けものフレンズ 軈テ星ガ降ル。   作:ヒトアマゾン

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Ep.11「飛び立てない私に、貴女が翼をくれた」

なんやかんやで、PPPの楽屋で一泊させてもらう事となった。

 

これ…本当のファンにとっては最高の幸せなのではないか?

 

…確かに、俺だって泊めてくれるだけでも幸せなのだが。

 

 

-PPP楽屋-

 

 

プリンセス「成る程ねぇ… それでみずべちほーに来たのね?」

 

光太郎「はい、少しでも記憶を取り戻すキッカケを見つけたいので…」

 

イワビー「なぁ、そのどうぐ…何て言うんだ?」

 

この圧が強めの元気っ娘、イワビーが指した物は…

 

あの時、殺意剥き出しで飛んで来た鉄パイプだ。

 

光太郎「これは鉄パイプ。本来の使い方とは違うけど、セルリアンを倒す時には便利なんだよ。」

 

イワビー「へぇ〜、何かスゲェな! 光太郎!」

 

…鉄パイプが褒められてるのに、俺が嬉しい。

 

……今度、鉄パイプも綺麗にしてあげるか。

 

ジェーン「そういえば、ニホンオオカミさんとルペラさんは、どうして光太郎さんにくっついているんですか?」

 

そういえばそうだ。 この楽屋は決して狭くはない。 寧ろ広い。

 

ルペラ「…どうしてでしょう?」

 

ニホ「無意識だったから…よく分かんないけどや。」

 

無意識…か。

 

そう語る二人の顔には、何処か物哀しさを感じた。

 

 

まぁ、その後も雑談が続き、色々と情報が手に入った。

 

まず、各地でセルリアンが大量発生していること。

 

大量といっても、今までと比べて…らしい。

 

次に新たな情報を得る為の手段。

 

どうやら、もう少し移動すると“ジャパリ図書館”という場所があるらしい。

 

そこに居る博士と助手に聞けば、大体の事は解決する…らしい。

 

 

 

翌日には、PPPのライブがあるとの事。

 

どうやら、ライブの準備中にセルリアンが出たらしい。

 

幸い、機材も破壊されず、怪我も無かったので、予定通り開催するそうだ。

 

 

予定では、俺達は明日の早朝に出発する事になっていたが、PPPメンバーやマネージャーであるマーゲイからの誘いで、明日のライブを特等席で見せてもらえる事になった。

 

…何だか申し訳なくなってしまう。

 

 

 

ということで、コンディションを整える為にも早く寝る事になった。

 

 

…まさか、床に厚めのマットを敷いて寝るとは思わなかった。

 

寝るのに支障は無いので、気にしない事にした。

 

 

 

皆が寝静まった頃、俺は……

 

 

…また眠れなくなってる。

 

あの時のニホニホとルペラの顔が、頭から離れない。

 

とりあえず、夜風に当たればマシにはなるか…

 

皆が起きない様、忍足で外へ向かった。

 

まぁ、ステージの端に座るだけだが。

 

 

-ステージ-

 

夜風が気持ちいい。 このまま、気持ちも晴れれば良いのだが…

 

 

二人共…もしかして、絶滅した原因って……

 

イワビー「何やってんだ?」

 

光太郎「!! あぁ、イワビーさん。 起こしてしまいましたか?」

 

イワビー「イワビーだけで良いぜ。……光太郎、悩みがあるんだろ?」

 

光太郎「…バレちゃいましたか。」

 

イワビー「俺で良かったら、悩みを聞くぜ?」

 

光太郎「…ニホニホとルペラは、どんな気持ちで俺について来ているのか…なんて。」

 

イワビー「そうか…」

 

光太郎「二人共、絶滅していて… もしかしたら原因はヒトではないかって… 嫌々ついて来てるんじゃないかって…」

 

イワビー「なぁ、そこそこ長い間、一緒に旅してんだよなぁ。」

 

光太郎「…はい。」

 

イワビー「その間、お前は何を見てきたんだ?」

 

光太郎「えっ…」

 

俺が見たモノ…

 

イワビー「…二人の笑顔、何回見たんだ?」

 

光太郎「…それは…」

 

数えられない。 何度も何度も、二人の笑顔を見た。 その度に元気を貰った。

 

イワビー「お前の事を話してる時の二人、本当に楽しそうだったぞ。」

 

光太郎「二人共…」

 

イワビー「嫌々ついて来てるなら、俺達にも、お前にも、あんな眩しい笑顔は見せないと思うぜ。 …お前が、二人の笑顔を守ってやれよ、な?」

 

光太郎「…はい。」

 

イワビー「分かったんなら、そんな湿気た顔すんなって。」

 

光太郎「そうですね…はい!」

 

…イワビー、力強い。

 

ファンになってしまう……

 

 

 

イワビー「さ、戻…」

 

光太郎「どうしました?」

 

イワビー「…セルリアンだ。」

 

光太郎「えっ…どこですか?」

 

イワビー「多分、あの茂みの中だ。 光太郎、力貸してくれるか?」

 

光太郎「はい、勿論です!」

 

イワビー「今夜は、お前が俺の…俺がお前のフリッパーだからな。」

 

フリッパー…マーゲイさんから聞いたが、PPPのファンの事をフリッパーと呼ぶらしい。

 

…イワビーさん、良いフレンズさんだ。

 

イワビー「来るぜぇ!」

 

セルリアン「!!!」

 

イワビー「うぉぉ…お…?」

 

光太郎「あれ…?」

 

小さい。

 

夕方に出た大型のセルリアンと同じ様な蛸型だが…

 

 

イワビー「ま、まぁ、やるか。」

 

光太郎「…えい。」

 

セルリアン「!」

 

 

 

 

 

イワビー「何か…疲れたな。」

 

光太郎「寝ますか。」

 

イワビー「…だな。」

 

 

 

小さかったなぁ…

 

鉄パイプ無かったから、そこら辺に落ちてた木の棒で叩いたら弾けたし。

 

 

…そんな話をしながら、イワビーと楽屋に戻った。




…はい、内容を見ての通り、イワビー大好きです。
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