けものフレンズ 軈テ星ガ降ル。   作:ヒトアマゾン

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Ep.29「闇に光る目」

-ジャングル地方付近-

 

 

光太郎「あー歌った歌った!!」

 

ニホ「光太郎!? 声カッサカサだよ!」

 

光太郎「えっ、本当?」

 

 …調子に乗って歌い過ぎた…ひっさしぶりに歌ったんだよ!?

 

ルペラ「大丈夫ですか、コレ飲みます?」

 

そう言うとルペラは、あの時ビーバー達から貰った水筒を渡してくれた。

 

光太郎「ありがとう。 けど、中身は何処から? 始めから入ってた水は砂漠で飲み切ったし…」

 

ルペラ「アルパカ様の所で頂きました。 光太郎様、トキ様の歌を聴いた後、ずっと固まっていましたので、その時に。」

 

光太郎「成る程、感動してフリーズしてたんだな、俺。」

 

一人で納得しながら、水筒の中身を少し飲み、残りをルペラに渡した。

 

光太郎「俺はもう大丈夫。後は二人で飲んで良いよ。」

 

ニホ「良いの!? やったー!」

 

そんなに飲みたかったのか…飲んでも良かったのに…

 

ルペラ「光太郎様、もうすぐでジャングルちほーです。」

 

光太郎「そうか…このまま行っちゃうか!」

 

ニホ「おーっ!」

 

ルペラ「大丈夫ですか? 日が暮れると言う事は…」

 

光太郎「大丈夫、死にはしないよ。」

 

ルペラ「…どうして毎回死が基準なんですか…?」

 

光太郎「あー…ほら、生きてれば何とかなるじゃん? 出来ない事だって沢山あるけど、死んじゃったら出来る筈の事も出来ない…だから、生きてさえいれば良いって事。」

 

 あれ、自分でも何言ってるのか分からなくなってきた。

 

ニホ「そっか…じゃあ私達は、出来る事をするチャンスを貰ったって事だね!」

 

 私達…確かに、俺も…

 

ルペラ「そのチャンス…活かしきりますよ。 光太郎様と、ニホンオオカミ様と…」

 

光太郎「みんなで…ね。 えっと…ここがジャングル地方で合ってるんだよね?」

 

 

-ジャングル地方-

 

 

光太郎「流石ジャングル…緑が多いね。」

 

ニホ「光太郎と会ったのも森の中だったよね、こっちの方が湿ってるけど。」

 

ルペラ「確か、光太郎様がセルリアンに襲われていた所をニホンオオカミ様が助けて…」

 

光太郎「あの時、ニホニホが居なかったら俺死んでたよ…ありがと。 それに、あの時助けてくれなかったら、ルペラを助ける事も出来なかった…」

 

ルペラ「ニホンオオカミ様が、私達を巡り逢わせてくれたんですね…ありがとうございます。」

 

ニホ「いいのいいの! フレンズは助け合いでしょ?」

 

ルペラ「ふふっ、そうですね。」

 

光太郎「俺もフレンズか…良いな。」

 

改めて、自分が認められた気がする…

 

ニホ「!?」

 

光太郎「ニホニホ、どうしたの?」

 

ニホ「そこの茂み、何か揺れた…」

 

 新たな刺客か?

 

ルペラ「な、何か光って…」

 

え、ちょっ、怖い怖い…

 

光太郎「…ルペラァ!ニホニホォ!ニゲルルォ!」

 

ニホ「光太郎はぁ!?」

 

光太郎「俺は後から追い付く! だから!」

 

ルペラ「でもっ!」

 

光太郎「いいから! 俺は大丈夫だから!」

 

せめて2人だけでも…

 

?「ソンナニ怖ガラナクテモ良イヨ。」

 

…この声は、確か…

 

?「探シタヨ、光太郎。」

 

茂みから出てきたのは、ジャパリパークのパークガイドロボット、ラッキービーストだった。

 

光太郎「ラッキー…」

 

返してくれよ、俺の精一杯!

 

ルペラ「ボスでしたか…驚きましたよ。」

 

ニホ「…えっ、光太郎とボスって知り合いだったの?」

 

光太郎「まぁね。 ラッキー、ジャングルからサバンナへの案内を頼めるかな?」

 

ボス「分カッタヨ、大体2時間位ノコースダケド、ソレデモ良イカナ?」

 

光太郎「勿論、頼んだよ。」

 

ニホ「ボスゥ、お話し出来るなら早く言ってよ…」

 

ルペラ「そうですよ、ボスは余りにも言葉を発しない所為で、ボスの事を幽霊だと言っているフレンズ様も居るんですよ?」

 

ボス「……」

 

光太郎「ラッキー? 別に少し位なら話しても良いんじゃない?」

 

ボス「ソレハ基本出来ナイヨ。相当ナ事ガ無イ限リ、フレンズトノ干渉ハ、ジャパリマンノ提供以外ハ許可サレテイナインダ。」

 

やっぱりか、徹底してるな。

 

ニホ「そっか…ボスも色々と大変なんだね。」

 

ルペラ「今度、周りのフレンズ様達の誤解を解いていきますね。」

 

光太郎「じゃっ、出発しよっか。」

 

ボス「足元ニハ十分気ヲ付ケテネ。 湿度ガ高イカラ、多少ヌカルンデル所モアルヨ。」

 

 

-ジャングル地方-

 

 

ボス「ジャングルチホーニハ、タクサンノフレンズガ居ルヨ。」

 

ん、この黒いボディの生き物は…まさか!?

 

光太郎「うっはぁぁぁ…」

 

ニホ「光太郎、どうしたの?」

 

光太郎「みて…野生の多湿系サソリだよ! すっごーい!」

 

ルペラ「サソリですか? ジャングルにも居るんですね…」

 

光太郎「そう、サソリには乾燥を好む種と多湿を好む種に分かれてるんだよ。」

 

ボス「コノサソリハ、“ベトナミーズフォレストスコーピオン”ダネ。他ノ似タ様ナサソリモ纏メタ、チャグロサソリ ト呼バレル事モアルンダ。」

 

ニホ「ボス…良く喋るね。」

 

ルペラ「今まで一度も話した所を見ていなかったから、余計に…」

 

?「そのボス、お話ししてるけど…もしかして、他のボスとは違うかも?」

 

何!? いつの間に…

 

ニホ「あ、オセロット! おはよー!」

 

オセロット「ニホンオオカミか、おはよ。もうお昼過ぎだけど。」

 

ルペラ「初めまして、グアダルーペカラカラのルペラと申します。」

 

光太郎「ヒトの秋月 光太郎です。」

 

オセロット「ヒト…初めて見たかも?」

 

あれ? かばんさんも、ジャングル地方に来ていた筈だけど…

 

ニホ「かばんさんは見てなかったの?」

 

オセロット「もしかしたら、オセロットはその時寝てたかも?」

 

光太郎「そうだったんだね。もしかして、今も寝てた?」

 

オセロット「一応寝てたけど…どうして?」

 

光太郎「いや…起こしちゃったのかなぁ…って思って。」

 

オセロット「大丈夫だよ? ねぇ、オセロットも付いてって良い?」

 

ニホ「うん、私は良いよ? 二人は?」

 

ルペラ「私は大丈夫です。」

 

光太郎「俺も大丈夫。 一緒に行こうか。」

 

オセロット「ありがとう、この辺りの事は詳しいよ。 だって、オセロットだもの。」

 

ちょっと不思議な子がガイドになったな…オセロットか。

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