けものフレンズ 軈テ星ガ降ル。   作:ヒトアマゾン

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Ep.14「有る物は」

?「どうしたのですか? そんなに震えて。」

 

そろそろ、首の向きを戻してくれても良い気がする。

 

この光景が、頭に焼き付いてしまう前に戻してくれ……

 

……もう間に合わないか。

 

?2「博士、恐らく首の向きで怖がっているのです。

 

博士「あ、そういう事ですか。」

 

そう言うと、博士と呼ばれているフレンズは首の向きを正常(だと思われる)向きに直して、俺の方に向かって来た。

 

博士「で、何か知りたいのですか?」

 

光太郎「あっ、その…」

 

本当なら、首の仕組みについて知りたいが、今は置いておこう。

 

ニホ「あのね、光太郎は自分の事を知りたいんだって。」

 

ルペラ「何か、参考になりそうな資料は有りませんか?」

 

二人共、ナイス代弁。

 

?2「そうですね…. まず、光太郎ですか? お前は自分が何のフレンズかは分かっているのですか?」

 

光太郎「恐らくヒトだと思うのですが…」

 

助手「やっぱり… そこまで知っていて、他に何を知りたいのですか?」

 

光太郎「信じてもらえないと思いますが、俺、フレンズ化する前の記憶が有るんです。少しだけですけど…」

 

博士「それに関しては、希に起きるケースなので気にしなくても良いのです。」

 

光太郎「それで、記憶の中にヒトのだと思われる名前があるんです。 そのヒトの事が分かれば、もしかしたら自分の記憶も…」

 

完全に蘇らなくても、大きなキッカケになるに違いない…

 

助手「博士、光太郎を“あの場所"に連れて行ってはどうでしょうか。」

 

あの場所? 何処に連れて行かれるんだ?

 

博士「そうですね… 光太郎、お前は運が良いのです。さぁ、光太郎、行くのですか? 行かないですか?」

 

えぇ… 何処に行くのかも知らされずに、選択させられるとは…

 

まぁ、答えは一つだ。

 

光太郎「はい、行きます!」

 

ルペラ「光太郎様、大丈夫なのですか? 目的地は知らされてませんよ?」

 

光太郎「まぁ、死ななきゃ大丈夫だよ。」

 

ニホ「博士、助手、何処に行くの?」

 

博士「まぁ、行ってからのお楽しみなのですよ。」

 

助手「それでは、ルペラは光太郎を、私はニホンオオカミを抱えます。 ルペラ、博士に着いて行くのですよ。」

 

ルペラ「了解しました。」

 

そう言うと、ルペラは“嬉しそうに”俺を抱えて、先に飛んでいた博士に向かって行った。

 

凄い嬉しそうだったなぁ…

 

 

その後、直ぐに助手とニホニホが追い付いてきた。

 

ニホニホはニホニホで楽しそうだった…

 

 

 

-図書館付近廃墟-

 

 

博士「あそこなのです。」

 

光太郎「……あれは?」

 

助手「まだパークに多くのヒトが居た頃の施設だと思うのです。」

 

光太郎「まだパークに多くのヒトが居た頃…」

 

確かに、俺とかばんさん以外のヒトの話は聞かない… 更に言えば、俺以外のヒトは目覚めてから一度も見ていない…

 

ルペラ「光太郎様、何か分かると良いですね♪」

 

知りたい事だけが分かれば良いんだが…

 

最悪、知りたくない事実も……

 

博士「そろそろ着陸ですよ。」

 

 

 

-廃墟入口-

 

 

博士「ここが、我々がつい最近発見した施設なのです。 ただ、この扉は開かないのです…」

 

光太郎「この扉… もしかして……」

 

この感じ、何か思い出せた感覚だ。

 

確か左胸の内ポケットに……

 

ニホ「何か分かったの?」

 

光太郎「もしかしたら、“これ”を使えば開くんじゃないかな…って。」

 

博士「それは…かーどきーですか? 我々も本でしか見た事無いのです…」

 

やっぱりか… この施設、何かあるぞ。

 

 

俺は、扉の横にある縦長の溝にカードキーを通した。

 

すると、この重く閉ざされていた扉は、軋みながら開いた。

 

扉が開くと、一斉に明かりが灯り、様々な電子音が辺り一面で鳴り響いた。

 

助手「何なのですか…こんな物、初めて見たのです。」

 

ルペラ「……光太郎様、どうしたのですか?」

 

分からない。 脚が自然に進むんだ。

 

 

 

そうか、そう言う事か。やっと分かった。

 

 

 

その後も、無意識に施設の中を一切の迷い無しに歩き続けた。

 

 

 

そして、辿り着いた場所は小さな扉の前だった。

 

光太郎「……………ただいま。」




…平成最後の投稿です。

遅くなってしまい、申し訳無いです。




あばよ平成。

よろしく令和。
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