?「どうしたのですか? そんなに震えて。」
そろそろ、首の向きを戻してくれても良い気がする。
この光景が、頭に焼き付いてしまう前に戻してくれ……
……もう間に合わないか。
?2「博士、恐らく首の向きで怖がっているのです。
博士「あ、そういう事ですか。」
そう言うと、博士と呼ばれているフレンズは首の向きを正常(だと思われる)向きに直して、俺の方に向かって来た。
博士「で、何か知りたいのですか?」
光太郎「あっ、その…」
本当なら、首の仕組みについて知りたいが、今は置いておこう。
ニホ「あのね、光太郎は自分の事を知りたいんだって。」
ルペラ「何か、参考になりそうな資料は有りませんか?」
二人共、ナイス代弁。
?2「そうですね…. まず、光太郎ですか? お前は自分が何のフレンズかは分かっているのですか?」
光太郎「恐らくヒトだと思うのですが…」
助手「やっぱり… そこまで知っていて、他に何を知りたいのですか?」
光太郎「信じてもらえないと思いますが、俺、フレンズ化する前の記憶が有るんです。少しだけですけど…」
博士「それに関しては、希に起きるケースなので気にしなくても良いのです。」
光太郎「それで、記憶の中にヒトのだと思われる名前があるんです。 そのヒトの事が分かれば、もしかしたら自分の記憶も…」
完全に蘇らなくても、大きなキッカケになるに違いない…
助手「博士、光太郎を“あの場所"に連れて行ってはどうでしょうか。」
あの場所? 何処に連れて行かれるんだ?
博士「そうですね… 光太郎、お前は運が良いのです。さぁ、光太郎、行くのですか? 行かないですか?」
えぇ… 何処に行くのかも知らされずに、選択させられるとは…
まぁ、答えは一つだ。
光太郎「はい、行きます!」
ルペラ「光太郎様、大丈夫なのですか? 目的地は知らされてませんよ?」
光太郎「まぁ、死ななきゃ大丈夫だよ。」
ニホ「博士、助手、何処に行くの?」
博士「まぁ、行ってからのお楽しみなのですよ。」
助手「それでは、ルペラは光太郎を、私はニホンオオカミを抱えます。 ルペラ、博士に着いて行くのですよ。」
ルペラ「了解しました。」
そう言うと、ルペラは“嬉しそうに”俺を抱えて、先に飛んでいた博士に向かって行った。
凄い嬉しそうだったなぁ…
その後、直ぐに助手とニホニホが追い付いてきた。
ニホニホはニホニホで楽しそうだった…
-図書館付近廃墟-
博士「あそこなのです。」
光太郎「……あれは?」
助手「まだパークに多くのヒトが居た頃の施設だと思うのです。」
光太郎「まだパークに多くのヒトが居た頃…」
確かに、俺とかばんさん以外のヒトの話は聞かない… 更に言えば、俺以外のヒトは目覚めてから一度も見ていない…
ルペラ「光太郎様、何か分かると良いですね♪」
知りたい事だけが分かれば良いんだが…
最悪、知りたくない事実も……
博士「そろそろ着陸ですよ。」
-廃墟入口-
博士「ここが、我々がつい最近発見した施設なのです。 ただ、この扉は開かないのです…」
光太郎「この扉… もしかして……」
この感じ、何か思い出せた感覚だ。
確か左胸の内ポケットに……
ニホ「何か分かったの?」
光太郎「もしかしたら、“これ”を使えば開くんじゃないかな…って。」
博士「それは…かーどきーですか? 我々も本でしか見た事無いのです…」
やっぱりか… この施設、何かあるぞ。
俺は、扉の横にある縦長の溝にカードキーを通した。
すると、この重く閉ざされていた扉は、軋みながら開いた。
扉が開くと、一斉に明かりが灯り、様々な電子音が辺り一面で鳴り響いた。
助手「何なのですか…こんな物、初めて見たのです。」
ルペラ「……光太郎様、どうしたのですか?」
分からない。 脚が自然に進むんだ。
そうか、そう言う事か。やっと分かった。
その後も、無意識に施設の中を一切の迷い無しに歩き続けた。
そして、辿り着いた場所は小さな扉の前だった。
光太郎「……………ただいま。」
…平成最後の投稿です。
遅くなってしまい、申し訳無いです。
あばよ平成。
よろしく令和。