないのだ。
丁度良く来た佐藤さんに話を伺ってみたところあの格好は幹部の証であり支部では役員にのみ着用を許されているもので彼も広報部長になってあの服を着ることが目標だそうだ。
この時点で私はこんなカルト宗教のグループ入りしてそうなところから心から帰りたいと思ったがこれも仕事と割り切って我慢した。
23階の広報室で取材を行いその録音内容が以下の通りである。
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私「それでは取材を始めさせていただきます。佐藤さん、本日はよろしくお願いします」
佐藤「はい。よろしお願いします」
私「まず今回の取材内容の確認ですが御社が発売されているエナジードリンク、ライオットブラッドの秘密について取材させていただきたいと思います」
佐藤「はい。ですが社外秘となる内容もあるので生産ラインの見学とドリンクの調合比率は申し訳ありませんがお答えできません」
私「構いません。産業スパイなどには気をつけて然るべきですので」
私「まず御社の発売している商品「ライオットブラッドシリーズ」には数多くの噂がありますがその点についてどう思いますか?」
佐藤「何度も申し上げている通り我が社の開発している商品には何重にも検査を行っており非合法な物は一切含まれておりません。それは我が社の本社前で毎年デモ隊相手に薬物検査を行い証明しております」
私「(いやあれは3本以上飲んだ薬中……熱心なライオットブラッドユーザーが新作無料で貰うための演技なのでは?)はい、それは重々承知していますがそれにしてもあそこまでのキマリっぷりを見ると世間は疑いの眼差しで見てしまうのですよ。実は隠された秘密があるのでは無いですか?」
佐藤「それに関しては……「失礼します」おっと、どうぞ粗茶ですが」
私「ありがとうございます。(ズズッ)美味しい」
佐藤「それは良かった。さて、話の続きですが先程言ったように我が社では非合法な事には一切手を出しておりません。何ならこの後社内を案内する序でに配合工程は見せられませんが成分表を含む一部資料をお見せしましょうか?」
私「可能な範囲でお願いします」
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この後社内を案内してもらい資料を見せてもらい写真に収めたがどれもこれも公的機関が既に調べたことばかりであまり役に立ちそうもなかった。
最後にもう一度佐藤さんにいくつか質問してみた。
「ところで現在ライオットブラッドは合計で6種発売されていますが新作の予定はあるのですか?
「ああ、少し前に6作目となる「リボルブランタン」を発売したので暫くは無いと思いますよ。っとそう言えば新商品では無いですが非売品ならいくつかありますよ」
「えっ!?」
この時の私の驚愕は如何程のものであっただろうか。まだ世に出ていない「ライオットブラッドシリーズ」、その情報は今回の仕事で入手したどんな情報の価値をも上回るだろう。
「それは一体どんなエナドリ何ですか!?」
「おや気になりますか? でもこれはオフレコでお願いしますよ?」
「勿論です」
勿論私にその気は毛頭無い。服に隠した超小型高性能レコーダーを既に起動している。
「非売品ですが開発コード名も一応あるんですけど「RB-J1」又の名を「ライオットブラッド・サプリーム」。従来のライオットブラッドに日本が誇る究極のカフェイン飲料である玉露を社外秘のレシピで配合して生み出されたエナドリです。勿論カフェインは合法の分量を守っていますがいくつか欠点があるので少数生産して社内で消費されるのみに留まっています」
「その欠点とは?」
「従来のライオットブラッドの4倍近い効能を示すのですが効果が現れるのも従来の4倍程かかってしまうと言う欠点を持ちます。また、生産費用に対して売値を他のライオットブラッドシリーズに合わせると相当なマイナスになる欠点もあります」
「成る程」
「故に社内で極少量生産されて生産されるのみなんですよ」
私はこの情報は相当価値があると考えている。社内消費のみなのであれば公的機関による検査の手が及んでいないと思われる。もしかするとライオットブラッドの牙城を崩す第一歩になるかもしれない。急ぎ私はその場から社に戻り報告書の作成にすぐ取り掛かることを決意した。その時……
「……所で先程のお茶は如何でしたか?」
「えっ? ああ、大変美味しかったですよ」
「それは良かった。私も態々数が少ないサプリームを用意した甲斐があったと言うものです」
今なんて言った? さっきのお茶が件のサプリーム? いやだがまて私はあれを一杯しか飲んで無いし他のライオットブラッドシリーズを今日他に飲んだ覚えも無いから合法堕ちは大丈…………あ。
───従来のライオットブラッドの
「あっ……あっ……あ」
あれは通常の4倍の効能。つまり私はもう……私は合法堕ちに達する量のライオットブラッドを摂取しているのでは……?
そして通常のエナドリが効果を発揮し始める時間を4倍した時間はあれを飲んでからちょうど今くら
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【極秘報告書】
ライオットブラッドシリーズの調査に関わっていた6人の社員の内唯一の帰還者である「ライオットブラッド」を調査していた[削除済み]調査員はガトリングドラム社より帰還時に大量のライオットブラッドシリーズを段ボールに詰めて帰還した。[削除済み]は運んできたライオットブラッドシリーズを周囲の社員に配ると上司の[削除済み]に報告書を提出し、その場で退職届を提出し4日後に各種書類及び秘密を外部に漏らさない契約の後に退職した。
また、同日にガトリングドラム社に[削除済み]入っていく所が目撃されており翌月から新入社員として働いている姿が目撃される様になった。[削除済み]が社外秘をガトリングドラム社に漏らしている様子はなく現在4人のエージェントによる監視を継続している。
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【追加報告】
[削除済み]を監視中のエージェントによるとガトリングドラム社日本支部のロビーには紅い石で六芒星が描かれているのが確認されており六芒星を描いている紅い石を少量採取して鑑定に回したが現在に至るまでその正体は判明していない。解析班の[削除済み]研究員曰く「これこそが伝説の賢者の石では無いか?」との意見上がっており鋭意調査中である。
また、[削除済み]の服に仕込まれていた超小型高性能レコーダーには電源を入れた形跡はあるが一切録音されておらず現在データの修復が行えないか確認中である。
他の5人の調査員についても現在連絡が取れておらず探索班からは一切痕跡が見つからないとの報告を受けている。
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気が向いたら続編でも書きたいけど向こう半年は絶対に書かない。
【おまけ】5チャンネルのみんな!私は完成させたぞ!
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すまない、これ以上はルビを綺麗に出来なかった…